【TOK】のスキー教師日記  Nov. 2005


Nov. 2005

スキー教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)
ただ,このホームページは, 【TOK】の主観的な意見や感想を書き綴ったものですので
ページ内の記事及びデータなどを,みなさんが参考にされることは構いませんが
そのことによって派生した事象についての責任は負えませんのでご了承ください。

  Ski Top    【TOK】への Mail…

 What's Today ?

11/30 スキー場の雰囲気
11/29 波動のループライン
11/28 感動キャンプ
11/27 波動エネルギー
11/25 学びのチャンス 
11/24 '06 初レッスン
11/22 呼吸法を考える
11/21 苦手種目の克服法
11/20 秋のオフ会
11/18 初滑りにて...
11/17 手術成功 !!!
11/16 愛と恐れ
11/14 上達の早さ
11/13 “個”を引き出す
11/12 “個”の発見
11/11 六花風月
11/10 哲学的スキー
11/09 花鳥風月雪
11/08 脳の活性化
11/07 運動音痴なんて
        居ない !!!
11/06 “フィーリングスキー”
      誕生の瞬間 !!!
11/04 ある仮説...
11/03 映像“コブイメージ”
11/02 自然治癒力?
11/01 自然体で滑る

*** これまでの日記***

* 2005年10月
* 2005年09月
* New Zealand05 通信
* 2005年8月
* 2005年7月
* 2005年6月
* 2005年5月
* 2005年4月 No.2
* 2005年4月 No.1
* 2005年3月
* 2005年2月
* 2005年1月

* 2004年12月
* 2004年11月
* 2004年10月
* 2004年9月
* 2004年8月
* 2004年7月 No.2
* 2004年7月 No.1
* 2004年6月
* 2004年5月
* 2004年4月
* 2004年3月
* 2004年2月
* 2004年1月

* 2003年12月
* 2003年11月
* 2003年10月
* 2003年9月
* 2003年8月
* 2003年7月
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* 2003年5月
* 2003年4月
* 2003年3月
* 2003年2月
* 2003年1月

* 2002年12月
* 2002年11月
* 2002年10月
* 2002年9月
* 2002年8月
* 2002年7月
* 2002年6月
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* 2002年1月

* 2001年12月
* 2001年11月
* 2001年10月
* 2001年9月
* 2001年8月No.2
* 2001年8月No.1
* 2001年7月
2001年6月

*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 
2000年4月 
2000年3月
2000年2月
2000年1月

*  以下 1999年

1999年12月
1999年秋
1999年4月
1999年3月
1999年2月
1999年1月

*  以下 1998年

1998年12月

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★ Nov 30 2005  Wednesday  曇り (白馬)
 今朝も朝早く白馬を留守にします...。急に入ったプライベートレッスンで,今日もASAMA2000に出掛けます。(^ ^)
 まだ外の景色の写真を撮れるほど明るくなっていません。...昨日の「雪起こし」のカミナリが効いたのでしょうか,ベランダがウッスラ白くなっていますので,今日は代わりに,その「平地の初雪」の写真です。(^ ^)
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 今日は“Kob”さんからいただいた e-mail のご紹介です。この“Kob”さん...昨シーズン,某キャンプにご参加いただきました。そして実は先日の土曜日,私たちが開いていた「感動キャンプ」の会場...ASAMA2000スキー場でお会いし,ふた言三言会話を交わしてたのでした。(^ ^)

 『...“初滑り 感動キャンプ”ご苦労様でした。膝の調子も良さそうで何よりです。傍で見学させて頂きましたが(笑)、「のびのび」滑っている感じが伝わってきて本当に皆さん楽しそうでしたね。僕は午後からの半日しか滑っていませんが、tokキャンプの皆さんは、御自身の変化を楽しんでいるように見えましたよ。某メーカー主催(?)のキャンプに比べると断然に。こっちの方は、人が違うのに何か「同じ形」を追い求めているように見えてちょっと恐怖を感じてしまいました・・・。
 自分は昨年教わったことを幾つか思い出しながら滑ってみました。・バナナシェープ(イメージ) ・筆の払い ・筆の立て方の違い ・コアに引かれる感覚...さすがに、いくつも同時に意識をすることはまだまだ出来ませんが、「バナナ」と「筆の立てる方向」が無くなると、途端に滑りがおかしくなりますね。でも、上手く「バナナ」と「筆の立てる方向」が決まったときは周りがゆっくり見えて、「気持ちのイイ小回り」が出来たときもありましたよ。小回りだけど、自分のスキー板がゆっくりと体の外側を回ってくる感じがあって雪面から受ける圧変化が谷周りのときから、ずーっと一定の感覚でした。ブーツをちょっと硬くしたことも要因の一つかもしれませんね。外から見える形がどうであれ、自分としては今シーズンは「この感じ」を大切にしていきたいと考えています。
 「リフト上から・・・」について一つ。今回のASAMA2000では、各キャンプ・合宿の方々が沢山いらっしゃったと記憶しています。色々な楽しみ方があると思うので「決め付ける」ことは避けたいと思いますが、やっぱり楽しそうに滑っている人が多いほど、ゲレンデの雰囲気が明るくなるような感じがしますね。親子4人で滑っていた家族とかtokキャンプの皆さんとか。それでは...』


 “Kob”さん e-mail ありがとうございました !!!。この時期のASAMA2000...いろいろな方にお会いできて嬉しいのですが,“Kob”さんの滑りも拝見できて良かったです。昨シーズンの滑りに一層磨きが掛かってイイ感じでしたよ !!!(^ー^)
 さて e-mail の中の
「...tokキャンプの皆さんは、御自身の変化を楽しんでいるように見えました...」...という様に目に映ったとすれば大変嬉しいことです。(^ ^)(^I^) このキャンプのテーマどおりですから...。私たちのキャンプが他のグループのレッスンと違い,“form=形”を求めるものではなく,“mind=心”を探るものだ...ということが他の人の目にも明らかだった,ということであれば,このキャンプの初期の目的が達成されたどころか,これからのスキーレッスンのあり方さえも考えさせる良い機会になったと思います。(^ ^)
 
「...いくつも同時に意識をすることはまだまだ出来ませんが...」...ということですが,昨日の「教師日記」でも触れましたが,同時にいくつものことをやろうとせず,集中するポイントはその時その時で,時々刻々と移り変わっていくイメージの方が良いと思います。それは目の残像現象があるのと同じように,人間が集中するポイントを替えて行っても,直前の意識が直ぐに無くなる訳ではなく,「残像的」に残っているからです。昨日の日記の“ループ”という表現は,実はそれを狙っているものなのです。(*^^)v
 
「...楽しそうに滑っている人が多いほど、ゲレンデの雰囲気が明るくなるような感じがします...」...私もそれを感じます。形を追い求める方が多いゲレンデほど,どことなく窮屈で,肩が凝るように思うのです。自由に身体活きいきを表現して滑っている人が多いほど,心が和みます。私たちのキャンプ...その後者に入っていたということをお聞きできて,私も大変嬉しいです。(^ ^)(^I^)
 
“Kob”さんとは,今シーズンまたご一緒に滑れることになっていますが,その日を楽しみにしております !!! (*^^)v



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★ Nov 29 2005  Tuesday  雨 (白馬)
 松本に行く用事があり,今朝は朝早く白馬を留守にします...。その関係で写真は昨日のままです...(=_=;)
 アッ !!! 今カミナリが光りました。雪起こし...と言われる,上昇気流発生によるカミナリです。これから雪...期待できるかな?
 さてみなさん...今日も...  Have a nice day !!! (*^^)v 
     -------------☆★☆-----------
 今日は先日のASAMA2000での「感動キャンプ」で,皆さんにお話した
“波動のループライン”についてです。
 この“波動のループライン”...昨日も話しましたように,基本的には2002シーズンの“エネルギーライン”や,昨年お話しした“J・I・K・U”と同じことなのですが,これの進歩形...とでも言ったほうがいいでしょうか? じつはレッスンの最中に“I”さんから,「【TOK】先生...この波動のアイデア,以前日記で“波動”のことを書かれていたときにすでに心の中にあったのですか?」というご質問を受けました。そう言えばニュージーランド通信で「教師日記」に“波動の一致”...ということで書かせてもらいましたが,あの時の“波動”は,「地形の持つエネルギーと人間のエネルギーの同調...」という意味でお話しいたしました。今回の“波動のループライン”はそれとは少し違うのですが,“センサーポイントSP”で受けた雪面からの情報をどう身体に伝えるか?ということがメインです。ですから,前から暖めていたアイデアではなく,全く瞬間的に頭にひらめいた考えです。(=_=;) 恥ずかしながら...私の“お習字ターン”にしろ他のイメージにしろ,ほとんどが瞬間的なヒラメキです。
 さて,余談はさておき,“波動のループライン”の本題です。右の図を参考にしながら,小回りを例にとってお話したいと思います。昨シーズンの“J・I・K・U”では,“センサーポイントSP”からの情報は“レシーブポイントRP”に直線的なイメージで伝わる...ということでオシマイでした。ですが,この情報...SPからRPに直線的に伝わるだけではなく,図中の赤の振幅のように,その情報に“波”の様な強弱感覚が含まれているということ,そしてさらにその情報はSPからRPにデジタル的に伝わって行くのではなく,アナログ的イメージで伝わることに想いが行ったのです。そしてさらには,“レシーブポイントRP”も一箇所に留まってしまうのではなく,RP1⇒RP2⇒RP3...のように移動するのだ...というイメージを持つことにより,さらに雪面コンタクト感が豊かになることに気付いたのです。そして,そしてです...そのエネルギー,RP3で止まってしまうのではなく,元の“センサーポイントSP”に戻るイメージを持つことで,次のターンのための「バトンタッチイメージ」を湧かすのに好都合であることにも気付いたのです !!!。!(^^)! この一連の「波動の移動軌跡」は,SP⇒RP1⇒RP2⇒RP3⇒SP⇒バトンタッチ⇒(次の外スキーの)SP⇒RP1⇒RP2⇒RP3⇒SP⇒バトンタッチ⇒(次の外スキーの)SP⇒...と続いて行くことになり,滑りが終わるまで切れることはありません。モチロン,SPから一巡してSPまでループ上を“波動”が移り変わっていくのに連動してターンの局面が変化していることは言うまでもありません。初めのSPを感じるのはターン前半ですし,RP1〜RP2〜RP3はターン中盤から後半にかけて,そしてRP3〜SPはターン終了期から次のターンの始動期にかけて...ということです。
 しかしこう話しても,皆さん全員が雪上でスンナリこのイメージどおりの滑りができるとは思いません。初めは中回りのスローな滑りから始め,慣れてきたら次第に小回りに...という手順が必要です。そして,“センサーポイントSP”をスキーのトップ方向に,また“レシーブポイントRP”をひざではなくもっと上半身にイメージすることで,中回りや大回りにも応用することができます。ぜひお試しいただきたいと思います。
 今日は“波動のループライン”のお話でした !!! (^ー^)



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★ Nov 28 2005  Monday  曇り (白馬)
 山の稜線,頂上付近は雪のようですが,スキー場エリアまで雪は下りてきません...。(=_=;)
 北アルプス地域...今年は,いつ頃から天然雪での初滑りが可能になるのでしょうネ? それまでは,人工雪のスキー場のお世話になります !!! ヨ・ロ・シ・ク・...(^ ^) 
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 昨日は時々陽も射し,この時期としては最高のスキー日和の
ASAMA2000でした。他のスキー場もOpenしたせいでしょうか,昨年よりスキーヤーやボーダーの数も少なく,レッスンには好都合でした。(^ー^)
 さて,昨日は「感動キャンプ」の二日目でした。午前中は初日の“波動のループライン”を推し進めて,その“波動”のラインの始まり“センサーポイントSP”をどこにし,終点“レシーブポイントRP”をどこにするか?...ということをいろいろと試すことから始めました。この“波動のループライン”については,後日ゆっくりお話しいたしますが,2002シーズンの“エネルギーライン”や,昨年お話しした“J・I・K・U”と基本的には同じことです。このSPとRP...これをどう意識するか?によって,雪面コンタクトはいろいろ変化し,その時々の滑走フィーリングが大きく変わってきます。その大きな特徴は,SPで感じ,受け止めた圧のエネルギーを,どう身体の部位RPに伝える意識を持つか?...ということですからDo的に力を雪面方向に加える動作は無くなり,雪面を重力に引っ張られて落ちて行く...という感覚が強くなってLet的になります。特に“レシーブポイントRP”を身体の上下,前後,左右にいろいろ変えてみることで,本当にいろいろな感覚の滑りを体験することができました。みなさんも“レシーブポイントRP”イメージがこれほど大きく滑走フィーリングを変えることに,ビックリされていたようでした。(^I^)
 午後は“波動のループライン”だけでなく,その他のいろいろな滑走イメージを,時間の許す限り試してみることにしました。パラグライダーに乗って上空から下方に落ちていくイメージの“落下傘ターン”や,車を運転するイメージの“ドライビングターン”,また“キャスター・ターン”などでした。この“キャスター・ターン”では角付けの切り替えの局面について学ぶことにもなりました。なぜ二輪イメージが四輪イメージになると角付けの切り替えが楽に行なえるのか?...ということを考えるイイ機会になりました。
 この二日間,“感動”...ということを常に頭の中に入れてのレッスンでしたが,この“感動”...雪の自然とスキー用具から与えられる“情報”を,いかに自分の人間としての身体が受け止め,感じられるのか?...という“感性の豊かさ”に大きく依存している...このことを強く思いました。“Do Ski”では味わえない奥深さを“Let Ski”は持っている...ということを再確認した二日間でもありました。

 さて,今回ご参加いただいた皆さんの滑りをひと言づつコメントさせていただこうと思います。(^ー^)
 “I”さん...今シーズンに入ってからもうすでに数回の雪上経験があるだけに,滑りなれている印象を強く受けました。その滑りに熟達さが見えてきました。特に二日の小回りでは,自分の力に頼らなくても,落下エネルギーを利用すればこんなエネルギッシュな小回りもできるんだよ !!!...という良い見本を見せていただきました。!(^^)!
 “Kusa”さん...昨年の滑りにまた磨きがかかり,安心してみていられる滑りになっておられました。今回も一本いっぽん,私のアドバイスを素直に実践していただき,滑りが一段と大きくなりました。特に大回り系でのターン円弧の描き方は見ていて惚れぼれでした !!!。足が長いってイイナァー...と羨ましくも...。ハッハハハ......(^ー^)
 “Wata”さん...持ち前のパワフルな滑りがさらに洗練されてきました。特に“波動のループライン”を意識した大回りでは,柏木○之君並みの,素晴らしい滑りを披露してくれました。雪から来る圧を捉え過ぎず,逃がし過ぎず...まことにバランスの取れた大回りでした。小回りでもこのイメージが後半出てくると,さらなる飛躍が期待できると思います。(^ー^)
 “Mari”さん...女性の滑りはかくあるべし !!!...という見本のような滑りを見せてくれました。一昨年ご一緒したときより数段の進歩をされていましたが,この二日でさらに磨きがかかり,優しさだけでなく,柔軟性に富んだ滑りになりました。
 “Miya”さん...初日は少々硬さのある滑りでしたが,いろいろなイメージの滑りを体験される内にその滑りがドンドン変わって来ました !!!。まさに「砂に水が染み込んで行く」とはこの様なことを言うのだナァー...という思いでした。力を加えるのではなく,雪からエネルギーをいただくダ !!!...ということの意味を理解されてからは,雪との一体感溢れるスキーになられました。多分“スキー”の真の面白さに気付かれたのではないか?...そう思います。(^I^)
 “Sabu”さん...この方もご自分の力に頼らない,実に優しい滑りを見せてくれました。Beforeの滑りでは少し雪と喧嘩されていましたが,二日間でこれが消え,力任せでない,女性の繊細さを表現するような,踊りを踊っているような感じの滑りを披露してくれました。
 今回参加いただいた皆さん全員がそうですが,特に上記お二人の女性...“Mari”さんと“Sabu”さん...私に言わせれば,この様な滑りこそ“Let Ski”が目指すスキーなのだ !!!という思いを強くしました。「“スキー”に力は要らない...」このことを身をもってお二人に証明いただいた二日間でした。
 また“Miya”さんと“Sabu”さん...私のレッスンは今回が初の経験でした。初めの頃こそ戸惑いがあるようでしたが,次第に“フィーリングスキー”の真髄に触れられ,身体が活きいきされて来ました。“スキー”は苦しいものではなく,楽しく感動溢れるものだ !!!...ということを感じ取っていただけたでしょうか?
 ご参加いただいた皆さんに,「“スキー”をすることの感動...」これを感じていただけましたら,本当に嬉しいことです。
 そうそう...今回現場まで来ていただきましたが,お体の都合で実際の雪面に立つことができなかった“Tom”さん...本当に残念でした...。(=_=;) でも,他の人たちの滑りを遠巻きに見られて,「“スキー”がしたい !!!」...と強く思われたと思います。これが大きなエネルギーになって,次回からのスキー...ますます熱が入り,そして楽しくなると信じています。次回はぜひご一緒に楽しみましょうネ !!!
 みなさん...ありがとうございました !!! (^ ^)(^I^)



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★ Nov 27 2005  Sunday  晴れ (ASAMA2000)
 今日はASAMA2000から Up date です。 トップページの写真は入れ替えできません...(=_=;)
 ところでASAMA2000今日は少し雲がありますが,快適なスキーができそうです。(^ー^)
 ではみなさんも Have a nice day !!! 
     -------------☆★☆-----------
 
今日はASAMA2000のホテルから Up date です。
 昨日から「06シーズン・感動初滑りキャンプ」が始まりました。結局お一人が急な用事で参加を見送りになられ,7名の方のご参加でした。(^ ^) 幸い,ASAMA2000...昨シーズンの同じ頃よりもゲレンデの状況が良く,しかも想像を下回るスキーヤーの数のおかげで,有意義なキャンプができています。(^ー^)
 さて,キャンプの最初はみなさんの“Before”をビデオに収めることから始めました。大回りと小回りの滑りを収録語,早速「感じながら滑るとは...」ということをテーマにレッスンに入りました。11/24の「教師日記」にも書きましたが,must症候群...「…ねばならない病」を頭から取り去り,“頑張らない滑り”を心掛けて滑ることにしました。ご参加の皆さんも,Beforeの滑りの硬さが取れ,気持ちもどこと無く軽く,静かなスキーイングを味わっておられたようでした。これは,ズレならズレを,切れなら切れをあるがままに感じ,受け入れる...ということで味わえる,得も言われぬ感覚でもありました。
 さて,そのあるがままの感じを受け入れるには“感じる”...ということが大事になるのですが,この感覚を思い出すために,“オレンジ・ターン”から始めることにしました。足裏の土踏まずにオレンジを意識し,そのオレンジのつぶれている様をイメージしながら滑るというものです。オレンジの位置と,そのオレンジがつぶれてジュースが出る様子をどうイメージするかで,いろいろな滑りが顕れることを経験しました。その滑りはスキーの用具の持つ特性の一つ,「スキーのトップがテールより長い...」ということを利用したスキッディングターンの滑りでした。
 午後は,午前行なったオレンジ意識を押し進め,スキッディングからカービングへの移行について考えることにしました。そのキーワードは「スキー板がたわむことでカービングターンが始まる...」ということでした。このことにより,「かかと支点」意識が生まれ,「スキー板のトップ部分に抵抗を受け止める代表的なポイント,“センサーポイントSP”をイメージすることができる」...ということを学びました。そしてこの“センサーポイントSP”から,そのシグナルを受け止める身体の部位,“レシーブポイントRP”がイメージできることも...。すると,その両者,“センサーポイントSP”と“レシーブポイントRP”を結ぶ一本の軸,“エネルギーライン”もイメージできます。そしてさらに,雪からのエネルギーが,「SP⇒エネルギーライン⇒RP」という風に,この三点を巡り伝わる...というイメージを沸かすこともできます。エネルギーがSPやエネルギーラインに留まっているのではなく,エネルギーとして,波動のように,ある流れとしてイメージできるのです。この“波動が伝わるイメージ”...思ったより効果がありました。スキーをしている時,いろいろ部位に意識を集中させるのですが,このポイントは次々と移り変わります。この移り変わりを,ある“波動のループライン”としてイメージするのです。今回初登場の言葉ですが,これもなかなか面白い !!!...そう思った【TOK】でした。これこそ,天が私にプレゼントとして与えてくれた
「感動」なのかもしれません...。(^ー^)
 夜は想像以上の夕食で,これも「感動モノ」...でした。温泉も素晴らしく,“スキー”の素晴らしさは,こういうところにもある...その感を深くしました。
 夕食後はロビーの特設会場でビデオを見ながらのミーティングでした。(^I^) それぞれ,一日の滑りがどう変わったか?それはなぜそうなったのか?その時の自分のイメージはどうだったのか?...ということを考えながらのひと時でした。
 9時半...一応ミーティングに区切りをつけ,その後は円卓を囲んでのスキー談義でした。お世話になった「高峰高原ホテル」...いろいろな便宜を図っていただきました。ありがとうございました。
 さて,今日は昨日の続き...いかなる展開になるでしょうか?楽しみ楽しみ !!!
 では行って参ります !!!


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★ Nov 26 2005  Saturday  晴れ (ASAMA2000)
 
今日も朝早く白馬を出ます。
  ASAMA2000で,感動初滑りキャンプが始まります。 そういうわけで,「教師日記」オ・ヤ・ス・ミ…です。 みなさんもいい週末を !!!
 明日はASAMAから Up date の予定です。
 では行って参ります !!!
  Have a nice day !!! 


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★ Nov 25 2005  Friday  曇り (白馬)
今朝は,曇り空の白馬です。天気予報によると,これから雲が取れて晴天になり,昼は晴れ...そして夕方から雨になって,夜の9時頃からは「雪」との予報が出ています。この雪...明日の未明には止みそうですが,どれくらいの降雪が期待できるのでしょうか? 楽しみではありますが...期待のし過ぎはしないようにします。
 (^ ^)(^I^)  
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 今日は,初滑りの現場,ASAMA2000でみたいろいろな滑り...についてコメントさせていただこうと思います。人にはいろいろな志向があって,それぞれの求めるスキーを楽しんだり,トレーニングしたりしているのですから,いちがいにその滑りを「こうだ !!!」というように決め付けるつもりはありません。いろいろな滑りを楽しんでおられる方々の滑りを拝見して,「スキー教師」として自分が学ばせてもらえるポイントを整理しようと思ったのです。(^ ^)
 さて,リフトに乗りながら,脇を滑り降りるスキーヤーを見ては,次の様なことを思いました。順不同ですが,思いついたままに書いてみますと...
 @カービングターンに執着している人
 Aスキーを自分の力で振り回している人
 B突っ張りが強い人
 B身体に相当の負担がかかっているだろうなぁー,と思われる滑りをしている人
 C自由な雰囲気でほのぼのとした感じで滑っている人
 D明らかに検定や技術選を視野に入れている人
 E恋人や親子のコミュニケーションの手段として,楽しんでいる人
 F初滑りそのものを楽しみ,雪の感触を味わっている人
 Gシーズンオフ中に雑誌やビデオを観て考えたことを,忠実に実践している人
...等々いろいろでした。
 以上挙げたことは,滑っているスキーヤーから【TOK】に伝わってきた“滑りのオーラ”みたいなものです。それぞれの方々から本当にそれこそスキーヤーの数だけみなさんの想いが伝わって来ました。みなさん,ご自分の考えで滑っておられるのですから,それをわたしがとやかく言うことではありませんが,その滑りを拝見していて,教師としての【TOK】は次のことを学ばせていただきました。
 ひとつは,滑り手から伝わってくるオーラには,「楽しく滑っているように見えるオーラ」と,「苦悶しながら滑っているオーラ」がある...ということです。特に,検定や技術選を視野に入れていて,上達を目指していると思われる方々,あるいは昨日の「教師日記」でも話した
「…ねばならない病」にとりつかれているかな?と思われる方々からは,「苦悶...」という感じが伝わって来ました。一方,恋人や親子のコミュニケーションを図りながら滑っている人たちや,雪の感触を楽しんでいると思われる方々からは,「楽しさ...」が伝わって来ました。
 ふたつ目は,「形や運動の顕れ方は,そのスキーヤーがどういうことを意識して滑っているかによって如実に表れ,しかもひとりとして同じ形や運動は無いものだナァー」という想いをさらに深くしたことです。この「教師日記」でもたびたび取り上げていますが,うまいと言われるスキーヤーと同じ形や運動を求めようとしても,結局その様な「同じモノ」は顕れ得ない...ということです。似ているようでも同じではなく,微妙に違っていたり,そしてあるときはもの凄く違っていたり...そういうものなんだナァー...と感じたのでした。(^ー^)
 三つ目は,「リフト上でもスキーはうまくなる !!!」...そう感じたことです。これは,実は滑り手の内面というか,内なる思いや考えを推し量ってみることで,そのイメージや意識が観えて来るようになり,その結果として上達が可能になる...ということです。その方法は,ある注目したスキーヤーが居たとしたら,そのスキーヤーが「今,この瞬間,彼はナニを思っているのだろうか?」...と,その人になり切ってみる訓練をつむことです。これに慣れてくると,あたかも自分が,その見ているスキーヤー自身になった感じになり,筋肉の使われ方や,圧の強弱がどんな感じで来ているか?などに思いを馳せることができるようになります。そして,そのスキーヤーのイメージや意識が感じ取れるようになるのです。これは摩訶不思議...と言ってしまえばそれまでですが,実際に起こり得ることです。なぜこんなに自信を持って言えるか?...というと,この方法...実はわたし自身がうまくなった方法なのです !!!。(*^^)v 他人の滑りを見て,その形や運動を真似るのではなく,自分の感性を通してそのスキーヤーの内なる心,イメージを盗むことなのです。この方法はお金が掛からないだけではなく,リフトに乗っている時が非常に貴重な時間だ !!!ということに気付くことでもあります。
 リフト乗車中...実は「位置エネルギー」を買っているだけではなく,「学びのチャンス」も買っていたのですネ !!! (^ ^)(^I^)



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★ Nov 24 2005  Thursday  曇り (白馬)

 今朝は,兎平付近から上部...雲が広がっていて,どうも下から見る限りでは,小雪が降っているようです。昨年の今頃よりは降雪の感じがイイのですが... (^ー^) 天気予報では,これから晴れてくるようです。
 さて,昨日は06シーズンの初レッスンでした。やはりスキーは楽しい !!! 詳しくは「教師日記」で...。(^ ^)(^I^)
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 昨日はASAMA2000で,今シーズン初のスキーレッスンでした。
 生徒さんは,毎年2回くらいご一緒に滑っている“Shi”さんと,彼女のお兄さんのお二人でした。“Shi”さんはシーズン初めの調整ということ,またお兄さんは今シーズン受けられる準指導員受験を視野に入れての準備練習...ということでのレッスン受講でした。この様子...先ずは映像でごらん下さい。(^ー^)
 さて,初日のお二人のテーマは,「受容」でした。
この「受容」という言葉...レッスンの後で自宅に帰ってから調べてみましたら,【1:受け入れること。取り入れること。容受。 2:鑑賞の基礎をなす作用で、芸術作品などを感性に受け入れ、味わい楽しむこと。】...とありました。私が意図したことの通りでした。(^ ^) 多くのスキーヤー...特に日本人は,must症候群ともいうべき,「…ねばならない病」にとりつかれている人が多いと思うのです。「こう滑らなければならない...」とか「アアいう風に滑らねばならない !!!」...という人達です。ところがそう思って滑ると,身体がガチガチになってしまい,リラックスした状態でスキーをすることができません。そこで,この「…ねばならない病」を忘れ,感じるままに受け入れる...ということを先ずシーズン初めに体験してもらうことにしました。スキー板がズレたらズレたで結構...コブや悪雪で身体のバランスが崩れたら崩れたで結構...ということを,素直に受け入れて“スキー”を楽しむということに専念してもらいました。私たちはどんな斜面でも,気持ちよく滑れた時と同じような満足感を得ようとしがちです。つまり,どんな条件であろうと,粉雪圧雪整地...といった条件での滑走フィーリングと同じような満足感を得ないと気が済まない...という気持ちが強いのです。でも考えてみてください。雪質が違えばそこから伝わってくる雪の反応は違いますし,それによって人間の身体のバランスが崩されてしまうのも,ごくごく当然のことです。同じように滑れることこそがオカシイ...のです。このためには,ズレたらズレを,切れたら切れを楽しむ気持ちが大切なのです。そして,「ズレをズレと感じ,切れを切れと感じれる自分の身体の感性の素晴らしさ !!!」...これをこそ誉めてあげるべきなのです。いろいろな感じ方を素直に「受容」する気持ちが大事なのです。そういうことで,先ずレッスン開始の30分ほどはこの「受容」を合言葉にASAMA2000の人工雪を楽しみました。(*^^)v
 次は「滑走フィーリング」を思い出すための基本的な事項の確認に入りました。先ずは足裏に意識を集中して足裏のいろいろな場所から伝わってくるシグナルを感じ取る練習です。お二人とも身体の感性が素晴らしく,いろいろな所に意識を集中させることがおできになりました。その結果として,その足裏感覚とターンフィーリングとの相関を少しづつ思い出されたようでした。
 午前の終盤と,昼食を挟んでの午後の初めは,スキー板の“センサーポイントSP”と,身体の“レシーブポイントRP”意識をどう持つか?の練習をおこないました。種目的には「大回り」⇒「中回り」⇒「小回り」...と進め,身体と雪との間のバランスをどう維持しながらターン円弧の大きさを変えてていくか?...あるいは重心とスキーの入れ替えをどう意識するか?ということを“センサー軸”をイメージすることでおさらいしました。この時,雪から伝わってくる“シグナル”...これを感じ取ろうとすることがいかに大事で,それがどんなに身体をリラックスさせ,ターンや角付けの切り替えに良い結果をもたらしてくれるか...を学びました。そして,押したり耐えたりすることでは得られない,身体のスムーズな運動につながっていることも確認しました。
 一日の最後の1時間は,お兄さんが受験される「準指導員」の試験種目の内,プルークボーゲン関連の基礎トレーニングを行ないました。この時も「形を作り,運動を行なう」ということではなく,足裏のイメージや感覚をどう持つと,どのような形や運動が顕れるのか?ということが大事なことをお話させていただきました。たった1時間の練習ですから,合格圏内の滑りになられたとは思いませんが,少なくとも「形を作り」,「運動を真似よう」...とすることの危険性はお判りいただけたと思います。(^ー^)
 ...ということで,【TOK】の2006シーズン初日のレッスンは無事終わりました。ASAMA2000スキー場...Open初日ということで,相当の混雑が...と思っていたのですが,それほどでもなく,有意義なレッスンをさせていただけたと思っております。
 本私も楽しい一日でした !!!。当にありがとうございました !!!。



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★ Nov 23 2005  Wednesday  晴れ (白馬)
 今朝は早く白馬を出てASAMA2000に向かいます。
 今日から,2006シーズンのレッスン開始です。(^ ^) こうやって“スキー”ができることの幸せを感じます !!! 
 みなさん,今シーズンもよろしくお願いいたします。(*^^)v
 では,行ってまいります !!! (^I^)


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★ Nov 22 2005  Tuesday  晴れ (白馬)
天気予報では白馬エリア...なのですが...残念ながら,ハズレ !!!です。朝早く,少しだけミゾレが降ったようですが,9時頃は,ご覧の写真の状況です。(=_=;)
 マ,焦ってもしようがありません。八方尾根のパノラマも人口降雪機で撒いてはいるようですが,まだまだ滑走可能とまではいきません...(=_=;)
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 今日は「呼吸法とスキー」...ということでお話したいと思います。...と言いますのは,今シーズンの私のレッスンテーマのひとつがこの「呼吸法」なのです。(^ー^)
 これまで,この「教師日記」の中でもいろいろ“呼吸”と“スキー運動”の関係について述べてきました。また,
私のレッスンを受けられた方はご存知のことですが,私は滑走中,言葉でつぶやくことをお勧めしています。これが実は「“呼吸法”を有効に生かした身体の動き」に結びついているからです。身体の動きが止まるときは,ほとんどの場面で呼吸も止まっています。一番ハッキリ解る例は,小回りのターン後半,角付けの強い状態から次のターンに入る局面です。この場面でスキー板が走らず,止まってしまう人が居ますが,そのほとんどが,息を「ウッ!」という風に止めてしまっているのです。これでは滑らかな角付けの切り替えはできません。このときに♪♪♪ギューツ…ギューツ♪♪♪というようにつぶやいていると,抵抗を瞬間的に捉えることが無くなり,滑らかな粘りのある圧コントロールができるようになるのです。このように「呼吸」と「身体の動き」とは大きな関係にありますが,これを簡単に行うには「つぶやき」が最高なのです。
 さて,呼吸やつぶやきを意識して滑ることの利点...そのアウトラインをまとめてみると...
 @
身体の緊張をほぐし, 身体の動きをスムーズにしてくれる...という効果があります。声を出す事は呼吸をし続けることにもなり,身体の筋肉がリラックスした状態になるからです。特に悪雪などに行くと,初めはこわごわで息が完全に止まった状態の人が多いのです。これでは身体の筋肉が動こうにも動けません。そこで「歌でも歌って滑ろうか !!!」...という気持になってみると大きな変化がおこります。身体の緊張が消え,身体のセンサーが活きはじめて,身体そのものがリラックスして来るのです。そう,歌を歌う...これこそ“呼吸”そのものなのです !!!。(*^^)v
 A身体の運動の流れをよどみなく行なうには“つぶやく”...に限ります。(^ ^) 指導員受験やデモ演技を行う時には絶対 !!! と言っていいほどの効果があります。身体の流れが止まらず,身体の動きによどみが無くなるのです。例えば,♪♪♪シュテーェームターン...シュテーェームターン...♪♪♪とつぶやきながら演技をすると,筋肉がガチッと固まってしまうことが無くなります。特に指導員検定などでは, ギクシャクした運動は自信の無いスキー操作だ...という風に見られ,評価されません。ところがスキーの動きそのものに少し難があっても,身体の運動によどみが無く悠々としていれば,身体の美しさが強調され自信満々の滑りに見えてしまうのです。
 B小回りでは「呼吸法」が大事なポイントになります。先に述べたように,圧の急激な集中を抑えてくれるからです。またコブなど,不整地小回りでも有効です。コブの頂点にスキーが当たる時に息を止めず,逆に「ハァーー」と吐くようにするのです。この時「ハァーーッ」という風に「ッ」を入れてはいけません。この「ッ」が有るか無いかでコブでの圧吸収に大きな差が出るからです。「ハァーー」と,終いは息を流すようにするのです。
 C呼吸しながら,しかも声を出して滑ると,ロングコースでも疲れにくくなります。これは実際にお試しになるとよく解ります。ターン一回ごとに息を止めるのと呼吸し続けるのとでは,体内に取り込む酸素の量に大きな差が出るからです。筋肉が有効に働くためには糖や脂肪を筋肉の中で燃やし,ATPというエネルギーを作らなければなりませんが,このためには息を吸って酸素を取り入れることが必要なのです。そしてさらに,糖や脂肪が燃えた後にできる炭酸ガスという老廃物...これを体内から出さないといけません。それには息を吐くことが必要なのです。このように“呼吸”するということは本当に大切なのですが,実際スキーをしている時は,その息を止めてしまっている人が多いのです。さらに呼吸をするときは腹式呼吸が一番効率の良い呼吸なのですが,声を出すとこれが自然に行なわれます。肩で息をする人がいますが,あれはある意味,無駄な呼吸なのです。こう考えてみると,【TOK】がゲレンデで大声でレッスンしているのもうなずける話でしょう !!! ハッハハハ......(^ー^)
 さて,以上見てきたように,“呼吸法”はスポーツをする時に非常に大事な要素になるのですが,これをしっかり系統立てて“スキー”をしている人は少ないと思います。そこで私の今シーズンのテーマとなったわけです。呼吸を意識しながら,つぶやきながら,効率よく酸素を取り込み,身体を活き活きさせて“スキー”を楽しむ...これが今年の【TOK】の目標です。(^ ^)(^I^)



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★ Nov 21 2005  Monday  快晴 (白馬)
 今朝は雲ひとつ無い快晴の白馬です。
 まだまだ雪の量が足りず,白馬エリア...スキー滑走はできませんが,寒気が続けば人口降雪機が稼動し始めますので,その内滑走可能になると思います。焦らず待つことにしましょう !!! 
 でも熊の湯や天元台から,「初滑り情報」が届きました !!!
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 今日は“Y.I”さんから次の様な e-mail をいただきましたので,それに対する私の考えをお話ししたいと思います。

 
『...TOK先生こんにちは。いつも日記拝見しています。ちょっと教えてもらいたいことがあってmail をしました。実は大回りは自信もあり不安なく楽しく滑れるのですが、小回りがどうもうまくいきません。いまいちシックリ来ないのです。得て不得手が極端、という状態です。一生懸命小回りの練習をするのですが、すればするほど重症に陥るという感じです。どういう練習をしたら効果があるのか、ぜひお教えいただきたいのですが...』

 “Y.I”さん, e-mail 拝見しました。ありがとうございます。得意な滑りとそうでない滑り...これをどうこなしていったらイイか?というご質問ですが,このようなことは誰にでもあることです。私もどちらかと言うと「大回り」の方が「小回り」より好きです。これと逆の人も大勢居られます。大回りの好きな人はどちらかと言うと,「抵抗をじっくり,ゆっくり作り,その解放もゆっくり...といった“圧変化”をゆっくりやるタイプの人」に多いのです。一方「小回り」はその逆で,「圧変化が短時間の内に行なわれので,きびきびした動作が得意なタイプの人」向きなのです。陸上競技で言えば大回りは長距離ランナー,小回りは短距離ランナー...とでも言えるでしょうか?長距離も短距離もどちらもOK !!!...という人はほとんど居ないと同じで,スキーでも「どちらもバッチリ !!!」と言う人はあまり居ません。
 さて,でも,これをどう克服し,大回りも小回りも気持ち良く滑れるようにできるか?ということですが,私の持論は「好きな滑りをメインにし,それを伸ばしていくことで不得意種目に必要な基盤を高めていく...」ということです。大回りが得意なわけですから,この良い所を先ずドンドン伸ばし,「彼の大回りは最高だネ !!!」と言われるくらいに,先ずなってしまうことです。大回りなら人に負けない !!!...位になってしまうのです。(^ ^) そして,その後,その得意な大回りと小回りの類似点と相違点をじっくり比べてみるのです。「大回りでの“レシーブポイントRP”(*脚注)はどこで,“センサーポイントSP”はどこなのか?それに比べて小回りは?」,「ターン後半の“迎え角”の作られ方は?」,「ターン前半の抵抗の捉え感の違いは?」...という風に,得意種目を分析し,それと苦手種目を比較しながらその違うところに焦点を当てて,ひとつづつクリアして行くのです。得意種目を練習する時は,気分爽快で,身体の動きも滑らかですから,最高のパフォーマンスができているはずです。その状態を作っておいてから,ポイントを不得意種目に持って行くのです。例えば,ターン後半の迎え角を考えてみることにしましょう。大回りではその角度はほんの僅かです。中回りは少し大きくなります。小回りではもっともっと大きくなり,大回りのときとは比べものにならないくらい大きな角度になります。大回りではほとんど感じられなかった上半身と下半身のネジレが,小回りでは身体が痛いくらいに感じられなければなりません。この違いに気がつけば,「そうかぁー?!...大回りと小回り...ターン後半でこんなに迎え角意識が違ってるんダ !!!」...ということが解るのです。大回りから導き出された小回りのポイント...この違いに気がつくことで,苦手だった小回りの秘密が明らかにされて行くのです。(^ー^)
 以上のように,小回りが苦手だからといって,小回りばかり練習してもあまり効果は期待できません。それより得意種目の質を高め,それによって苦手種目のレベルを,あたかも「鮎の友釣り」的な手法で上達させてしまうことです。
 “Y.I”さん !!!...苦手種目の克服は,得意種目のレベルアップから !!!...これが秘訣ですヨ !!! (^ー^)
 
【注】 文中の“レシーブポイントRP”や“センサーポイントSP”などについては,これまで「教師日記」の中などで解説させていただいておりますが,意味が解らない方は「OLSS検索」に該当字句を入れて検索していただけば,いろいろ出てまいりますので,それを参考にしてください。



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★ Nov 20 2005  Sunday  晴れ (東京)
 今朝は東京,渋谷から Up date しています。イチョウの葉が黄色く色づき始め,秋本番を感じさせます。
 おかげさまで東京でのオフ会...楽しく過ごさせていただきました。(^ー^)
 これから白馬に向け出発です。
 明日は白馬から... ではみなさんも Have a nice Sunday !!! (^ ^)(^I^)
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 今日は東京から Up date しています。
 昨日は18名の方のご参加を得て,「秋のオフ会」兼「 jpSKI.comの簡単な発会式?」を行ないました。ご参加いただいた方々に心から御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました !!!。大げさに発会式...ということは考えていなかったのですが,皆さんの中からせっかくオフ会をやるのなら発会式も兼ねることにしたら?というアイデアをいただきました。
 4時から東京渋谷の「こどもの城」という所で,2006シーズンに思いを馳せる...という意味を込めて「白いファンタジー」のビデオを観ながら発会式がOpenしました。このビデオ...今から25年ほど前に作成されたビデオですが,今でもその「スキーしたいなァー !!!」と思わせてくれる映像です。発会式にピッタリの映像だと思っています。その後私からみなさんに「 jpSKI.com 」の名前の由来について説明させていただき,このスキークラブにかける“夢”を語らせていただきました。「教師日記」にもそのことを書かせてもらっていますが...。
 約40分ほどで発会式を終え,いよいよ「オフ会」が始まりました。私たちが“スキー”をしていなかったら杯を一緒にかたむけ合うことは無かっただろう...と思われる人たちと,こうやって一緒に歓談できるということの,不思議と言えば不思議な“縁”というか“妙”を感じました。参加いただいた全員の方から“スキー”に対する夢, jpSKI.comへの期待...のお言葉をいただきました。これから,フリーな立場で“スキー”の普及に携わっていくことの意義を感じながら,ありがたく拝聴させていただきました。(^I^)
 会は二次会に移り,ここにも全員の方が参加していただき,楽しく過ごさせてもらいました。
 2006シーズン...もう始まっている人も居られます。そのシーズンの始まりに,東京の空の下で“スキー”に思いを馳せることができました。皆さん !!!ありがとうございました。
 今日,これから白馬に向かいます...。(^ー^)



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★ Nov18 2005  Friday  晴れ (白馬)
 今朝は晴れです !!!。朝早く雲も無く,北アルプスがきれいでしたが,8時頃には雲が湧いてきてしまいました。
 今日は10時頃,オフ会と冬の準備のため,東京に向かいます。明日は現地からの Up date なので,時間が不規則になるかもしれませんが...悪しからず。
 ではみなさんも Have a nice day !!! (^ ^)(^I^)
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昨日の「教師日記」で,一昨日軽井沢スキー場に行って初滑りをしたことをお話ししました。今日はそこで感じたことを二つお話ししたいと思います。
 一つ目は「“Ultimated Grip”チューンの有効性」についてです。私が持って行ったスキー板はニュージーランドで使用したのと同じ,“elan RCX”でした。この板,「教師日記」にも書きましたが“Ultimated Grip”(以下「UGチューン」)の効果を確かめるために,敢えて右スキーは左側を,左スキーは右側を“「UGチューン」にし,その反対側は通常のチューンとしています。軽井沢のコース...アイスクラッシュで,言ってみれば「カキ氷」みたいな雪なのですが,これをスノーセメントで固めていますので結構アイスバーン状態なのです。リフト5,6回滑っては左右の板を履き替える...ということを数回繰り返してみたところ,その効果が如実に判りました !!! 右足のひざの手術が活きて,ひざの感度が良くなったこともあるかもしれませんが,雪面のグリップ感の違いがハッキリと感じ取れました。「UGチューン」側で雪面を捉えたときは支点がビシッと決まり,そのプラットフォーム(基盤,土台)がしっかりとしてくれます。ところがその反対側を使うと,雪面ホールドの長さが長く感じられ,足元の安定する場所が前後にフラフラする感じなのです。言葉を換えて言えば,かかとの支点位置が前後に微妙に変化している感じです。ですから,舵取り全般にわたってどこと無く不安感が出てしまいます。特に斜面状態が少し荒れて,波打つ状態のところではこれが顕著でした。以上のことから,「UGチューン」...結構私たちのような一般スキーヤーには有効ではないか?!...という思いを強くしたのでした。
 二つ目は「手足の連動動作」...ということについてです。実は手術前,ニュージーランドに行く前から右ひざの調子はイマイチでした。これは学生時代に右ひざを捻挫したことがあって,その後遺症として出て来ていたのだと思います。シーズン終わり頃になると,右ひざに水が溜まるようになっていたのです。痛みも結構あって,コブなどには入れない状態でした。そういうわけで,どうしても左ターンにドォーンと乗っていることができなかったのです。そのためどうしてもスキーを自分から回し込ませてしまう傾向がありました。そのことと関係があったのでしょうか,右足外足の時の左手の巻き込み方が,左足外足の時の右手のそれとだいぶ違っていたのです。...ところが !!! この巻き込み方の程度が,一昨日の軽井沢では少し改善されたようなのです。(*^^)v これはビデオを見てもそう思いますし,同行したスキー教師仲間からも同じ指摘を受けました。明らかに以前の腕の使われ方に異変が起きているのです。これは右ひざのコンディションと無関係ではない...そう思います。右ひざの痛みをほとんど感じなくなったため,安心して支点からの圧を身体で受け止められ,自分みずからターンを仕掛けなくても良くなったことが,左腕の不自然な動きを封じ込めてくれたのだと思います。おっかなびっくりの,術後初めてのスキーで,まだまだガンガンとは乗って行けませんでしたが,それでもこの様な「運動の違い」が顕れたことに少々ビックリしています。手術...して良かった !!! ホントにそう思っている【TOK】でした。(^ー^)


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★ Nov17 2005  Wednesday  晴れ(の筈...) (白馬)
 今朝は晴れのイイ天気です !!!。昨日期待された降雪ですがってご覧のようにイマイチで,リーゼンコース,ウスバの上部まで白くなりましたが...まだまだです。(=_=;)
 でも,この分だと昨年よりも早い時期に滑れるようになりそうな感じです。ぜひそうあって欲しいと思います。(*^^)v 
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 昨日は...実は「軽井沢スキー場」に行って来ました !!! 今シーズン...日本での初滑りでした。(^ー^)
 「術後のひざ」がどのようにスキー滑走に影響を与えるのかナ?...ということを,できるだけ早く試してみたい !!!という気持ちがあってのスキー行で,スキー教師仲間4人と一緒に,朝早く白馬を後にしました。
 結果は...グッキー流に言わせれば,「OK !!!モンダイ無い !!!」でした。(^ ^)(^I^) 例によって,シーズン最初と最後のスキー滑走には“マルティン・グガニック”通称“グッキー”からもらった“赤いキャップ”をかぶることにしています。昨日も彼と共に,彼に見守られている...という気持ちで約4時間近く滑りました。(^ー^)
 その様子を一応ビデオ(154KB)に撮りましたので,披露させていただきますが,右ひざの術後28日目が経っただけなのと,シーズン初日のこともあり,だいぶ慎重に滑ってます。(^ー^) 一本々々雪の面を探るようにしながらの滑走でした。最初の一本は特に心の中に疑心暗鬼が生じて,本当に,おそる恐る...での滑走でした。(=_=;) ところが,思ったよりもひざに違和感が無く,2本,3本...と滑る内に不安な思いが消えて行きました。(^ ^)
 昨日の「教師日記」,“愛と恐れ”...という言葉を思い出しながら,“fear”の心を極力無くして,雪の上に立てる幸せを思いながら滑りました。同行してくれた,教師仲間の友人からは,「【TOK】さん,違和感無いじゃない !!!...以前より以上に“楽しんでる”って感じだよ !!!」とか,「身体の構えが前よりドッシリしてるんじゃない?」とかの評価をいただきました。(^ー^) 急激な圧変化を与えられるほどひざの状態が回復している自信が無かったので,できるだけエッジを立てず,走る滑りを心掛けました。そのため,内傾角の深いターンは行ないませんでしたが,以前ニュージーランドで感じたようなターン後半のひざの痛みは完全に無くなっていました。約4時間の滑走後,ひざ全体にジワっとした充血感みたいな,筋肉の張り...は感じられましたが,今朝はその感じも無くなりました。(*^^)v
 とりあえず,2006シーズン初滑り...手術によるひざの回復も手伝って,“楽しいスキー”ができました。先ずは「手術成功 !!!」と言ってイイと思います。(^ ^)(^I^)



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★ Nov16 2005  Wednesday  晴れ(の筈...) (白馬)
 今朝は早朝,早く家を出ます。
 まだ暗く,そのため,今朝の写真が撮れません...。悪しからず...。
 ではみなさん,今日も... Have a nice day !!! 
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 今日は“キューブラー・ロス”という,世界中の大学から20を越える名誉博士号を受け,終末期医療の先駆者として有名な精神科医の言葉を通して“スキー”を考えてみたいと思います。その言葉は,
『…人生で経験する感情は,その根源をたどっていくと,“愛”と“恐れ”という二つの感情しかない...あらゆる肯定的な感情は“愛”から生まれ,あらゆる否定的な感情は“恐れ”から生まれる。“愛”からは幸福,満足,平和,喜び...が湧き上がり,“恐れ”からは不満足感,葛藤,怒り,憎しみ...が湧き上がる…』...というものです。
 この言葉に出会って,「わたしは雪上に立っているとき,“愛”を感じているだろうか?それとも“恐れ”?...」と直ぐに思いました。“愛”というのは非常に漠然としているのですが,大自然から贈られた「雪の斜面」に対する畏敬の念...というようなものです。一方,“恐れ”とは,「この斜面...怪我せずに無事降りられるだろうか?」...といった不安な思いです。そして思い当たったのです。心を無にして...とまでは言いませんが,何か心の中で不安や否定的なことを考えて滑り始めると,「ろくなこと」がなかったことに...。幸い怪我...ということまでは経験しないまでも,どこかでバランスを崩したり,滑りがどこかしっくり来ない...ということが多いのです。ところが,「この白銀の斜面に立てて,俺って幸せだナァー !!!」...と思って滑り始めると,身体が活き活きし,充実感に包まれることが多いのです。俗に「自己暗示」...といってしまえばそれまでですが,それ以上に“肯定的なイメージと否定的なイメージ”で,滑りの結果は全く違ったものになる...そういう経験をしているのです。特に,いつも深雪を滑る時に思っているのは「好きな歌を口ずさみながら滑り始める...」ということです。歌を歌えるということは結局,“恐れ”を感じていない,ということなのでしょう...これまで歌を口ずさんで滑り始めて失敗した経験は,思い浮かびません。
 “キューブラー・ロス”の「愛と恐れ」...というこの言葉...わたし達が雪上を滑り始める時に,一瞬でもいいから思い浮かべ,「自然に愛されている !!!」と,前向きな姿勢で滑ることの大切さをも語っている...そんな風に思います。「わたしは今この瞬間,大地に,雪の大斜面に愛されている !!!」という気持ち...この様な想いがあると,結果的にそれらの持つエネルギーとハーモニーを奏でることができる...ということなのかもしれません。
 肯定的なイメージと否定的イメージ...根アカと根クラ...。そうなんです !!!。やっぱり「根アカ」が最高なんですネ !!! ハッハハハ......(^ー^)


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★ Nov15 2005  Tuesday  曇り (白馬)
 
 今朝はリーゼンコース中間から上部...雲に覆われています。天気予報によると,今日は雪かも?...と言われていたのですが,里ではその気配はありません。ひょっとすると,標高1500メートルくらいの兎平付近では雪になってるかもしれませんが...。
 今日の「教師日記」...用事のため,オヤスミです。(=_=;) せっかくお越しいただきましたが...ゴメンなさい...。(=_=;)



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★ Nov14 2005  Monday  快晴 (白馬)
今朝はウッスラと白馬三山が見えていますが,曇り空の白馬です。北風が強く,冬型の気圧配置をうかがわせます。これから天気が崩れ夕方から雨...そして明日朝は「みぞれ」...の予報が出ています。一歩づつ,一歩づつ...確実に冬に向かっています... (^ ^)(^I^) 
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 昨日は「 “個”を引き出す」...とういことをお話しました。今日は「上達の早さ」...ということを考えてみたいと思います。
 ここ数日,「自然治癒力」とか「六花風月」,「“個”を引き出す」...というテーマで,自分独自の能力を引き出すことが大切...というようなことをお話してきました。他人の滑りでない,自分流の滑り...ということを考えて滑れば,ストレスのたまり方も少なくなり,ゆったりとしたおおらかな気持ちで滑ることができます。
 では“潜在能力”や“個”を基に,イメージだけを豊かにすれば,「誰でも,いきなり悪雪やコブ,急斜面をガンガン滑れるようになる...」のでしょうか?残念ながら,答えは“No...”です。「なぁーんだ。結局うまくならない...ということじゃない...」と思われるかもしれません。でも違うのです。イメージを豊かにし,個性を引き出す滑りをすれば,人の真似をするよりも結果的に上達の早さが違ってくる...ということなのです。それは,「自分がベースとして持っている能力を引き出そう !!!」とするからです。人の真似をしても,もしその人と同じようなベースとしての能力があなたに無ければ,どんなに時間をかけても,その人と同じ滑りにはならないのです。それよりも,自分がベースとして持っている能力...これを生かしながら練習した方が,時間的に早く,しかも精神的にもゆとりを持って,上達することができるのです。スキーに限らず,何ごとも「うまくなる過程」というものは必要なのです。ポーンといきなりうまくなった !!!...という人も居るかもしれませんが,結局その後が続かなかった...という話はよく聞くことです。一気にうまくなることよりも,確実に一歩々々 “個”を引き出しながら行なうことが大事なのです。私の経験から言うと,だからと言って一歩づつ確実にイメージを豊かにして個を引き出す滑りをすると,上達速度が遅いのか?というと,実はそうではなく,他人のフォームや形を真似る人よりも,数倍の速さで上達してしまうのが実際のところです。もう少しゆっくり,じっくり...と思うことがあるほどです。(^ー^)
 スキー教師のくせに,「ゆっくり,じっくりうまくなる...」?...どうしてこんなことを言うか?というと,その段階々々で,「それぞれのレベルに応じたスキー」を味わうことが,“スキー”の楽しみの幅を広げてくれ,より一層充実させてくれる !!!...そう思うからです。「うまくなれば,あそこもここも滑れ,ヘリスキーなんかもできる !!!」...と仰る方が多いのですが,例えばぷプルークボーゲンしかできない人でも,深雪を体験することはできますし,コブだって滑ることができます。もちろん兎平や黒菱の深雪やコブ...というわけにはいきませんが,斜面を選べば可能です。こう言うと,「エエぇーッ??? ホントぉー?!?!?」と仰るかもしれませんが,そのような斜面に行って,自分の力でエイヤッとやろうとするから,うまく行かずフラストレーションが溜まってしまうのです。イメージを豊かにして自分の潜在能力を信じ,雪と仲良くしようとすればそれなりに滑れ,雪との会話ができるのです。そして,この時の感動が,さらなる練習意欲をかき立ててくれるのです。その段階々々でしか体験できないこと,これこそが“貴重な経験”としてあなたの身体に蓄積されていくのです。
 そういう意味では,あまり早く上達してしまうより,少しスローかな?と思われる早さで,ゆとりを持つつもりの方が,より「“スキー”人生」を楽しんでいる...そう言えるかもしれませんネ!?



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★ Nov13 2005  Sunday  快晴 (白馬)
 今朝は快晴の白馬です !!! (*^^)v
 北アルプスの白馬の山並みが,雲ひとつ無い青い空に,白く輝いています。
 この秋...もう白馬の山から雪が消えることは無いでしょう。これが根雪になっていくと思います。
 さて,スキー場の根雪はいつなんでしょうねェー??? (^ー^)
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 昨日の「教師日記」で“個”を大事にしたスキー...ということをお話しました。
 ところで,大事なことなのでお断りしておきますが,私がお話している考えは,あくまで「そういう考え方もある...」ということです。こういう考え方しか無い !!!ということではありませんので...。どなたからか指摘があった...というのではなく,老婆心として【TOK】自らみなさんにお話しておきたいと思うのです。(^ー^) 人にはいろいろな考え方があります。極端にコレが良くて,アレが悪い...ということはほとんどの場合あり得ないと思っています。ただ考え方の一つとしてこういう考えもある...ということをお話しているわけです。それを見聞きして,「アア...なるほど...」と思っていただけ,それをご自分の栄養として吸収されれば,これはこれでおおいに嬉しいことですし,結構なことだと思います。(^ー^)
 さて,今日は昨日の続きで...「“個”を大事にするのは面白いと思うけれど,ではどうやって実際に自分の“個”を引き出すの...?その方法は...?」ということです。昨日の「教師日記」をお読みいただいた方は,もうフォームや動作がうまいと言われるスキーヤーと異なっていても,それはそれでOK !!!...むしろ違っていて当然 !!!...ということをご理解いただいていると思います。で,それぞれ異なっている潜在能力や筋肉,骨格...これをどう開花させるか?なのですが,私の教師経験から言わせてもらえば,それは“イメージ”をどう持つか?...ということに尽きる...そう思います。この日記でも,あるいはレッスンでも,口を酸っぱくしてお話していますが,人はあるイメージを持って雪上を滑走して行くと,そのイメージに応じた身体の反応が自然に現れ出てくるのです。これは本当に身体の神秘...とも言えるほど不思議な現象...と言うこともできるのですが,同じ斜面を滑って行っても,イメージが違えばまるで違った体の運動として現れて来るのです。
 例えば“オレンジ・ターン”でオレンジがつぶれて雪面方向にジュースが出て行くイメージと,ジュースが上半身の方に掛かって来るイメージとでは,まるで違ったフォームになり,運動になってしまいます。ジュースが雪の方に出て行くイメージの時は,身体が硬く,緊張し,雪面とスキー板とのコンタクトもちぐはぐになって安定性に欠けるターンになります。結果として重心の位置が上下に動きやすくなります。動作も身体が先に動き,そしてそれに続いてスキーがターンし始めます。ところが,ジュースが身体に掛かって来るイメージの時は,これとはまるで正反対...とでも言える事が起こるのです。先ず身体の硬直が起こりません。そして,斜面移動が楽に行なわれ,雪の凹凸や雪質などの状態に応じた脚の動きが自然に出てきます。自分ではこうやろう...としていないのに身体がジュースのイメージで勝手に動いてしまうのです。身体の持っている潜在能力がうまく働いた...としか言いようの無い運動が勝手に起こってしまうのです。重心が大きく上下に変動する...というようなことも起こりにくいので,バランス維持も滑らかに行なわれ,安定性が増します。身体の動きは自然発生的に自然体として起こります。まことに“イメージの不思議”...としか言いようのない状況が生まれるのです。そしてその両者の滑りを比べると,明らかに後者の方が自分の“個”を引き出し,自分なりの滑りをしていることに気付くのです,
 上の例は“オレンジ・ターン”という一つの例ですが,この様なイメージは無数に考えられます。私のレッスンではこの“オレンジ・ターン”以降,“キャスター・ターン”,“お習字ターン”...と進みますが,この方法しか無い !!!...というものではありません。それぞれいろいろなイメージを沸かせば,みなさんなりの効果的なイメージでスキーを楽しむことができるのです。わたし自身,上に上げたイメージだけでなく,毎日のように,「今日はどんなイメージが沸いてくるかな?」,「今日はどんなイメージで生徒さんの滑りを変えて差し上げられるかな?」...という気持ちで,新しいイメージとの出遭いを期待しながら雪上に立っています。そして,面白いことに,この様な意識でスキーをしていると,“スキー”が「苦痛の日々」ではなく,新しい自分の能力を引き出しているのだ !!!...という気持になり,新しい発見と出遭うことができる,「感動の毎日」になるのです。(^ ^)(^I^)
 “個”を発見するための方法...それはご自分のイメージを膨らませることのできる,豊かな“感性”ということになるのでしょうか?(^ ^)



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★ Nov12 2005  Saturday  曇り (白馬)
 今朝の土曜日...あいにくの曇り空です...。(=_=;) 低気圧が通過し夕方からかは晴れ間も出るようですが...。すこし寒い北風が吹き始めましたから,山には雪が来るかもしれません。(^ー^)
 昨日は約50分のwalkingでした。気持ち良かったァー !!!。(*^^)v さて,今日はどんなExerciseしようかな?
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 今日は「06秋のオフ会」についてのご質問へのお答えからです。11/19(土)に東京,渋谷で行なう“オフ会”ですが,先日「 jpSKI.com の会員でない人でも参加できますか?」というお問い合わせがありました。モチロン会員以外の方でもご参加できます !!!。スキービデオ上映,ミニ抽選会などもあります。お友達をお誘いいただき,ぜひご一緒に秋の夜を“スキー”の話題をエサに,楽しく過ごしましょう。まだ定員に余裕がありますのでどうぞ !!! (^ ^)(^I^) 詳しくは「06秋のオフ会」で...。
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 さて,きょうの話は「“スキー”をする時の姿勢」について...です。“姿勢”...と言ってもスキー滑走中のフォームや格好,運動という意味の姿勢ではありません。どういう態度で雪面の上に立ち,スキー滑走を行なおうとするか?という意味の姿勢です。(^ー^)
 ...どうしてこの様な話題を選んだか?というと,いろいろな方から,「うまくなるにはどうしたらいいんでしょう?そのコツを教えてください...」とか,「どんなにビデオを観たり,技術書を見て勉強してもさっぱりうまくならないんです...」という e-mail をたくさんいただくからです。今日はこの「うまくなる...」ということの意味を,スキーをする時の“姿勢”...という観点から考えてみたいと思います。(^ ^)
 うまくなる,上達する,ということを辞書で引いてみると......【上達】1.(古くは「しょうたつ」)=学問や技芸などが向上して優れること。熟達すること。じょうずになること。 2.高い所に上り達すること。高くとどくこと。...と書かれています。つまり簡単に言えば,「自分がこれまでできなかったことができるようになること...」だと思います。スキーでいえば,これまで滑れなかった悪雪やコブ斜面が滑れるようになったり,おなじ整地でも雪との一体感が出て来てストレスを感じないで滑れるようになったり...ということです。
 「うまくなる...」このことのキーワード...実は「自分がこれまでできなかったことができるようになること...」の“自分”がそれなのです。「うまくなる...」のはあくまで自分であって他人ではありません。「あの人がうまくなったら,自分もそれに連れられてうまくなった !!!」...ということはあり得ません。あくまで自分の滑りが変わって自分がうまくなるのです。他人の能力が発揮されてうまくなるのではなく,自分の能力が開花され,それまでできなかったことができるようになって,うまくなる...ということです。少々ややこしい言い方をしましたが,自分の身体の持つ能力こそがベースになって滑りが変わって行く...ということをお話したかったのです。自分の能力...それは潜在能力だったり,これまでの運動履歴による筋肉のつき方だったり,あるいは遺伝的に両親からいただいた骨格だったり...がベースになるわけです。そして大事なことは,この様な潜在能力や筋肉,骨格は人それぞれ違っている...という動かしがたい事実がある !!!...ということなのです。
 さて,そうすると,ベースが違っているのだから,そのベースを元に同じような練習やレーニングを重ねても,表面に顕れてくる所作動作は違ったものになって当然...ということになるのです。ところが,多くの方は,俗にうまいといわれる人と同じ格好,同じ運動にならないと,自分はうまくなったのだ !!!...という風に思えないで苦しんでいるのです。特にこのような洗脳を行なっている最悪な事例は検定です。滑りの質を見るのではなく,形を見,動作がどうか?をみる検定が実に多いのです。もちろん全ての検定がそうだとは言いませんが,ほとんどの検定は,個々の運動が個々の能力に沿った形でどう顕れ,スキーの動きそのものに合理性があるか?...といった視点では観ていないのです。言葉を換えて言えば,それぞれ身体の体型が違うのに,皆同じ形や色の服を着せようとし,もしその人の体型に似合っていなくても,同じ形や色の服を着ていればOK !!!,お上手 !!!...としているのです。個々の体つきに合った個性ある服装に身を包み,着こなしをしていると,まるで異端のように酷評されてしまうのです。 まことに残念ですが,この様な検定,あるいは巷に出ているスキー雑誌の技術論...これらの多くは「真の技術」を語っているとは思えません。自分の持論を展開し,これこそがスキーだ !!!...こうでなければスキーではない !!!...といった,誤った「うまいスキー像」を植えつけてしまっているだけです。
 みなさんはこのような「うまいスキー像」に惑わされてはいけません。あくまで主役は“自分”です。大切なのは,他人に「うまいネ!」と言われることでもなければ,検定に合格することでもありません。自分の滑りが変わり,今までの自分とは違ったフィーリングで楽にスキーができるようになったかどうか?なのです。自分流のコブの滑り方に習熟し,自分の個性を生かした悪雪の滑り方を会得するか?であって,他人の滑りを真似することではありません。検定員は自分自身です。あくまで自分自身の問題であって,他人の目や考えに沿っているかどうか?ではないのです。
 「うまくなるには?」...というご質問を受けるたびに,上記のような「他人の目を気にしたうまさ」を求めようとしていませんか?とお話しするのですが,この言葉で我にかえり,“うまさ”に対する認識を新たにされる方が多いのです。その方々はご自分の個性溢れるスキーを楽しまれるようになります。「ギシギシしたストレス一杯のスキーヤー」から,「笑顔に溢れたゆとりあるスキーヤー」に変身されるのです。(*^^)v まさに“スキー”を通して「“個”の発見」に目覚めた方...といっていいのかもしれません。
 “スキー”を通して“個”を発見する...なかなか“スキー”は奥が深い...デスネ !!!......(^ー^)




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★ Nov11 2005  Friday  晴れ (白馬)
 今朝はカラッとした青空でこそありませんが,晴れの白馬です。
 夕方から天気が崩れ,雨になるようです。スキー場上部...できることなら「雪」になってくれるとイイですネ!(^ー^)
 昨日は約40分間,Bikeで八方のジャンプ台付近を巡りました。ひざの調子は手術前よりだいぶ良く,非常に軽く感じられます。実際のスキー滑走で雪との圧にどのように対応できるか,多少不安ではありますが,この分なら大丈夫でしょう !!! (^ー^)

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 昨日,一昨日と,「花鳥風月」について書きましたところ,北海道の“N”さんから次の様な e-mail をいただきました。ありがとうございます !!! (^I^) 読ませていただいて,ナルホド...と思い,みなさんにも紹介させていただこうと思います。(^ ^)

 『唐突なメール、失礼します。北海道の“N”と申します。…中略…さて、11月9日と10日の教師日記を大変、興味深く拝見しました。日本人的・哲学的スキー、これにも興味津々です。シーズンインのクラッシュ・アイスや1月2月の深雪やアイスバーン、または春の悪雪など、日本の雪質はバラエティに富んでいます。これまでもホームページでたくさん滑りのヒントはいただいておりますが、今シーズンはより雪の状況に対応したフィーリング・スキーのお話を聞かせていただけるかと期待がふくらみます。
 実は、ここからが本題なのですが、個人的に「花鳥風月雪」という5文字熟語が気になります。花鳥風月の言葉の意味は理解していますし、お話の内容は共感しています。でも、なんか熟語は4文字であってほしいと感じてしまうのです。そこで辞書で調べたのですが、「風月」だけでも1,自然に親しみ、風流を楽しむこと。2,自然と交わり、詩歌を作ること。また、その才能。といった意味を持っているのです。と、いうことは2文字で雪の異称があればいいのだと思いつきました。風花や吹雪など、雪が降っている状況を表す言葉はすぐに思いついたのですが、それではなんか違う。頭を悩ませていると浮かんできたのは…、「六花」です。六花は〔六弁の花の意から〕雪の異名とありますから、雪そのものを表しています。…中略…いかがでしょう「花鳥風月雪」ならぬ「六花風月」という言葉は、個人的にはとってもいい言葉が見つかったと喜んでしまいましたが、ご迷惑でなければお使いいただけませんでしょうか?まあ、この言葉に拘らず、先生の心にフィットする言葉が見つからないか。ゆっくり検討していただければと思っています。…』

 大変面白く興味ある e-mail ありがとうございました。確かに私も花鳥風月...と書いていて,その後唐突に「雪」とくっつけるのは趣に欠けているナァー...と思っていたところでした。そこへ“N”さんからの e-mail でした。良いネーミングだと思います。北海道には「六花亭」という名前のお菓子やさんがあるそうで,意匠登録などに抵触しないかな?と思いましたが,辞書に確かに『
【六花】(その形が六つの弁を備えているところから)雪の異称...とありましたから,「六花」そのものは私たちが使っても差し支えないようです。早速,“N”さんご提案の“六花風月”をこれから使うことにしていきたいと思います。(^ー^) “スキー”を“六花風月”の心を大事にしながらたしなむ...これを肝に銘じて楽しみたいと思います。
 ところで,スキーシーズンも目の前に迫り,自分の滑りを思い出す意味で,自分のビデオを見ながら「06TokFree(182KB)」の映像をまとめました。興味のある方はご笑観?下さい。とてもとても「“六花風月”の心」には及びもつかない滑りですが,雪と戯れている感じは出ているかと...ハッハハハ......。



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★ Nov10 2005  Thursday  晴れ (白馬)
 今朝は昨日の時雨も収まり,晴れのいい天気です。兎の雪...この天気で溶けてしまうと思いますが,このようなことが何回か繰り返されて,「根雪」になって行きます。
 焦らず,しかし期待を持って待つことにしましょう !!! 今日もトレーニングに気が入ります。術後...ようやく外気を吸い,冷気を感じながらのトレーニングに入った【TOK】です。(^ー^)
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 昨日は,「花鳥風月」を愛でる気持でスキーをすれば,キィウィスキーヤーとは違った,彼等よりもっと繊細なスキーが可能ではないか?...ということをお話しました。今日はこのことを少し考えてみたいと思います。
 私たちが身の回りにある風景や景色を見るとき,あるいは花を愛でたり鳥のさえずりに耳を澄ますとき,それらの美しさや心地良さの程度,感激度は,それらを見聞きする人の感受性によって大きく左右されます。そして,その評価も様々ですが,誰一人として,各人の感性がおかしい !!!...と批判する人は居りません。それは「人それぞれ,その感じ方が違っているのだから,感激の程度が違って当たり前 !!!」...という気持があるからです。各個の感性は感性...何人たりとも入り込めないその人の世界...ということを,互いに認め合えるからです。
 さて,私たちが“スキー”をする時,この様な気持で自然に接し,スキーを楽しんでいるでしょうか?「花鳥風月雪」を愛で,味わおうとする気持と同じような“素直に感じる心”を持って雪原に立てば,人の目を気にしたり,人の滑りをとやかく言ったり...という気持は生まれず,心豊かに自分流のスキーを楽しめるのではないでしょうか?他人と競うとか,自分主役でなく,他人の目主体...といった感覚が前面に出すぎると,この様なゆったりとした豊かな気持でのスキーはできなくなるのです。
 与えられた自然条件の中,与えられたものを与えられたものとして素直に受け入れ,それと同調し,ハーモニーを奏でるつもりでスキーをすれば,もっともっと視野の広いおおらかなスキーができると思います。そして,「大自然の織り成す“美”に溶け込んでいる自分」に逢うことになるのだと思います。他人の価値観によってではなく,自分自身の価値観に基づいた,誰にも真似のできないスキーヤーとしての“アナタ”がそこに存在しているのです。キット,あなたはそのとき,何ごとにもとらわれない目で事物を広く観,そして自然からのメッセージを深く深く感じ取っているのです。まさに哲学的だと言えるではありませんか !!! (^ー^)
 「花鳥風月雪」を愛でる気持で雪の上に立つ...このことから「哲学的なスキー」を思った【TOK】でした。(^ー^)
 


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★ Nov09 2005  Wednesday  時雨 (白馬)
 来ました !!! 来ました !!! 兎平にご覧のような初雪です。(^ ^)
 ウッスラとではありますが,このように実際に雪が積もっているのを見ると,ワクワクします。
 この冬型の気圧配置,直ぐに緩んでしまいそうですが,一度地熱が雪で下がりますと,いつもは雨だったのが雪に...ということもあり得るようですので,大いに期待しましょう !!! (^ー^)

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 今朝は時々日が射したり,小雨が降ったりしています。日本語は風情豊かで,ちょうどこの時期,晩秋から初冬にかけて,時々雨が降ったりやんだりするのを降るのを「しぐれ=時雨」と表現します。
で,その小雨に時々雲間から陽が漏れるとご覧のような「虹」が見られます。(*^^)v デジカメでもクッキリ見れるほど鮮やかな虹でした。
 この“時雨”
...という言葉をタイプしながら,「日本語の豊かさ,情緒深さ...」みたいなことを思いました。時々降る雨なのに,それに季節感を伴わせて,“しぐれ”と呼ぶ...これなどは西洋文化には無い,日本独特の言い回しかな...と思います。私たち日本人は四季折々,その恵まれた環境の下で,花鳥風月を楽しむことができます。もちろん日本以外でも四季に恵まれた国はありますが,その繊細さでは日本は傑出しているように思います。このように本当に恵まれている国で育ち,それらを愛でる“心根(こころね)”を持っているのが私たち日本人です。 
 
さて,私たち日本のスキーヤー...はたして“スキー”の楽しみ方についても,このように自然の情緒や風情,情景を楽しむ時と同じような“心根”を持っているのだろうか?ふとそんなことを思いました。大自然の中に素直に溶け込んで,その白い大地や雪の平原が与えてくれるエネルギーをじっくり感じ,そのメッセージを充分に味わっているだろうか?自然を蹴散らし,自分が雪の中を動き回ってコレを征服しているんだ !!!的な感覚を持ち過ぎていないだろうか?。スキーはスポーツ...という狭い了見にとらわれ,自然を征服するために技術を磨いている...そんな気持になり過ぎてはいないだろうか?
 過日,ニュージーランドのスキーヤーは,狩猟民族的な生活様式が基本になっていて,右脳をメインに使うような,「自然のエネルギーを感じ取るというようなスキーの楽しみ方に長けている」...とはなしましたが,どうしてどうして,日本人は「花鳥風月を愛でるという心根」を生かし,その繊細さを前面に出せば,キィウィスキーヤーとは異なった側面から“スキー”の奥深い楽しみ方に到達できるのではないか?そんなことを思います。
 今シーズンはぜひ“花鳥風月”に“雪”を加え,“花鳥風月雪”を愛でる心で“スキー”を楽しみたいものです。(^ー^)




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★ Nov08 2005  Tuesday  晴れ (白馬)
 今朝早く,6時ちょっと前...暗闇が明るくなり始めた時は,北アルプスの雪をいただいた白馬の山々が白く見えていたのですが,霧が立ち上がり始めて,それも見えなくなってしまいました。この状況からすると,今日は晴れの良い天気になりそうですが,天気予報では朝9時頃には雨になり,今夜半には今年初めての「雪予報」が出ています !!!(^ー^)
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 昨日,特別講師“Dr.N”さんから,「生物の多様性」...ということで,寄稿がありました。ありがとうございます !!! (^I^) その中で語られていた「NHKスペシャル」...私も偶然見ました。科学技術の進歩もここまで来たか !!!...という驚きの念と共に,これが良い方面だけに使われるといいけれど,悪用されたらえらい事になる...という思いを持ちながら...。
 さて,その番組を見ながら,“Dr.N”さんが仰るように,『......数限られた電極からの少ない情報でも脳が適応し、道具を自分の身体の一部として認識できるようになる事と、足裏で集めた情報を脳が勉強する事によりスキー(道具)を身体の一部の様に感じるようになる事、この2つは”脳の学習”という点で同じ話.........またそれとは別に、たくさんある神経も普段は一部しか使われていない......』ということについて,似たことを思ったのでした。
 脳の電極と義手や義足とを結びつけた回路をとおして,人が考えた情報が伝わり,まるで自分の肉体と同じように働く...。つまり脳で考えたことを義手や義足が思いのまま動いたり,逆に義手や義足からの信号を脳が正確に認知でき,それを学習して脳がさらに賢くなって行く......これは驚きでした。“Dr.N”さんも仰るように,義手や義足でもこれだけできるのだから,われわれ五体満足な人間ができないわけが無い !!!。神経を含め,はるかに性能の良い身体の機能を私達は持っているのに,それを使いきっていないだけだ...。そんなことを思いました。義足に頼らずとも,身体のセンサーを鋭くするトレーニングをすれば,まだまだ私達は自分の身体の神秘に触れることができ,しかもいろいろな能力を引き出すことができるはずだ !!!。「脳の活性化」,言葉を換えれば「潜在能力の掘り起こし」...これこそ“フィーリングスキー”ができることではないか?!。
 ますますこれからのレッスンが面白くなってきたぞ !!!...そんなことを思った【TOK】でした。!(^^)!



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★ Nov07 2005  Monday  晴れ (白馬)
 今朝ほどは雲が掛かっていましたが,その雲も取れ始め,今(9:30)は青空が見え始めました。(^ ^)
 昨日の雨...もう少し下まで雪が来るかな?...と思ったのですが期待したほど気温が下がらず,2000メートル付近も雨のようでした...。(=_=;) マ,いずれ降りますヨ !!! ハッハハハ...... 
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 昨日の「教師日記」で,「...自分が脳裏に描くイメージによって,自分の身体が生まれつき持っている潜在的運動能力がどう開花し,どんな形で顕れて来るか?楽しみ...」と書きました。今日はこのことをもう少し考えてみたいと思います。(*^^)v
 「【TOK】はひざが硬くて使えないい...だから小回りができない...」と思い込んでいた自分が,「“オレンジ・ターン”のイメージを持つことでこれができるようになった !!!」...このことの意味は大きい !!! と,自分のことながら思います。私と同じ風に,「身体が硬いからスポーツには向いていない...」とか,「走るのが遅いから運動選手には向いていないかな...」,あるいは「お前は運動能力が無いからスポーツはダメなんだ !!!」......と言われてスポーツに親しむ機会を少なくしてしまった人は意外に多いのではないでしょうか? でも本当に,身体が硬いこと,早く走れないこと,運動能力...などがスポーツをする上でそれほど大きな支障になるのでしょうか?天の神はそんな不公平なのでしょうか?...私はそんなことは無いと思います。ひょっとするとオリンピックで金メダルを獲る...というようなことを目的としているのであれば少しはその様な要因が大事になるかもしれませんが,少なくとも私達が「楽しみ」として行なうスポーツは決してその様なことで影響は受けないと思います。現にわたし自身が言われた,小回りができない !!!下手だ !!!...と言われていたことが,オレンジ意識でできるようになったのですから...。
 さて,このような事例はわたし以外にもたくさんあります。私はスキー教師として,これまで多くの方々とご一緒に滑る機会を持たせていただきました。そして多くの方に,“フィーリングスキー”を通じ,その方なりの滑りを開花していただきました。みんなが宮下正樹のように,あるいはグッキーのように,彼らと同じ形や運動で滑れるようになったわけではありません。ですが夫々の個性溢れる滑りが顕れて来た方が多いのです。宮下君やグッキーとは違ってはいるけれど,その人なりに持っている,個性豊かな合理的なスキーが顕れて来るのです。宮下君の滑りとグッキーの滑りだって同じフォームではないし,その運動も微妙に異なっているのは,皆さんもご存知の通りです。このように人は夫々個性的な能力を持っていて,それが開花した時には同じ形や運動にはならないのが当然なのです。「スキーをする時の形や運動を同じに !!!」という考えが前面にあり,これをコピーしようとすると,結局このような大きな誤りを犯してしまうことになるのです。
 人真似でない自分自身の滑り...これを引き出せたらホントに素晴らしい !!!と思います。つまり,「眠っているその人なりの潜在能力」...これをどう開花させるか?...ということです。この潜在能力が開花すれば,これまで運動音痴といわれていた人が見事に変身し,これまでの人とは思えない,活き活きした身のこなしをする...ということが,現実のこととして在り得るのです !!!。なんと素敵なことではありませんか !!!。実際に私のレッスンを受けられた方,その中の数人の方...その人たちは,私の想像以上に彼らの能力を開花させました。私がビックリするほどです。その方たちは多分,ご自身でそのことをイチバン実感されているはずです。(^ー^)
 この鍵...「イメージで潜在能力を揺り起こす !!!」ということにある...そう思います。私が“フィーリングスキー”でお話しているオレンジやキャスター,そして習字にこだわる必要はありません。ご自分にあったイメージをどう持ち,そのイメージが自分の潜在能力をどうOpenさせてくれるか?これはあなた自身の感性から生まれるイメージ力に掛かっている !!!...そういうことなのです。(*^^)v




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★ Nov06 2005  Sunday  曇り (白馬)
 今日はせっかくの日曜日ですが,曇り空の白馬です。(=_=;) 北アルプスの稜線は見えていますが...これから下り坂で夕方には雨が降りそうです。
 さて,昨日未明,使用しているプロバイダーを高速サーバーへ移転をいたしました。その影響で一部繋がらないなどの障害がでました。お詫びいたします。もし何らかの障害がまだ残っておりましたら e-mail で連絡をお願いいたします。(=_=;) 
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 11/4の日記でスキー上達のためには,『...もともと人間が潜在的に持っている能力を引き出す』...このことが大事ではないか?ということをお話しました。そしてその後,いろいろこの潜在能力につてい調べてみましたら,「生まれつき人にはその潜在的能力の差は無い...」というレポートが多く見つかりました。生れ落ちてから,もともと持っているその能力をどう開花させたのか?ということがその後の生活のあり様に関わっている...ということらしいです。マ,話半分としても面白いことだと思います。(^ ^)
 さて,この“潜在能力”について,私が実際に経験したある事例をお話したいと思います。自分で自分の能力にビックリした時の話です。(^ー^) 私はもともと身体が硬く,柔軟体操は他人に比べるとホントに情けないくらいしか曲がりません。今もそうですが...。(=_=;) で昔,学生の頃,スキーのコーチに,「【TOK】...お前の身体は本当に硬いナァー...それじゃいい選手になれんぞ !!! 酢でも飲んでもっと身体を柔らかくしろ !!!」...とよく言われたものです。酢が関節や身体を柔らかくしてくれるかどうか?その真実のほどは判りませんが,できるだけ酢を飲んだものです。でも,一向に身体は柔らかくならず,これじゃスポーツ選手として大成しないかもしれない...と暗い気持になったものです。特にスラロームで旗門を素早くくぐり抜ける時などは,この身体の柔軟性が命だ !!! ひざの柔らかいヤツが勝つんだ !!!...などと言われ,【TOK】はスラロームはダメ !!!...という烙印を押されてしまいました。確かにひざが硬く,ひざをインサイドに入れよう入れようとすればするほど身体がこわばって,ひざ頭が内側に入らないのです。
 そして,年は巡り,私のような身体の硬い人間もスキー教師になることができました。そして,いろいろ皆さんにお教えするようになったわけです。ですが特に小回りなどをみなさんにお教えする時,自分自身がひざが硬いですから人様にも,「ひざを使うように...」などという指導はできないわけです...。で,どうしたか?というと...直接ひざ関節を使おうと意識するのではなく,あるイメージを持たせることで自然にひざが使えるようにする...ということを考えたのです。それが実は“オレンジ・ターン”だったのです。オレンジを足裏の土踏まずに意識してジュースを出しながら滑り降りて行きます。そして,角付けを強めようと思ったら,そのオレンジの位置を土踏まずのその位置より5センチだけ内側にするようにイメージするのです。さらに角付けを強めたかったら10センチ...という風にします。するとオレンジがインサイドに移動しますから,そのオレンジを足裏でつかまえ続け,ジュースを出し続けるには,どうしてもひざが内側に入ってしまうのです。自分でひざを内側に入れる意識は全くありませんが,このオレンジ意識で,勝手にひざが入ってしまうのです。全く勝手に !!!...です。そして,そのオレンジを元の土踏まずに戻すイメージを持てば,そのひざ頭は勝手に元の位置に戻っています。このイメージを素早く繰り返して意識すると !!!...なんと私のあの硬かったひざが,まるで軟体動物のようにグニャグニャと動くではありませんか !!!(*_*) しかも良いことは,ひざだけを入れよう入れようとすると,ひざが内に入るのは入るのですが,雪面との圧関係がおろそかになってしまいます。形はなるほど内側にひざが入って小回りをするのに適した形になっているものの,肝心な雪面コンタクト量に思いが行かないのです。ところが,“オレンジ・ターン”ではしっかり圧意識がありますから,ターンコントロールも楽なのです。(^ー^) 私は自分のひざが硬いわけじゃない !!!...ひざの関節の持っている潜在的能力を引き出す,その方法が適当でなかっただけなのだ !!!...と鮮烈な思いに駆られたのです。!(^^)! 考えてみれば,ひざを内に入れよう入れよう !!!と努力すればするほど,ひざ関節の周囲の筋肉は緊張し,ストレスが集中してひざが動きにくくなるのは当然のことです。ところが,オレンジを感じようとすることは,筋肉の緊張を解きほぐし,足裏にイメージしたオレンジの柔らかさを感じ取ろうとするわけですから,関節そのものも緩やか状態にあるわけで,一番バランスの取れた位置にひざが位置するようになるのです。
 つまり...「形だけのひざ内側状態」を作ろうとして,それができなくとも,あるイメージで身体の潜在能力を刺激してやれば,結果として「ひざ内側」が実現する !!!...ということなのです。形を求めるのではなく,あるイメージを働かせて潜在的能力を引き出すことの方がはるかに大事だ !!!...ということになります。身体が硬くてスポーツに適さない...などということはあり得ない。あるのは“イメージやインナーマインド的”なこと,“心の持ちよう”を大切にして,自分の中の“不思議”をうまく引き出すことなのだ...。この時から私のレッスンスタイルは変わり始めました。これこそが“フィーリングスキー”の誕生の瞬間だった !!!...今になってそのことをつよく思います。
 言葉を換えて言えば,“フィーリングスキー”はみなさんの“潜在能力”を引き出すための方法でもある...ということです。形を作ろうとしてこれにこだわらず,イメージをこそ大事にして,そのイメージで自分の身体の潜在的運動能力がどう引き出されるか?楽しみ楽しみ !!!...こう考えると,“スキー”って本当に不思議で面白いスポーツだ...ということができますネ! (*^^)v
 



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★ Nov05 2005  Saturday  晴れ (白馬)
 今日も晴れました !!! いつの間にか,八方尾根も赤味に覆われました。里もそろそろ紅葉が盛りから終了期に差し掛かり始めました。
 この景色になると,いつ雪が来てもオカシクない状況が整います。
 さて,今年の里への初雪はいつになるでしょうか?(^ー^)
 今日の「教師日記」...急用ができてしまいました !!! 今日はお休みです...。(=_=;)



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★ Nov04 2005  Friday  晴れ (白馬)
 今日は晴れました !!! 昨日は少しぐずついた天候でしたが,今日は晴れの良い天気です !!!。
 さて,11/19(土)東京渋谷で“jpSKI.com 発会式”を兼ねた“オフ会”を開催します。詳しくは「06秋のオフ会」をご覧ください。
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 一昨日の「教師日記」で“自然治癒力”...ということでお話をさせていただきました。これまで漠然と思ってきた「身体の不思議」について,ひとつの仮説みたいなものが見えて来た気がします。潜在能力と遺伝子との間にどのような関係があるのか?それとも無いのか?...私の知識ではわかりませんが,次のような仮説です。『“身体的運動能力”は,新しく作り出すのではなく,もともと人間が潜在的に持っている基本的なものを引き出すことでから始まる。その後,いろいろなシチュエーションでの経験を通して,これに身体能力に肉付けがされて行く...。それがどんどん身体に蓄積され,遺伝子にも記憶される。その遺伝子が子供に潜在的な能力として受け継がれる...』
 「うまくなる...」ということを,今までに自分が持っていなかった能力を新しく付け加えることだ !!!...こう思ってしまうと,外から何か部品みたいなものを持ってきて付け加える...といったイメージになりがちです。他のスキーヤーの形や運動をコピー的に真似ることが多くなり,自分自身が今できる能力は脇に置いておかれることになります。例が適当でないかもしれませんが,他人の器官を手術で移植したり,美顔のための美容整形手術をする...これと似た感じです。これでうまく行くこともあるとは思いますが,できればこのような移植や手術ではなく,本来自分が持っている能力を開花することで器官が正常に働いたり,自分の個性溢れる美しさがにじみ出るような方法がベターだと思います。
 他から持って来てくっつける方法でないやり方...それが,「あるイメージを思い浮かべること」のような気がします。俗に言われる「火事場のバカ力」のような,素晴らしい潜在能力を私達は皆持っているのですから,それを引き出すことこそが大事なのです。それは人の真似やコピーでは得られません。
 “オレンジ・ターン”をしていてビックリするのは,足裏にオレンジがあって,それがつぶれているイメージや,皮が破れてジュースがにじみ出て来るイメージを持ってもらうと,ほとんど全員の方が非常にリラックスし,夫々に適した体の動きが顕れて来ることです。緊張した所作動作は消え,雪の抵抗とうまくマッチしたそれぞれに美しい伸びやかな運動が顕れて来るのです。そして,ほとんどの方が,「先生 !!!こんなに楽でいいんですか?もっと筋肉に緊張感が無くていいんですか?...」と仰います。「そう !!!それでいいんです...というよりそうでなければギクシャクしてしまうのですヨ !!!」...と話すと,皆キョトン...とした顔をされます。(^ー^)
 『...もともと人間が潜在的に持っている基本的なものを引き出す』...このためには,インナーマインド的なこと,“心の持ちよう”が大切なのです。何をどのようにイメージし,夫々の持っている能力をうまく引き出すのか...このための楽しい作業がこの冬も待っています。
 みなさん,ご一緒に「活き活きした身体」...開花させましょうネ !!! (^ ^)(^I^)



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★ Nov03 2005  Thursday  曇り (白馬)
 今朝は曇り空の白馬です...。
 でも,山には...と言っても上部の方ですが,雪が降ってそうな天気です。平地は10℃くらいですので,標高2300メートル付近から上は雪の可能性があります。
 こうやって少しづつ,少しづつ...雪のシーンに近づいて行くのでしょうネ!(^ー^)
 人工雪で滑走を楽しんでいる方も多いようです。怪我などされませんように...お楽しみください !!! (^ー^)

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 “poemある滑り”...が好評でしたので,今日の文化の日...映像のみをお送りいたします。(^ー^)
 “コブイメージ”(200KB)です。



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★ Nov02 2005  Wednesday  快晴 (白馬)
 今朝はこの秋初めて“霜”が降りました。
 車のウインドウがしっかり霜で覆われ,その霜を削って握ってみると,ヒンヤリとした雪のような感触が伝わって来ました !!!(^ー^)。
 今朝の写真 ⇒  は,放射冷却で地表を覆っていたき霧が,まだ少し残っている時に撮影したものです。(^ ^)
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 昨日,ニュージーランド人のスキーの楽しみ方と,日本人の楽しみ方には違いがある...ということをお話しました。なぜこんなことを思い,考えたか?というと,スキーレッスンにおいては,あるイメージを頭に描いて滑った時の方が,抜群にその人なりの個性が前面に出,良い滑りをする...ということが歴然たる事実としてあるからです。特に“オレンジ・ターン”からはじまる一連の“フィーリングスキー”をみなさんにお話して来て,その効果というか自然にうまくなって行ってしまう不思議な現象に気付いてからは,“人間の身体の神秘や不思議”をずーっと思って来たのです。「なぜなんだろう?イメージするだけでどうしてあんなに身体が活き活きと動き始めてしまうのだろう...?」と思って来たのです。その問いに対する答えのひとつが昨日の“右脳と左脳”でした。
 そして,あれを書きながら,別のことに思いがつながって行きました。それは“自然治癒力的な力”
ということです。人間の身体には“自然治癒力”というものが備わっています。人間には自然界から与えられた,「ホメオスタシス(恒常性)」が備わっていて,この“ホメオスタシス”の原動力が「自然治癒力」と言われる能力だそうです。この“ホメオスタシス”...簡単に言えば,生物が体温調節をするのががコレにあたるということです。鳥類や哺乳動物は,酵素が働くのに最適な温度...37℃付近で最も活動しやすいため,常にこの温度に体温を保とうとします。もしこれより体温が高くなると,発汗や皮膚血管の拡張で体温を下げようとします。また,体温が低くなると,ふるえ(戦慄)や非ふるえ熱産生(代謝の亢進による発熱)によって体温を上げようとする...ということらしいのです。つまり,人間の身体というのは,最もバランスが取れた恒常的な状態というのが元々あって,もし何かの原因でその状態が狂うと,その狂ったことを元に直そうとする力が自然に起こる...ということなのです。
 “スキー”でもその上達というのは,結局はこの能力を開花させることにすぎないのではないか?と気がついたのです。これまで自分の身体に無かった能力を新しく付け加える...のではなく,もともと備わっていたヒトとしての“滑る”という能力を,引き出しから引き出すだけ,なのではないか...。無かったものを作り出すのではなく,もともと身体のどこかにしまって置いたものを引っ張り出すだけ...ということです。恒常的な能力として,素晴らしい能力を秘めた“潜在能力”が人間には在る !!!ということです。私達が行なうべきは,これをいかに高いレベルに自然治癒的に引き上げるか?ということだと思います。新しいものを作ろうとすると,自分から外に向けて働きかけ,何かをしなくてはいけませんが,自分の身体の中にすでにある能力を引き出すだけなら,あることを意識し,イメージを豊かにすることで潜在的に在った能力を引き出すことができます。つまり昨日お話した“
右脳の働き...「イメージ記憶,直感・ひらめき,潜在意識,リラックス,無意識脳...」を呼び覚ますためのイメージ,これを豊かにすることが大事になるわけです。
 ニュージーランドの人たちは,もともと先祖が「狩猟民族」であったことから,生活の基盤は“狩”がメインなため,直感,ひらめき,瞬間記憶...など“右脳”を使うことに長けているのだと思います。一方日本人は「農耕民族」で,長期的な計画を作って農作物を育てることや,共同作業が多いため,論理的思考,計算,じっくり記憶...が必要で,“左脳”を使うことが得意になったのだと思います。確かに彼らニュージーランドの人達にレッスンをする時は,多くを語る必要がありません。ポイントをポンと与えるだけで,それ以後は自分でどんどんやっていってしまうからです。ところが日本人は,手を替え品を代え,お話しないと理解してもらえないのです。(=_=;) 日本人ももっと“直感”や“ひらめき”を前面に出した生活を送ると面白いのかもしれませんネ!? (^ー^)
 さて,話を“スキー”に戻して...つまり,もともと自分が潜在能力として持っている力を,どううまく引き出すのか?...ということの方が,持っていない能力を開発して身に付けることよりも大切なのではないか?...ということなのです。もともと自分の潜在能力として備わってはいるわけですから,それをどう潜在意識に働きかけてオープンさせるか?が大事です。すると,オレンジとか,キャスターとか習字の筆...など,できるだけ多くのイメージを持ち,それを潜在意識とリンクさせて,外に引き出すことが大切になります。丁度,「鮎の友釣り」のような図式で,いろいろなイメージを潜在意識に働き掛けることで,自分の身体に持っていた素晴らしい能力を“釣り上げる”(表に引き出す)わけです。この作業をするには,外に向かって仕掛けるというより,内なるものを感じ取る...という意識が重要になります。スキーで言えば
“Do Ski”的な動きでなく,“Let Ski”的な“感じる”...ということが大事になって来るわけです。つまり“フィーリングスキー”的なイメージ重視のトレーニングが効く...ということです。
  !!! !!!(*_*)......ここまで来て,ようやく見えてきました !!!。
「なぜイメージするだけでどうしてあんなに身体が活き活きと動き始めてしまうのだろう...?」ということの答えが !!! もともと備わっていた人間の能力を“自然治癒力的力”を使って引き出すレッスン方法が““フィーリングスキー””なのだと...。人間には計り知れない“素晴らしい潜在能力”があって,それをどう開花してくれるのか,身体は待っているのだ !!!...そう思います。
 ウーッム...意外と奥が深いのかな? “フィーリングスキー”... (^ー^)



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★ Nov01 2005  Tuesday  快晴 (白馬)
 今日は快晴 !!!の白馬です。全く雲ひとつありません。空は真っ青で,それに山の稜線に積もった雪が,白く際立っています。(^ー^) そして,山の中腹は紅葉に溢れ,平地にはまだ緑が残っています。これこそ「白馬の“三段紅葉”」そのものです !!!。
 11月の初日...言葉どおり,「日本晴れ !!!」」に恵まれた白馬でした !!! (^ ^)(^I^)
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 今日からいよいよ11月...。もう初滑りを楽しまれた方から e-mail が届きました !!!。(^ー^)
 今から3年前,2002年の10月31日に「兎平で初滑り...」,もちろん天然雪...の記録が残っていますから,それに比べれば今年は大幅に雪の来るのが遅れてはいますが...(=_=;)。その内降るでしょう !!!ハッハハハ......。
 さて,今日のテーマは“自然体で滑る”です。
 何度もニュージーランドのスキーで恐縮ですが,このところスキー映像を編集していて特に強く思うことは,「ニュージーランドのスキーヤーは本当に自然体でスキーを楽しんでいる !!!」ということです。06シーズンに向けて,レッスンでみなさんのお役に立てるとイイナァー...と思いながら,参考になる映像をピックアップしているのですが,なかなかニュージーランダー?(キィウィ?)...のような滑りを楽しんでいる映像が見つかりません...。自分自身の滑りの中にも彼らほどの“自由度”が少ないのです。やはり,私も日本人スキーヤーで,形や動きを気にしていたのかナァー...と反省する始末です。(=_=;)
 で,思うのは私達日本人はどうも「“左脳”でスキーをしているのかな?」...ということです。みなさんご存知のように“左脳”は一般的に,「言語認識,論理的思考,計算,じっくり記憶,顕在意識,ストレス,意識脳...」というキーワードで語られます。そして,“右脳”の働きは,「イメージ記憶,直感・ひらめき,芸術性・創造性,瞬間記憶,潜在意識,リラックス,無意識脳...」という言葉で語られます。ひと言で言えば,“論理脳”と“感情脳”,あるいは“理屈脳”と“非理屈脳”の違いということです。このことを当てはめてそのスキースタイルの違いを考えてみると,どうも日本人は“左脳”を使って“理屈でこね回すスキー”をしがち......一方キィウィは“右脳”を使った“理屈抜きの感情スキー”を楽しんでいる...という風に思えるのです。
 確かに日本人は,「こうでなければならない !!!」,「スキーの理論はこうだ !!!」...といった狭い領域にとらわれ,「同じ形」や「同じ滑り方」を求める傾向があります。みんなを全員「同じ考え」に誘導したがる傾向がある...と言ってもいいでしょう。「赤信号...皆んなで渡れば怖くない...」的な「皆んな一緒」意識が強いのでしょうか? 検定を受ける人が多いのも,考えてみると「皆と同じ考え方の中に所属している自分」...で居たい思い,あるいは「人に認められることで同じ価値観内に居ることの安心感を得たい !!!」...という思いがあることの証明なのかもしれません。要するに自分のために“スキー”をしている...という感覚よりも,人のため...とは言わないまでも,他人に認められた自分で居たい...という思いが強いから...のように思います。
 でも,そろそろここら辺で思い切って「自分のために“スキー”を楽しむ !!!」...という風に,その楽しみ方の意識を替えることが大事なように思います。理屈はどうでもいいじゃないですか !!!。他人に勝つ...とか,他人よりうまく滑る...とかいうことはキッパリ忘れましょう !!!。そして,“右脳”的な,イメージ重視,直感やひらめき重視,リラックスメイン...の滑りを心掛けましょう !!!。すると,ストレスが消え,ハツラツとした“自然体のスキー”があなたの目の前に出現しますヨ !!!。(^ー^)
 


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