July
200

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
Ski Top   【TOK】への Mail
※ 映像をご覧になるとき。
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スキー教師日記 」 July 2004

What's Today ?


07/14 新鮮感覚のブーツ
07/12 自然界の声を聞く
        お習字ターン
07/11 習字マジック
07/10 “コブ”を考える...
07/09 八方のコブに挑戦...
07/08 スキーの“コア”
07/07 “スキー”は人生の鏡
07/06 コンタクト圧意識…
07/05 グッキー…観ててヨ !!! 
07/04 キャスター
   乗り換えのタイミングは?
07/03 人生って.....?
07/02 “スキー”のフィールド
07/01 技術選の評価基準

*** これまでの日記***


* 2004年6月

* 2004年5月

* 2004年4月
* 2004年3月

* 2004年2月
* 2004年1月

* 2003年12月
* 2003年11月
* 2003年10月
* 2003年9月
* 2003年8月
* 2003年7月
* 2003年6月
* 2003年5月
* 2003年4月
* 2003年3月
* 2003年2月
* 2003年1月

* 2002年12月

* 2002年11月

* 2002年10月

* 2002年9月
* 2002年8月

* 2002年7月
* 2002年6月
* 2002年5月
* 2002年4月
* 2002年3月
* 2002年2月
* 2002年1月

* 2001年12月
* 2001年11月
* 2001年10月
* 2001年9月
* 2001年8月No.2
* 2001年8月No.1
* 2001年7月
2001年6月


*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 


 * 以下 1998-2000

2000年4月 
2000年3月
2000年2月
2000年1月
1999年12月
1999年秋
1999年4月
1999年3月
1999年2月
1999年1月
1998年12月

【TOK】と一緒に滑るニュージーランド スキーツァー 
間もなく,申し込み受付終了となります


July 15/2004 (木曜日)  晴れ
  皆さん,こんにちは!今(15:
00)白馬に戻って来ました。(^ー^)
白馬はご覧のような天気です。
  東京から松本付近までは陽射しがまぶしく,外気温も37〜33℃位でしたが,そこから北に来るに連れて気温が下がり,白馬では28℃でした。(^I^) 我が家の中は25℃でしのぎやすいです。
  ところで,今日からチョットトップページのレイアウトを変えて,気分転換を...。
  皆さんも暑さに負けないように !!! (^ー^)

      *****

   今日も申し訳ありませんが教師日記... オ・ヤ・ス・ミ とさせて頂きます, ス・ミ・マ・セ・ン (-_-;)
    
  



July 14/2004 (水曜日)  晴れ(東京)

   
夕べは思ったより涼しい風が吹き,ゆっくり眠る事ができました。(^ー^) でも東京は暑いですネ!。昨日白馬から東京に向い,松本近くになったら空が明るくなって来ました。そして,東京に着いた頃には「関東地方梅雨明け」宣言が...(^ー^) でも暑かった !!! だまっていても頭から汗がタラタラ...。暑さに弱い【TOK】は地下鉄でひと休み...デシタ !!! (^ー^)
        *****
  さて,今日は「エタニティーフィールド」さんにおじゃましてブーツチューンをして頂きました。これまでも自分自身でブーツチューンはしてきたのですが,
ダイレクトに力が伝わるブーツチューンアップ!」という“EFシステムチューンアップ”の話をお聞きして,これを試してみることにしたのでした。6月4日に足型をとり,フィッティング・インソール作成・インナー加工は終わっていましたので,それに従って私が2005シーズンに履くことにしたN社の「ドーベルマン」の最終チューン作業...前後バランス・カフバランス・カントプレートのチューンして頂きました。
  チューンをしていただき,試着して先ず思ったことは,「靴が軽い !!! 」という風に感じられたことでした。チャールストンを踊れるほどに軽く感じたのです。(^I^) 今までスキーブーツを履いてこのような「軽快さ」を感じたことが無かったので,調整前の同じドーベルマンモデルを試着させて頂きました。そしたら重いのです。部分的に足に当る所があったり,完全にフィットしていない箇所があったりで,力が偏ってかかるせいでしょうか...チューンしたブーツに比べて重く感じるのです。一方,チューンしたブーツは靴全体の圧が足全体に分散されるようにフィットし,軽く感じられたのだと思います。それがブーツの重い,軽いという感覚の違いとなって現れた...ということではないでしょうか?
  まだ実際の雪の上で滑走はしていませんが,この夏ニュージーランドツアーで履くことになりますので,その結果を報告させていただこうと思います。イイ結果が望めそうです。(^ー^)

  東京の暑い中でしたが,「新鮮感覚のブーツ」に逢えて嬉しい【TOK】でした。(^ー^)


July 13/2004 (火曜日)  雨
   
7月13日は雨の朝です。この雨も昼にはあがり,陽が射すようです。(^ー^)
  前線が上に上がり,四国,中国,近畿,東海,ひょっとして関東も梅雨明けカナ?

  さて,管理人の【TOK】が13日早朝から15日午後まで,出張で出掛けます。...ということで,13日の教師日記は オ・ヤ・ス・ミ となります。(-_-;) 出先からのUPになりますので,そのUPも一層不規則に...。申し訳ありません。




July 12/2004 (月曜日)  曇り
   今日は曇り空の白馬です。でも雲の間から時おり「白馬三山」が顔を覗かせています。
  ところで,チョット古いNEWSになりましたが,大リーグ...松井秀喜選手,今年もオールスターに選ばれました。いろいろ選出方法に付いて言われていますが,ともかく彼の姿がオールスターで見られることを素直に喜びたいと思います。7月13日にヒューストンのミニッツメイド・パークで開催されるゲームが今から楽しみです。(^ー^)
        *****
  さて,今日は昨日掲載した
“J.K”さんから頂いた e-mail に対するコメントです。
  
“J.K”さんとは数十年のお付き合いで,年に一度の割でご一緒させていただいています。私のレッスン方法のほとんどを知っている...と言ってもいいくらいの方で,スキー技術も相当のものをお持ちです。(^I^)
  さて,今年のレッスンは“お習字ターン”に挑戦して頂きました。(^I^) 「筆圧・ターン」ということで3月31日に初お目見えした滑りのイメージです。雪面コンタクト圧をどういうイメージでコントロールしたらイイか?ということを意識する為に思い付いたイメージです。
その様子は教師日記4月2日で紹介させていただいていますので,参考にして下さい。あの時は“J.K”さんという名前ではなく“Kou”さんという名前で紹介させて頂きました。
  当日の“J.K”さんの滑りは今でも思い出せますが,本当に安定感溢れるスキーイングでした。「習字の筆先をイメージして滑る」ということがこれほど効くとは思いもよりませんでした。【TOK】もビックリ(*_*)でした。ご本人も
細かいことを気にしながら滑っていたのが嘘のよう…」と仰っていますが,まさにご自身の身体か“筆”になられて居たのだと思います。“イメージ”の大切さを再確認し,思い知った【TOK】でした。雪面とのコンタクトの見事なコントロール...一体となった重心とスキーの移動...安定した軸とバランス維持...スムーズな角付けの切り替え…これらの事が全てうまく行なわれていました。その結果,「身体・用具・自然」がうまくマッチした滑りができていたのだと思います。
  ただ“イメージ”を語るとき大事になるのは,
“J.K”さんも仰るように,そのイメージを共有できているかどうか?ということです。お習字ターンの筆のイメージ...とお話ししても,習字をしたことが無い人にはそのイメージが沸かないからです。人を見て法を説く,という言葉がありますが,お教えする側の教師は,その生徒さんがそのような経験をされた事があるか無いか?というようなことを先ず推し量らなくてはなりません。また習う側の生徒さんが,より有効なレッスンを受けられるには,いろいろ豊富な経験をされていることが求められます。ですから,私のような“フィーリングスキー”とか“キャスター・ターン”などというレッスンスタイルで受講される方は,その方のこれまでの人生経験がモノをいうのです。モチロン,私自身が豊富な経験をしている事が先ですけれど...(^ー^)。 そういう訳で「人生経験の豊かな人」,「モノゴトにいつも興味を持てる人」,「感受性の豊かな人」…ほどスキーがうまくなる...そう思います。
  また,人間の身体の対応能力は素晴らしいものがある...と思っています。よく「自然に身を任せる」と言いますが,身を任せることを先にすると,無理のない所作動作が自然に起こって来ます。しかし,何かを自分から仕掛け,物事を行なおうとすると,その反発や反動が来てしまうのです。そういった人間の対応能力の素晴らしさを考えると,「スキーがうまくなる」...という現象も,実はその人が自然界にうまく溶け込めるかどうか?ということなのだと思います。溶け込もうとせずに,いつも自分の方から働きかけをしていたのでは,反発を食らってバランスを崩すだけです。スキーという道具を使って「自然の声を聞こうとする」か,それとも,「自分で聞かせようとする」か?の違いのようにも思います。こう考えてくると,【Letスキー】は「自然界の声を聞こうとする“スキー”」と言えると思います。“お習字ターン”で「筆の先に雪を感じて書く」というイメージは,筆先と雪とが“会話”をしているイメージなのです。雪という自然の紙に,その雪に合った字を書いて行くことなのです。(^ー^)
  
“J.K”さんはデザイナーだけあって,見事な墨絵を雪の上に描かれていました。(^I^)



July 11/2004 (日曜日)  曇り
   昨日も,激しい降雨がありました。でも数日間の暑さが消えて行くようで,心地良かったです !!! (^ー^) 皆さんの地域もまだ暑いですか? 今朝は雲が少し多めで,もう「蜩(ひぐらし)」が鳴いています。(^I^) イイ休日過ごしてますか?
        *****
  さて,今日は
“J.K”さんから頂いた e-mail のご紹介です。

   『  先日のレッスンどうもありがとうございました。本当にスキーを始めて40年以上になりますが、こんなに楽しく、不安も無く、そして自信を持って滑れたことは無い! というほど充実した1日でした。それほどに「習字ターン」のイメージは僕にとってはしっくり来るものでした。今まで細かいことを気にしながら滑っていたのが嘘のように、すっきり余裕を持って滑ることができました。
  非常に不思議なものだなぁと思ったのは、家に帰ってゆっくり思い返してみると、レッスンの中では丸1日の中で、いわゆる微妙な技術的なアドバイスは、ほとんど受けていなかったと思われることです。(こちらが気が付かなかっただけかもしれませんが(^^;)) それで少し考えてみたんですが、僕もまあそれなりに長い年数スキーをやってきて、それなりの技術も身につけてきました。そういう段階になってくると、自分のスキーをさらにエクセレント(←ちょっとおこがましい言葉ですね)な領域に近づけていこうとするためには、実際の雪上での『自分のスキー板や身体の現実の挙動』と、『そのときに自分がイメージしているスキー板や身体の理想的な挙動』とのギャップが、できるだけ小さくなるような……実際の挙動が理想的な挙動にできるだけ近くなるような、『何らかのイメージ』が重要なんですね。もっと技術的に低いレベルだったときには、具体的なアドバイスをもらうことで、自分でもはっきりと上達がわかるようなことが、頻繁にありました。しかしこの5年10年というものは、そのようなぐいぐいと実感できるような上達感が無く、ここまで来てそんなに簡単にさらに上には行けない、と思いつつも、自分の足踏み状態に物足りなさや歯痒さを感じていました。ですが、「習字ターン」がその『何らかのイメージ』にかなり近いもの…僕にとってかなりしっくり来るもの、であると実感しました。
  一昨年も、ほとんど初滑りに近いような状態で【TOK】先生のレッスンを受けて、春の決して良いとは言えない雪の上で、かなり気持ちよく滑れた記憶があったのですが、その感覚がここへ来て具体的なものになってきたという感じですね。あのときはまだ足裏のどこでどんな圧力を感じて…とかなり意図的に集中して意識していたと思いますが、今年の場合は意図的に意識するというよりは、足裏で感じる雪面からの圧力によって、自ずと滑る方向が決まる、と言うような感じで、『意識する』と言うより『感じる』ぐらいのあっさりしたものでした。かと言って、どこへ滑っていくかわからないわけではなく、雪と折り合いをつけて行きたい方向には行かせてもらっていた、という感じですかね。
  リフト上でもお話ししましたが、毛筆をイメージしながら滑ると言うことは、実際に毛筆を使って字を書いたときの、指の力の入れ具合と穂先の挙動との関係とか、筆そのものの腰の強さをどう感じるとか、書きやすい紙と書きにくい紙があるとか……そういう感覚の記憶が基本になって、そこから雪面をスキーを滑らせると言うことにつながる、共通の感覚を持てるかどうかが大事なのかなぁと思います。となると、スキーの上達に書道経験が影響する、なんて事も起こるかもしれませんね。…なんてあんまり理屈っぽくなるのもなるのもいけませんね。基本は雪から感じるものに素直になる、と言うところに行き着くのでしょうか!?
  どうもスキーについて書き始めると、だらだらと長くなってしまい申し訳ありません。でも本当に僕にとっては久々の大収穫の1日でした。どうもありがとうございました。また来シーズンもよろしくお願いします。』


  
“J.K”さん e-mail ありがとうございました。4月の雪でしたが,楽しかったですネ !!! (^ー^)
  今日の e-mail も結構長いので,コメントは明日書かせていただきます。よろしくお願い致します。



July 10/2004 (土曜日)  晴れ
   昨日,結構激しい夕立がありました。そのおかげでしょう,今朝は少し涼しい白馬です。(^I^) 
  暑いので,ビールが毎日美味しく飲めます。飲み過ぎないように注意しないとイケマセン...ネ?! (^ー^)
        *****
  さて,今日は昨日の
“K.N”さんからの e-mail に対するコメントです。
  04シーズンから検定に「不整地」という種目が取り上げられたせいでしょうか,多くの方から「コブを教えて欲しい…」という要望が多くなりました。ある特定の斜面だけでなく,いろいろな斜面を滑り,多くの経験を積まれることは素晴らしいことです。
“K.N”さんは検定とは直接関係が無いようですが,コブに挑戦され,あるていど満足のいく結果を得られた様で,良かったですネ!(^ー^)

  さて,“K.N”さんの e-mail を読ませていただいた感想です。
  「
こぶ滑走以前の小回り不具合…」...そうです,先ず整地で小回りができないとコブでもうまくいきません。どんな斜面であろうと「小回り」には小回り独特の基本技術があるからです。これを抜きにして,いきなりコブがうまく滑れた !!! などということは決してありません。「ネジレ-戻り」を忘れないこと,スキーの移動を止めない事,迎え角意識でキャスター転がりを続ける事,角付けの切り替え時にスキーが止まる人が多いので,クロッシングを意識すること...等がその「基本」です。
  
「うつろ目なスキー」の効果ということですが,これは雪面圧のコントロールということに関連してきます。雪面を凝視せず,うつろな目で滑ることは,緊張筋ではなく,感じ取ろうとするセンサー筋を使うことになり,脚の柔軟な動きをもたらしてくれます。
脚の伸縮が充分に行なわれれば,脚のストロークを有効に使うことができるようになり,グッキーのコブに一歩近づくことになります。(^I^)
  「階段を降りるように板を横にしてズルリ、ズルリ、…」...これは,先ほどのベロンチョターンにつながることで,横にズレて行くことでスピードコントロールをすることになります。これと関連しますが,このズレをするにはトーションの強過ぎる板は不都合です。ベロンチョターンにこの辺の事を解説してありますので参考にして下さい。
  「少しづつ板を縦にしていくと、今まであった
こぶを超える時の衝撃も格段に少なく…」...これはスキーの移動を止めない,ということだと思います。このことに気付くと一歩確実にコブの技術が上達します。“K.N”さんもこのことに気付かれたようで良かったですネ!(^I^) スキーがコブの頭に当った時,うまくいかない人の多くは,ここでスキーの移動を止めてしまいます。すると雪からの圧がモロに身体に返って来ますから,バランスを乱して当然...ということになります。でも,スキーを前か横に滑らせれば,圧がそちらに逃げますから,ショックが軽くなるのです。しかし,いくらコブ斜面で圧変化を少なくしようとしてもこれには限界があります。キャスターをイメージし,その圧をできるだけ一定に保とうとしても,保ちきれないのです。ですから,「圧に変化はあるのは当然のことだけれど,キャスターの回転は絶対に止めないぞ !!! という強い意志が必要なのです。またキャスター以外では,「コブそのものを“岩”に見立て,
水がその岩の上を流れているような,そしてよどみを作らないようなイメージ」が効きます。(^ー^) 
  
  私もこれまでいろいろ滑って来ましたが,以前はグルーミングの機械が無く,急斜面にコブができるのは当たり前のことでした。ですからコブを滑らないと“スキー”にならなかった時代があります。特に八方尾根は急斜面が多いので,全面コブだらけ...という状態の時もありました。その頃はまだ充分に若く,膝もまだ故障を起こす前だったので,元気に滑ることができました。その後,斜面整備も整うようになったせいもあり,悪雪に突っ込んで右ヒザの靭帯を伸ばしてから,あまりコブに入らなくなりました。でも時々はコブに入るようにしています。昔,八方尾根スキースクールでは「ベロンチョターン」というコブの技術を紹介したことがあります。コブの頂点でクルッと向きを変え,そのままコブの谷間に横ズレで降りて行き,また次のコブの頂点でクルッと向きを変える...ということの連続で滑るものです。今,その様な昔のコブの技術を思い出しながら,体力が落ちてきたシニアのみなさんにも,また女性の方にもできる,「コブの楽しみ方」的プログラムを作ることが必要だなぁー...という風に思っています。体力があり,エネルギーに溢れている人が滑る,ダイナミックでモーグル的なコブ技術とは少し違った,「優しいコブの滑り方」です。2005シーズンの【TOK】の課題のひとつになると思っております。(^ー^)
  最近私が「コブ」に関して思っていること...それは「コブ独特の技術」を学ぶということです。整地とコブはどこが違うか?というと「“整地”では左右,横方向の2次元的バランス維持」が大事なのですが,「“コブ”では左右に上下方向が加わった3次元的バランス維持」が必要になるということです。そのため,より以上に“重心”の移動に気を配ることが大切になります。“重心”の移動軌跡をどうイメージし,そのためにどう身体の感性を使いこなして行くか?がポイントということです。コブはどんなにうまく滑っても整地と同じような「雪面コンタクトの心地良さ」は感じられません。にも関わらず,多くの人は同じような満足感を求めようとします。
整地の満足感とは違った満足感であることを認識し,整地は整地の,コブはコブの満足感を感じ別けたいものです。
 
  “K.N”さんの e-mail をキッカケに「コブ」を見直す良い機会となりました。貴重なご報告,本当にありがとうございました。(^ー^)



July 09/2004 (金曜日)  晴れ
   今日で連続5日間の「晴れ」になります。(^ー^) 「晴れ大好き男」の【TOK】もさすがに「雨」が恋しく...。(^I^) 
  そういうわけで,昨日もプールで泳いで来ました。約30分,水が身体の線を伝わって後方に流れ去っていく感覚を楽しみながらのひと時でした。スキーの板が雪の抵抗をトップで受け,テール方向に移っていく感触と似た感覚を楽しんでいた【TOK】でした。(^ー^)
        *****
  さて,今日は“K.N”さんから頂いた e-mail のご紹介です。

  
『  【TOK】様ご無沙汰しています。
“K.N”です。突然ですが、三月末の雪ですが黒菱、兎平のこぶ
が滑れるようになりました。未熟な技術しかありませんでしたが、以前からこぶ斜面が好きでこぶばかりを滑っていたこともあります。しかし大きなこぶがどうしてもうまく滑られないしスキーが全然うまくならない、そんな時【TOK】さんのH.P.に出会い、「しばらくはこぶ滑走に封印して原点から練習しよう」と決めました。2年程は、ほとんどこぶには行きませんでしたが、LETスキーのおかげで基本的な部分の改善がある程度出来たのではと考え、2シーズンほど前からこぶ斜面の滑走(小回り)を主な課題にし八方S.S.にもお世話になりました。 レッスンは非常に有意義でしたし、こぶ滑走以前の小回り不具合を認識できました。こぶ滑走については、コンタクトの重要性は理解出来るのでこぶを超えた時体を伸ばすこと、落ちる意識だけではなくこぶのなかでもターンを意識するなどして練習し、今年の正月に兎平のこぶを滑ったのですが駄目でした。咲花ゲレンデの上にあるこぶなら何とか滑れるのですが。
  2月末に、木曽のスキー場で朝一にこぶ斜面に入ったのですが、あまり調子が良くないので思案している時「うつろ目なスキー」の効果を思い出し、午前中は20度程の斜面でそればかりを練習しました。午後になってどうなるかと思いながらその成果の確認すると、驚きましたが効果覿面うまく滑ることが出来ました。
  淡い期待を持ちつつ3月初旬この方法と八方S.S.にお世話になることで、八方の大きなこぶに行ってみましたがあえなく撃沈。限界の壁が大きく見え、スキーをやっている意味さえ疑問を感じるようにもなりました。3月末「また駄目だろうな」とずいぶん迷いながらも三日間八方に行くことにしました。一日目、「うつろ目なスキー」で準備運動をしてから、兎平のこぶを試しましたが「今の雪だったら」という甘い期待はやはりつぶされてしまいました。二日目、準備運動の後兎平のこぶを滑ると「今日の雪なら黒菱のこぶもいけるかも」とピンとくるものがあり、黒菱のこぶでズレで降りる方法を一から練習しなおす事にしました。考えてみればこぶを滑るようになったのも自己流で溝から溝という滑り方一辺倒で、大きなこぶの時どういうタイミングでこぶの腹をズラスのか理解出来ずにいましたし、その方法を思案していました。階段を降りるように板を横にしてズルリ、ズルリ、久しくやった事の無い方法でしたが黒菱のこぶを上から下まで滑る事ができ、そそり立つこぶを見ると滑れないという先入観から、ほとんど滑らなかった場所ですから達成感がありました。午後には兎平のこぶに行き少しづつ板を縦にしていくと、今まであったこぶを超える時の衝撃も格段に少なくなってブーツの少し前の外エッジでこぶの腹を削りながら溝の深いラインも滑ることが出来、滑るラインも見える様になりました。三日目、二日目の滑りを色々なこぶで試してみました。まだまだ不安定な所もありますが、ほとんどの斜面で効果があった様に思います。
  雪質が変われば難易度も大きく異なることも理解していますので、これからではありますが、自分にとって
の大きな関門を超えることが出来た気がします。長い間悩んだあげく半日で滑れる様になったことに多少驚きもし時間が掛かったことに不甲斐なさも感じ複雑ですが、これも【TOK】さんのLETスキーの蓄積のおかげと確信しています。
  レベルの低い段階ですが、一応八方のゲレンデで滑られない斜面が無くなりそうですのでもう少し脚を磨き、来年から八方スペシャルテストを受け技術向上を目指せたらと考えています。今後もH.P.拝見させて頂きます。』

  
“K.N”さんこんにちは! e-mail ありがとうございます。八方のコブにいろいろ挑戦され,クリアされたようで良かったですネ !!! (^I^)
  長い e-mail ですので,私のコメントも載せると,今日の日記...大変な長さになってしまいますので,明日させていただこうと思います。よろしくお願い致します。(^I^)




July 08/2004 (木曜日)  晴れ
   本当に,梅雨はどこに行ったんでしょうかネェー??? さすがの白馬もここに三日は,30度を越える暑さです。でも湿気が少ないのと,朝夕は結構気温が下がってくれるので助かります。(^I^) 皆さんも,体調を崩されないよう,お気をつけ下さい。 暑い中でしたが,昨日はテニスを1時間ばかり楽しみました。
        *****
  さて,今日は“Tan”さんから頂いた e-mail をご紹介します。“Tan”さんとは今年の4月にレッスンをさせて頂きました。そのレッスンの後で頂いたメールです。

  
『  【TOK】先生、4月3日にレッスンをして頂いた“Tan”です。先日は楽しいレッスンをありがとうございました。本当に有意義な1日を過ごすことができました。私は、少ない滑走日数をカバーする為に4回に一回くらいの割合でスクールに入校しています。で、プライベートで滑る時は、教えて頂いたことを思い出しながら一本一本大事に滑っています。
  今回も【TOK】先生に教えて頂いたことをシーズンオフにもう一度きっちり整理して来シーズンに練習したいと思います。特に、クロッシングと、3時9時方向迎え角に課題を感じたので徹底的に練習したいと思います。今回のレッスンでは、現時点の自分の滑りを全てゼロにして望みました。(先生が嫌うエッジで滑るカービングですので、一切自分の滑りをしませんでした。)だから、今まで全く感じることができなかった足裏感覚等新しい発見がたくさんありました。結果として使う筋肉が変わったのか、筋肉痛の場所も随分と変わりました。今までは、自分の意思でずらすことができませんでしたが、迎え角を意識することで簡単にずらすことができるのですね。感動的な発見でした。
  スキーを始めたのはカービングスキー全盛の時です。上手な人やスクールでの御教授はカービング技術ばかりです。だから、切ることはできても自身の意思でずらすことができませんでした。その結果として滑れる斜面が限定されていました。で、先生のHPをみてから、自分の意思でずらせるようになれば、もっともっとスキーの楽しみが増えてくるのではと思っていました。今後は、もっともっとずらしを覚えてコブ斜等どんな斜面でも滑れるようになりたいなって思っています。来年こそは10月1日に予約を入れてハイシーズンに教えて頂ければなって思っております。来年お会いした時には今回同様に宜しくお願い致します。これからも先生のHPを毎日楽しんで読ませて頂きたいと思います。…』


  
“Tan”さんこんにちは! e-mail ありがとうございました。(^I^) 今年の4月の“Tan”さんのレッスンは私も忘れ難い思いがあります。「素直」とはこういうことを言うのだなぁー.....とつくづく思った一日でした。(^ー^) そして上達のためには,「自分の心を真っ白にして,教師の言うことを実践してみることの大切さ」を学ばせて頂きました。そして,だからこそ教師は,生徒さんのその白い心に,しっかりと確実に妬き付くような良いレッスンをする義務があることも.....。「自分の滑りを全てゼロにして…」私のレッスンに望んでいただいた...とのことですが,果たして“Tan”さんの期待しするようなレッスンができましたでしょうか?
  スキーはグッキーがよく言っていたように,「バランスのスポーツ」ですから,仰るように縦横斜め,どちらに移動してもバランスが取れるようになることが大切です。前へ前へ,というカービング技術だけでは滑れる環境は少なくなってしまいますし,ズレの滑りだけでも面白くありません。アレもできるしコレもできる...という幅の広さが求められます。そのために「核」となる意識というかイメージを持つことが大事だと,私は思っております。レッスンの中でもその「核」となる事柄,“フィーリングスキー”のコアの部分について話させて頂いたつもりです。“Tan”さんにはそれをご理解頂けたと思っております。(^ー^)
  “Tan”さんは,私がホームページに書かせていただいた事に対する疑問点を,いろいろメモに書き留められおられましたが,そのメモも私の目に焼きついています。“Tan”さんくらい,私のホームページを読み込んで頂ければ,私のこのホームページ上での情報も少しは皆さんのお役に立つことができる...そんな事も思いました。
  2005シーズンは,【TOK】's Camp という形で,この On Line Ski School を基としたキャンプをいろいろ企画し,できるだけ多くの人に“フィーリングスキー”の真髄をお届けしたいと思っております。10月1日にはその概要をお知らせできると思いますので,ご期待下さい !!! (^ー^)



July 07/2004 (水曜日)  晴れ
   昨日は本当に扱ったです。そこで,昼頃「村営プール」に出掛け,約小一時間泳いで来ました。6月の初めに小川村のプールで泳ぎましたので,今年2回目の泳ぎでしたが,結構身体が軽く感じられ約1500メートルをゆっくり時間を掛けて泳ぎました。気持ち良かったです !!! (^ー^) 今日はテニスです。(^I^)
        *****
  さて,今日は
July 04/2004」で取り上げさせていただいた“F.C”さんから,その後に頂いた e-mail のご紹介です。簡単な回答を,最初の e-mail を頂いた後で e-mail させてもらったのですが,それに対して折り返し頂いたメールです。

 
  『  
TOK先生お忙しい中、早速のお返事ありがとうございました。キーキャスター⇒A⇒3番キャスター⇒次のキーキャスター…と次々と集中するキャスターを換えて行く意識が大事です。(^I^).....ということでしたが、つい、自分流の解釈をしたくなるのが、私の悪いクセです。教えて頂いたことを素直に練習してみます。
  それにしても、自分の意識がこれほどまでに滑りに映し出されてることに今回は改めて驚きを感じました。キーキャスターへの集中が散漫になっているとき、Aキャスターへの移動を忘れているとき等など、先生に頂いたその時々のアドバイスは、こちらの心の中を見抜いているのかな?と思えるくらい私のそのときの意識の状態と一致していました。
  外的なフォームよりも、(キャスターを初めとした)意識の持ち方の方が大切だという意味が少しわかった気がすると同時に、メンタルな面でのスキーの奥深さを垣間見た気がしました。体力的な盛りを過ぎてから始めたスキーですが、これからまだまだ楽しめそうで楽しみです。今後もよろしくお願いいたします!』


  
“F.C”さん e-mail ありがとうございました。お返事頂いた e-mail の中に大事な事が書かれてありましたので,もう一度皆さんに“F.C”さんの e-mail をご紹介させていただきます。
  
「意識が散漫になる…」ということですが,私自身も特にキャスターをイメージする時には,いつもそこに意識が集中できるように努めています。俗に言う「コンセントレーション」ということですが,スポーツだけに限らず何事も「集中力」が大切だと思います。たまに足裏感覚から意識が離れる時があるのですが,その時は滑り終わってどことなく不満が残っているのです。もし失敗した時でも,足裏に意識が集中できていて...のことであればフラストレーションは感じません。これは本当に面白いことだなぁー...といつも思っています。(^ー^)
  
外的なフォームよりも、意識の持ち方の方が大切…」.....これはまさにその通り !!! です。イメージや意識がその人独特の個性ある滑りを創り出してくれるのです。雪面とその人なりの身体の特徴,そして使っている道具.....この三つが良い具合にマッチした滑りが現れて来て,その時には,「この人で無いとこうはならないだろうな…」という美しい滑りが見られるのです。これはスピードが速いとか,ダイナミックさに溢れている,とかいう次元のことではなく,ゆっくりでも,静かでも,とにかく「美しい !!! 」のです。こういう滑りを拝見していると,“F.C”さんが仰るように,メンタルな面でのスキーの奥深さ…」が解って来ます。その人の考えていることが,その人なりの“スキー”という形で現れて来るからです。何も“F.C”さんの心の中を読んだ訳ではなく,現れて来た“F.C”さんの滑りを,雪との会話のイメージに置き換え,私がこれまで経験してきたいろいろなことと照らし合わせて,その結果として,私の口から出てきた言葉なのです。ですから,人生のいろいろを知れば知るほど,その人の“スキー”にはその人なりの“深い味”が出てくるのだと思います。
  「“スキー”はその人の人生を映す鏡」...ということもできます。(^ー^) 
「体力的な盛り…」を過ぎ,人生をいろいろ経験しているからこそ出てくるのが“スキーの味”で,それを味わうことがスキーの醍醐味なのだと思います。だからスキーは止められません。「たかがスキー.....されどスキー.....」なのです。「スキー道」とはまさに,このことを求めて行く“道”なのかもしれません。
  
“F.C”さん, e-mail ありがとうございました !!! 




July 06/2004 (火曜日)  晴れ

   今日は本当に梅雨明けのような天気の白馬です。時々白馬三山の雄姿が雲間から覗けます。山肌にはまだ残雪があって,本当に爽やかな気候です。昼過ぎには暑くなるのでしょうか?(^ー^)
        *****
  さて,今日は「【TOK】の掲示板」でのご質問に対する回答です。(^I^) 二つありますが…。

   『  >[658] 山回り時のエッジの使い方 :夏風  2004/06/19(土)
  お忙しいところ失礼します。山回り時のエッジの使い方についてご指導をお願いします。スキーを始めた頃、直滑降からエッジを立てて山回りの練習をしました。先生の日記の中で、ターン時の圧の配分を示したイラストを見ると、フォールラインが100で山回りからニュートラルにかけて圧の配分値が徐々に減っています。これは山回り時にエッジを緩めていく使い方ですが、同じ山回りでも初心者と上級者では、山回りの質が違うと言うことなのでしょうか。
お時間が空いたときにご指導願えれば幸いです。
  
『  >[659] エッジを緩めるタイミング :ピンぴろりん 2004/07/05
  こんにちは。4日(日曜)付の教師日記で3番キャスターと1番キャスターの乗り換え意識の説明は、具体的・明解でやっと意味が分かりました。もうこれ以上の分かりやすい説明はないですね。ただ、下の夏風さんの質問とも関連しますが、Aキャスターに意識を持っていく(エッジを緩める)タイミングはどの辺りでしょうか。山回りの局面で、フォールラインに対して45度までエッジングして、それ以降のタイミングでいいのでしょうか。大回りと小回りでは、このタイミングは違うのでしょうか。ぜひご指導お願いします。
 最後に、4日付の日記の中で「例えば右ターンから左ターンの例で考えてみましょう」のところは「左ターンから右ターン」ではないでしょうか。』 

  夏風さん,たいへんお待たせいたしました。遅くなって済みません…,(-_-;)
  スキーがフォールラインを向いた状態から,角付けの切り替えに入る時の圧配分に付いてのご質問ですが,結果として二つの方法があると思います。ひとつは「引く意識」の角付けの切り替えで,もうひとつは「クロッシング的」な切り替えです。この二つではそれぞれターン後半の圧意識が異なりますので,注意が必要です。
  以前,クロッシングのことを扱っていない頃の解説,つまり「引く意識」での角付けの切り替えの頃は,右の「左右のコンタクト圧のイメージ」のようにニュートラル状態の時は「50-50」の感覚である…と説明させて頂きました。
  その後いろいろ考えてみると,角付けの切り替えにはもうひとつの感覚があることに気付きました。それが「クロッシング要領での切り替え」です。これは「引く意識」のそれとは少し違っていて,下の図のように,角付けの切り替え直前までそれまでの外スキーに乗り込んでいる感覚のものです。角付けの量は派徐々に減って,フラットに近くなりますが,外スキーの圧そのものは変えないようにします。Cの所の右スキーの圧が100%で,その時の左スキーの圧は0%意識ということです。そして,フォールラインとそれまでの外スキーが交錯した後に,D⇒Eのように,次の外スキーで圧を捉えるようにします。雪面を探っていく局面です。ですからDのようなターン前半では,幾分圧が弱い状態が生まれることになります。そして,E⇒Fと次第に圧が強くなって来て,その状態がニュートラル直前まで続くわけです。
  もし,あえて
「…初心者と上級者では、山回りの質が違う
のか…?」
と言われれば,初級の方は「引く意識」(↑図)のようなイメージで,また上級の方は「クロッシング意識」(↓図)のイメージで…ということになります。

  ピンぴろりんさん,こんにちは…。
  
「…Aキャスターに意識を持っていく(エッジを緩める)タイミングはどの辺り…?」というご質問ですが,これは,まさにいつ自分が次のターンに入ろうと決めるか?というタイミングでそれぞれ異なります。…というのは,いつも左右のリズムが同じで,回転弧の大きさも同じ…という状況では無いからです。極端に言えば,ギルランデ的に滑る時は,外スキーがフォールラインを向く以前にA-Casterを使って山回りに入って行くこともあります。深い弧の時は45度を過ぎてA-Casterに入ることもあるでしょう。ですから一概にどこでA-Casterに入る…ということは決められないのです。
  大回りと小回りではどうか?ということですが,一般的には小回りの方が早い時期にセンサーキャスターに乗り込む意識があると思います。
  4日付の日記の中の「
」と「」…仰るとおり,私のミスタイプでした。(-_-;) お詫びして訂正いたします。ありがとうございました。(^ー^)
 




July 05/2004 (月曜日)  曇り
  昨日は本当にイイ天気で,日差しも強く暑い一日でした。(^I^) 今日は雲が空を覆っています。気温は24℃と少し高めですが,時おり気持ちのイイ風が窓から入って来ます。

 
      *****
  さて,昨日は「簡単オフトレ講座」第2回目の最終日でした。今回は6名の方が参加してくれたのですが,みなさんそれぞれ一生懸命トライしてくれました。(^I^) 午前中でひと通りのプログラムをこなし,閉講式を行なったのですが,その後“F”さんからのご提案で,スキー場を登ってみたい…ということになり,リーゼンコースを下から上に登る事になりました。普段は兎平から名木山に向けて下り降りているコースですが,これを逆に登ってみよう !!! ということなったのです。初めは兎平までではなく,途中の「ウスバ」辺りで引返すのかな?と思っていたら,ナンと参加した“F”さん,“W”さんご夫妻,“H”さん,そして“itte2”もだれも「ここで引返そう…」と言わないではありませんか.....。結局「兎平」まで延々1時間50分掛けて登り切ることになったのでした。(^ー^) 途中“W”さんが,「グッキーの追悼登山だ !!! …」と話されたのですが,そう,昨日7月4日は「マルティン・グガニック」の命日でした。彼も滑ったリーゼンコースを登りながら,彼の滑りを思い出し,イメージしたメンバーでもありました。以前,秋に
”Dr.N”さん達と名木山から第1ケルンまで登った事はありましたが,この時はスタートの時点で「ここまで行くぞ !!! 」とある程度決めていたので,身体もその様に反応してくれたのですが,今回はどこまでかな?どこまで行ったら「帰ろう…」と言うのかな?という思いがあり,身体が準備不足だったせいもあって,結構疲れました !!! それに暑かったし.....。 でも皆さん,本当に凄い !!! 「簡単オフトレ」の本番よりも何よりも,イチバンのトレーニングの「リーゼンコース逆登り」を完走したのですから !!! グッキーも空から見守っていてくれたカナ?(^ー^) でも,ホント…アァー疲れたァ !!! 

  ということで,昨日7月4日は「マルティン・グガニック」の一周忌でした。
  夜,スキースクールのメンバーが集って,「メルツェン」で彼を偲ぶ会を行ないました。12名のメンバーが集まってくれました。彼の「スキー映像テープ」や「追悼集会ビデオ」を観たりしながら,ひと時を過ごしました。今更ながら,かれの人間的な魅力,偉大さ,スキー技術の素晴らしさ…が話題になりました。これからも,少しでも彼の意志を引き継ぎ,彼に代ってスキーの素晴らしさを多くの人たちに伝えていこう…そう話し合って散会したスキー教師のみなさんでした。
  グッキー!観ててヨ !!! (^I^)



July 04/2004 (日曜日)  快晴(^I^)
  今日の日曜日...快晴です !!! 二つの台風が丁度日本列島の東西に分かれ,その間の本州はイイ天気に恵まれました。
 おかげさまで「簡単オフトレ講座」も順調に行なわれています。
(^ー^)
 
      *****
  さて,今日は“F.C”さんの  e-mail のご紹介です。3月28日にレッスンをさせて頂きました。その時のご質問です。

 
  『  TOK先生 昨日、レッスンしていただいた
“F.C”です。お忙しい中、貴重なお時間を割いて頂きありがとうございました。LETスキーが多少なりともできていたのでしょうか。いつもなら、滑った後は、体がガチガチになっているはずの重い雪だったと思うのですが、あまり疲れもせず気持ちよく滑ることができました。ありがとうございました。
  ところで、1つ御質問というか未消化な点があるので教えて頂ければ幸いです。本日の教師日記にもありますが、キーキャスター→A→3番キャスターとアナログ的に意識を移していくと、次の外足のキーキャスターに意識を移すタイミングを逃して、そのまま次の内足にも荷重が残ってしまい、特に今回のような重い雪のためもあったのかもしれませんが、両足荷重的になって外スキーと内スキーが別々の方向に走り、いわゆる股裂状態になったことが2度程ありました。(午後のレッスンの最後の方です)。その時の先生のお話ではDO的な働き掛けをしてしまったからということでしたが、本日の教師日記を読みながら思い起こしてみると、初めの足の3番キャスター→次の足のキーキャスターの関係がよく理解できていないからではないかと思いあたりました。初めの足にあった意識が3番キャスターにうつる瞬間にその意識は忘れて次の足のキーキャスターを意識するのでしょうか。それとも意識が初めのAキャスターにうつるころから徐々に次の足のAキャスターを意識しだし、初めの足の意識が3番キャスターに届いたころ次の足のキーキャスターを最大限に意識するのでしょうか。(この場合、意識する点は2点あることになってしまいますのおかしいとは思いますが・・・)あるいは、(勝手に教えを捻じ曲げて申し訳ありませんが)、初めの足のキーキャスター→次の足の3番キャスター→Aキャスター→キーキャスターと向きを逆にしたほうが、次の内足に乗ってしまう恐怖感みたいなものが消える気がするのですが、どこか根本的な間違いがあるでしょうか。あるいは、Aキャスターをしっかり(たっぷり?)意識すれば、そもそもこのような状態にはならないのでしょうか。お忙しいところ恐縮ですが、お教え頂けると幸いです。』


  重い雪でも疲れが少なかった...ということですが,【Do】的な要素が少なく,【Let】的な滑りを身に付けられている証拠だと思います。
良かったですネ!(^I^)
  
「…初めの足の3番キャスター→次の足のキーキャスターの関係がよく理解できていないから…」というご質問ですが,どうも私の説明が適切でなかったようです。もっとしっかり,判りやすく説明申し上げるべきでした。申し訳ありません。(-_-;) 次のターンのキーキャスターに乗り込む意識は,いつどの時点で行なうのか?ということですネ? 右図のように,例えば左ターンから右ターンに移る時のことを考えて見ましょう。先ず右足のキーキャスターの転がりに乗って左ターンをして来ます@A。そして次のターンに移ろうとしたら,A-Casterを意識します。スキーの角付けが緩み雪面にフラットになります。スキーは前方に走って腰の下をクロッシング要領で通過して行きますが,このとき右足の3番キャスターの転がりが少しだけ意識するのです。これがCの状態です。ここまでは集中するのは右足の足裏意識だけです。ここまで来て,腰の下を右足の3番キャスターが通過したら,この時点で意識を左足のキーキャスターに移すのですD。ですから意識の上では,右足の角付けの切り替えが終わると同時に左足に意識を移して行く…ということになります。瞬間的に意識をCの3番キャスターからDのキーキャスターに切り替えるということです。
  人によっては仰るように,
初めの足のキーキャスター→次の足の3番キャスター→Aキャスター→キーキャスター…」という風に,ターン後半から次のターンの足に意識を持って行く人も居るようですが,これではターン後半にブレーキが掛かりやすく,スキーが走らないのです。
  ご理解いただけましたでしょうか?



July 03/2004 (土曜日)  晴れ
  今日も快晴とまではいきませんが「晴れ」のイイ天気です。
 昨日の日記で
「五竜」の意味.....を知っておられる方,教えてください…というお願いをしましたところ,早速“K.M”さんから,「TOK先生ご無沙汰。オフトレはもっぱら山歩きを楽しんでいます。この夏は登山仲間と鹿島槍へゆきます。たまたまその辺りのホームページをあさっていたら、ありました!!http://hakuba-sanso.co.jp/goryu2.htmに五竜岳の由来が載っています。」という e-mail を頂きました。それによると,昨日の“K.M”さんの説とはチョット違っていました.....(^I^)。
  さて,きょうから「簡単オフトレ講座」の二回目が始まります。元気に汗を出して来ます !!! (^ー^)
      *****
  今日は“K.M”さんの e-mail と同時に送られてきた,“K.M”さんの旦那さんからのお便りの紹介です。

 
『 …今年は先生から教えていただいたLETスキーをかなりマスターしつつあると思うのですが、(レッスンでは)いかがでしたか?技選敗退後、テーマは3番キャスターとして大回り、小回り、コブといろいろチャレンジしています。自分なりには、かなり圧コントロールが出来る様になって来ていると思っています。あと1ターンの意識が変わりました。今までは、切り替えから切り替えまでが、1ターンでしたが、今では切り替え後の3番キャスターのあとの次の外足のキーキャスターから次のキーキャスターまでに変化しました。自分にとっては昔デモ達が
言っている事が分かりませんでしたが、今分かってきて非常に嬉しいです。これからもご指導お願いします。来年こそは全日本...』


  お二人とは3月27日にレッスンをさせて頂きました。その様子は28日の教師日記に書いていますが,旦那さんも本当に滑りが良い具合に変わって来たと思います。技術選の県予選での結果は残念でしたが,それはそれとして,確実に合理的な滑りになって来ていると思います。.....でも,その滑りの良さを見抜けないジャッジだと,チョット気の毒な気もしますが.....。
  仰るように滑りの究極は「圧コントロール」になって来ると思います。雪との会話...というのも実は「圧」を感じる作業なんだと思っています。そのことを意識しながら滑り続けていれば,“スキー”そのものも楽しく,この技術をマスターしなければ !!! .....というような義務感も少なくなるように思います。奥さんのように「みねかた」の斜面でも,その斜面なりに楽しむことができないと.....ネ??? !!! (^ー^)
  ターンの始まりと終わりの意識が,「谷回り→山回り」から「山回り→谷回り」に変わられた...とのことですが,クロッシングがうまくできるようになると,その様な意識が強くなります。ターン後半に貯えられたエネルギーを,次のターンに有効に結びつけることができるようになるからです。マ,そうなれば「ターン後半」とか「ターン前半」といった感覚も薄れては来ますが.....。そういう意味で旦那さんの滑りもクロッシングをマスターされた合理的な滑りになって来たということです。良かったですネ!(^ー^)
  昔言われた言葉…後で考えると「ナァンダぁー.....こんなことだったのかァー.....」ということは良くあることです。気付いてしまうとどうっていうことは無いのですが,それに気付くまでが悶々として長い…。でも,人生ってそんなものなのだとつくづく思います。そして,それがまた楽しい !!! “スキー”やっているとホント,人生そのものって気がする時がありますヨ !!! ハッハハハハ……(^I^)



July 02/2004 (金曜日)  晴れ
  今日もイイ天気です。
明日からのオフトレbQも天気に恵まれそうです。(^I^) 昨日は午後から雲が取れ,爽やかな気候に !!!  その天気に誘われ「インラインスケート」を約1時間楽しみました。ジョギングで軽い風を感じながら走るのもいいですが,インラインで滑るように風を切るのもまた格別です。(^ー^)
      *****
 さて,今日は“K.M”さんから頂いた e-mail をご紹介します。
“K.M”さんは毎年ご夫婦で私のレッスンを受講され,本当にお二人揃って“スキーライフ”をエンジョイされている方です。(^ー^)

  
こんばんは。“K.M”です。先日のプライベートレッスンでは、夫共々お世話になりました!教師日記にも書いて頂いてましたが、「キーキャスターの転がりに“乗って行こうとする方向”が1時や2時の方向」だったって事が分かり、本当に目から鱗どころではありませんでした!!!でも、スキーを6年もやって来て、【TOK】さんにも色々と教えて頂いていたのに全然理解していなかった自分がとっても情けなかったです...(-_-;) はっきり言って勉強不足ですよねー。出来の悪い生徒でスミマセン...今までも【TOK】さんの教師日記にあるような、「結果としてスキーが雪の抵抗を受け,その向きを変えて行くのでターンが始まります」っていう事を、分っていたつもりで全然分っていなかったんですよね。でも、今になって初めて「ズレに乗って行く」という表現がようやく分かった気がします。
  翌日は、「白馬通信」(?)か何かで「穴場のスキー場」と書いてあった「みねかたスキー場」に行って来ました。夫には物足りない感じでしたが、私には丁度良かったです。グサグサになっている荒れたバーンを大回りする時に、レッスンで間違いだったって事に気づいた、あの1時の方向にキャスターを転がしていくイメージと、その方向へゲロケロを意識して滑ってみたら全然恐くなく、安定して滑ることが出来ました!おそらく今までだったら絶対にそういった雪質では滑れなかったので、自分でもとても嬉しかったです!!!
  余談ですが、夫はコブを滑りたかったみたいで、みねかたにはコブはなくつまんなそうにしていたので、お昼位からクロスカントリーコースを回って来ました。距離は5キロ、上級者で1時間位って書いてあったし、もともとスノーシューにも興味があったので、自分の板で行っていいんだったら行ってみようか!?って事になり、いざ出発!と思ったら、上り坂ばかりでかなりハード!?でした...。でも、「昨日と今朝、ホテルでたくさん食べた分を消費しなきゃ!」と思い、また、自然を楽しみながら林間コースを頑張っていたら、コースの後半には絶景が待っていました!!!ちょうどお天気が良い日だったので、白馬三山はもちろん、五竜の四菱?もくっきり見えました!(五竜って、四つのひし形と、その四つが並んでさらに大きな菱型になってるから五つに数えて五竜って言うんでしたっけ!?) 本当にとっても綺麗で、爽快な気分になりました!… 』 


  “K.M”さん, e-mail ありがとうございます。
  
キーキャスターの転がりに“乗って行こうとする方向…」に気付かれたとの事...良かったですネ! 結果的に“K.M”さんもその事に気付かれたわけですが,教師がもっと気を配って何度も何度もそのことを根気良く伝えないといけないのだと思います....私のフォールとです。ゴメンなさい(-_-;)。でもその事に気付かれ,「ズレに乗って行く」ということの本質をつかまれたようで本当に良かったです !!! (^I^)
  
グサグサ雪で,「キャスターの転がり方向意識」と「ゲロゲロターン」が有効だったとのことですが,ひとつには,いい雪はもちろん悪雪でも「落下によって雪の抵抗を受ける」ことが大事だということです。そしてもうひとつは,「ネジレ-戻り」という人間の身体に備わった大きな運動特性を利用するということです。そうすれば無理やり身体を動かしたり,スキーを操作したり...ということが無くてもスキーができる,ということです。むしろ,このような感覚で,「雪の表情を感じ取って滑る」ことの方が“スキー”を楽しむことの本質なのだと思います。(^ー^)
  「みねかたスキー場」
でスキーハイキングを楽しまれたようですが,実は“スキー”は下るだけでは無い.....ということに気付かれたようですネ???  それは,素晴らしいことです !!! (^I^) 下るのも雪との会話ですが,登るのも,座って雪をお尻で感じるのも,「雪や自然との会話」なのです。私たちスキー教師はややもすると「下り降りる“スキー”」だけを教えがちですが,本当はそういった自然の山野に分け入り,登ったり座ったりといったことを一緒に学ばなければならないと思います。そういう所だからこそ,本当の意味の“スキー”に出会えるのかもしれません。私も今年からは積極的にそういった「オフピステ」,「自然の山野」をフィールドとした“スキー”に取り組もうと思っております。勉強になるサジェッション,ありがとうございました。(^I^)
  五竜の「◆菱」の意味ですか?ゴメンなさい。不勉強でわかりません.....。この日記お読みの方で「五竜」の意味.....お解かりの方,居られましたらお教え下さい。(-_-;)



July 01/2004 (木曜日)  晴れ
  今日から7月です。そういえばいつの間にか「夏至」は過ぎていました。今,日照時間が短くなり始めていて,気候は確実に「冬」に向けて始動しています。そう考えると来シーズンへの期待が膨らみますネ!(^ー^) この七月も皆さんにとって良い月でありますように !!!
      *****
 さて,今日は“M.F”さんから頂いた e-mail へのコメントです。昨日の“M.I”さんからお便りとも関連がありますので,紹介させていただきます。

  
『  TOK様 いつも楽しくHP拝見させていただいております。キャスター・引くスキーは春先の雪には効果絶大ですね。私も中年にさしかかり体力の衰えを感じていますが、圧をもらうスキーだと余分な体力を必要とせず体力が衰えても滑れると自信が持てました。先日もなんと約9時間ほとんど休まず滑ってしまいました。さすがにくたくたで最後は滑っているとはいえないものでしたが。
  さて、教師日記の中で一つ分からないことがありましたので、メールさせていただきました。技術選について、3/15まではいわゆるキャスター的な滑りの評価が良かったように理解してましたが、3/16日の日記ではたわみが急激に行なわれギュンギュンと過激な円弧を描いてくる人の滑りが配点が高いとなっています。技術選の評価基準はどちらなのか混乱してしまいました。ジャッジする方も一律ではないでしょうが、技術選はキャスターなのか過激な円弧を評価しているのか教えていただければありがたいです。私の滑りの世界とは違うと認識はしていますし、私はキャスターでの滑りを気に入っているので、これからもキャスターですべるつもりですが、日本のトップの世界はどう考えているのか知りたいと思います。ご多忙のところ恐縮ですが、ご返事いただければ幸いです。これからも毎日楽しく感性豊なHP拝見させていただきます。』


  “M.F”さん e-mail ありがとうございます。「キャスター・引くスキー」を試され,効果があったようで良かったです。“感じるスキー”,“フィーリングスキー”の威力...私自身が(*_*)しています。(^ー^)
  
さて,技術選での評価基準ですが,問題は技術選のジャッジの「滑りを観る目」だと思います。ジャッジの中には私と似た視点で評価をしている人も居ましたが,中には「どうしてあの滑りが評価されるの???...」という風に思わざるを得ないジャッジも居りました。滑りの評価は人それぞれですが,技術選はあくまでSAJ会長で
大会会長の「堤義明」氏が,いみじくも大会プログラムの“Greeting”に書かれていた通りであるはずです。その要旨は,「…スノースポーツを取り巻く環境は年々変化しておりますが,本大会がスキー指導における優れた先導者を輩出ためのものであることに変わりはありません。本大会が生涯スポーツとして,あるいは次世代へ向け,子供から中高年までのスキー人口の底辺拡大と,育成の発信源となるとともに,健康で明るい社会づくりに寄与することを期待してやみません…後略」というものですギュンギュン,バンバンといった過激な滑りが,この大会会長の言葉を具現化した滑りなのでしょうか?誠に疑問と言わざるを得ません。全てのジャッジとは言いませんが,何人かのジャッジは,この大会長の言葉をいま一度かみ締め,「技術選とはどういう大会なのか?」ということをもっと勉強して欲しいと思います。…ということで,問題はジャッジの資質にあり...と私は思っています。何度もこの日記で書かせていただいていますが大事なことは“身体の特徴・用具の特性・自然条件”を生かした滑りをする,ということだと思います。
  日本のトップの世界はどう考えているのか?...というご質問ですが,SAJの当該セクションの考え方も一枚岩ではありません。昨年秋発刊された新教程の理論「水平面」というような考え方も,異論がたくさん述べられています。人それぞれ“スキー”の技術に対する考えは違うのも理解はできますが,しかし,そのような中で,少なくともジャッジは「“技術選”は何の大会か?」ということを考えた評価を,そのポイントに反映するべきだったと思います。大会会長の思惑とは違った,サーカス的な滑りを高く評価するジャッジが居たことは,まさに「驚き !!! 」のひと言です。“おとなしいけれど美しい滑り”をした選手が数名居たのにもかかわらず,これを的確に見抜けないジャッジが居たのが本当に惜しまれます。(=_=;)
  …というわけで,技術選での評価について...ということでのご質問でしたが,わたし個人的には“おとなしく美しい滑り”を評価します。