March
200

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
Ski Top   【TOK】への Mail
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当ホームページの映像がご覧になれない方は,下記の「Windows Media Player」をダウンロードしてご覧下さい。
  

 「 スキー教師日記 」 Mar.2004

What's Today ?

03/31 筆圧・ターン
03/30 怪我を少なく,楽に…
03/29 ザクザク雪でも軽く…
03/28 外向傾の大切さ!
03/27 キャスターから
        ベーレンまで…
03/26 マグネット・ターン
03/25 また一緒に滑ろうネ!
03/24 不合格で幸い…
03/23 ゲロゲロ効果!
03/22 バナナシェープ
03/21 4日間の楽しみ…
03/20 英語でキャスター…
03/19 餅と言えないモチ?
03/18 オーストリーの
        教官に学ぶ…
03/17 ノーマルスキーで切る
03/16 ビデオの中に
      キャスターを探す
03/15 おとなしく美しい滑り
03/14 滑らかな滑り
03/13 音で滑りを見分ける
03/12 ウエーブの滑り方
03/11 目に焼きつく良い滑り
03/10 キャスター…
    疲れないはずですが…
03/09 キャスターに磨きを!
03/08 キャスターと軸
03/07 キャスターの行き先
03/06 もの言う目
03/05 リーゼン大会
03/04 モチベーション
03/03 キャスターの真髄
03/02 キャスターの転がり!
03/01 小回りのストックワーク

*** これまでの日記***


* 2004年2月
* 2004年1月
* 2003年12月
* 2003年11月
* 2003年10月
* 2003年9月
* 2003年8月
* 2003年7月
* 2003年6月
* 2003年5月
* 2003年4月
* 2003年3月
* 2003年2月
* 2003年1月

* 2002年12月

* 2002年11月

* 2002年10月

* 2002年9月
* 2002年8月

* 2002年7月
* 2002年6月
* 2002年5月
* 2002年4月
* 2002年3月
* 2002年2月
* 2002年1月

* 2001年12月
* 2001年11月
* 2001年10月
* 2001年9月
* 2001年8月No.2
* 2001年8月No.1
* 2001年7月
2001年6月


*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 


 * 以下 1998-2000

2000年4月 
2000年3月
2000年2月
2000年1月
1999年12月
1999年秋
1999年4月
1999年3月
1999年2月
1999年1月
1998年12月



Mar,31/2004 (水曜日)  晴れ
  今日で3月も終わりです。明日から新年度が始まり,いろいろと新しい「始まり」があります。私事で恐縮ですが……そんな季節に私の古くからのスキー仲間「岩城忠雄」君が突然の心臓発作で,昨日他界しました。58歳…まだまだこれからという人生に幕を下ろしてしまいました。私の人生に一方ならぬ影響を与えてくれた良き仲間でした。この日記の一部を借りて,彼のお冥福を祈りたいと思います。…黙祷。
       *****
 さて,昨日は“Tak”さんのプライベートレッスン二日目でした。キャスターイメージのターンを始めて二日目でした。初日の一昨日に比べエッジに頼り過ぎる滑りは姿を消し,イイ感じで走る滑りに変わって来ました。(^I^) 小回り系では胸の向きに意識が行っていない時に限って大きめなターンになってしまいますが,大回り,中回りではキャスターの転がりにしっかり乗り続ける意識が出て来ました。このように斜面移動が楽に出来るようになると,雪面から受ける抵抗の大きさにそれほど大きな差が感じられなくなります。習字に例を取って言うと,筆の穂さき
がしなって,紙の上に字を描くような感じになり,その時の「筆圧」が一定になっている感覚なのです。あたかも雪面を紙に見立て,その上をスキーという筆で字を書くようなイメージでの滑走になります。紙の種類…例えば「和紙」の時,あるいは「コート紙」の時,というように,その筆が当たる筆先の抵抗で筆の勢いが変わって来ますが,あたかもそのような感覚でのスキーイングなのです。このイメージでのスキー滑走を「筆圧・ターン」と呼ぶことにし,黒菱の斜面を数本滑りました。
“Tak”さんのスキーが滑らかで流れるような,そして身体のモーションが止まらない躍動感溢れるスキーになられたのは言うまでもありません。(^I^)
 午後は降り始めた小雨の中,軸(Axis)意識の練習から始めました。軸の下点はキーキャスターで,上の端(レシーバー)の部位をいろいろ変えるイメージて滑りました。もちろん,キーキャスターからの情報がその軸を通ってレシーバーに届く,というイメージを持ってのトレーニングです。レシーバーの位置を重心に意識すると大回り系の,ひざの内側にすると小回り系の滑りがやりやすいことや,その時の抵抗感が変わることなどを経験しました。
 その後,キーキャスターの位置を微妙に前後左右に変えることで,どう雪とスキーとのコンタクト感が違って来るかをいろいろ試してみました。たった1センチその位置が変わる意識を持つだけで,スキーの滑走感覚は全く違ったものになります。まさに「違いを感じる」トレーニングには最高の方法だと思います。
 そして,軸の意識とキーキャスターの位置の組み合わせをいろいろ変えてみることで,千差万別の雪面コンタクト感が得られることを体験しました。もちろんその時々の組み合わせに最も適した「フォーム」が表れ,身体のモーションが起こることも…。(^I^) “イメージ”を豊かにすることで,いろいろなターンを楽しむことが出来ることを実感した一日でした。(^I^)
 二日間のレッスンでしたが,
“Tak”さんは“キャスター・ターン”の真髄を会得されたと思います。(^I^)
 止まらず,回転させて。 重くなく,軽く。 気張らず,ゆったり。 せずに,されて。 …Etc.等。
 春のザクザク雪,重い雪でしたが,本当に楽しくレッスンさせていただきました。ありがとうございました。(^I^)



Mar,30/2004 (火曜日)  晴れ
  本当に風も無く穏やかなイイ天気が続きました。今日で連続6日目です。でも今日昼ごろから雨になるようです。顔が焼けて少し火照っていますので,雨もイイかな?なんて思っています。(^I^) 
       *****
 さて,昨日は“Tak”さんのプライベートレッスンでした。“Tak”さんはスキー暦が10数年,10年ほど前に1級を取得されている方で私のホームページを良くご覧頂いております。カービングスキーが出始めてからスキーの面白さを再発見されたのですが,ここ数年ふくらはぎを傷めるなどの怪我をされました。根本的な何かが違っているのではないか?というご疑問を持たれ,今回は1泊2日の人間ドックということで,二日間のレッスンを申し込まれました。(^I^)
 滑りを拝見しますと,大回りも小回りもカービング・ターンをしようとする人に特有な「エッジングの過多使用」状態でした。軸が寝て腰の位置の低い,いわゆる面で滑るより線で滑るタイプの滑り方です。スキーのトップで雪に圧を掛けていく滑りになりやすく,カービングスキーの特性は引き出せるのですが,ハードパックの雪ではスキーのトップが雪面に食い付き,大きな圧を前面から受け過ぎて怪我に結びつきやすい滑り方です。また,春のザクザク雪では,逆にスキーのトップがターン外側に逃げてしまってシェーレン状になりやすく,内足ターンになってしまうことが多い滑りです。
 またまた手前味噌で恐縮ですが,こういう方が腰高で線よりも面で滑る滑り方を学ばれるには“キャスターイメージ”が適しています。(^I^) そこで早速♪♪♪
二輪…四輪…にりぃーん…ヨォンリィーン…♪♪♪の練習から始めました。slide,slip,skid,carveの違いも説明させていただき,積極的に斜面移動を行う為のイメージであることを理解していただきました。春の柔らかい雪のせいもあって,初めはキャスター意識を持って斜面移動することに不安を感じておられましたが,次第にキャスターに乗る意識に慣れて来られました。スキーの前後差がスキッディング要素のターンを生み,スキーがたわむようになってカービング要素が出始める…ということの意味も次第に理解されたようでした。(^I^)
 午後はキャスターを二輪・四輪からキーキャスター,A-Casterのイメージに発展させることにしました。これによってスキートップ部分での押さえ感を少なくすることが出来ます。つまり,向こう向きの圧では無く,手前方向にやってくる圧を受けることが出来るようになるのです。つま先をブーツの上部に当てていくような感覚の滑りです。この意識で雪面を移動して行けば雪から圧が来るので後傾にはならず,むしろ懐の深い,適度な外向傾のあるバナナシェープが生まれることになるのです。
“Tak”さんにとって,このような感覚でのスキーは初めての経験だったようで,初めは戸惑っておられましたが,次第にその感覚を修得されて来ました。そしてターン後半での迎え角がしっかり出来ていて,A-Casterを12時方向に回すように回転させて行くと,それまでの迎え角方向に「内向・内傾」的にスキーが向きを変えて行くことを実感されるようになりました。ここまで来るともうこれまでの“Tak”さんの滑りは一変しました。角付けだけに頼らない,面で滑る要素の多いターンになって来ました。もちろん腰の位置も高くなりました。(^I^)
 そして初日の最後は,このイメージを小回りで試してみることでした。初めてのキャスターイメージ経験でしたので,いきなり小回りでもバッチリOK!というわけにはいきませんでしたが,その要素は随所に見られるようになりました。少しづつキャスター転がり意識を持ってトレーニングを積めば,直ぐにそのコツがつかめることと思います。昨日のレッスン後,自己練習を積まれているはずです。今朝お会いしてどれくらい洗練されたか?…拝見するのが楽しみです。(^I^)
 では
,行って来まァーす!



Mar,29/2004 (月曜日)  快晴
  今日も快晴に恵まれました!(^I^) ここ数日本当に穏やかなイイ天気が続きます。さすがに下の方の雪はザクザクですが,黒菱まで上がれば結構イイ条件でスキーが楽しめます。
      *****
 さて,昨日は“Iwa”さん,“Ito”さん,“Kur”さん三人グループのプライベートレッスンでした。“Iwa”さんと“Kur”さんとは昨シーズン一回ご一緒させていただきました。お三人とも来シーズン,テクニカルに挑戦されるということでそれに向けてのレッスン受講でした。
 初めに皆さんの滑りを拝見しましたが,テクニカル受験を視野に入れているだけあって,それぞれイイ滑りをされていました。あと必要な事は,滑りに「スパイス」を効かせ,「滑りに各自特有の味付けをする事」だと思います。言葉を変えて言えば,ナントナクうまい…ではなく,身体の特徴・用具の特性・自然条件を無理なく生かした,合理的なスキーをすることです。そうすればみんなと同じスタイルではない,各自の個性が前面に出た,美しい滑りが表れると思います。
 そういう訳で,昨日は「合理的なスキーとは?」ということを考えながらのレッスンとなりました。私が思っている合理性の第一は「位置エネルギーをしっかり利用する」という事です。手前味噌で恐縮ですが,その考え方を実践する上で“キャスターイメージ”のターンは非常に有効だと思っています。そこで,なぜ舵取り期ではキーキャスターなのか?なぜ角付けの切り替え時はキーキャスターからA-Caster,3番キャスター意識なのか?ということを考えながら黒菱のゲレンデをメインに午前のレッスンを行ないました。
 午後は小回りでのキャスターイメージの練習から行いました。大回りでも小回りでも共通している事は舵取り期でのキーキャスターイメージと切り替えでのA-Casterの転がり意識です。特に小回りではA-Casterの転がり方向を次のターン内側に回そうとせず,ターン後半にスキーが向いていたその方向に転がして行こうとする意識を持つことです。すると上半身はターン前半で「内向内傾」的に上半身が向いている方向に戻って来ます。そのとき,俗に言う「グラインディング」が起こるわけです。そして小回りでは,胸の向き,つまりフォールラインをスキーが通過してから「外向外傾」が表れてきます。大回りでもそのネジレの度合いは少ないものの,上半身と下半身の間にわずかなネジレがあります。ですから,始動期で胸の向きをスキーが向くまでは「内向内傾」があると言っていいでしょう。小回りの練習の後,大回り系でもそのことを意識した練習を行ないました。
 レッスンの後半は,キーキャスターのイメージをいろいろ変えながら滑ってもらいました。自分が意識しているキャスターの大きさを変えたり,その位置を前後左右に数センチ移動させるイメージを持つことで,どうスキーの反応が違って来るか?を試しながら滑りました。ほんのわずかなイメージの違いなのに結構雪面コンタクト感が変わることを実感していただきました。(^I^)
 “Iwa”さんは,雪からの抵抗を利用する…ということの意味を理解されたようで,雪と喧嘩しない滑りが随所に見られるようになりました。その結果コブの小回りでも身体のバランスを乱す確立が少なくなり,自信を持って滑られるようになりました。(^I^)
 “Kur”さんは,レッスン前に少しあった,「スキーの前に乗り過ぎ…」が大分解消され,悪雪や少々コブのある斜面でもバナナシェープがしっかりしたハイスピードターンを楽しまれるようになりました。もともとスキーが上手いのですが,それに男性のようなエネルギッシュな躍動感加わり,本当に美しい滑りをされていました。(^I^)
 “Ito”さんは,角付けの切り替え時にスキーが止まるスキーイングをされていましたが,A-Casterの使い方に慣れてからは,この「止まり現象」が無くなり,いつもスキーがその位置を変えながら雪からの抵抗を受け続ける合理的な滑りりになられました。(^I^)
 お三人とも,位置エネルギーを利用して滑る,ということの意味をご理解いただけたと思います。春の重い雪の中でしたが,軽いタッチでその雪の感触を楽しまれているように見えました。
 お疲れ様でした。そして,ありがとうございました!(^I^)



Mar,28/2004 (日曜日)  快晴
  三月最後の日曜日…今日も快晴に恵まれました!(^I^) 今年の3月は雨が少なくスキーを楽しむには良い天気でした。みなさんも心置きなく“スキー”…楽しんでますか?
      *****
 さて,昨日は“Chi”さんのプライベートレッスンでした。“Chi”さんとは一昨年の3月一度ご一緒させていただいています。今年は“キャスターイメージ”のターンを学ばれたい…ということでのレッスン受講でした。
 そこで午前中はキャスター・ターンのアウトラインを学びました。キーキャスターで斜面移動を意識するのだが,この時のキャスター転がりの方向が迎え角となるのでこれをしっかり意識することこと,角付けの切り替え時はキーキャスターからA-Caster,3番キャスターとキャスターがアナログ的に移動して行くイメージを持つこと…以上二つが大きなポイントでした。初めは転がり方向を意識することがうまく出来ませんでしたが,次第にこれに慣れて来ました。絶対に2時なら2時に行くぞ!という強固な意識の大事さを感じました。迎え角をナントナク意識してうまく滑ろうという人が多いのですが,これでは「ナントモナイ滑り」にしかなりません。どちらに行こうとしているのか?ということがスキーの性能を生かす上でも大切な事なのです。外向傾の大切さを感じた【TOK】でした。
 午後は小回りから始めました。ゲロゲロ意識と,ストックの地突き方向をクロッシング方向に意識することで次第に小回りも様になって来ました。(^I^) 小回りがうまくできるようになると,中回りや大回りもそれをスローモーションで行なう感覚でできるようになるので,これを試してみました。案の定,それまでエネルギーを受け止める方向がやや甘かった“Chi”さんの滑りが,しっかり外向傾姿勢が取れるようになり,スキーがたわみ始めて滑りそのものが活き活きとして来ました。(^I^)
 練習の場所を黒菱,チャンピオンスカイペア,セントラル,白樺…と移していろいろな条件で小回り,中回り,大回りと試してみました。ザクザク雪の時には“マグネット・ターン”が効きました。少々斜面が荒れていて,もそれに関係なく斜面移動をしよう!という気持ちになれるようです。春のザクザク雪で,コブも出来ていましたが,それにもかかわらず良いラインを描きながらターンをされていました。(^I^)
 キャスターイメージのターンを始めて一日目ですので直ぐに素晴らしいターンができるわけがありません。このイメージを忘れることなく,次第に洗練させて行くことが大事です。
 重い雪の中大変お疲れ様でした。またご一緒しましょう!(^I^) ありがとうございました。




Mar,27/2004 (土曜日)  快晴
  今日の土曜日…快晴です! 3月も間もなく終わりますが,その最終週末…良い天気に恵まれました。雪もタップリあります。滑り足りなかった!…ということの無いよう,心置きなく“スキー”を楽しみたいものです。(^I^)
      *****
 さて,昨日は“Mot”さんご夫妻のプライベートレッスンでした。“Mot”さんご夫妻とは何度もご一緒させていただいていますので,私のレッスンスタイルも語り口も良くご存知です。(^I^) 昨日は奥さんのレベルアップを目標としてのレッスンをして欲しい…ということでした。
 これまで何度も滑りを拝見していますので,奥さんの滑りの特徴は把握しています。ややスピードに弱いのと,前に乗り過ぎの傾向があることです。前に乗り過ぎると,つまりスキーのトップを押さえ過ぎてしまうと,テールがターン外側に流れやすくなります。そのため「脚の△窓」が表れ,スピードにも乗れない…ということになってしまいます。
 そこで初めに,黒菱のバーンで,“キーキャスター”にしっかり乗り込む練習から始めました。すると,どうもなかなか思い通りに行かないようなのです。そして,彼女から質問がありました。「キーキャスターの転がり方向はいつも12時方向に意識し,胸の向きを1時や2時の迎え角方向に意識するのではないのですか?」…。ちょっと違っていたようです。意識としてキーキャスターの転がりに乗って行こうとする方向は1時や2時の方向なのです。すると結果としてスキーが雪の抵抗を受け,その向きを変えて行くのでターンが始まります。結果的にスキーは自分が転がりに乗って行こうとするキーキャスターの転がり方向には行かず,それよりも内側に滑って行きますから,キーキャスターの転がりもその方向になります。転がして行こうとする方向と,結果的に転がってしまう方向とは違う…ということなのです。ですから,自分の意識としてはいつもキーキャスターの転がり方向は1時や2時の迎え角方向なのです。するとウエストから上の上半身は迎え角の方向を向くようになります。しかし,腰の向きはスキーのトップ方向になるのです。
 この意識の間違いに気付いてから,彼女のスキーが変わったのは言うまでもありません。どんどん斜面移動ができるようになりました。かかと,くるぶし内側のキーキャスターへの乗り込みとはどういうものか?次第にその意識が分かる様になり,滑走スピードも少しづつ速くなりました。(^I^) 
 午前の終わりに,一昨日の“マグネット・ターン”を試してみました。リーゼンコースは春の悪雪でしたが,この状態でも“マグネット・ターン”意識で滑ると雪面移動がピッタリ決まりました。イメージというものは恐ろしいものだ!…とつくづく思った【TOK】でした。
 午後は,チャンピオンスカイペアのリフトを使って小回りの練習から始めました。小回りは例によってゲロゲロ意識でおこないました。この練習で外向傾が深くなり,バナナシェープがしっかりしてきて,歯切れのある小回りができるようになりました。あとはこの意識を忘れず滑りを洗練させて行くとこです。次は高速系の大回りでした。結構荒れているバーンでしたが,これまで見たことの無いハイスピードでチャンピオンスカイペアの斜面を滑られるようになりました!(^I^) キーポイントはキーキャスターへの乗り込みと,迎え角意識だと思います。
 その後,コブの滑り方の基本を練習しました。コブで一番重要なことは“重心”の位置をできるだけ上下させず,斜面移動をすることです。そのためには「脚の曲げと伸ばし」をうまく使うことが大事になります。そのため,“ベーレン・テクニック”の練習をしました。これは「曲げながら回し,伸ばしながら回す…」という言葉に言い尽くされる滑り方で,ターン後半に脚を身体(重心)の下に引き込むようにしながらニュートラルポジションに入り,ターン前半でその曲げた脚をターン外側に伸ばすようにしてまわって行く滑り方です。昔は圧雪車が無く,ゲレンデ一面コブに覆われた時代がありました。その頃は,中急斜面ではコブを滑る意外に方法が無かったのですが,その頃に多く使われた技法です。いまでもコブを滑る時は大きな威力を発揮します。その基本を整地で練習し,その後コブの斜面にトライしました。直ぐにはうまくいきませんが,コブの小回りでは,ゲロゲロ意識とこの“ベーレン・テクニック”意識を持ってすべることが大事です。初めは小さめのコブから次第に大きいなコブへと慣れて行って欲しいと思います。(^I^)
 お二人とも,硬いアイスバーンからザクザク雪まで,いろいろなところを滑りましたのでお疲れになったと思います。いろいろな技術の引き出し…うまく利用して楽しみながら上達を目指して欲しいと思います。お疲れ様でした!(^I^)



Mar,26/2004 (金曜日)  晴れ
  ここのところ,良い天気が続いています。3月も末ですから,黒菱付近は良い雪ですが,パノラマから下部はだいぶ春のザクザク雪に…。でもこのザクザク雪…深雪滑走と感じが似ているところがあって,私は好きです。(^I^)
      *****
 さて,昨日は“Aok”さんのプライベートレッスンでした。“Aok”さんとは初めてご一緒させていただきましたが,私のホームページを良くご覧頂いている方で,当面2級合格を目指されています。昨日はその目的に向けてキャスターをイメージしながらレッスンを行ないました。
 初めに“Aok”さんの滑りを拝見しました。大回り系ではやや支点(荷重ポイント)がフラフラして落ち着かないように見えました。また迎え角意識も少し足りないように思いました。小回り系では,テンポはいいのですがテールが少し横に振れていて,【Do】的要素が見られました。
 キャスターを意識することで乗る位置が定まり,身体がスキーにしっかり付いていくようになるので,この練習から始めました。場所は白樺ゲレンデで,少し重い雪でしたが…。例によって♪♪♪二輪…四輪…にりぃーん…ヨォンリィーン…♪♪♪の掛け声にあわせ雪面上をキャスターが転がって行くイメージを持ってもらいました。これに少し慣れたら,次は迎え角を意識しどの方向にキャスターを転がして行くのか?という意識を持ってもらう練習です。小1時間の練習で,身体が次第に良い位置に定まるようになり,春の重い雪にもかかわらず斜面上をスムーズに移動できるようになりました。
 次は,迎え角意識(時計の何時方向に行くのか?という意識)をいろいろ変えることで,ターンの大きさがいろいろ変わることを経験していただきました。1時や11時方向に転がす意識では大回りターンが,また2時や10時意識では中回り,3時9時では小回りになることを学びました。午後から行なう予定だった小回りも,午前中の後半に少し学ぶことが出来ました。小回りでは「ゲロゲロ」意識が上半身と下半身の「ネジレ」を上手く作ってくれることを経験していただきました。
 午後からは場所をパノラマに移し,キーキャスターに乗ることから始めました。キーキャスターに乗り込んでいくことで外向傾姿勢がよりしっかり作れるようになります。“Aok”さんも例外ではなく,次第に苦手な右ターンでもバナナシェープ(外向傾)が出来るようになりました。(^I^) 四輪への乗り込みも自然に身に付き,クロッシングもうまく出来るようになり,【Let】なターンをされるようになりました。パノラマで数本大回り,中回り,小回りを練習した後は,白樺に場所を変え,重い雪の中でも充分コントロールしてターンが出来るように練習をしました。実際の検定はこのような悪条件の中で行なうことも充分あり得ますので,その時に動じないで済むように…。
 レッスンの後半“Aok”さんから「磁石に牽かれて動く人形のイメージですネ!」というご発言がありました。位置エネルギーを利用し,斜面を地球の引力に牽かれて移動する感覚を“Aok”さんはそのように感じられたのですが,これは「私の言葉を“Aok”さんの言葉に換えられた…」という意味で本当に大事なことです。(^I^) そこで,この意識での滑りを“マグネット・ターン”と名付けることにしました。(^I^) レッスンの終了頃には“Aok”さんの滑りは,悪雪にもかかわらずスキーの動きが止まらない流れるような滑りになられました。
 重い雪の中本当にお疲れ様でした。(^I^)



Mar,25/2004 (木曜日)  晴れ
  昨日は午後から雨予報でしたが,午前中はイイ天気に恵まれました。(^I^) 4時頃から少しだけ雨が降りましたが,それも直ぐ止みました。今日も結構イイ条件でスキーが楽しめそうです。(^I^)

      *****
 昨日はその良い条件の中,「K大付属高校」のスキー技能研修最終日の五日目でした。
 天候に恵まれましたので先ずスキー場の一番上まで上り,グラードから兎平109の
前まで豪快に滑り降りました。続いて黒菱の大斜面を2本,スカイラインを2本,北尾根から咲花,白樺へと滑り降りました。
 黒菱ではロングターンーの醍醐味を味わい,またコブ斜面も少しだけ経験しました。北尾根では直滑降の楽しさも味わいました。北尾根から咲花への路では小回りの連続ターンも…。スキー場上部は良い雪でしたが下部は春の湿雪で,いろいろな雪質の違いも経験できました。「スキー技術」はこれらいろいろな斜面を味わいながら滑るための道具だなぁー…とつくづく思いました。いくら技術を磨いても,それが特定の斜面でないと使えない…というのでは「技術」としての意味がありません。辞書によれば,「技術」とは
物を取り扱ったり、事を処理したりする方法や手段であり,科学の理論を実際に応用し,自然を人間生活に役立つように利用する手段…だとうたってあります。スキー用具や身体の特性を生かし,雪の自然を楽しめてこそスキー技術なのだと…。生徒達はレッスンで習った「位置エネルギーを使いスキーの持っている性能をうまく生かすための“キャスター意識”」そして「身体の特性を生かす為の“外向傾意識”」を使って八方尾根の広大な斜面を存分に楽しんでいました。(^I^)
 11時半,スキースクール前に集合して閉講式を行ないました。49名全員が怪我も無く,無事スキー技能研修を終えました。期間中,いろいろなスキー教師との触れ合い,宿泊を伴う仲間との集団生活など,スキー技術だけにとどまらず,人として生きることのいろいろな経験を学んだことだと思います。これが生徒みんなの大きな財産となることを祈りながら,五日間の長丁場レッスンを終えました。
 今年も多くの若い世代の皆から,大きなエネルギーを頂きました。みんなありがとう! また一緒に滑ろうネ!(^I^)




Mar,24/2004 (水曜日)  曇り
  昨日は晴れの予報でしたが,結局お日様の顔は拝めず曇りでした。一昨日降った雪が湿気を帯び,ザラメ状の雪の部分とパッチワーク状態になって,滑りづらい所が多いゲレンデでした。
      *****
 昨日は「K大付属高校」のスキー技能研修四日目でした。
 午前中は,午後から行なわれるバッジテストに向けて最後の調整を行ないました。一昨日の「ゲロゲロ・ターン」でだいぶ外向傾を意識した滑りが出来るようになり,小回りもまずまずになって来たのですが,一日で洗練される訳はありません。これを意識して数多く滑ることが大事です。なんとなく滑っていてスキーが洗練されたり上達することはあり得ません。自分が直したいことや,クリアしたいことを念頭に置き,しばらくはそのために必要なことをしっかり意識して,繰り返し滑ってみることです。生徒の中には直ぐに出来ないことに苛立ちを見せる子もいましたが,徐々に良くなって来ることを話しながら,いろいろな斜面を滑りました。
 小回りで外向傾の意味が分かってくると,中回りや大回りでの迎え角の意味も理解できるようになります。多くの生徒は大回り系の滑りもだいぶ変わって来ました。併せて,キャスターイメージが身に付いてきたので,クロッシングが上手くできるようになり,ターン始動期からターン前半の雪面の捉えがうまく出来る様になりました。(^I^)
 午後はプライベート検定でした。1級受験者は残念ながら小回りがイマイチ合格点に届かず涙をのみましたが,2級受験の生徒からは数人の合格者が出ました。やはり「小回り」の出来が合否を分ける結果となりました。外向傾の重要性を感じた検定でした。
 ところで,合格,不合格はそのスキーヤーのレベル判定に過ぎません。合格したからといってスキーの楽しみ方に秀でているというわけではありません。合格を目標にすることは素晴らしいことだと思いますが,合格した後にいかにバッジテスト受験で学んだことを生かしてスキーを楽しめるか?がもっともっと大事なことです。そして,残念ながら不合格だった人は,自分の足りない所が明らかになった,という気持ちでその克服に努めていくことです。むしろ合格して安心してしまう人よりも,最終的にしっかりした技術が身に付く可能性が大きいと思います。かく言う私も修業時代には,他人にいろいろアドバイスを頂いても直ぐには上手くできない方でした。ですから独りで,言われたことを何回も何回も繰り返し練習しました。すると,「あの人はああいう風にアドバイスしてくれたけれど,つまりはこういうことだったのか!」…と他人のアドバイスを自分の言葉に置き換えて理解できるようになるのです。私はこのことこそ本当の上達だと思っています。言われて直ぐ出来るよりも,なかなか出来ない方が最終的には良かった!ということにもなるのです。(^I^) 検定不合格も,そういう意味でかえって良かった!という風に捉えたら良いと思います。(^I^) 生徒達に夜のミィーティングでそのように話した【TOK】でした。
 さて,今日は五日目…午前のレッスンが最終となります。天気が崩れる前に,この技能研修会で学んだことを生かしていろいろな所を滑りたいと思います。
 では,行って来まァーす!(^I^)



Mar,23/2004 (火曜日)  曇り
  今日は昨日の雪も止み,晴れになりそうです。天気予報でもそのような予報が…。(^I^) 昨日…重い雪でしたが,雨でなくて良かった!(^I^) 今日は天気も良くなりそうなので,さらに楽しみたいと思います。
      *****
 昨日は「K大付属高校」のスキー技能研修三日目でした。1,2級合格を目指す生徒さん達ですが,検定を通して「合理的なスキーとは何だろう?」ということを一緒に考えよう…という姿勢で臨んでいるつもりです。
 さて,昨日は検定の種目を追いながら,各種目で求められていることを探りながらレッスンを進めました。先ず大回りからでした。ここでの課題は「角付け」だけに頼り過ぎず,スキーのたわみをいかに利用するか?ということでした。そのためには軸を寝せての角付けよりも,外傾を利用した滑りを練習しました。不思議なことなのですが,キャスターイメージのターンでは自然に斜面に応じたフォームが出てきます。スピードがあれば当然軸もある程度寝てきますが,それよりも外傾姿勢が現れて来ます。その理由は落下を伴っているからです。落下を意識しない角付けは往々にして,エッジングで落下を止める運動になりがちです。そのため軸が必要以上に寝てしまうのだと思います。これまでカービングを意識するあまり,軸が極端に寝ている生徒が結構多かったのですが,キャスターイメージの練習でこれが無くなって来ました。(^I^) 「切れるスキー」から「走るスキー」に変わってきたのです。(^I^)
 次は中回りでした。中回りでは大回りに比べて迎え角をより大きくすることを意識しました。つまり,大回りでの迎え角を1時や11時だとすれば,中回りではその角度が2時や10時になる意識です。良く小回りと中回りの違いは何ですか?と聞かれますが,簡単に言えば「迎え角の違い」だと私は思っています。この意識で,生徒達の滑りも活き活きとしてきました。(^I^)
 さて,次は鬼門の小回りです。これまでほとんど小回りを練習して来ていなかったのと,我流のクセが沁み込んでいるのとで,これを直すのが大変でした。先ず,小回りでも外向傾姿勢が大切だということで,「バナナシェープ」の練習をしっかり行ないました。まだまだ自分でスキーを回そうとする意識が強い生徒も居て,胸の向きがフォールラインから大きくずれてしまうのですが,焦らずにじっくり行なうことにしました。(^I^)
 午後は小回りの練習から始めました。大回り,中回りはまずまず合格ラインに到達しているのですが,小回りは悲惨なのです…(=_=;)。そこでとうとう「ゲロゲロ・ターン」を登場させました。少々イメージが汚いのですが,インドでも効果のあった方法なのです。要は,ターンのマキシマム時にターン外側に「ゲロっ吐き」する意識を持つ…というものです。ゲロを吐くわけですから,それをスキーの上やターン外側の手に掛けては汚いので,掛けないように身体を捻ることになります。これが上半身と下半身のネジレをうまく作り出すのです。しかも効果があるのは,ゲロっ吐きする時,上半身は腰で折れるのではなく,みぞおち,あるいは胃の付近を中心に折れます。つまり腰砕けの外向傾では無く,バナナ的な外向傾ができるのです。このバナナの形状の外向傾ができると,その後のキャスター♪♪♪四輪(ヨォンリーン)…♪♪♪意識でスキーが見事にクロッシング状況に移行して行くのです。生徒達の小回りに変化が現れ始めました。(^I^) 胸の向きがしっかりフォールライン方向をキープできるようになったのです。しかもキャスターイメージがあるので,スキーの斜面移動が止まりません。ビックリすることに,躍動感さえ見せる生徒が居ます!(^I^) 急激なエッジングをキッカケとした角付けの切り替えでは無く,無理のない流れるような小回りの誕生です。「小回りってこんなに簡単なんだ!…」とでも言いたげに,生徒の顔が急に明るくなりました!(^I^) 私も(^I^)(^o^)(^I^)…良かった!良かった!
 これで明日の検定…どうにかなる!…そんなことをフト思った【TOK】でした。(^I^)



Mar,22/2004 (月曜日)  晴れ
  今日はちょっと寒い朝です。この週末は良い天気に恵まれ,多くのスキーヤーが八方尾根を楽しんでおられました。(^I^) 皆さんはどちらでどのような週末をお過ごしでしたか?
      *****
 さて昨日は「K大付属高校」のスキー技能研修二日目でした。今年私が担当することになった班は「1班」で,2級と1級合格を目指す生徒さんのクラスです。
 先ず最初に「斜面移動」,位置エネルギーを使う…ということを学ぶことにしました。斜面上から下に下りて行くことによって,雪から抵抗をもらいそれによってターンする,というものです。その感覚を学んでもらう為,例によって「キャスター」を使うことにしました。キャスターに乗り続けて行けば,スキーと共に“重心”も斜面を同じように移動するので,バランス維持も楽になり転倒の割合も少なくなります。午前中は♪♪♪二輪…四輪…にりぃーん…ヨォンリィーン…♪♪♪の掛け声にあわせながら,大回り系の練習を行ないました。
 午後は1,2級のバッジテストに取り入れられた「小回り」の練習を行ないました。というのは,これまでカービングターンに慣れ親しんできた人たちの最大の難関がこの小回りだからです。この小回りを制さないと合格の可能性はありません。そういうことで,レッスンの初日でしたが小回りを先に練習することにしました。案の定,大回り系はまずまずの滑りをする生徒も,小回りになるとからっきしダメでした。(=_=;) そこで先ず,ズレズレのスキッディング要素の小回りから練習することにしました。迎え角を大きく取って身体の「ヒネリ−戻り」の力を使うこと,落下によってスキーが回る事を実践すること…がメインでした。イメージを沸かしやすくする為自分の身体を「バナナ」に見立て,フォールラインにそのバナナの湾曲部分を向け続ける意識のトレーニングを行ないました。要するに外向傾姿勢をフォールラインに維持する練習ですが,数回のトレーニングでほとんどの生徒はこのコツを掴むことができました。(^I^) あとはこれを洗練させていくことです。
 夜7時からはスキースクールで,理論研修を行ないました。昨日の当番は私で「位置エネルギーを利用したスキーとは?」,「身体の特徴・用具の特性・自然条件を生かすということとは?」がそのテーマでした。日中,激しい運動をした後で,しかも食事を頂いた後での講義なので,眠かった生徒さんも多かったようですが,少しでも参考になれば嬉しい…そう思いました。
 今日は実際のレッスンの二日目です。バッジテスト種目に沿って,彼らの滑りに磨きを掛けたいと思います。
 では,行って来まァーす!(^I^)




Mar,21/2004 (日曜日)  晴れ
  今日は晴れの八方尾根です。一応春分を挟んでの連休なのですが,土曜日と重なっていたのであんまり連休という気がしません
でもスキー場,特に上部はいつもより混んでます。(^I^)
      *****
 さて昨日から,「K大付属高校」の生徒さんのプライベートレッスンが始まりました。毎年担当させていただいている20日午前まで,5日間のレッスンです。今年で4年目になりますが,この高校の生徒さんは,各自が設定したバッジテスト受験を目標としていますので,みんなやる気満々です。24日までの長丁場なので,スキー教師にとってもやりがいのある指導になり,楽しみです。(^I^)
  初日の昨日は,午後から約2時間掛けてクラス分けをしました。今年は総勢49名で昨年を20名ほど上回っています,その生徒さんを4班に別け,今日から本格的なレッスンが始まります。私は今年,上級班担当となりました。1級と2級受験を希望する生徒さんの班です。多分,生徒諸君の顔は真っ黒になると思いますが,それ以上に彼等が人間的に大きくなるのを見るのが楽しみです。(^I^) 
 春のレッスンですので天候が心配ですが,それも天の恵み…今日からの4日間,どうなりますか?
 では,行って来まァーす!(^I^)



Mar,20/2004 (土曜日)  曇り
  今日はもう春分ですネェー…。夜が短くなりました。これから暑い日がやってきますが,まだまだ八方尾根の雪は白く,ザラメもいつもより少ない気がします。
      *****
 さて,昨日は
インドキャンプの報告書書きでした。日本語版はもう書き終えて然るべき所に提出済みなのですが,インドから連絡が入り「英語版報告書」が欲しいとのこと…。何十年ぶりでしょうか?英訳は…。辞書と首っ引きで翻訳をした【TOK】でした。(=_=;)
 で,英訳しながら思いました。フィーリングを伝えるのに日本語で良い場合もあれば,逆に英語の方がストレートに伝わる場合もあると…。“キャスター”のイメージはインドの人にも通じたのだが,これを報告書にどう訳すか?が結構大変です。「位置エネルギーをどう使って滑るか?」「どう足裏で感じて滑るか?」「雪からの情報をどう受け止めるか?」ということに留意して滑ると,その結果として最も合理的な各人のフォームや身体の運動が現れてくる…ということになります。じかに“キャスター”と訳したら「ナンダ?ソレは?!」と言われるのがオチですので,ソレを上記のように意訳したのですが,これが結構自分の勉強になりました。英語の頭で“キャスター”を見直すイイ作業でした。(^I^)
 …でも多分,いろいろ文法やボキャブラリーのミス使用など,たくさんあることだと思います。話すことの方が正しい英語を書く事よりもイージーだなぁーと,つくづく思った“イイカゲンtalk”の【TOK】でした。



Mar,19/2004 (金曜日)  快晴
  昨日の吹雪が止み,今朝は快晴のイイ天気です。(^I^) 昨日の雪で「黄砂」も隠れ,まるでシーズン最盛期を思わせるスキー場の雰囲気です。
      *****
 さて,昨日は
久しぶりにお休みを頂き,松本まで行って来ました。過去に掛かった「通風」の管理と,それ以外の自分の体調管理の意味も込めて,月に一回掛かりつけの医者の所に行っているのですが,昨日がその日でした。
 いつも医者に診てもらって思うのですが「餅は餅屋」ですネ。何百という事例を診てるからこそ的確な治療もできる…というものです。スキー教師も同じことが言えます。プレーヤーとして優れているのもスキー教師の資質として必要なことですが,それ以上に生徒の滑りの特質を見分ける能力があり,的確な指示を出せる経験の豊富さも必要とされます。どちらかと言うと後者のほうが「スキー教師」という立場ではより強く求められるかもしれません。プレーヤーとしての教師よりも,指導者としての教師の大切さを,ドクターに診てもらいながら,思いました。
 それにつけても思うことは,この度終了した「技術選」のあり方です。いろいろなご意見があるのは分かりますが,SAJ会長で今技術選の大会会長だった「堤義明」氏が,技術選プログラムに書かれていた“Greeting(ごあいさつ)”の内容と大きくその目的が異なっているのではないだろうか?と思わざるを得ません。その内容は「前略…本大会は,わが国のスキーファンの醸成に役立つ人材の育成に,輝かしい歴史と功績を残してきました。スノースポーツを取り巻く環境は年々変化しておりますが,本大会がスキー指導における優れた先導者を輩出ためのものであることに変わりはありません。本大会が生涯スポーツとして,あるいは次世代へ向け,子供から中高年までのスキー人口の底辺拡大と,育成の発信源となるとともに,健康で明るい社会づくりに寄与することを期待してやみません…後略」というものです。なかなか良いことを書かれていますし,もしこの様なことが実現されるなら,本当に素晴らしい大会だと思います。しかし,今技術選ではこの大会会長の期待に添えないような種目があったように思います。開催された技術選での種目が全ておかしい,というのではありませんが,中に二つ三つ,この種目は何のために?と思うようなものがありました。特に「カービング小回り」と「カービングレース」は,スキー指導,底辺拡大とは大きくその目的を異にしているように思えてなりません。
 これまで三十数年,スキー教師として冬の現場に立たせて頂きましたが,その経験をもとに,上記二種目を見ると,生涯スポーツ,底辺拡大とはその目的を異にしているように,私には思えます。プレーヤーの能力を見るためでしたら意味はあるかもしれません。しかし,あの種目から指導現場で生きるようなナニか…は学べないように思うのです。
 餅とは言えないモチがスキー界に出始めたかな?…ドクターに診てもらいながら,そんなことを思った【TOK】でした。(^I^)



Mar,18/2004 (木曜日)  雪
  今日は昨日の晴天が一転して吹雪模様の雪です。
      *****
 さて,昨日は
オーストリー国家検定教師でその養成コースの指導教官でもある,二人のオーストリアスキー教師による助教師研修会でした。お二人の名前は“マヌエル”さんと“ハンネス”さんでお二人とも27歳という若い教官です。グッキーが昨年不慮の事故で亡くなられた後,彼に代わって八方尾根スキースクールがいろいろオーストリアとの交流を深めたり,技術伝達の役割を担う人材として,その候補に挙げられているお二人です。実際に八方尾根のスキー事情を見たり,ここでどういうことが彼等に可能か?ということを探る意味での昨日の助教師研修会となりました。お二人の教官に習う側の助教師が約40名でしたので二班に分かれて研修をすることになりました。お付の通訳がお一人でしたので私がもう一班の方の通訳を担当しました。
 私の班は,午前は“マヌエル”さんが担当し,種目は「大回り」でした。「角付けの仕方」が大きなテーマになり,急激なエッジングを避け,いかに雪からの抵抗を徐々に受け止めてターンするか?ということを研修しました。また後半は「クロッシング」的な角付けの切り替えの重要性話しておられました。
 午後は“ハンネス”さんが担当し「小回り」を行ないました。瞬間的なエッジングによる雪面抵抗の捉えが,前半のテーマになりました。私は右ひざ靭帯に少し故障があり,そこにショックが来るので,あんまり良くできませんでしたが,若い教師諸君は一回滑るごとにその感覚をつかんでいました。後半はコブの滑り方で,コブの頂点での抱え込み,谷間での脚の伸ばし,がテーマになりました。
 お二人の教官は,ストックを膝の後ろに回したり,身体の前方に持ったり…と,いろいろこの小道具を有効に利用したトレーニング方法を紹介してくれました。いつも自分が行なっている方法だけでなく,この様ないろいろなやり方もレッスンの上で非常に有効だという事を若い助教師諸君は学んだことでしょう。お二人の精力的な指導も含め,大きな収穫のあった研修会でした。
 “マヌエル”さんと“ハンネス”さん…本当にありがとうございました。(^I^)



Mar,17/2004 (水曜日)  快晴
  今日も快晴のイイ天気です。(^I^) でも気温が5月なみに上がるそうで…。いよいよゲレンデも春の雪になりました。でも,この雪もまた楽しい!(^I^)
 さて,昨日の日記に一部誤記がありました。複数の方からご指摘を頂きました。ありがとうございます。お詫びして訂正させていただきます…(=_=;)
     *****
 さて,昨日は「HAKUBA技術選」のジャッジを担当させていただきました。
昨年もジャッジとして参加させていただきました。この「HAKUBA技術選」五龍とおみ,岩岳,八方尾根の各スキースクールの教師を対象とした「ミニ技術選」のことです。で,約80名教師が参加しての大会となりました。各校のスキー教師が横の連絡を密にし,親睦を深めながら一日楽しもう!…という趣旨の大会です。
 今年は当番校が八方尾根でした。午前は「ノーマルスキー」を使っての競技で種目は大回り,小回り,リズム変化の三種目でした。カービングスキーに慣れている教師が,以前のノーマルスキーを使ってどのような滑りをするのか?興味津々でしたが,本当にスキーの性能を引き出せる人の滑りは板が違っても同じように美しい滑りでした。(^I^) スキーの長さの前後差を活かそうとすれば迎え角意識がしっかり出てきますし,ターン外側に移動して行こうとする感覚が出てきます。そしてその結果としてスキーがたわみ,スキーの前部の迎え角が大きくなってカービングターンに移行するのです。その結果ノーマルスキーでも切れのあるターンができるわけです。スキーのたわみを利用しようとすれば,自然に外足にしっかり乗り込んで行く気持ちが出てきます。
 上位入賞の選手の滑りは皆「切れと走り」のあるその様な滑りでした。(^I^) それに対して,カービングスキーのサイドカーブだけを頼って滑る事に慣れている選手は,内倒して転倒してしまう…ということになっていました。スキーの持つ性能を引き出して滑る…ということの意味を感じさせてくれた大会でした。
 午後は目隠しをした選手を他の人がリードして滑るという「雪上障害物競走」で互いのコミュニケーションを深めました。
 夕方5時から,表彰式を兼ねた懇親Partyでした。同じ“スキー”を愛する人たちの交流…楽しく過ごさせていただきました。
 幹事の皆さん,本当にご苦労様でした。楽しい一日をありがとう!



Mar,16/2004 (火曜日)  晴れ
  今日は快晴のイイ天気です。
 午前中,忙しい仕事があり教師日記のUP遅れました…。申し訳ありません。
     *****
 さて,昨日は技術選,競技本部・広報の仕事で,撮影したビデオの編集作業でした。
 いろいろ撮影したビデオを見ていると面白いことに気付きます。大きく二つに大別すると…スキーのたわみが一定でシュゥーーンと流れるように静かにターン円弧を描いてくる人,たわみが急激に行なわれギュンギュンと過激な円弧を描いてくる人…の二タイプです。ジャッジの得点はどちらかと言うと後者に多く配点されていたように思います。位置エネルギーを利用する…という観点からすれば,私は前者(3/16UP時点では後者と書いてしまいました…私のミスです)の演技を評価するのですが…。
 そして,自分でビデオを見ながら,シュゥーーンと流れるように滑ってくる人のスキーイングは,キャスターの転がりイメージと重なって見えてきました。キャスターイメージで滑ると,しっかりとした「軸」があるのが意識できるのですが,この軸,急激にその傾きが変わることはありません。円錐振り子のように滑らかな円運動をするようになります。ギュンギュンと過激な円弧を描いてくる人は,この軸の動きが急激で,キャスターのイメージは沸かないのです。流れの美しい滑りをする人の軸の動きはゆっくりしているのですが,力強さがあります。
 終いには,キャスターイメージを意識しながらビデオ編集をしている【TOK】が居りました。(^I^)



Mar,15/2004 (月曜日)  晴れ
  今日は朝方は少し雲がありましたが,昼近くになって晴れて暑くなって来ました。
 技術選…結局男子が柏木選手,女子は峰村選手の優勝で幕を閉じました。お二人とも安定した滑りで,各種目ともそつなく得点を重ね堂々の連覇でした。
     *****
 さて,昨日も技術選,競技本部・広報の仕事で,ビデオ撮影をしました。
 昨日は技術選決勝で,今大会が初の種目となった「カービングレース」とジャンプ・ラージヒルでの「急斜面小回り」でした。
 「カービングレース」は私も見るのが初めてでした。競技としての面白さは感じたものの,技術選にとって意味があるのかなぁー?という疑問を率直に抱きました。レースポイントを他の種目の得点ポイントと同じになるように換算して最終的に得点を決めるのですが,この方法にも問題があると思いました。ただ面白かったのは,エッジングの使い方とタイムの関係が一目瞭然に判るので,これは面白いと思いました。やはり想像したように,角付けを多用して来る選手のタイムは遅く,一見遅そうに見える静かな滑りの選手のタイムが早かったのが確認できました。今後じっくりビデオを見て,勉強してみたいと思います。(^I^)
 二種目目のジャンプ台での小回りは見ごたえがありました。決勝に残るほどの選手…最近はテールを横に振るような滑りはほとんど誰もしませんが,腰の下をいかにスキーを通過させるか?という点での違いはありました。落下エネルギーをどうクロッシングにつなげ,そして次のターンの始動期にいかに早く雪面をとらえるか?という意味で抜重動作の少ない角付けの切り替えを行なっている選手は,さすがにうまい!…という印象を受けました。38度もある急斜面なのに,まるで中斜面を滑っているかのような印象を受けました。
 ここ4日間,じっくりと選手の滑りを見させてもらいましたが,うまい選手は“身体の特徴・用具の特性・自然条件”を見事に生かしているなぁーと感じました。そしてジャッジに付いて言えば,この結果として身体の動きの少ない,まさに“おとなしく美しい滑り”をした選手が数名居たのにもかかわらず,これを的確に見抜けないジャッジが居たのが惜しまれます。(=_=;)
 第41回の技術選…終わりました。撮影しながら,またまた「技術選の意味」を考えさせられた【TOK】でした。このことに付いてはまた後日,機会を見つけて書きたいと思います。(^I^)
 
 



Mar,14/2004 (日曜日)  曇り
  今日も薄く山が見えていますが,曇り空です。カラッと晴れた中で技術選の決勝をして欲しいと思いますが…。
 さて,昨日までは,男子が柏木,山田,片山,藤井,宮下…。女子は峰村,山川,中田…の順でした。今日二種目…結果はどうなるのでしょうか?
     *****
 さて,昨日も技術選,競技本部・広報の仕事で,ビデオ撮影と編集,そしてスキースクール一階での上映…が仕事でした。
 競技本部の広報は,競技選手そのものの映像というより,そこに集う人の表情や,競技役員,運営のされ方等を広報するものですが,競技が始まると皆さんの興味は「選手の滑り」に移って行きます。そこで佳境に入った技術選の競技内容,選手の滑りを多く入れることにしました。そして,それを協賛会社さん,シャープの大画面TVを使ってスキースクール一階のパブリックスペースで上映しているのですが,皆さんから好評を得ています。競技が終わって小一時間して,もうその日の記録映像が簡単な編集済みで見れることに,驚かれています。パソコンを使っての簡単な編集ですが,まあまあの出来かな?とひとり悦に入っています。(^I^)
 さて,昨日の撮影は「大回り:急斜面・整地」でした。兎平の斜面で行なわれたのですが,上位選手の滑りにはある共通点があるように思いました。それは「滑らかなスキーの動き」です。どういうことかというと,ターン円弧を描いているスキーの運動がゆっくりで,円弧がしっかり描かれている…ということです。極力,急激な圧変動が少ないターンを心掛けている人の滑りが評価されているように思いました。角付けに頼って滑ると,急斜面ですからターン後半に圧が強くなり過ぎてしまい,角付けの切り替え時にはその圧を減じる動きがどうしても出てしまいます。するとターン前半の捉えが少なくなって,雪面コンタクトを充分に保った滑りができません。結局「どうニュートラルに入り,ターン始動期をどう作るか?」ということになります。つまり手前味噌で恐縮ですが“キャスター”なのです……。
 撮影をしながら,キャスターイメージで滑っているプレーヤーの姿を探している自分が居ました。この種目トップの柏木選手…まさにそのイメージがピッタリだったと思います。宮下選手…ややターン前半が浮いていました…(=_=;)。
 さてさて,今日は決勝です!。どのようなドラマが!



Mar,13/2004 (土曜日)  晴れ
  今朝はうす曇でしたが,昼頃から急に雪が降り始め…技術選準決勝,総合滑降がキャンセルになってしまいました。
     *****
 昨日も技術選,競技本部・広報の仕事でした。今仕事が一段落し日記を書いています。
 さて,昨日は予選で白樺ゲレンデで小回り(中斜面・不整地)と,国際ゲレンデで小回り(急斜面・整地)が行なわれました。どちらの小回りも,上下動の少ない“重心”移動の滑らかな滑りが評価されていたように思います。
 不整地小回りでも斜面移動のある選手がより高得点を得ていました。基本は位置エネルギーをどうターンエネルギーに変えるか?ということに尽きますが,不整地というバランスを乱す要素が多くなる中でどのように圧コントロールをしながらこれを行うか…難しい種目だと思いました。
 整地急斜面の小回りでは,いかに雪の抵抗を効率よく受け止めそれを次のターンに結びつけるか?ということでした。腰の下からスキーを離し過ぎずにターンを仕上げ,それをどうクロッシング要素を生かしてスキーを走らせながら角付けの切り替えを行なうか?ということです。角付けの切り替え時に圧を緩めてしまう人はターン後半に圧が集中し,ガッ!ガッ!という音がしますが,それをうまくこなしている人の音はシュゥーン,シュゥーン…という音がします。音の違いを聞き分けるのも楽しい…そう思いながらVTRを撮影していた【TOK】でした。(^I^)



Mar,12/2004 (金曜日)  曇り
  今日は技術選,予選第2日です。天気は曇り…,昨日に比べれば良いコンディションで競技ができます。(^I^)
     *****
 さて,昨日も技術選,競技本部・広報の仕事でした。
 あいにくの「雨天」の中の競技会となりましたが,選手の皆さんは集中力を切らさないように頑張っていました。ウスバで総合滑降が,名木山でウエーブの大回りが行なわれました。どちらの斜面もウエーブがあり,それをどう視野に入れて滑るか?が大きなポイントとなりました。大きくそのウエーブで飛ぶ人も居ましたが,そういう人は着地でバランスを乱してしまう人がほとんどでした。やはりウエーブの頂点でうまく圧を減じ,それ以降の凹部で雪面の捉えを失わないように雪面コンタクトを心掛ける…ということが大事です。凹凸に合わせた「圧コントロール」がうまくできた人が高得点を得ていました。スキー板をウエーブの頂点でフラット気味に腰の下を通過させ,次の急斜面部分で角付けをしながら,ターン前半部を作っていく…というやり方が一番安定した滑りになっていました。
 さて,今日は小回り系の競技が行なわれます。どういう結果になるのでしょうか?楽しみです。



Mar,11/2004 (木曜日)  雨
  今日はせっかくの技術選,予選第1日なのですが…雨です。昼になっても止みません。ウスバはガスが掛かって時々競技中断のやむなきに…。なんとか予選二種目は済んで欲しいものです。
     *****
 さて,昨日は技術選,競技本部・広報の仕事でした。競技大会の裏方の活躍をはじめ,準備状況,大会運営の模様を取材し,編集してスキースクールの一階で披露する事になっています。
 昨日は晴天でしたので,各競技コートの取材に行って来ました。技術選では「競技斜面」のことを「コート」と呼んでいるのです。いろいろな選手諸君の滑りを目の辺りにする事ができました。雪面コンタクトが微妙にうまい選手,力任せにガンガン滑り降りる選手…いろいろ居ますが,その評価はどう出るのでしょうか?楽しみです(^I^)
 今日は初日です。目に焼きつくような良い滑り…を見てみたいものですネ!(^I^)
 では行って来まァーす!



Mar,10/2004 (水曜日)  快晴
  今日は快晴の白馬です。技術選の出場選手も良い条件で練習できているようです。(^I^) みなさん,ご自分の滑り以上のものを出そうとせず,90%の滑りを目標に精一杯頑張ってほしいと思います。(^I^)
     *****
 さて,昨日は“Mat”さんのプライベートレッスンでした。“Mat”さんは昨シーズンのスプリングキャンプにも参加頂き,このホームページもよくご覧頂いている方です。当面テクニカルプライズの合格を目指されています。
 滑りを拝見すると,大回り系は雪面抵抗をしっかり受け止め,ハイスピードのターンもよくコントロールされた形で滑られていました。ただ角付けの切り替え時にスキーの滑りがイマイチ…という印象と,ターン前半の捉えがやや少ない…という印象を受けました。また小回りではターンをやや急ぎすぎ,クロッシングが少ない滑りでした。
 この滑りをさらに洗練されたものにするには「角付けの切り替え時にスキーが走るように乗ってあげる…」ということが課題になります。インドでも盛んに言って来ましたが,最近のレースの世界でもこのところがひとつのポイントになっているようです。腰の下をスキーが通過する時にいかに減速させず,むしろ加速する形を生ませるか?ということです。技術選出場の選手が大勢トレーニングしていますが,本当にうまい選手はここのところに一つの見せ場を持って来ているように思います。
 …ということで,“Mat”さんも結局“A-Caster”の使い方,が課題となりました。じっくりとA-Casterを使うことで,圧を緩めることなくスキーの角付けだけが緩んでくる滑りができるようになります。つまりこの滑りがうまく行くようになれば,腰の下をスキーが通過する時にスキーが走るわけです。大回り系,約1時間の練習で,この滑りの意図する所を解って頂けました。(^I^) あとはキーキャスターに乗り込む…という意識を持ち続けることです。この二つの練習で,“Mat”さんの大回り系の滑りは,見違えるほどになりました。冗談でなく技術選出場の選手と見間違うほどに…(^I^)
 さて,午後のレッスンの開始時に「昼の休憩時に練習していると,急斜面大回りではどうしてもスピードが出すぎてしまい,ブレーキをかけたくなる衝動が出てしまう…」と“Mat”さんが仰いました。ブレーキをかけたくなる衝動が出る…ということはまだターン前半の捉えが足らず,A-Casterへの
乗り込み意識が足りない…ということの証拠なのです。急斜面で徹底的にA-Casterを使う練習をしました。(^I^)
 その後,種目を小回りに移し,同じようにA-Casterを使う練習をしました。「ネジレー戻り」の使い方は結構お上手なのですが,構えをするタイミングが遅い傾向にありました。そこで,A-Casterを転がしたら直ぐに次のストックを構えるトレーニングをしました。これが効きました!。早く構えができたときはA-Casterも走るのです。小回りでもクロッシングがうまく行くようになり,弾み運動が自然に出るようになりました。(^I^)
 今日もテーマは“A-Caster”でした。最近特にこのキャスターの意味の大きさを感じています。
 それにしても
“Mat”さんとのレッスン…滑り込みました! それも急斜面の多いレッスンでした。多分,今年のレッスンの中で最も滑走量の多いレッスンだった,と思います。さすがに私も少し疲れました…。お疲れ様でした!
 



Mar,09/2004 (火曜日)  曇り
  今日は曇り空の白馬です。明日は快晴,その後晴れたり曇ったりの天気が数日続くようです。技術選…天気はまずまずのようで良かったですネ!(^I^) 
 明日から始まる技術選…「競技本部:広報」の仕事を任命されました。競技本部の仕事を記録し,どういう準備がなされ,どう運営されたかを記録に留め,いろいろな人に知らせる仕事です。10日から14日まで,技術選会場を右往左往しそうです。(^I^)
     *****
 さて,昨日は“Kat”さんのプライベートレッスンでした。
“Kat”さんは私のホームページをご覧頂いている方で,1級合格を当面の課題としてお持ちの方です。
 先ず,“Kat”さんの滑りを拝見しました。大回り系では右ターンでテールが外側に流れてしまい,高速系の滑りは窮屈そうでした。乗る位置,つまり荷重点あるいは支点の位置がややつま先側にあり,そのためテールが流れていました。小回り系ではやや運動のテンポが遅く,角付けの切り替えも苦しそうでした。スキーを操作して身体と重心の位置関係を変えるやり方,もしくは重心を次のターン内側に移動させる意識のやり方をされておりました。
 そこで,先ず「支点」の位置をつま先側でなく,外足の内くるぶし下に意識することから始めました。つまり“キーキャスター”を意識することです。始めの内は「後傾?」といった意識がおありになり,なかなかキーキャスターに任せることができないでおられましたが,その内「キーキャスターの転がりに乗っかって行くだけで,スキーはその方向を変えるんだ…!」ということに気付かれ,次第にスキーが走りはじめるようになりました。(^I^) つまり斜面移動に任せるだけでスキーの持っている性能が生き,雪の抵抗でターンができる…ということに気付かれたのです。こうなれば舵取り期はうまくいきます。
 次は角付けの切り替えです。いつもと同じように“A=Caster”を使う練習をしました。キーキャスターの威力に気付き,キャスターに任せることでいろいろうまく行く事を実感された“Kat”さんの滑りは,A-Casterの使い方も一回ごとに変わって来ました。(^I^) 角付けの切り替えが楽にできるようになったのです。(^I^) 中緩斜面では,小回りも楽にうまくできるようになられました。(^I^)
 午後は急斜面で小回りの練習から始めました。急斜面では雪の抵抗を効率よくもらう必要があります。そのため舵取り期でキーキャスターの位置をさらに数センチ内側に意識することを練習しました。まだキャスターの意識を練習されてから半日しか経っていませんので,直ぐには急斜面で小回りが完璧に!というわけにはいきませんが,それなりに上達されました。中,大回り系ではテールの横流れ現象は全く見られなくなりました。急斜面でもOK!でした。(^I^)
 キャスターイメージ…さらに意識を磨かれ,1級合格を目指して欲しいと思います。
 お疲れ様でした!。そしてありがとうございました!(^I^)



Mar,08/2004 (月曜日)  快晴
  今日は快晴です!ちょっとだけ山の上部に雲がありますが…。昨日は寒い一日でした。今日は少し気温が上がりそうです。
 この中,技術選の準備が着々と進んでいます。選手も続々と八方入りしています。今年はどのような展開になるのでしょうか?楽しみでもあります。(^I^)
     *****
 さて,昨日は“Hor”さんのプライベートレッスン二日目でした。
 天気が良ければ朝からビデオ撮りを…と思っていましたが,あいにくの降雪で,午前中は昨日の復習と「軸」について学ぶことにしました。キャスターイメージが分かるようになれば,次は「身体のどこを中心としてキャスターが円運動を行なうか?」というイメージを持つことです。この円運動はちょうど「円錐振り子」のようにイメージされるのですが,この時円錐振り子の“頂点”となる部分が身体のどこかに存在します。過去のレッスンではこの部位の事を“受け皿”という表現で話していました。この“受け皿”と“キャスター”を結ぶ線に相当するのが,ここで言う「軸」になります。この「軸」…実は以前良くレッスンで話していた「パワートライアングル」とも関連があるのです。キャスターはただ単に転がりイメージだけを意識するものではなく,そのキャスターをとおして感じられたいろいろな情報を,その「軸」を経由して“受け皿”,つまり円錐振り子の頂点に伝える最初の“センサー”としての役割もあるのです。その情報とは,主に「圧の強さ」「圧の方向」そして「圧を感じる場所」の三つです。キャスターの転がりをとおして,その時雪から受ける「圧」に思いが至るようになることが大事なのです。するとそれらの情報は,キャスター⇒軸⇒振り子の頂点…という図式で伝えられることになります。実際のターンではその軸の“頂点”を「重心」や「ターン外腰」にしたり,「ターン外膝の内側」や「ターン外足の内くるぶし」に意識したりします。この“頂点”はイメージとしていろいろ変えられますし,“キャスター”の場所もいろいろ変えられます。ですからこの両者の組み合わせは無数に意識できることになります。その時々で微妙に雪面コンタクト感が違うことが判って来ます。こうなればもう「キャスターの達人」と言っていいと思います。“Hor”さんも午前中コレに挑戦しました。初めてのフィーリングでもあり,まだそのイメージが完全にお分かりになられたとは言えませんが,その骨子はつかまれたようでした。(^I^)
 午後は悪天候の中,折角ですので昨日の素晴らしい滑りをぜひビデオに…と思い,ビデオ撮影を行ないました。“Hor”さんもお一人の人間なのでしょうか?カメラを構えると少しターンを急ぎ過ぎになるのです。じっくりキャスターを転がして行こう…というお気持ちが薄らぐようです。アドバイス申し上げて,雪の力で…【Let】意識で…斜面移動をメインに…という意識に戻ると,最高の滑りになられました。(^I^)
 いい滑りになられているとき,圧が心地よく身体に伝わって来ます。下半身が無意識のうちに躍動している感じになります。でも,多くの人はここで勘違いをしがちなのです。まるで自分が雪面に圧を加えているかのような錯覚に陥ってしまうのです。そして雪の力を無視し始め,自分のアクションでスキーをしようとし始めます。こうなるともう「暴れるスキー」です。
 「雪の力で…」,「雪を感じて…」,「【Let】意識で…」という意識に戻られた時,また身体は活き活きし始めます。
 “キャスター”の意味はそこにあるのです。(^I^)

 “Hor”さん,二日間お疲れ様でした。ありがとうございました。(^I^)



Mar,07/2004 (日曜日)  雪
  今日は雪です。ここ数年,3月でも結構ザラメ状になるのが遅い気がします。約半月ほど,季節が後ろにずれ込んでいる…そんな気がします。いつもなら,この時期,粉雪での滑走はあんまり期待できないのですが…昨日もイイ雪でのスキーが楽しめました。(^I^)
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 さて,昨日は“Hor”さんのプライベートレッスンでした。二日間のレッスンの初日です。“Hor”さんとはここ数年ご一緒させていただいていますが,昨年頃からその滑りが大きく変わり始めました。キャスターイメージがしっかり身に付かれ,失礼ですがとても「67歳」の方の滑りとは思えません。
 お話によりますと,「急斜面では少し怖さを感じる…」と仰って居られましたが,実際にチャンピオンスカイペアやセントラルの急斜面に行っても見ている限り不安は感じられませんでした。(^I^) スキーが上達されるにつれて,自分の技術的ミスやバランスの崩れ,余地判断ミスなど,ご自分の滑りを分析する能力も出てくるのですが,このことがややもすると「しっかり乗れていないなぁー…」といったある種の“フラストレーション”として感じられるようになることがあります。でもこれはスキーがお上手になられていることの証拠でもあります。あのスキーの名手だった“マルティン・グガニック”でさえ,「いつもバランスを乱したり,ミスを連発している…。でもリカバリーができているからダイジョーブ…」と言っていたのを思い出します。ミスをフラストレーションとして感じるのではなく,その後のリカバリー能力をこそ,自分の優れた能力として褒めてあげることが大事だと思います。(^I^)
 午後の急斜面小回りは本当に素晴らしい滑りでした。あのアイスバーンが少し混じった急斜面で,雪と喧嘩することなくクロッシングをうまく使われて滑って来られたのには感心しました。これこそ手前味噌で本当に恐縮ですが“キャスター・ターン”の真髄だと思いました。お話を伺いますと,「A-Casterをしっかり使うイメージが良い結果を生んでいるようだ…」と話されておりました。(^I^)
 その後,粗踏みの斜面や,うねり状の斜面など,いろいろな所を滑りました。キャスターを足裏に意識することで,急激な圧変化が減り,角付けの切り替えも自ら意識する必要が無いので,非常にスムーズなターンで雪との会話を楽しんでおられました。
 キャスター・ターンの最終的な行き先は,「スキー板をセンサーとして,人間が雪との会話を楽しむこと…」ということを身を持って示されているような滑りだと思いました。
 
さて,“Hor”さん…今日はどこでどんな“スキー”を楽しみましょうか?(^I^)



Mar,06/2004 (土曜日)  吹雪
  吹雪でスキー場が見えません。結構イイ降りです。山の上はまだまだ深雪が楽しめそうです。(^I^) そういえば今年は深雪…滑ってないなぁー。アア滑りたァーい!!!(^I^)
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 さて,昨日も名木山教室の主任でした。
 さすがに生徒さんの数は多くありませんが,少ない受講者の方はそれぞれ「上達したい!」というお気持ちの強い方々のようです。それは申し込みの時の雰囲気でわかります。インドに行った時もそうでしたが,目を見ると,話し方の素振りをみると,その人がどのようなお気持ちでレッスンを受けに来られたか?そのお気持ちが伝わってくるのです。
 こういう方には,ひとつでもいい,何か大きなヒントをつかんで行って欲しい!…そう思います。担当教師を決めるときも,そういった生徒さんのご希望がかなえられるような人選をすることになります。教師にもいろいろな特質があります。教師のスキー技術云々よりも,その教師の性格,話し方,生徒さんへの接し方…など本当にその生徒さんに合っているかどうか?を優先させます。技術を見せることもモチロン大事なことですが,それよりも生徒さんの技術をどうやったら向上させられるか?という「熱意」の方が大切です。そういう意味では「教師の目」も大事なのです。「この生徒さんを少しでもうまくしてさし上げたい!」という教師は「目」が違うのです。まさに「もの言う目」です。
 生徒さんの目と教師の目…この二つの目が合致すると,本当に良いレッスンができます。(^I^)

 さて,今日も良い目でレッスンをして来たいと思います。頑張ります!(^I^)



Mar,05/2004 (金曜日)  曇り
  朝早くは良い天気だったのですが,今(9時)少し雲が広がってきました。
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 さて,昨日は名木山教室の主任でした。「リーゼンスラローム大会」が開催されているため,多くの教師がその大会役員で出ています。その後方支援を含めての主任です。
 ところで,この「リーゼンスラローム大会」…絶好のコンディションでの大会となりました。この大会の詳しい事は「リーゼン大会」でご覧いただけます。この大会,今回で58回目を迎えていますが,八方尾根の歴史そのもの…と言ってもいいでしょう。私も若い頃,この大会の「ゼッケン」が欲しくてエントリーし,出場したのを覚えています。
 最盛期には1000人を越える選手がエントリーし,一日では消化し切れなくて二日間にした,という経緯もあるほどです。最近は選手の数も少なくなり,今年は560人の参加でした。種目はGSとスーパーGとの中間くらいのポールセットで,かなりのスピードが出ます。この様なハイスピードの競技大会が少ないせいもあって,競技マニアには今でも結構人気のある大会だと思います。皆さんも機会を見て参加してみてはいかがでしょう?(^I^)



Mar,04/2004 (木曜日)  小雪
  小雪が舞っています。いつもなら「リーゼンスラローム大会」が開かれるこの時期,少し暖かくなってザラメ状の雪になることが多いのですが…。昨年も,今年も,この時期にしては雪の状態がイイ…そんなことを思います。(^I^)
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 さて,昨日は名木山教室の主任でした。名木山の主任をしながら,役員としての仕事も…。スキースクールのメインの行事もあと約一ヶ月です。多くの若い教師が集って来てくれています。各自,いろいろな目的を持って来てくれているのですが,志かなわず目的がクリアできなかった人も居ます。モチロン,技術選出場など初期の目的に向かって進行中の人も居ますが…。その彼らにあと一ヶ月,モチベーションを維持できるよう,いろいろなことを考えています。これもまた,役員としての面白いところでもあります。(^I^)
 このモチベーション…根アカ人間はいろいろなことをプラス志向で考えますから,どんどん良い方に作用するようです。ところが,例えばせっかくイイ滑りができたのに,それを「雪質が良かったから…」とか「道具が…」という風に,自分の能力でなく他のモノにその遠因を探ってしまう人が居ます。残念ながらこのようなマイナス志向の人は,1シーズンスキースクールで教師をしていても,あんまりいい結果が出ません。このことは“スキー”だけに限らないようです。人生全てに通じる…そんなことを思います。サテ,皆さんはどちら?
 昨日はそのようなことを思いながら一日を過ごしたのでした。(^I^)



Mar,03/2004 (水曜日)  曇り
  久しぶりの太陽…という気がします。(^I^) ここ数日,1月か2月の気候が続いていて,硬いバーンでのスキーが楽しめました。(^I^)
 今日から明後日まで「リーゼンスラローム大会」が開催されます。その間,リーゼンコースが一部規制されますが,週末には競技も終了し,全コースが楽しめます。(^I^)
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 さて,昨日は“Iku”さん“Aki”さんご夫妻のプライベートレッスン二日目でした。
 初日の“キャスター”練習が効いて,良い感じでのスタートとなりました。“Aki”さんは,これまでお使いになっていた板のトーションが少し弱めでしたので,別の板を準備させていただきました。この具合が良かったのでしょうか,スキーの乗り込む不安が解消されたようで,さらに生き生きしたスキーイングになられました。(^I^)
 “Iku”さんのご希望で「コブ」の滑り方を,黒菱下部のコブ斜面で行なうことにしました。アイスバーン状態の所に少し柔らかい雪が積もっいて,難しいコンディションでした。コブの頂点で“A-Caster”を意識し,腰の下をスキーが通過したところでコブの側面をズレながら落ちて行くのが一番やさしい滑り方です。速く滑り降りる事よりも,確実に一個づつのコブを滑る練習から行ないました。もちろんストックの突く位置も大事です。A-Casterを使ったときにスキーが谷側を向いてくれるためには,ターン後半の上肢と下肢のネジレが必要だからです。また,気持ちの上でも「コブはコブなりのコンタクト感があり,決して整地と同じような満足感を求めない…」という気持ちも大切です。基本的なコツが解ったらあとは,トレーニングの数を増やして慣れることが大事です。
 数本のコブ練習のあと,整地斜面に移りました。コブを滑ってから後の整地斜面の心地良さは格別でした!(^I^) パノラマの斜面では「∞ターン」の練習を行ないました。スキーの移動を止めない,キャスターをいつも転がし続ける…この意識があれば,∞ターンも簡単にできます。そして,∞ターンができれば,いくら円弧を深くしてもいつでも次のターンに入っていける,という自信がつきます。急斜面でもゆっくり回し込みができるわけです。その後セントラルコース,白樺と∞ターンの余韻を楽しみました。(^I^)
 午後は1級の種目を追いながら,そのポイントを探りました。「大回り」では円弧の丸さ,「中回り」ではリズムとターン前半からの捉え,「小回り」ではクロッシング,「フリー滑降」では斜面とのマッチングとテクニカル要素の具現…ということがテーマになりました。
 お二人とも次第にキャスター意識のターンに習熟され,雪の抵抗でターンする事の意味を理解されました。「何もしない…」という捉え方もできますが,私に言わせれば「明らかな意思を持って斜面移動し,積極的に雪の抵抗を求めて行くアグレッシブなスキー!」だと思います。上半身が安定し,下半身が雪からの抵抗に素直に反応する滑り…見ていて美しい!と感じます。お二人ともその真髄に触れられている,と感じた【TOK】でした。(^I^)
 二日間ありがとうございました!。またご一緒しましょう!

 



Mar,02/2004 (火曜日)  曇り
  そろそろ技術選の雰囲気が漂ってきた八方尾根です。いろいろなチィームが練習をしています。事務局の準備も佳境に入ってきました。今年はどんな演技が見れるのでしょうか,楽しみでもあります。(^I^)
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 さて,昨日は“Iku”さん“Aki”さんご夫妻のプライベートレッスンでした。昨日今日と二日間のレッスンです。
“Iku”さんは1級合格を目指されていてそのトレーニングを,また“Aki”さんはキャスター・ターンの基本を学ばれたい…ということでの受講でした。
 滑りを拝見すると,“Iku”さんは昨年のレッスンが生きたのか,大回り系では雪面コンタクトの素晴らしい,イイ滑りになっておられました。小回りのクロッシングがイマイチでしたが,充分1級合格のベースはあります。また“Aki”さんも素直なイイ滑りをされておられました。ただスキーの走り,疲れの少ないスキーイング…という意味では“キャスター・ターン”を意識されるのも意味のあることだと思いました。

 お二人ともスキーそのもののポテンシャルが高いので,キーキャスターの使い方から練習しました。“Iku”さんは大回り系では言う事がありません。“Aki”さん
は最初「迎え角」意識が少し足りなかったのですが,午前の練習が終わる頃にはその意味もお分かりになったようでした。(^I^) そして,キーキャスターと3番キャスターの間に“A-Caster”をイメージし,舵取り期から角付けの切り替えにむかって,このA-Casterを転がす意識を持つことで,クロッシングがうまくいくようになられました。このA-Caster…じつは“Ace-Caster”という意味でインドで使ったものなのですが,これがうまくイメージできたようです。
 午後は小回りの練習をしました。上肢と下肢のネジレをどうキープするか?がやはり大きな課題になりましたが,“魔軸”の頭をひざ頭にイメージしたり,内くるぶしにイメージすることで,次第にそのコツをつかまれました。やはりそのキーワードは,「キャスターを転がし続ける意識」にありました。つまり,雪の抵抗をもらい続けることがターン円弧を持続させることにもなるし,身体の自然なネジレを生む事にもなります。キャスターの転がりイメージが少ないと,自分自らの力を使うことになりますので,どうしてもリズムが途切れ途切れになってしまうのです。
 転がり意識をしっかり持てるようになったお二人の小回りが,はずみ運動をするようになったのは言うまでもありません。今日はこれをさらに洗練させ,いつでもできるように練習したいと思います。(^I^)
 では,行って来まァーす!!!(^I^)




Mar,01/2004 (月曜日)  曇り
  皆さん!おはようございます!今日から3月ですネ!(^I^) “スキー”楽しんでますか? 昨日はせっかくの日曜日でしたが「雨」でした。でも,雨を雨なりに楽しみました。皆さんはいかがお過ごしでしたか?
 今思い起こすと,一ヶ月前のこの時間(8:15) インド派遣…どうなるんだろう?とワクワク半分,心配半分で成田空港に向かっていたのでした。(^I^)
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 さて,昨日は“Kan”さんのプライベートレッスンでした。“Kan”さんは私のホームページをよくご覧頂いている方で,“キャスター・ターン”の内容を詳しくお知りになりたい…ということでの受講でした。あいにく朝から雨に変わり,一日中雨の中でのレッスンとなってしまいました…(=_=;)
 初めに“Kan”さんの滑りを拝見しました。大回り,中回りはターン後半に圧が少し強くなり過ぎるけれど,かなり滑り込まれているなぁー…という印象を受けるほど,洗練された滑りをされておりました。小回りはやや苦手なようで,ターン後半にスキーが止まってしまい,角付けの切り替えにやや難のある滑りでした。
 相当滑られておりますし,私の日記もご覧頂いていますので,先ずキーキャスターに乗り込み続ける意識からお話させていただきました。数回滑る内,そのコツをつかまれ,1時や12時半,11時や11時半方向に転がし続けていけばスキーは自然にターンする事を会得されました。(^I^) 低速では雪からの抵抗が少ないので,キャスターの回転数を上げる意識で乗り込んでもらったのですが,これが効きました!雪からの圧が増え,スキーがスキッディングからカービング要素に移行し,まさに【Letスキー】の極意そのものの滑りをされるようになりました。(^I^)
 午後からは小回りでのキャスターイメージの練習を行ないました。キーポイントは「上体のネジレキープ」でした。どうしもターン後半に,上肢と下肢の間のネジレをうまく作り出すことができず,苦労されました。キーキャスターから3番キャスターに移行すると,スキーは12時方向に出て行くのですが,予めストックの先(地突き)をその出て行く方向に向けて突く意識を持ってもらいました。これが効きました!。上半身がしっかり3時や9時方向を向くようになったのです。(^I^) これ以降“Kan”さんの小回りは,滑る度に洗練し始めました。この時“魔軸”の頭をターン内膝に意識すると,弾み運動のある素晴らしい小回りもおできになるようになりました。おそらく,小回りがこれほど楽にできるものだとは思われて居なかったと思いますが,そのような懸念もきっと払拭された事と思います。(^I^)
 雨の中,本当にお疲れ様でした!