October

2002

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
          
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 What's Today ?

What's Today ?

10/31 ビデオは語る
10/30 澤○さんに喝采!
10/29
1m?初体験
10/28 桑田真澄
10/27 お疲れさん!
10/26 ゆっくり歩いて
       見えた紅葉
10/25 チョン,チョーーン
10/24 心のクールダウン
10/23 活字から学ぶ
10/22 スノークルーズ
10/21 生きている証
10/20 ビンディングの位置
10/19 典型からの脱却
10/18 素敵な出会い
10/17 ジーコ・ジャパン
10/16 気配りとスキー
10/15 乗馬とスキー
10/13 コミュニケーション
10/12 自問自答
10/11 それはオカシイ…
10/10 モップの柄
10/09 シングルプレーヤー
10/08 ヘリスキーと
      スキーの本質
10/07 今を生きる
10/06 内なる自分の発見
10/05
「雪」という鏡
10/04 指導員受験の薦め
10/03 適度な味付け
10/02 ザウス…惜別
10/01 夕方の研修会

*** これまでの日記***

*  2002年9月

*  2002年8月

*  2002年7月
*  2002年6月
*  2002年5月
*  2002年4月
*  2002年3月
*  2002年2月
*  2002年1月
*  2001年12月
*  2001年11月
*  2001年10月
*  2001年9月
*  2001年8月No.2
*  2001年8月No.1
*  2001年7月
*   2001年6月


*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 

 

 

 

 

 

 

 



Oct./31/2002 (木)  快晴

  今朝は快晴の白馬! 待ちきれないスキーヤーとボーダーが数人,昨日は夏用のリフトを使って滑っていました。今(10:20),双眼鏡で見てみたら今日も居ますネェー…気持ちよさそうに兎平を新雪滑走をしているスキーヤーが! ちょっとひと滑りして来たくなりましたが…ダメダメ,仕事が…。(=_=;)
      *****
  さて,今日の話題は「宮下征樹のビデオを見て」…です。
  昨日は室内で,エキササイズ用のバイクを漕いで,トレーニングをしました。ペダルを漕ぐだけですのでビデオを見ながら汗を流せます。(^I^) いつもは頭のトレーニングも兼ねて,英会話のビデオを見ながら行なうのですが,昨日は数日前に宮下君が送って来てくれた,彼の新作ビデオ「徹底分析 一樹vs征樹」を見ながら,約40分,汗を流しました。
  皆さんの中には,すでにこのビデオをご覧の方も居られると思いますが,このビデオは,二人の滑りを比較分析しその特徴を際立たせる手法を用い,滑り手の「自己分析的なコメント」も,語られています。
  この中で私は,征樹君の滑りの分析と,彼のコメントに興味を持ちました。それは「外足荷重を基本としている」ということと,「外向外傾的な要素が見られる」…という部分です。もちろん回転円弧の大きさ,斜面条件によってはそうでないこともあるのですが,二人の滑りを比較するとそのような特徴と意識の違いがある…ということです。ビデオの解説では,クロスオーバーの部分について,征樹君は「スキーを動かすタイプ」である,と評し,一樹さんは「身体を動かすタイプ」と評していました。また舵取りの部分では,征樹君は「外向外形的要素を使うタイプ」で,一樹さんは「内向内傾的要素を使うタイプ」と…解説されていました。
  一樹さんは数年前,カービングスキーが出てから,その滑りをあえて変えてきている…という風にコメントされていましたが,私の見た感じでは,以前の彼の滑りの方が滑らかで自然体だったような気がします。解説ではそのことが彼の滑りを「より攻撃的なスキーにしている…」という風に語っていましたが…。
  一流のデモの中でも,その滑り方や表現方法,意図すること,が違うので一概には言えませんが,私は個人的に,征樹君の自然体で滑らかな滑りの方が,無理がないので見ていても気持ちが良く,好きです。その滑りの基本となる彼の考えが「外足」にある…というのは,常々彼が言っていることですが,昨日は一層,新鮮に聞こえました。またビデオの解説の中で,彼の特徴があえて「外向傾」にある…というのも,なるほど…とうなづけたのでした。(^I^)
  そして,昨年,グッキーが古いスキー映画をみながら,つくづく「滑りは昔も今も変わらないよねぇー…」と言っていたのを思い出したのでした。
  「ビデオは語る」…という思いを強く持ち,汗をかき終えた【TOK】でした!(^I^)



Oct./30/2002 (水)  晴れ
  今朝は昨日の雪も止み,陽が射しています。昨日の朝は本当にビックリでした。(*_*) 
  大町では白馬より降雪が多かったらしく,いわゆる「南雪」でした。兎平では本当に1m位の積雪で,今朝になって,少し落ちるいても,80センチだそうです。夏用のリフトのチェアーが雪に触れるので,除雪作業におおわらわだそうです。…でも,雪が多くても,リフトの架け替えや,整備があり,11月中旬までは営業運転は無理なようです。(=_=;) そういえば,役場の屋上にある「ライブカメラ」も大雪で作動していませんでしたね?!
      *****
  さて,今日の話題は”Prof.YM”さんが掲示板に書き込まれた「アンチ・カービングターン」…について。
  ”Prof.YM”さんは次のように書かれていました。
   『 …25日発売のスキージャー○ル12月号。元デモンストレーターの澤○敦さんのコラム「今、あえてカービングターンを再考する」…非常に共感する部分がありました。(ご覧になったいない皆様ゴメンナサイ) 私も、あのノーマルスキー時代のエレガントなシルエットに憧れたスキーヤーとして、いつまでもエレガントなスキーも追及してみたいと思います。  』

  早速私も見させていただきました。この中で私が注目した言葉を抜書きさせていただくと… 『 …特に多く目立つのは,スキー板が曲がってくれるのをジーっと待っている,動けない,動かないスキーヤーだ… 』, 『 …ターンの中でかくも多くの動作を用いて,それに伴いたくさんの操作要領をつかいこなす。…たしかな操作方法を覚えることで,雪質の変化や斜面変化に対応できるスキーを身につけていこうという意図をはっきりとうかがうことができた 。』, 『 カービングターンはある程度条件が整っているゲレンデに限られてしまう。勢い,練習する場所は整地された中斜面ばかり…。どんな斜面でも雪質でもカービングターンなんてありえない… 』, 『 …カービングターンができる,できないを判断する検定ではなく,与えられた斜面をどのように滑ってきたかで判断する検定にしたらどうなのか。…カービングができるから点数が高い。スキッドターンで滑ってきたから点数が低いという考え方そのものに疑問を感じてならない。 』   
  抜書きさせて頂いた部分は私も本当にそのとおりだ!と思っていることです。実際に私たちが八方尾根の大きな斜面を滑っている時,純粋にカービングターンあるいはカービング要素で滑っているのは10%にも満たないと思います。他の90%が全てスキッディングだとは言いませんが,ズレを伴ったり,ひねり操作を使ったりしているのです。このことを念頭に入れていないスキーレッスンやスキー検定には大きな疑問を感じます。最近のバッジテストで1級合格した人が「ヘリスキー」に申し込んで,実際の斜面に行ったらほとんど滑れなかった…というような馬鹿げた検定はどういう意味を持っているのでしょうか?
  私のこの日記の中でもそのことを,機会あるごとに述べてきました。冬季オリンピックや世界選手権に選手として出場され,また元デモンストレーターとして活躍された「澤○敦」さんが,スキージャー○ル12月号のコラムに「今、あえてカービングターンを再考する」という一文を掲載されたことは,大変勇気のいることだったと思いますが,その志に大喝采を送りたいと思います。(^I^)




Oct./29/2002 (火)  小雪

  今朝はトップページの写真のように,白馬村の里にも雪が来ました。この分だと兎平は50センチくらいかな?…と思って今電話して聞いてみたら!!!! ナント「1m」だそうです! 突然の大雪でゴンドラもまだ動けないとか…。 冗談でなく“スキーシーズン”が始まりそうな気配の白馬です! 10月中にこのような大雪…私も初体験です!(^I^) 
      *****
  さて,今日の日記ですが,午前中に済ませなければならない仕事がありますので,日記のUP dateは午後にズレ込むかもしれません。申し訳ありません…(=_=;)

  …と書き込みしたのですが,その後用事が重なってしまい,UP dateできませんでした…。
  大変失礼いたしました…。(=_=;)




Oct./28/2002 (月)  曇り

  今朝は冬型が一段と強まり,兎平から上部は雪が積もりました。平地でも時おり雪が舞っています。いよいよ!…という感じの白馬です。(^I^) みなさんも,風邪など召しませんよう…。
  昨日のハードな「八方尾根トレッキング」の翌日ですが,おかげさまで,身体に異常は無いようです。(^o^)
      *****
  さて,巷では「日本シリーズ」がはじまり,ジャイアンツの2勝で序盤を終えました。昨日は桑田投手がなかなかの投球を見せ,勝ち投手になりました。
  今日は,この桑田選手の話題から…“重力”について。
  過日,新聞を見ていたら彼のインタビュー欄があり,そこに「今期12勝6敗,防御率2.22のタイトルを獲得した,選手生活17年の桑田真澄の言葉…」として次のように載っていました。要旨ですが…
   『 …“忍者屋敷投法”とでも言うべき,「重力」をキーワードとした投球している…。そのキーワードは“ひねらない, ためない, うねらない”…。正しくは,“ため”は必要だけど,全ての物が持っている「重力」を利用すると,ひねらなくても“ため”を作れる。投球では自分の体重,例えば80キロならその80キロをリリースポイントに伝える感覚…。魚が水中でパッパッと方向を変えるような…。イメージとして自分はマウンドで浮いている…。振りかぶるときは遊びで,リリースのときだけ力をキュッと込める。…古武術と中国拳法からヒントを得た…』
  この記事を見てチラッ!と思いついたことは「重力」を語るときにそのポイントの一つとなる“重心”…ということでした。
  わたしもこれまで野球やテニスをして来ましたが,コーチによく言われたことは「スイングやピッチングでは“ため”が大事!」…ということでした。ワン・ツー・スリーで身体をひねって“ため”を作り,それを開放するように指先やバットの先を動かす…というのが基本でした。でも,この「ひねる」や「ため」ではどうしても球筋が一定せずずーっと悩んで来ました。それはリリースポイントが悪かったり,ためが充分できていなかったり,ボールを良く見ていないからだ…と思い続けてきたのです。
 でも,最近になって,“スキー”を通して重要だと感じた“重心”のことをテニスに応用してみたら,これまでうまくいなかったいろいろなことがうまく行くようになったのです。そのキーワードは“重心”でした。「ためる」とか「ひねる」とかの意識ではなく,あくまで飛んで来たボールに対してラケットを振るのですが,そのとき必ず「いま自分の“重心”がどこにあり,それに対してラケットがどう振りぬかれるか?」ということだけに集中するのです。ためなくていいし,ひねらなくていいのです。このことで,いままでほとんどできなかった「バックボレー」さえも決まるようになりました!。それも打球のコースを考えた所にコントロールしながら…です。
  野球は今ほとんどやっていないので,試すわけにいきませんが,今度機会があったら試してみようと思っています。実は,ゴルフでも同じようなことが言えると思います。たまたま来週,久しぶりに,何年ぶりかでゴルフをする機会がありますので,この“重心”意識…試してみようと思っています。
  さて,話を桑田選手に戻して…。彼は「重力」という言葉で表現していますが,“スキー”もこの重力を最も基本とするスポーツです。この重力にどう対処し,この力から得られる雪面からのエネルギーを,どう重心との絡みで使っていくか?ということが重要なポイントでもあります。重力を生かしきるための“重心”をどう捉えるか?という視点で“重心”を考えてみると,桑田選手の言っている「古武術」や「中国拳法」との関連が見えてくるような気がします。(^I^)
  彼のこの記事に興味を持ちInter Netで調べてみました。ジャイアンツの公式ホームページに 『 桑田真澄「LIFE IS ART18」 』というのがあり,そこに彼の「野球に対する思い入れ」が載っています。興味のある方はぜひ覗いてみてください。彼の人となりが解って面白いです。(^I^)
  桑田選手の言葉から,ひとつ勉強させてもらった【TOK】でした。(^I^)




Oct./27/2002 (日)  曇り
  今朝…西高東低の冬型になり,第一ケルンから上は雪で白くなりました!(^I^)
      *****
  この冬型の気圧の中,“のぼ”さんと,彼の友人“Sa”さんが,一緒に八方尾根に登ろう!…ということで白馬に来ています。
  普通ならこの天気ですから,山には登らないのが常識ですが,彼らの熱意に押されて「八方尾根トレッキング」に行ってきました。たった今…午後3時に風呂から出たところです…。寒かったぁー!!!!(^I^)(^I^)
  「山」の上,標高が2000メートルを超えるところは無理なので,標高700mの名木山から歩き始め,リーゼンコース→兎平→黒菱→リーゼングラード→標高約2000mの石神井ケルンまで登って来ました! いつ「もう止めましょう…」と言うのかと,聞き耳を立てながらの八方尾根トレッキングでしたが,ついに標高2000mの吹雪の真っ只中に至るまで,3時間…その言葉は聞こえませんでした…。
  私も白馬に移り住んで32年になりますが,その間,ゴンドラ,リフトを使わずに石神井ケルンまで登ったのは初めての経験です!(^I^) その昔,リフトが混んでどうしようもない頃,兎平まではスキーを担いで数回上ったことがありますが,第二ケルン近くまで登ったのは初めて…。
  でも,おかげさまでイイ体験をさせていただきました。いつもは上から下に滑るだけなのに,今日はじっくり逆コースを堪能させていただきました。(^I^) 途中,リーゼンコースは紅葉がきれいで,お二人ともカメラを構えてはパチリ,パチリ…。そのうち兎平,黒菱…と紅葉も無くなり,小雪が舞い始めると無言に…。でも「止めよう…」とは言いませんでした…。
  さすがに2000mの地は吹雪で,時おり強風も…。帰りはじっくりリフトとゴンドラを使わせていただきました。ハイ。…でも寒かったぁーーーー!!!!(^I^)  お疲れさん!




Oct./26/2002 (土)  晴れ
  今朝,早くには白馬三山がハッキリ見えていましたが,今8:00にはちょっと雲が掛かってきました。この週末もお元気でお過ごしください。(^I^)
      *****
  秋の白馬路…「スノーハープ」を歩いて来ました。
  「スノーハープ」とは,1998年冬季オリンピックのノルディック会場となった場所で,今はその施設を利用し,冬はもちろん夏も「クロスカントリー競技場」として営業しています。そのコースの周囲には,水楢やクヌギ,それに桜の木がたくさん自生し,秋には紅葉して,なかなかの風情なのです。そのコースをいつもならジョギングでゆっくり走るのですが,今日は歩いてみました。ほんの数十分ですが,どことなく心が洗われる気持でした。
  普段は,その近くの道を車で数十キロの速さで通るのですが,その時には見えない景色が見えました。…と言っても景色そのものが違うわけではなく,通り過ぎる自分のスピードが異なるため,目に入る景色が違って見えた…ということです。(^I^) このホームページのトップにも「スロースピード楽しみを知る!…物事をゆっくり行なうことで,ハイスピードの時には見えなかった景色が見えることも…」と書いています。これは,そういう生活スタイルを心掛けることが,ひいては省エネにつながる…ということを言いたいのですが,今日は省エネではなく,心の感じ様,というか「心に写る景色の豊かさ」みたいなものを思いました。ある単位時間に人間の目が識別できる情報量には限りがある…と思うのですが,だとすれば,ゆっくり歩けばゆっくりあるいた分だけ多くの情報やデータが入ってくることになります。言葉を換えて言えば,景色そのものをより深くしっかり観察できる…ということです。
  今朝の「スノーハープ」では“落ち行く木の葉の美しさ”を感じました。新緑の頃…浅い緑が次第に濃くなっていく時には,強烈な生きるエネルギーを感じますが,今日は「夏,精一杯生きた命が,その役目を終え満足のうちに土に戻る」…というような心静かな満足感,みたいなものを感じました。また,山一面が落葉樹ではなく,所々に針葉樹が在ることが,赤や黄色の広葉樹の色をより際立たせ,その織り成すハーモニーが一層きれいでした。散りぎわに至って,他とは違っていることをより一段と際立たせ,輝かせて土に帰る…その様な,ある意味での「強い自己主張」,さえも思いました。でも,遠くから見ると,違うもの同士が集合しているからこそ作り得る,山全体としての美しさもあります。自己主張とハーモニー…それらが織り成す自然の美しさを一段と強く感じた【TOK】でした。
  これと似たようなシチュエーションというか,心のフィーリングを“スキー”で感じたことがあります。それはオフピステを滑っている時の自分です。大自然の白いキャンバスの中を,スキーヤーとしての自分が,精一杯その存在をアピールしている姿…です。うまいとかへたとかいう次元の話ではなく,自然の中に居て,自分はここに居るよ!…と訴えながら「呼吸をしている自分,生きている自分」を発見した時のことです。他人に見られている自分ではなく,「自分を見つめている自分」がそこには居ました。(^I^)
  私たちが「自然」というフィールドの中で“スキー”をしているその姿は,ひょっとすると「紅葉した葉」なのかもしれません…ネ?




Oct./25/2002 (金)  晴れ
  今朝はちょっと雲が多かったのですが,午後から陽が射しイイ天気になりました!(^I^)
      *****
  さて,今日は早朝から仕事があり,UPできませんでした…。(=_=;)
  その後,交通事故の怪我の様子を検査するため病院に行って来ました。おかげさまで「順調に回復している。これで完治と言ってもいいけれど,肋骨がまだ完全に着いているわけではないので,もう一度来月来てください…」ということでした。
  私事で皆さんにご心配をお掛けいたしましたが,なんとか良くなりました。多くの方からお見舞いの E-mail を頂きました。本当にありがとうございました。これで,冬にむけトレーニングにも熱が入ります!(^I^)
  …ということで,今日の日記はこれにて,♪♪♪チョン,チョォーーン!♪♪♪(^I^)




Oct./24/2002 (木)  曇り
  今朝はちょっと雲が多いのですが,ところどころ陽が射していて,全くの曇り…とも言い切れません。曇りのような晴れのような…といった天気です。(^I^)
      *****
  さて,今日のテーマは“心のクールダウン”について…。
  9月初めの交通事故以来,少しご無沙汰していたテニスも10月12日から再開しました。怪我の回復が思ったより早く,天気のイイ日は楽しんでいます。(^I^)
  事故後,初めてラケットを握った時は少し不安でしたが,体の調子のことを考えながら打ったせいか,いつもはオーバーしたり,ネットしたりして自滅しているのに,そのようなミスも少なく,試合ではナント!3戦3勝…という快挙(?)まで達成してしまいました。ゲームの対戦相手からは「怪我してる方がいいんじゃないのぉー…?!」と冷やかされましたが,勝ちにこだわらず,無理をせず,体調を維持して,あるがままの自分自身をさらけ出したのが良かったようです。(^I^) 健康で何も問題が無い時は,いかに自分本来の力でなく,飾った自分を演出しようとしているか?を思い知った感じでした。それ以降数回,テニスをする機会がありましたが,「あるがままに…」が功を奏してか,毎回気持ちよくテニスを楽しんでいます。
  そしてここのところ,なによりも強く思うことは,テニスが終わってブラシでコート整備をしている時の「心の持ちよう」です。事故が思ったよりも軽傷で,再度またスポーツができたり,身体を動かすことができるようになったことが大きく影響しているのでしょうが,「運動ができて良かったなぁー!…」と,しみじみ思いながらブラシをかけているです。大げさな言い方をすれば,「感謝」しながらテニスをしている自分が分かる気がするのです。ジャイアンツの桑田投手が再起した時,マウンドのピッチャプレートに「ありがとう…また野球ができる…」という様な仕草をし,感謝を表しているシーンがありましたが,その気持ちが解る気がします。
  実際にプレーをしている時にはそのような余裕はありませんが,プレーとプレーの合間や,テニスが終わってから,「今日もテニスができて良かった!」…と感謝する気持ちが強くなったように思います。終わってからのブラシ掛け…以前はチョッチョッとできるだけ簡単に早く済まそう…という気持ちが強かったのですが,事故以来,このブラシ掛けそのものも,心を落ち着かせ,ものごとに感謝する時間として,貴重で愉しいことなのだなぁー,と思うようになりました。いつまでこのような感謝の気持ちが持続するか分かりませんが,このひとときは,あたかも“心のクールダウン”と呼んでいいのかもしれない…そう思っています。
  “スキー”でも同じような“心のクールダウン”が感じられるはず…そんなことも思っている【TOK】です。(^I^)




Oct./23/2002 (水)  晴れ
  今朝はイイ天気です! 山頂には少し雲が掛かっていますが…。山肌には「新しい雪」が見えています。(^I^)
      *****
  さて,昨日は夜の仕事が定休日でしたので,長野市まで出掛け,本屋を見て回りました。何冊か興味のある本を見つけました。
  今日はそれらの本で出会った言葉と今朝の新聞で目に付いた言葉をご紹介します。

 ☆★☆ その1 ☆★☆
  「ただしい人からたのしい人へ」…現代社会では,「正しく生きる」こと,すなわち“正義”という“使命”のもとに生きる生き方が良しとされている。例えば,戦争を起こす者は“悪”であり,憎むべき存在であるといわれている。もっと身近なところで言えば,子供のしつけは親の“使命”であるから,子供が悪さをすれば叱らなければならない。これらのことをきちんと行ってこそ,「この社会で生きるに足る人物である」という観念が大勢を占めている。しかし,そのような考え方では,決して乗り越えることのできない壁にぶつかってしまう…。戦争は,憎しみの心が生む結果である。子供のしつけの例で言うなら,子供を頭から叱りつけるのではなく,悪さ以上の楽しみを教えればいい。そうすれば,自分も子供も楽しいし,結果的に社会にも好影響を与えることになる…。(旅行作家。心理学博士:小林正観)
  
「正しさ」は時として「正・悪」どちらかを選択する…という二者択一的なモノの考え方を助長してしまいます。その間の中間もあるのだ…という「中庸」と「楽しさを追求する心」の必要性を感じました。“スキー”指導でも大事なポイントですネ!?(^I^)

 ☆★☆  その2 ☆★☆
  「素晴らしい未来が見えてきた」…日本に来ると「ホッとする」「健康になる」…そう思ってくれる人がたくさん出てくるような国になったら素晴らしい…。(船井総研代表:船井幸雄)
  経営コンサルタントとして有名な船井さんの本に書かれていた言葉です。「日本」を「白馬」や「八方」に置き換え,白馬に来ると「ホッとする」「健康になる」…そう思ってくれる人がたくさん出てくるような村になったら素晴らしい…と思いました。その為には営利主義でなく,お客様の心を癒し,「白馬や八方に滞在することで,生きるためのエネルギーが得られた!」…と言っていただけるような受け入れ側の姿勢が大事だと…。スキースクールもその一環を担えなければ…

 ☆★☆ その3 ☆★☆ 
  「朝日新聞」…子供の頃に,親や教師から“欲張るな”“だましてはいけない”“ウソを言うな”“正直であれ”というような,もっとも基本的な規範を教えられている…。企業リーダーたる経営者や幹部はこれらのことを徹底して守るべきだ…。(京セラ名誉会長:稲盛和夫)
  人が生きていく上で大事な規範を,今一度思い起こしました。スキー教師たる自分もこれらの規範を肝に銘じて…。

  週に一度の休日…。昨日と今日は「活字」を通していろいろ勉強させていただきました。(^I^)




Oct./22/2002 (火)  曇り
  今朝は北風が寒く感じられます。積雪はありませんが,ゲレンデ上部は雪が舞ったようです。確実にスキーシーズンはそこまでやって来ています!(^I^)
      *****
  さて,今日は”スノークルージング”について…。
  ここのところ,快適なスキーイング,滑っててユッタリしていて,満足感のあるスキー…について考えることが多くなりました。「“スキー”の楽しさって何なんだろう?」,「スキースクールはお客様に何をお教えするべきなんだろう?」ということを,考えているうちに,そんなことを考えるようになったのですが,その過程で“クルージング”という言葉に出会いました。もともと「クルージング」というのはヨットで使われていた言葉で,「
巡航」とか「ヨットの航海」という意味らしいのですが,それが転じて,自動車の長距離ドライブのことも指す様になったらしいです。この「クルージング」という言葉の響きにチョット興味を覚えました。(^I^)
  この「クルージング」から連想するのは,チョコマカチョコマカ滑る滑り方ではありません。長い距離をゆっくり気軽に,周囲の景色なども楽しみながら滑るやり方です。どちらかというと,急斜面コースを目一杯の技術を使って,ハァーッハァーッ言いながら滑るのではなくて,自分に合ったスピードで,自分の技量の安全範囲内で,自然条件などを楽しみながら気楽に滑る…というものです。
  そこで,これまでの私たちのレッスンスタイルを振り返ってみました。レッスンの70%以上,ひょっとすると90%近くまでが,こういうクルージング的な楽しみ方よりは技術オンリーの滑り方を教えて来たのではないか?と思うのです。前にも取り上げたことがありますが,「技術」というのは 『物事を扱ったり処理したりする方法や手段で,科学の理論を実際に応用し,自然を人間生活に役立つように利用する手段である…』のですが,どうも【役立つように利用する手段】という部分がおろそかにされていた,と思うのです。
  1級を取る,テクニカルに合格する…ということのほうに比重が置かれ,そこで習得した技術をどのように応用して楽しむか?ということに気が回ることが少なかった…ということです。こういう視点に立つと,これからスキー指導者が心がけるべき方向が見えてくるように思います。実際に大自然を滑る時に必要になる技術と,箱庭でしか通用しない技術をはっきり見極める能力を持ち,その技術が今後どのように生徒さんのスキーライフに役立って行くかを考えた上で,指導にあたらなければならない…ということです。
  「スキー技術」のみを教えるのではなく,それをどう使い,どのような「クルージング」をしたら,より“スキー”というスポーツを味わい尽くせるのか?ということまで考えたスキー指導が大事…ということです。
  今シーズンは「スノークルージング」で楽しもう!と心に決めた【TOK】デシタ!(^I^)



Oct./21/2002 (月) 雨
  今朝は昨夜からの雨が続いています…。でも,雲間から見える里の紅葉が結構きれいで,しばし見とれてしまいます。歳を経るにつれて,感受性が豊かになって来たのでしょうか?。もう少し若い頃から自然の営みの木目細かさに気付けたら,もっと良かったかな?…などとも思いますが,これはこれで私の人生なのだと納得しています。(^I^)
      *****
  さて,今日は”Dr.N”さんの“スキー道”のレポート「自然とスポーツ」について…
  このホームページに良くお越しいただいている“のぼ”さんの「ヘリスキー紀行」を”Dr.N”さんも読まれたようですが,同じ国,ニュージーランドで乗馬を経験された時の感想を元に書かれています。
  わたしも過去に,ニュージーランドで二回,カナダで一回「乗馬」を経験しました。カナダの乗馬とニュージーランドのそれとは全く乗せ方が違いましたが,いまでもニュージーランドでのことは鮮明に覚えています。自己責任の下で,本人が希望すれば経験の運無によらず,いろいろな所へ連れて行ってくれました。馬と一緒になって大自然の中を駆け巡る…という日本では考えられない「乗馬体験」でした。
  ハードなのですが…そのハードさを超えて,「自分がそこに存在する!」という意識を強く感じました。馬とコミュニケーションを取りながら,まさに「一体」となって,自然豊かな山道を速足で駆けたり,ゆっくり歩いたり,時には下馬してタズナを取って共に歩んだり…。トレッキングや登山などで自然の中を歩き回るのとは違った自然の感じ方,受け止め方がある…そんな風に思いました。多分,「馬」という生き物が一緒にそこに居たからなのかもしれませんが,「自然の中の一匹の生き物」的な自分を発見していました。まさに“Dr.N”さんもおっしゃっているように 『生存の根本部分、原始的な本能を刺激する回帰的な部分…』を同じように感じました。言葉を変えて言えば「自然に溶け込んでいる自分」ともいえると思います。物欲的な世界,争いや競争の世界…等とは全く無縁の, 『静かで,心豊かで,しっとりとした時の流れと空間 』 …を感じていました。母の胎内に居て安心し切っている自分…とも言えるかもしれません。
  新雪が降り,深雪が積もった大きな斜面を滑っている時も,これと似た感じを受ける時があります。身体は結構ハードな運動をしているのに,雪の中をゆったりと泳いでいる自分が居るのです。乗馬でもそうでしたが,スローモーションで流れ,踊っている自分が感じられるのです。
  ”Dr.N”さんもおっしゃるように 『…大自然に中で行うスポーツ。それは「自分自身が、今生きているという証を得る」ひとつの手段…』なのかもしれません。
  “スキー”をとおして,みなさんもぜひ「自分自身へ帰る」…そういうひとときを楽しんで欲しいと思います。(^I^)



Oct./20/2002 (日)  曇り

  今日は曇り空の白馬です。
     *****
  さて,今日もYahoo掲示板への回答です。ご質問は“erving”さんからで,「ビンディング位置」について…。
   『 はじめまして、ビンディングについてですが今自分が使っている板を有人に譲ることになったんですが自分のソールサイズが304mmで友人が大体284mm前後なんです。友人のは確かではないですが4・5年前のラングのブーツで靴サイズが24.5cm。この場合ビンディングは付け替えた方が良いでしょうか?それとも後ろだけの調整でも大丈夫でしょうか?滑りはレジャーのスキーですから検定や競技などはせずもっぱらゲレンデです。では、宜しくお願いします。 』
 ビンディング付きの板を友人に譲ることになったのですが,ブーツサイズが合わないのでどうしたらよいか?…というご質問ですね?
  最近のスキー板は「ブーツのセンター」を「スキー板の指定位置」に合わせて取り付けるのが一般的です。そのスキーの性能を最大に生かした滑りをするために,スキーメーカーがそういう意図でスキーを設計しているからです。ですから,ビンディングが付いているスキー板の特徴を生かす…という意味からすれば,例え1センチでもブーツサイズが違ったら,もう一度ビンディングを使用者のブーツサイズに合わせて付け替えるのが一番です。ただし,板そのものにビス穴が何個も開くことになりますので,そこから水が入ったりすることが心配されます。ですから古い穴にはしっかり水などが染み込まないように処理することをお勧めします。
  ただ,そんなにシビアなスキーイングをしないし,ブーツサイズも2センチ程度…というのであれば,ビンディングはそのままにして,ドライバーなどでヒール位置を調節するだけでいいでしょう。“erving”さんの場合は304mmから284mmに換えられるのですか?それとも,ラングのブーツのサイズ,245mmにするのでしょうか?もし前者であれば,その差は2センチですからそのままで,後者なら6センチ近くになりますから,付け替えする必要があると思います。
  ブーツセンターがスキー板のどこに来るかで滑りのフィーリングはかなり違ってきます。一般的には,もしブーツが後ろに来れば,トップの捕えが強くなりスキーの先端が重くなって走りの悪い重い感じの滑りになってしまいます。反対にブーツが前だと,テールの捕らえが強くなり,行きたい所に行きづらくなります。
  最近はレンタルビンディングが目につくようになりました。このビンディングはヒールピースだけでなく,トウピースも一緒に可動するもので,仲間と一台の板を共有するときなどは便利なビンディングです。もし多くの仲間といろいろなスキーに乗ってみたい…というような希望があったら,これ等を検討するのも良いと思います。
  それでは,“erving”さん,今シーズンも快適なスキーイングを楽しんで下さい!(^I^)



Oct./19/2002 (土) 高曇り

  今朝も快晴! いい気分です!
      *****
  さて,今日もYahoo掲示板で頂いたご質問にたいする回答です。“demopann”さんからいただきました。ご質問の内容は「内傾・内向  外傾・外向」について…
  『…初めまして、スキー大好き中年です。スキーが好きでそれなりに楽しんでおり上達したいと思っています。『内傾・内向  外傾・外向』について、よく聞きますが、意味がはっきり分かりません。滑走中に意識する、それとも自然に出来る形ですか、良いフォームとは?…以上、基本的な質問ですみませんがよろしくお願いします。 』
 
 「内傾・内向」あるいは「外傾・外向」というのは,スキーヤーが滑る時に現れるフォームの「形」のことです。
  「内傾」というのは,ターン内側への体の傾き角度のことです。円運動を描いているスキーヤーの身体は外側に倒れないように,内側にある程度傾いていないとバランスが取れません。この時の傾いている角度が「内傾角」ということです。例えば,自転車に乗って,右に回ろうとする時,身体を右側に傾けたり,自転車そのものを右に倒したりしてバランスを取りますが,この時の傾きのことを指します。
  スピードがあればあるほど,自転車を寝せなければなりませんので内傾角が深くなります。でも自転車を倒せば倒すほどサイドスリップしやすくなってしまいますので,普通は自転車を倒して,上半身を回転外側に起こすようにします。つまり内傾角に対して上半身を外側に傾けますが,この反対側への傾け角のことを「外傾」といいます。
  また「内向」というのは,スキーは円運動をしているのですが,上半身や下半身がその回転円弧よりも回転内側を向く姿勢を言います。スキーで言えば,ローテーション的にスキーの向きよりも身体が内側を向いているフォームのことです。これに対して,上半身や下半身がその回転円弧よりも回転外側を向く姿勢を「外向」と言います。
  一般的に,スキーで回転運動が行われていれば,身体は常に足元の荷重点を支点として外側に飛ばそうとする力を受けているのですが,この時外側に飛ばされないために,身体は自然にそれに対処する姿勢を取ります。この姿勢は,滑走スピードや雪質,使用しているスキー用具,スキーヤーの体格…などの違いによって異なり,一概に同じ形になることはあり得ません。
  スキーの滑りを分析したり,教えたりする過程をよく見てみると,大きく別けて二つのタイプがあることがわかります。ひとつは「形や身体の運動」を重視する見方です。もう一方は「雪面コンタクト」を優先する見方です。私は,私の持論として,「形やフォームは自然に現れるもの」…という立場を取っています。つまり「雪面コンタクト」が先にある…という考え方です。コンタクトの仕方,され方が決まれば,内傾とか外傾,内向とか外向は自然に現れて来ると思っています。私の経験では,内傾や内向を優先した滑りをしようとすると,雪面コンタクトに乱れが生じやすく,バランス維持が難しい…ということが多いのです。なすがまま,されるがまま…というほどでありませんが,いま自分がどの方向に,どれくらいのスピードで,どれくらいの回転弧で行きたいか?ということを思い,それを意識して雪面コンタクトのことに思いを馳せると,身体は自然にその目的に合ったフォームを作り出してくれるのです。
  “demopann”さんの
「滑走中に意識する?、それとも自然に出来る形ですか?」の答えは,そういう意味で「自然にできる形」の方だと思います。滑走中に内向だ!やれ外向だ!…ということを意識すればするほど,運動の流れは止まり,形だけにこだわった雪面コンタクトお留守の滑り,になってしまいます。そういう意味では「良いフォーム」というのも決まったものは無いのだと思っています。ただし,いろいろなフォームの中で,典型として「一番多く現れるなフォーム」はあると思います。もしそのフォームが「典型だから良いフォーム」…というのであれば何をかいわんや,です。基準や規範といった「典型」を超えたところにこそ,その人としての個性が光るのだと思います。
  カービングだから内向,内傾,スキッディングだから外傾,外向…といった「典型」という言葉を忘れて“スキー”を楽しんでみてください。キットなにか素晴らしい世界が広がってくるに違いありません!(^I^)



Oct./18/2002 (金) 快晴
  今朝も快晴! いい気分です!
      *****
  さて,今日は,Yahoo掲示板で“whitesnow”さんからいただいたご質問にたいする回答です。ご質問の内容は「スキー板選び」ということで…
   『  はじめまして…Q&Aにひかれてやってきました。身長179cm、体重65`、中級一般スキーヤーですが。
 去年のRossi○nolの168cm(105,68,98ぐらい)のイージー、ピュアカーブのスキーでも大丈夫でしょうか。(このモデルは150〜168センチまでしかありません。)(快適に滑れる程度の性能でいいんです) やっぱり短いのかな〜雪もまだ降ってないのに悩んでます。ちなみに八方尾根は毎年通ってますよ。 』

  身長179cm、体重65`…ということは,かなり身体の線が細い方なのでしょうか?。体重の要素は,スキー選びの時の,かなり重要なポイントですが,一番重要なのは「どういうスキーをされたいか?」ということです。
  「中級者の方」で「一般スキー」…ということから推察させていただきますと,特別バッジテストをお受けになるとか,コブを滑りたいとか…ということではなく,スキーのクルージングを楽しまれたい,という風に思います。だとすれば,ピュアカーブの物が最適のように思います。その理由は,これからスキーをされていけば,少しづつスピードも出せるようになり,斜面も急なところに行く機会が増えると思います。このような条件で,イージーカーブの板をお使いですと,雪をグリップする力,雪とのコンタクトが弱く,足元がフラフラする感じが強くなって来ます。ピュアカーブの板はイージーカーブの板に比べれば,雪面ホールド力がしっかりしていますので,スピードが出ても,斜面が少々急になっても安心して乗っていられます。
  
“whitesnow”さんは「スキー板の長さ」を気にしておられるようですが,この頃は,板の長さは短くても,雪面を捕らえる部分が長く感じられる板,が多く出回っています。大事なのは「板の長さそのもの」ではなく,「板の“有効エッジ長”」です。“有効エッジ長”というのは,実際滑っているときに,どれくらいの長さで雪を捕らえているか?ということを表す数字です。板の「ネジレ剛性(板のねじれ易さの程度)」と「曲げ剛性(板のたわみ易さ,柔らかさの程度)」によって決まるもので,板そのものの長さが長くても短く感じられるものを「有効エッジ長が短い」と言い,またその逆に,板が短くても長く感じられるものを「有効エッジ長が長い」と言います。以前は綿密にネジレ剛性と曲げ合成をコントロールできなかったので,板の長さが長ければ有効エッジ長が長い…というのが当たり前でしたが,最近はそんなことはありません。ですから,あんまり「板の長さ」にこだわる必要はないでしょう。一般的には「小回り」が好きでよく小回りを滑る…という人は長さの短めの板を,大回りが好きだという人は長めの板を選ばれたら良いと思います。そのどちらも…という人はその中間の板,ということになります。“whitesnow”さんは身長が179cmだというとですから,現在の168センチの板で充分だと思います。
  ただ,新しく板を購入…というときは,いろいろなところに書かれている「試乗データ」を参考にされたり,実際に試乗されることをお勧めします。最近はいろいろな場所で試乗する機会も増えましたから…。また,このホームページがリンクさせていただいている
雪サブさんスキー情報「NEWモデル情報」などもスキー選びの際に,大いに役立つと思います。ぜひご参考にしてください!(^I^)
  自分のスキースタイルに合ったスキー板と出会うことは,「恋人」との出逢いにも似ています。それほど「板」によって楽しみが左右されるからです。
“whitesnow”さんも,「素敵な出会い」をされるよう祈っております。(^I^)



Oct./17/2002 (木) 快晴

  今朝ようやく見えました! 冠雪の白馬三山…。雪を頂いた山はまた格別です!(^I^) いつまで見つめていても飽きないほどです。「
白馬…おりおりの風景」にその写真をUPしておきました。興味のある方はご覧下さい。 
     *****
 さて今日は,昨夜の新生ジーコ・ジャパン初陣について…。
  結果的に「1-1」の引き分けに終わりましたが,私の感想では,「良かったなぁ!」の一言です。今朝の新聞などの論評を読みますと,再三チャンスがあったのに決定力が足りない,とか,チームワークがうまく機能していない…など,批判めいた記事がありますが,何よりも選手がW杯の時に比べると,伸び伸びと試合を楽しんでいるように見えました。もちろん,舞台がW杯とは比較にならないのはわかりますが,スポーツを愛する者として,選手が生き生きしている姿を見れるのは,本当に嬉しいことです。中村や中田が右や左にサイドを自在に変えながら攻撃パターンを作っているのには,初めびっくりしましたが,これはこれでオモシロイ!と感じました。
  良く,試合は勝ってなんぼ,なんだから勝たなきゃ意味がない…という言葉を聴きますが,その前に一人一人のプレイヤーが,個人として認められ,その個性を生かしながら,チーム全体としての,総合力を発揮できるように貢献する…のがイチバン,たと思います。
  結果はドローでしたが,見終わってどことなく心が軽くなる自分を感じました。ジーコ・ジャパン…応援します!(^I^)

  「個性を引き出す」そして「共に楽しむ」…“スキー”の世界でも同じことが言えます。心した【TOK】でした。(^I^)  



Oct./16/2002 (水) 晴れ
  今朝のトップページにも書きましたが,山には雪が来ました! こうやって少しづつ少しづつ「冬」がやって来るのでですね!? (^I^) 
     *****
  さて,今日は夜の商売 が定休日でオ・ヤ・ス・ミ の日。よるのんびりできる…と思うと,どことなく一日がユッタリできて,心が広くなるような…そんな気がします。
  ところで,昨日は午後3時頃,あまりに良い天気に誘われて,「ジャンケンDrive」に出掛けました。「ジャンケンDrive」…というのは,行く先をあらかじめ決めず,交差点に来たら互いにジャンケンをし,勝った方向に進路を取る…というものです。ただし,元に戻ることになるときは再度やり直し…という規則つき…。無駄な燃費を使わないように,エンジンの回転数は2000回転以内に止めながら,のんびりDriveです。
  …で結局,ルートは北アルプスの反対側に谷を隔てて位置する東側の山系,の山道を行くことになりました。北アルプスとは小さい谷を隔てて対峙した位置にあるので,その景色が最高!でした。そして,おまけに紅葉が少しづつ始まっていて,赤系統の「うるし」や「ななかまど」の紅葉が,木々の間に射し込む陽の光に当たって特段ににきれいでした!。まだ紅葉が始まったばかりなのと,連休が終わったばかりなので,人影はほとんどありません。車を停めて,風の心地よさを感じていると,木々の間を渡る風の音が,まるで車が右から左に通り過ぎる音にも似て,ことさら大きく聞こえたのでした。「風が渡る…」ってこういう音なんだ!と今更ながらに驚かされました。ザワザワザワ…という音が向こうからやって来て,頭の上を通り過ぎ,反対方向に渡って行くのです。その風に揺られて,ヒラヒラと一枚,二枚…梢から離れた木の葉が空間を舞い降りて来ます。今,この瞬間,そこに居ることの幸せを感じた【TOK】でした。(^I^)
  普段は誰も通らない,山の中の細い道なのですが,それだけに自然の美しさを一層強く感じました。以前にも通ったことのある道なのですが,運転することに気を取られていたのでしょうか,これほど木々や木の葉が美しい!と感じたことはありませんでした。…で,その時と昨日とでは何が違っていたんだろうか?と思いました。考えてみると,それは,「気配り」ではないか,と思ったのです。いくら自分の周囲の自然が情報を発信してくれていても,それを受け入れる人間が感性を研ぎ澄まし,感じ取る…という気持ちにならなければ何も得られません。単に目が景色を追い,「いつもとは違うけしきだなぁー」…程度で終わってしまうでしょう。でも,心を穏やかにし,そこにある景色はもちろん,音や匂いを感じ取ろうとする意識が働いた時,いつもとは別のナニか,を感じ取ることができるのだと思います。つまり,発信側ではなく,受けて側の「感受性」や「気配り」がどうなのか?ということが“モノの本質”に近づくおおきな力になる…ということです。自分から「木々」や「風」に,まるで“気”を送っている…そんな気分になりました。そしてそれら「木々」や「風」からも“気”を送り返されているようで,どことなくある種の「会話」をしているような気持ちになりました。(^I^)
  私たちの“スキー”も,同じことが言えると思います。自分自ら,雪の自然の中に身をゆだね,そこから何が感じ取れるのかな?という気持ちでスキーをする時と,エイヤッ!と力任せに自然を克服しようとする態度とでは,得られるものが違ってくると思うのです。もちろん,どちらが良くてどちらが良くない…ということではなく,せっかく大自然の中に身を置くのですから,できるだけ多くのナニか,を得て欲しいと思うのです。その為には“感受性”を磨き,いろいろなことに「気配り」をしようとする姿勢が必要になります。
  昨日は「気配り」…ということについて,また学ばせていただいた【TOK】でした!(^I^)



Oct./15/2002 (火) 晴れ
  今朝も「晴れ」の穏やかな白馬です。冬の前のシーズンを前にして,その静けさが一層強く感じられます。(^I^)  でも,スキー準備のための行事は目白押しで,忙しい日が続いています。
     *****
  さて,今日は,“乗馬とスキー”について…。
  昨日の「A新聞」に「乗馬」の運動効果についての記事が載っていました。このこの記事を読みながら“スキー”のことを思いました。
  記事によると,馬の背に乗ってゆっくり歩く「常歩」でも,心拍数が上がり,酸素消費量も増えて「運動効果」がある…ということでした。安静時で一般の人は脈拍が60〜80くらいですが,「常歩」ではそれが100くらいに増え,酸素消費量も約2倍になるということです。また馬の上で取る「バランス維持」は,背骨の辺りの筋肉,及び,お尻の辺りの筋肉や太ももの筋肉を良く使うので,良い運動になる…というのです。さらに,ハードな運動を行うのではなく,物足りない程度の運動をゆっくり続けることでダイエット効果もあるとか…。そして極めつけは馬と人間との間のコミュニケーションによる“癒し効果”だということです。
  いつもの癖で,これを“スキー”の置き換えてみました。ポイントは4つあり,「ハードでない楽な運動」,「バランス維持の運動」,「ゆっくり長く続ける運動」,「癒し効果のある運動」…ということのようです。私たち一般のスキーヤーが楽しんでいる“スキー”はこの大部分をクリアできるものだと思います。
  まず「ハードでない楽な運動」…ということですが,やり方によってはハードにもなりますが,雪との対話を楽しむスキーは楽な運動の範ちゅうに入るものです。次の「バランス維持の運動」…については,スキーこそバランスのスポーツ!と言ってイイくらいのものです。バランスを維持し転倒しないことに,命をかけているスポーツそのものです。(^I^) 三番目の「ゆっくり長く続ける運動」も,やり方によっては大いに可能です。若い人の中には,ガンガン滑りまくり,身体を使えるだけ使ってハァーハァーッ言わせて,「俺はスキーをした!」という満足感に浸っている人も居ますが,そんなに長くは続きません。ロングコースを休まずに滑っていると,いつの間にか自然体の「ゆったり長く続ける運動」に代わっています。最後の「癒し効果のある運動」…ということですが,動物との間のコミュニケーション,という訳はいきませんが,大自然の中に居ることで心が豊かになり,脳内モルヒネが多量に分泌して“癒し効果”の面でも劣らない効果をもたらしてくれます。
  こう考えてくると,雪の中でゆっくり雪を感じ,あせらずゆったりと長いコースを滑るスタイルのスキーイングが,「健康」という側面からはイチバン!と言えるようです。
  今年は,ぜひこのことを頭に入れ,ゆったりのんびり“スキー”を楽しもうかな?…とも思った【TOK】デシタ!(^I^)


Oct./14/2002 (月) 晴れ
  今日は「体育の日」ということですが,その日に最高の天気です。皆さんもキット有意義な休日を過ごされていることと思います。
  今日午前中は,二日間だけの“ビール祭り” Oktoberfest の後片付けに行ってまして,UPが遅れました。
  午後は,少しゆっくりのんびりしています。(^I^)
  そういうわけで今日の日記は オ・ヤ・ス・ミ とさせていただきます…(=_=;)



Oct./13/2002 (日) 快晴
  今朝もまたまた「快晴」です!。(^I^) 山頂に雪が降り積もるのが例年より遅れているので,少し寂しいですが,青空がきれいです! この3連休…皆さんはいかがお過ごしでしょうか? 私は“ビール祭り” Oktoberfest で忙しくしています。
     *****
  さて,今日は,コミュニケーションについての話です。
  昨日から,自分の数ある仕事のうちのひとつ,ビアホール関連の仕事で“ビール祭り”を白馬,八方で行なっています。ドイツはミュンヘンの同じ名前の祭りを模したもので,“Oktoberfest”という名前で二日間だけのショートフェスです。(^I^)
  三連休,ということもあり,いつもよりは多くのお客さんが八方尾根に見えています。この人たちに「新蕎麦」を食べてもらおう…ということで,3年程前から「新蕎麦祭り」がこの時期に開かれていたのですが,その協賛,という意味を兼ねての「祭り」です。ビール祭りの他に,ワイン祭り,チーズ祭り,も同じ八方の一画で小さい店を出して協賛しています。
  昨日は約50人くらいの方が見えてくれました。「少ないなぁー…」と思われるかもしれませんが,まぁ,新しい企画ですから,こんなものでしょう?!(^I^)
  でも,この祭りを通して“コミュニケーション”ということの意味を学ばせて頂きました。
  “祭り”…ということで,利益優先ではなく,皆さんに楽しんでいただく,ということがメインなせいもあって,ワインやビールの試飲や,チーズの試食,等も行なっているのですが,初めは,「試食とか試飲…と言いながら,その実はワインやチーズを売り込もうという計算なんだな!」という警戒の姿勢が皆さんの中にあります。でも,笑顔で「世界で一番小さいグラスのビールだよ!試飲だからタダだよ!無料!」という言葉で,先ず一杯を飲んでもらいます。そして,このビールはこういう製法で作ったものでアルコール度はいくらいくら,どういう風に飲むと美味しく飲めるんだよ…というような会話から,お客さんの心も開き始め,「ビールの泡って何なの?」とか「黒ビールってどうして黒いの?」とかの会話が弾み始めます。そして,帰り際に「今日は八方のここに来れて良かった!。また来るよ!」と言って帰られる方が多いのです。
  で,カウンターの中に立っていて,思いました。「“コミュニケーション”っていうのは無言じゃできないな。相手が言わなくても,笑顔で冗談のひとつも交えながら,こちらから積極的に話し掛け,ナニか一言でもいいから相手から言葉を引き出す。それがはじめの一歩になり,言葉のやり取りが起こり,胸襟がひらけ心が通いあって行く…。互いが何も話さないことからはコミュニケーションは生まれない。先ず笑顔と言葉ありき…。そして駄洒落でもいいからジョークの聞いた会話が少しでもできたら最高!」。
  “コミュニケーション”を図るポイントは「笑顔」,「会話」,「ユーモア」…“スキーレッスン”でも,大事なことだなぁー…そう思った【TOK】でした。(^I^)



Oct./12/2002 (土) 快晴
  今朝も「快晴」です!。(^I^) 天気予報を見ると,全国どこでもいい天気のようですが…。みなさん,今日からの連休…どのようにお過ごしですか? 私は,今日明日開催する“ビール祭り” Octoberfest で忙しくなりそうです! ハイ!
     *****
  さて,今日は,昨日の日記を書きながら,私が自問自答したこと…「レッスンでは何を教えるの?」ということについて…。
  昨日"skinohanasi "さんからいただいたご質問に回答している内に,「じゃあ,スキーのレッスンで,先生はフォームや形,外向だとか内向,身体の使い方を説明せずに,何を教えているんですか?」と聞かれそうな気がしました。
  以前にも,この日記で書いたことがあるのですが,若い頃でまだ教師になりたての頃は私も「形」にこだわったレッスンをしていました。でも,数年経って,形や運動,身体の使い方をいくら説明し練習しても,それは雪からの抵抗を無視したものになりがちで,いろいろなシチュエーションでは応用できないし使えない…ということに気付いたのです。その理由は先ずスキーヤーがその時置かれている「自然条件」の違いでした。そして「使っているスキー用具」の違いでもありましたし,極めつけは「各個人の身体の特徴」の違い,でした。これた大きく別けて三つの要素が違うのに,「形」や「フォーム」を重視して行なう画一的な指導は,その場しのぎのレッスンでしか無い…と思ったのです。
  では,何をどうお教えしたら,これらの問題をクリアできるか?ということを考えながらレッスンをしていて,気付いたのが,各個人の持つ「フィーリング」あるいは「感覚」でした。いい感じで滑っている!…と私が生徒さんの滑りを見て思ったときに,「今の感覚!大事なのはそれですッ!今,何をご自分で意識されましたか?」と聞くことがその第一歩です。例えば,私個人としては「外向」を意識していたとしても,その生徒さんは「外向」では無く,それとは別のことを意識されていることが多いのです。昨日も話したように,百人百様…その意識は違っているのです。そこで,大事なことは,うまく滑れたときに生徒さんが「意識したこと」と,その結果良い滑りだと先生が評価してくれた時の「滑走フィーリング」が“因果関係”で結ばれ,その「滑走フィーリング」を大事にすることなのです。「すべり手の意識」と「滑走フィーリング」がひとつの線で結ばれれば,自分個人としての「形」が出来上がります。自分だけの「形」が生まれ,これは他の誰とも違うものです。あとはこの線の数を増やしていくことで,多くのシチュエーションにあった自分流の「形」を作り出していくことができるようになります。
  この時に,多くの意識が持てるようにお手伝いするのが「教師の役目」なのです。「こういう意識で滑ったら?」,「ああいう意識で滑ってみたら?」…ということを数多く実践してもらい,その中からご自分のスタイルを作ってもらうことです。ですから,私は教師の役目は「答えを教えること」ではなく,「答えを見つけられる手法をサジェッションすること」だと思っています。生徒さんは,それぞれ違う身体的特徴や意識,感性を持っているのですから,その「特性」を活かすために,「できるだけ多くの“意識”」に出会えるよう,多くの体験をしていただくことです。私が実際のレッスンで使っている,「マシンガンターン」や「キャロットターン」,「パワートライアングル」等など…はその「数ある意識」のひとつなのです。
  これら多くの「言葉」,「イメージ」,「意識」をとおして,スキーヤーの皆さんはご「自分の言葉」や「自分の意識」を持つようになります。この学習して得た「言葉」や「意識」は,私のそれとは違っています。これを私は「自分の言葉に置き換える」とか,「自分の言葉で語る」…と言っていますが,これができて初めて生徒さんは,「その滑りを自分のものにした!」と言えるのだと思います。“オレンジ”ではなく“りんご”だったり“風船”だったりするのです。「内足」,「内傾」,「内向」などは,このような言葉のひとつだと,私は思っています。ですから,昨日の答えも,「正しくもあり」,「正しくも無い」…ということなのです。
  自問自答…自分のレッスンスタイルをもう一度見つめなおしてみた【TOK】でした。(^I^)




Oct./11/2002 (金) 快晴

  今朝は雲一つない「快晴」です。(^I^) でも一昨日降った山頂の雪が溶けてしまい,残念ながら今朝は雪が見えません…(=_=;) 
    今日は午前中忙しい仕事があり,UPが午後になってしまいました…(=_=;)
     *****
  さて,今日は,Yahoo掲示板でお受けした"skinohanasi "さんからのご質問にたいする回答です。ご質問の内容は「指導員検定およびクラウンにつきまして」ということで…
  『…はじめまして,初めて投稿します。いま指導員,そしてクラウンに挑戦したいと思っています。スキッドは結構点数が高いのですがカービングを表現していないといわれました。それでこの間ある検定員の方にお聞きしましたら,今はカービングにおいて(内足主導・内傾・内向)つまり前半で内足にしっかり荷重し,後半は内向というようなところを検定員は見ているから,それをはっきり表現しないと点数が取れないと言われましたし,また今検定員は外足,外向,アンギュレーションを加点要素にするような人はいないと思うともいわれましたがどうなんでしょう。』

  
内足,内向,内径に関するご質問ですが,結論から言わせてもらえば,検定員の捉え方でその表現は異なってしまうので,正しくもあり正しくもない…というのが本当のところです。その検定員の方が何をどう説明しようとして「ターン前半内足,後半内向…」という言い方をされたのか,また「検定員は外足,外向,アンギュレーションを加点要素にするような人はいない…」 と表現されたのか判りませんので,その言葉の意味の真意が理解できないのです。ただ,一般的に「カービングターン」をするときには,このような意識の人が結構居ますが,私個人の感覚として言わせてもらえば,このような意識は全くありません。それにクラウンの検定要綱に「カービング」という言葉は一つもありませんし,指導員検定要綱には「カービング要素」という言葉はありますが「カービングターン」という表現はありません。以前話したように「カービング要素」は,あくまでスキッディングの洗練系であって純粋なカービングターン,ということではありません。
  私は,自分のイメージとして外足意識が強く,ターン前半で内足荷重意識…などという滑りはできませんが,他の人が私の滑りを見て評価するときは,「内足の捕らえもある…」と評価してくれるときもあります。このように,非常に回りくどい言い方ですが,自分の滑走フィーリングと,他人の評価は必ずしも同じではありませんし,他人の滑走フィーリングをそのまま真似ても同じ滑りになるとは限らないのです。また,指導員検定にしろクラウンの検定にしろ,滑り方のイメージを自己流で表現してしまうと,検定員の表現方法,理解度でその「言い回し」はガラッと変わってしまいます。日本の基礎スキー界を代表するデモンストレーターでさえ,その表現が一様ではありません。特にターン前半や後半における体の使い方,滑走イメージは「百人百様」…というのが本当のところだと思います。その検定員の方は,ご自分の意識として「内足」「内傾」「内向」のイメージがある…という風に捉えられた方がいいと思います。 しかし,検定の要項には,「内足」「内傾」「内向」で滑りなさい…という文言は一切ありません。「与えられたシチュエーションに適合した滑り」,とか「安定感のある滑り」とかいう表現はありますが…。
   しかし,人それぞれ…ではあまりに芸がありませんので,私の考えを述べさせてもらいますと,「内足内向メインの考えには無理がある」と思っています。単純に「小回り」という種目を考えてみるだけでも「内向」,「内傾」が全てではないことが解ります。名デモといわれる,どんなうまい選手でも胸の向きはフォールラインを向いていますし,それに対してスキーは左右方向を向きます。これは「外向」でなくして何なんでしょう?「でも,私は内向意識だ!」とその名デモが発言すれば「内向」なのですが…。ただし,大回り…について言えば,かなり「内向」でも滑れます。しかし,いくら大回りであれ,「円運動をしている物体には,回転外側への力"遠心力"が働く」…というのは誰もが認めるところで,これが正しいとすれば,大回りカービングターンだろうが,中回りだろうが,円弧を描き始めれば体は外に持って行かれ,内側より外側に荷重が多く掛かる…ということになります。つまり外足に圧が掛かりやすくなるのです。これをわざわざ内側にする…これは何の役に立つのかな?という疑問が残ります。荷重分散をするため,とかバランス維持のため,とか言われますが,荷重分散はあくまで円弧コントロールの補助的動作ですし,バランス維持が目的なら内足より外足のほうが足の構造上からも適しています。これはターンの補足のための技術であって,本筋の技術だとは言えません。しかし,だからと言って「内足」は全く使わないか?と言えばそれもウソです。意識は外足にあっても,ターンの局面局面では内足も使っています。ただ,内足には意識が無い…ということなのです。
   「内足」「内傾」「内向」については,これまでいろいろな所で議論が重ねられて来ました。これが正しくてあれが間違っている,という結論は出ていません。それは,スキーヤーの意識の問題で,自分はここに注意して滑っている…と言えばそれが正しいからです。合理性があるかどうかという次元の話ではなく,自意識の問題だからです。
   各言う私も「A級検定員」の端くれですが,わたしは検定では,内向だとか外向だとか,内足だとか外足だとかのフォームはあんまり気にして見ません。それよりも「スキーの動き」や「雪とスキーヤーの身体のマッチング」の方が大事だと思って思っています。人にはそれぞれ身体的特徴があり,一様ではありません。なのに全く同じ意識やフォームで滑れたら,それはオカシイ…と思うからです。




Oct./10/2002 (木) 晴れ
  今朝も頂だけ雲が掛かってして,せっかくの「初冠雪」が見れません…(=_=;) 今,私の居る部屋の温度は11℃。ストーブ入れました。(^I^) 手が少し冷たい!(^I^)
     *****

  さて,今日は
“H.I”さんから頂いた E-mail への返信です。 E-mail の内容は…

   『  …先生の日記は毎日目を通していますが,もっぱら月末にその月分をテキストにコピーしてプリントアウトし,よく読んで大事なところにはマーカーを入れたりしてファイルに閉じてあります。そのなかに「モップターン」という記事がありました。…モップターンというのは重心とバランスに関係してくる意識と認識しました。「床をモップで掃除するときのように,モップの先だけが行くのではなく,モップを持っている人間がこのモップの柄をしっかり持って,付いていかないといけないのです。この時のモップは「スキー」で,人間が「重心」,そして柄が「エネルギーライン」に相当します。身体がモップに付いて行こうとする意識…つまり,スキー板と重心の間に常に「モップの柄」みたいな“エネルギーライン”を想定することが,安定した滑りにつながる…」ということですが,
  @これは新雪,悪雪のみではなく,整地斜面にもあてはまるのでしょうか?【TOK】先生は以前,上手な人はエレルギーラインが常に見える,とおっしゃっていましたが…

  
Aこのエネルギーラインはどこを見ることで是非が判断できるのでしょうか?例えば,重心が上下せず,(モップの柄が)左右に均等な長さで振り子のように左右に動く…ような見方でいいのでしょうか?よろしくおねがいします。…』

  以前私が書いた「モップ・ターン」に関するご質問ですが,「作用点(着力点)」と「レシーバー」の間に想定できる“エネルギーライン”のイメージを,日常生活で体験できる事柄で説明するために用いているものです。(右図参照)
  @「整地」でもあてはまるのか?というご質問ですが,もちろんあてはまります。ただ,整地の場合はコブ斜面などと違って,このライン,つまりモップの「柄の長さ」はほとんど変わりません。特に舵取りの場面では…。クロスオーバーの時は,モップが人間の方に近づいて来るイメージになり,少し柄が短くなるイメージです。
  Aエネルギーラインはどのように見えるか?ということですが,一言で言えば「“スキーが雪から受けている圧”とそれを受け止める“レシーバー”の拮抗線(バランス線)」ということです。もちろん実際にこのラインが目に見えるわけではなく,しっかりバランスが取れている状態で滑れている人,雪の圧を逃がさないで捕らえ続けていられる人,のスキーイングではこのラインがビシッと決まっていて,イメージとして見えるのです。目で「見る」というより,心の中に「観える」とでも言った方が良いかもしれませんが…。
  結果として,このモップの柄=エネルギーラインは,「長くなったり短くなったり」しますし,おっしゃるように振り子のように左右に動いて見えます。太さも「一定」ではなく,太かったり細かったりします。しかし,均等な長さ,とは限りません。また,いつもこのモップの柄が“重心”で支えられるわけではなく,時には,小回りなどでは膝だったり,大回りでは首の辺りだったりします。
  リフトなどの上から他人の滑りを良く見ていると,「うまいなぁー」という人の滑りにはこの「モップの柄」が見えるようになりますし,ご自分で滑っている最中でも,この「モップの柄」を想定しながら滑ると,意識が「スキーと雪のコンタクト」に働くようになり,昨日の“Kim”さんのレポートではありませんが,各自の身体に合った「フォーム」が出て来るようになります。
  本当のことを言いますと,私は検定の現場で,この「モップの柄」が受験生にあるかないか?でその実力を推し量っているところがあるのです。(^I^)



Oct./09/2002 (水) 曇り
  今朝,山を見たら「初冠雪」でした! 今,10:30はもう雲が一面に広がってしまいましたが,朝のうちは少しだけ稜線が見えていました。スキーシーズン…いよいよだなぁー,と一人,ニンマリ,の【TOK】でした。(^I^)
     *****

  さて,今日は「Kim」さんから頂いたレポートについて…
  私の生徒さん“M.K”さん,ハンドルネーム「kim」さんから E-mail をいただきました。“スキー”と“ゴルフ”について,最近お感じなったことを書いて送っていただいたのですが,みなさんのお役にも立つと思い,了解を得て紹介させていただきました。(^I^)
  
  この中で, 『 ゴルフで…体の動きを意識してヘッドを動かすか?,ヘッドの動きを意識して体を動かすか?…どっちもヘッドを意識してはいますが,両者には大きな違いがあります…』というところは,「Kim」さんもおっしゃっておられるように,そのとおりですし,まさにココのところにこそ大きな意味があると思います。同じことのようで実は大きな違いなのです。ゴルフではボールにヘッドがどのように当たるか?でその球筋は決まってきます。わたしのつたない知識でも「ヘッドが振り抜かれる方向と速さ」,「ヘッドとボールがコンタクトする場所」,「ヘッドとボールの触れ方(ヘッドの角度やスライス,スピンの量など)」が大きな要素だろう,ということはわかります。これが同じであればいつも同じようにボールは軌跡を描いてくれるはずです。ですから,大事なことは玉とボールのコンタクトであって,体の使い方や動かし方はその人それぞれによって異なっていても良いし,むしろ体格や筋力がそれぞれ違うのだから違うのが当たり前…とも言えるのです。
  
“スキー”に置き換えて言えば,「
体の動きを意識してスキーを動かすか?スキーの動きを意識して体を動かすか?」ということになります。スキーでも大事なことは「雪」と「スキー」のコンタクトであって,そのコンタクトを得るのに,体をどう使うか?は人それぞれ違っていても良いのです。極端に言えば「フォーム」は違っても良い…ということです。では何が大事か?といえば,そのコンタクトをどのように体で感じるか?ということになります。つまり「意識の持ち様」と,それによって体に感じる感じ方,「フィーリング」なのです。身体全体が感度の良いセンサーやレシーバーであれば,その人独特の身体の動きが現れてきます。感じる三要素,つまり“感じる「場所・方向・強さ」”の違いがより細かい情報として識別され感じ取れる…ということになります。
  「Kim」さんもおっしゃっておられるように
『 …意識をどこに置くかによって運動の質は違ってしまうことになる…』のです。「身体を動かそうとする意識」と「感じ取ろうとする意識」とではまるで違う動きになってしまいます。私は,身体を動かそうとする意識が【Do】で,感じ取ろうとする意識のことを【Let】感覚と言っています。

  「目をつぶる…」ということを通して,一つの感覚,フィーリングを「Kim」さんは学ばれたようです。身体の五感を研ぎ澄まし,ボールがどんな風に圧をヘッドから受けているのか?ということに思いが馳せれた時,「Kim」さんは晴れて「片手のシングルプレーヤー」になられていることでしょう!(^I^)
  ゴルフをやりたくなった【TOK】でした! ハッハハハハ……(^o^)



Oct.
/08/2002 (火) 曇り
  今日は薄曇ですが,白馬三山の稜線は見えています。どうもハッキリしない天気ですが,コレもまたひとつの白馬…ですかな? (^I^)
     *****

  さて,今日は“のぼ”さんの「ヘリスキーレポート」について…。
  この夏ニュージーランドに行かれた“のぼ”さんが,このホームページの掲示板に,その時経験された「ヘリスキー」のレポートをした由のUPがありました。その中のヘリスキーの真実とウソ?!を拝読して私なりに感じたことを述べさせてもらいたいと思います。(^I^)
   『  …気象条件によっては,とてつもなくハードな状況もあるらしく,ヘリスキーをしたからといって至福の滑走感覚が体験できるとは限らない。つまり,前向きな表現をすると,スキーは世界中どこで滑っても楽しい・・』 という記述がありましたが,全くそのとおりで,期待感の違いがそうさせるのだと思います。昨日も書かせてもらいましたが,「今在るその時の状況を素直に受け入れる…」という気持ちがあれば,どこで滑ってもそれを苦痛とは思わないし,それなりの楽しみ方はできる,ということです。ところが私たちは往々にして話を聞いたり,写真で見たりして自分が想像する最高のシチュエーションを期待しがちです。もちろん,そのような状況に出会えれば最高!なのですが,そう思うようにはいきません。そこで,もし自分が描いた世界と違う状況であっても,それをそれとして楽しめる心の持ちようが大事になります。
  また,
『  …景色は最高!…私が強く感じたのは,この滑る世界の違いだった…』 とも書いておられますが,「自分の知らない世界があり,それを発見することの喜び!」なのだと思います。“スキー”という道具,あるいは技術を使って,今まで経験したことのない世界を経験する!コレこそスキーをしていて良かったなぁー!と感じる瞬間でもあります。スキーができない人にとっては,景色そのものは美しい!と感じられても,その大自然の中を泳ぐように滑り降りる快感は体験できません。いくら雪景色や山稜がきれいでも,深い雪の中を歩く,という行為だけでは苦痛を伴いかねませんが,「滑り降りる」という自然とのコンタクト行為は,さらに大自然と会話でもしているような,「素晴らしい爽快感」を味あわせてくれるのです。(^I^)
  さらに, 『  …だれでも楽しめる。…しかし,山に入るという意識を忘れない事。危険は常に付き物である…』とも書かれています。私も,このような素晴らしい体験は与えられる…というより自分で探すし,見つけ出す,という姿勢が大事だと思います。へリスキーは,ガイドが居て,ヘリコプターがあって,その案内コースに従って滑っていけば良い…という単純なものではありません。いくらガイドが棄権を回避する方策を取ったにしても,「滑る」という行為に対する責任は自分で負わなければなりません。雪崩が起きるようなコースにも連れて行きますが,そこを滑る行為の結果については自分で責任を取る…という姿勢が大事です。金を払ったから,与えてもらうもの…ということではなく,その斜面なら斜面を滑ることについての責任は自分で負わなければなりません。「快感」や「楽しみ」と,その背後にある「自己責任」とは表裏一体のものなのだと思います。
  こういういろいろなことを“のぼ”さんは今年の夏体験されました。(^I^) わたしも初めて「ヘリスキー」を体験した時の「楽しさ」は今でも忘れることができません。与えられたゲレンデだけで滑っているのは,まるで「温室の中の植物」…というような気持ちになったことを覚えています。そして,このような経験があったからこそ,普段ゲレンデで滑る時も,オフピステを想定した,「滑りの本質」みたいなことを考えながら滑れているんだなぁー…と思います。
  “のぼ”さん! イイ経験ができて良かったですね! (^I^)



Oct.
/07/2002 (月) 曇り
  今日は雨の天気でしたが,午後から陽が射し始めました。(^I^)
     *****
  昨日の「自然との対峙の仕方」を書いていてふと思ったことがあります。それは「今,そこにある一瞬一瞬を感じ取り,活きる」ということです。
 チョット大げさな言い方かもしれませんが,最近私が思うことがあります。それは「今この瞬間を活きていない人が多い」…ということです。“スキー”をしに来て,その日が雨や吹雪だとすると,その天候に気分が左右され,もう滑る気力を無くしてしまうのです。また“山”に登る人にも同じようなことが言えます。晴れていれば,写真で見たような美しい景色がそこに広がっているはずなのに,今日は雲が掛かっていてその景色が見れない…と嘆く人たちです。かく申すわたし自身以前はそうでした。でも,スキー教師や山のガイドをする機会が多くなってから,チョット違うかもしれない…と思うようになったのです。晴天で雲ひとつ無い方が,たしかに景色はいいし気分も良い。だけど,雲が広がっていて山の景色が見えないから,自然に自分の注意が地面に行き,そこに咲いている高山植物を見る機会に恵まれる!,ということもある…ということに気付いたのです。つまり,今自分が空気を吸い,目で見,音を感じているその状況を,そのまま素直に受け入れることで,違った世界に入れる…ということです。
  できるだけ毎日,教師日記を書いています。「毎日書くのは大変でしょうねぇー…」とよく言われます。でも,私にとってこの日記を書くことは,実は苦痛ではないのです。みなさんにとって,そんなに参考になるような文を書いているわけではありませんので自慢はできませんが,普段は,初めの数行を書き始めると,次々に言葉やイメージが沸いて来るのです。ある言葉からある言葉がイメージされ,その言葉がまた次の言葉につながって行き,全体として最後にはなんとなく文になっているのです。つまり,書くことによって脳が刺激され,次々と自分の考えていることが活字になっている…というのが本当のところです。でも,ある時はタイピングの早さが落ちる時があります。自分の頭の中で整理されておらず,まだぼんやりとした意識の中で考えていたことを活字にしようとする時です。こういうときは一行書くのに数十分掛かる時もあります。でもその時にこそ新しい思考が芽生えている時だ!という意識があり,その「時」を楽しんでいる自分が発見できます。考えがまとまらず,あるいは考えを言葉に変換できず,苦しいけれど,楽しいのです。黒い雲の中から一筋の光線が射し,その光線が次第に大きくなって光の輪があたり一面に射して行く感覚なのです。(^
I^) この時,机のパソコンに向かってキーボードを叩いている瞬間々々を楽しんでいる自分が発見できます。つまり「今,ここにある一瞬々々を感じ取り活きている」という風に思えるのです。
  このような,「今この時を生きる」という姿勢は,“スキー”を介して培われたのではないかと思っています。スキーレッスンでは,どのような天候であろうと生徒さんがレッスンを希望すれば,雪の上に立たなければなりません。どうせ雪の上に立つのなら,自分にとっても有意義になるようにした方がいい。そうするには,その時その時に与えられた情況を素直に受け入れ,それを有効活用することなのだ…と思うようになったのです。こういう風に考えられるようになって,少しはレッスン中の顔の表情も,言葉の話し方も,変わって来たように思います。(^
I^)
  “スキー”を通して,「今そこにある一瞬一瞬を感じ取り生きる」という,一つの生き方を教えてもらった…そんな風に思っている【TOK】です。



Oct.
/06/2002 (日) 晴れ
  遅れていた紅葉…少しづつ下界へ降りて来ました。でも,約10日から一週間ほどの遅れです。こういう年は雪が多い…と地元の人は言いますが…。さて,どうなんでしょうか?(^I^)
    *****  

  昨日は「雪との対峙」について話しました。今日はその対峙について,少し深め「内なる自分の発見」について考えてみたいと思います。
  スキーをしていると,先ず,自然界の中に居て「呼吸をしている…」という,存在感があります。雨の日の雪でも,アイスバーンでも,粉雪でも,その場面々々の雪の中に「居る!」という,自然界に存在している自分を感じます。「自然の気」を感じているスキーヤーとしての自分が居る…と言ってもいいでしょう。まるで「母の胎内」,あるいは「父の愛情」の中に,静かに存在している自分…という実感です。
  さらに,ただそこに「居る」とか「在る」というだけでなく,スキーヤーの「動き」あるいは「運動」によって“スキンシップ”のような,互いの意思の通い合いが生まれ,互いが影響を及ぼしあっている…ということも実感できることがあります。つまり「自然界の気」と「人間としての気」が相互に作用を及ぼすことによって生まれる“独特なコミュニケーション”のようなモノを感じることもあります。ある時は雪に対する自分の反応であったり,またある時は雪からの働きかけだったりします。「母と子のスキンシップ」あるいは「父と子の対話」とでも言えるものです。
  このように,自然界との対峙を通して,「今自分が遭遇している状況をその状況として受け入れ,感じている」ということと,「互いにアクションを持つことによってコミュニケーションをしている」という二つの関わり合い方をしているように思います。この「存在」と「対話」を通して,自分が自然の中から感じ取るのは,絶対的な条件を背景に持つモノに対する「自分自身」であり「内なる自分」なのだと思います。もし対峙する相手が自然界で無く,意思や感情を持つ生き物…例えば人間だとすれば,その互いの存在や対話から生まれるモノは相対的なもので,相手如何で変わってしまう性質のものです。「大自然との対峙」の意味は,相手によって変わらない絶対的な状況だ…という,まさにこの点にあるのだと思います。
  “スキー”をしていて,なんとなく「楽しいなぁー!」と思うことがあるのですが,その楽しさをちょっと別の視点から見てみると,「雪の中に居る」ということと「雪と戯れる」ということに対する各自の反応…ということになります。その“雪”は誰にとっても同じもので人によって変わるものではありません。その“雪”の中で,あるいは上で,どう自分は反応し何を感じたか?ということが,スキーヤーそれぞれの「楽しさ」となって感じられるのです。楽しさでなく苦しさを感じる人も居るでしょう。でも,その感じ方は人それぞれの心の持ち様に依っているのです。例えば,雨の日のスキーイングでも,その日の雪に満足できる人も居ます。良い条件の雪と比べてしまい,フラストレーションを感じてしまう人も居ます。良いとか悪いとかではなく,雨の日でも「楽しい!」と感じれる人は,自分の置かれた状況を状況として受け入れ,その条件をひとつの異体験として活用し,“肥やし”にできる人だということができます。このような人は,多種多様な表情を見せてくれる自然界に感謝し,それを楽しみ,そして自然に対する畏敬の念を忘れることはないでしょう。
  私達スキーヤーは雪の上に立つと,いろいろな反応を見せます。その反応は多種多様ですが,そこに居るスキーヤーの生の姿なのだと思います。喜びだったり,落胆だったり,強さだったり,弱さだったり…。“スキー”をするということは「雪の自然でどう対処するか?」という,まさに「内なる自分の発見」そのものなのだと思います。
  さて,あなたは雪の上に立ったとき,主にどのような反応をし,どのようなご自分を見つけ出しますか?



Oct./05/2002 (土) 快晴
  今朝も素晴らしい快晴になりました! おかげで,少し気温が19度あり,少し暑さを感じます。(^
I^) みなさん,この週末いかがお過ごしですか?
    *****  
  さて,今日の話題は…“「雪」という鏡”です。
  一ヶ月ほど前,八方尾根観光協会から連絡が入り,11月7日(木)に大阪で開かれる「第29回 毎日スキーヤーの集い」の“パネルディスカッション”にパネラーとして出演するよう依頼がありました。スキースクールの指導部長…ということでの指名でした。これまで私が実際のスキー指導を通して得たこと,感じたことを話してくれればいい…ということでしたので,お受けすることにしました。届いた企画趣意書によりますと,「見つけよう! My Ski」 -- 自分に合ったスキースタイルを楽しむ-- …というのがテーマだそうです。普段私がこのホームページで書かせてもらっているようなことをメインにお話をしようと思っています。
  人それぞれ楽しみ方が違います。何が良くて,何が悪い…といことはありません。以前この日記にも書いたように,スキーの楽しみは,「非日常の体験」, 「健康増進」,「克己」,「競争」,「出逢いと交流」,「目標の達成」,「大自然の認識」…などいろいろあります。それぞれがそれぞれのスタイルで楽しむことができるのが“スキー”です。
  特に,“スキー”は,対象とするコンペティター(競争相手)が人でなく,大自然であることが大きなポイントです。タイムを競い,結果として順位がつけられる「スキーレーシング」にしても,あいてと直接対決して打ち負かす…という方式ではありません。雪の斜面に立ち,その自然条件とどのように対峙したか?でタイムが記録され順位が確定します。競う相手は「人」ではなく,「自然」なのです。
  一般スキーヤーの場合は尚更です。“雪”という自然が与えてくれた条件にどう対応し対峙するか?が大事になります。「勝ち」とか「負け」といった次元での接し方ではなく,その自然の中で自分がどう生きられたか?どう自分が反応し自分自身を見つめられたか?といった,極端に言えば「哲学的」な側面を持たせることのできるスポーツなのです。ある時は納得のいく滑りができず,自分の未熟さを嘆くこともあるでしょう。でもある時は思ったよりも気持ち良く,うまく滑れて「スキーって何て楽しいんだ!」と有頂天になることもあります。“スキー”をすることで,私たちはこのような「喜怒哀楽」を感じるのですが,実はそれは自分自身の「内なる自分」を感じているのだという見方もできます。うそ偽りのない自分自身を“雪のフィールド”を通して感じているのです。「“雪”という鏡」に自分自身を写している…と言ってもいいでしょう。“自分に合ったスキースタイル”…とは,実はこの「鏡の形状や大きさ」なのかもしれません。もし,“スキー”をこういう精神的な高揚の道具として使うことができれば,まさに“スキー”は「スキー道」としての意味を持つことになります。
  …“パネルディスカッション”…こんなことまで,うまく話せたらイイなぁー…と思っている【TOK】です。
  みなさんの中で,特に大阪近辺の方,ご都合のつく方はぜひお越しください。(^
I^) 「大阪オフ会」でもやりましょうか? ハッハハハハ……(^o^)



Oct./04/2002 (金) 晴れ
  今朝は少しだけ薄雲が掛かっていますが,晴れの天気です。気温は12℃と少し寒いですが,山の紅葉がきれいになり始めました!。(^I^)
     *****
  さて,今日の話題は“準指受験”について…。
  過日“S”さんから次のような
E-mail を頂きました。
   『 …厚かましくもご相談なのですが,実は,恥ずかしいお話ですが40と数歳になり,この年齢で初めて準指導員を目指そうと思っております。そこで今年も頑張ろうと思っているのですが,実際どのような勉強をし,どう作戦を練ったらよいのか迷っています。良きアドバイスを是非お願いします。…』
  恥ずかしいことどころか,私は準指導員検定を受けられること,そして合格された後に指導員として活動することは,“スキー”を見直す意味で「素晴らしい経験」になると信じています。テクニカルやクラウンを受験するのとは違って,あくまでも「スキー指導」という立場で“スキー”に対処することになります。滑れるだけではダメで,技術理論的なことや心理的なこと,さらには人間の身体のことまで,幅広く勉強することになります。ご自分で興味のある“スキー”という言葉がキーワードになりますから,これらのことに“興味”を持って,自ら進んで,積極的な姿勢で立ち向かうことになります。ですから,「乾いた砂に水が染み込むような経験」をすることができると思います。年齢に関係なく,むしろ年齢と共に培ったいろいろな経験を生かせる…というメリットもあります。そして合格されたあかつきには,多くの方に「大自然の素晴らしさ!」や「人間の身体の持つ驚異!」について,“スキー”を通して語り伝えることができます。新しい仲間との出逢いの機会も増え,人として生まれ生きて来たことに,さらに深く感謝する気持ちになるでしょう。私がそうでしたから,多分“S”さんもそうなるだろうと思います。(^I^) ですから,少々不安もおありでしょうが,それよりも,その先にある“素晴らしい夢”に向かって進む気力を大事にして欲しいと思います。テクニカルやクラウン受験とはちょっと違ったスキー技術,が見えて来るはずです。
  さて,その“夢”に向かっての取り組み方ですが…まず第一に考えて欲しいのは,「指導する立場で“スキー”を考える」ということです。実技種目は,自分の技術程度を見せびらかすのではなく,どうやったら教わる側がうまくできるか?という立場に立った演技をすることです?。もちろんその為には最小限度の技術的実力が必要ですが,それよりも「見る側に立った分かり易さ」が求められます。準指検定も,そういった視点で「スキー技術」を考えることが大事になります。私の所属するスキースクールでは,昨年からこういう人のための特別プログラムが企画されました。この企画などに参加されると,同じ目的を持った人達との交流もできますので,役に立つと思います。
  また,学課の勉強を通して,いろいろなスキー用語にも出合います。それをひとつづつ理解することも,これからのスキーに役立ちます。この時注意するのは,単語を単語として覚えるのではなく,実際のスキーイングをイメージして覚えることです。さらに技術の組み立てについても少しづつ分かってきますが,それが互いにどのような関係にあるのか?という視点で学ばれたら良いと思います。すると,実際の雪上での演技においても,ナニをどう見せたらよいのか?というポイントがハッキリしてきます。学課の中でも歴史的なことや,組織的なこと,資格云々…については,各県連ごとに傾向と対策がありますので過去の出題例を参考にすることをお勧めします。オフシーズンの間に少しづつ机上の勉強をされたらよいでしょう。
  いずれにしても,“違う世界へ人を誘い,非日常や異経験を楽しんでもらう…”という「スキー指導員」としての楽しみがその先に待っていることを忘れずに,最善を尽くして欲しいと思います。他人をうまくするだけでなく,キット自分自身の“スキー”の楽しみの幅をも広げてくれるはずです!。
  側面から応援させていただきます!(^I^)



Oct./03/2002 (木) 快晴
  今日の白馬は本当に「日本晴れ!」です。一年で最も雪の無い「白馬三山」がきれいに見えています。この後,数日のうちに(?)その頂きに雪が来て,また素晴らしい景色になることでしょう。(^
I^)
     *****
  さて,今日の話題は”Dr.N”さんの「スキー道・bQ7」に出てきた“ころあい”について…。
  ”Dr.N”さんは,この中で 『 …用具の性能を引き出した効率的な滑りをするためには,1本の滑りの中でもDoやLetをうまく使い分け,圧のバランスを取りながら滑る・・・これがスキーの「ころあい」だと思います… 』 と書かれています。
  昔から,日本では,極端に走らず「ころ合いを計る…」などと言われてきました。この「ころ合い」という言葉…ちょっとその意味を考えてみると,「
よい時機」だとか「手ごろな」とか「適当な」,「扱いやすい」,「便利な」,「適度な」…などの意味があることに気付きます。決して「どっちつかずの優柔不断」という意味ではないのですが,そんな「風見鶏」的な意味で使われることもあるようです。ですが物事を調整し,うまく図っていくためのキーワードでもあると思います。例えば,日本語で「彼はころ合いを見計らって彼女に話しかけた」というのを英語に訳せば, “ He chose the proper time and spoke to her.”…となるようですが,この“proper”は「好ましい」とか「ふさわしい」という意味で使われています。Yes or No では説明できないその中間,グレーの答えもある,ということです。世の中には,何がなんでも「白黒をハッキリする」…というだけでは解決しないことが多くあります。以前,この日記でも「違いがあるから素晴らしい!」 …ということを書いたことがありますが,「違いがある」ということは「同じ」ではなく,“異なったモノ”が存在する,その違いの程度も様々…ということです。この観点に立てば価値観の違いや人生観の違いは有って当たり前で,無い方がオカシイ…ということです。百人居れば百通りの考えや生き方があるわけで,「白」か?「黒」か?といった二極に分類してしまうのはおかしいことになります。
  ただ,「白」と「黒」の本質,というか,「白」とは何か?「黒」とは何なのか?ということを突き詰めて考え,それを理解した上で,その中間的な「中道」や「中庸」がある…ということが判れば最高なのだと思います。“スキー”で言えば【
Doスキー】の何たるかも,そして【Letスキー】とはどういうことなのかも解った上で,その中間の「ころ合い」を見つけ出す,ということです。
  適度な「ころ合い」を探すためには“極端”を知ることも大事…だと思います。「“酸い”も“甘い”も知った上で,適度な味付けができる人が本当の調理人」というのは本当ですネ…(^
I^)



Oct.
/02/2002 (水) 晴れ
  今日は台風一過…で晴れの白馬です。雲の動きはまだ速く,今朝早くには西の空に「虹」も見えました。(^
I^)
     *****
  さて今日はこの9月で閉鎖になった“ザウス”の話題について…。
  いろんな事情からでしょうが,長年夏の間のスキートレーニングの場として親しまれてきた千葉の「ザウス」が閉鎖となりました。このホームページをご覧頂いている方の中にも,大勢の方々が行かれていたようですが,残念なことだと思います。いろいろなところの掲示板でも,この閉鎖についていろいろなご意見が聞かれましたが,私の掲示板にも次のような惜別の書き込みがありました。  
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[344] 最後の・・・ :koku* [関東] 2002/10/01(火)21:10
  久しぶりにお邪魔します! 【TOK】先生お元気ですか〜??お身体の方も順調に回復されているようで本当に一安心です!! さて昨日は最後のSSAWSへ行って来ました。まず入り口でKimさんご夫婦に会い・・・(笑)知り合いや,普段良く見かけていた方々も当たり前のように?来場されてました。SSAWSがスキー初体験の私としては,本当に淋しい限りです。これで真夏にスキー用品が家中ゴロゴロする事も無くなるんだなぁ〜・・・
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  [345] 私も :TOSHI3 [関東] 2002/10/01(火)21:43 [メール]
  当たり前のように(^^ゞ最後のSSAWSに行ってきました。kokuさん,ニアミスしてるかもしれませんね。他の方々も毎週見かける常連さんかもしれません。天然雪の感触を大切にするTOKさんはきっとあの閉鎖的な空間は好きになれなかったような気がしますが,何でもいいから滑りたい私にとっては,どんなにひどい雪でもどんなに混雑した状況でもSSAWSという存在はほんとに大切な生活の一部でした。(ちょっと大袈裟(^^ゞ) ですからSSAWSの閉鎖はほんとにショック。悲しいです〜。
  TOKさんにとって八方の山々に雪が降らなくなったのと同じかも(さらに大袈裟(^^ゞ)ということでkokuさん同様内から外からしっかりビデオにおさめてきました。
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[346] 9月30日 :kim [関東] 2002/10/02(水)0:46
  我が家もいっていましました,ザウス。最後はみんな名残惜しそうに残っていましたが,いつもと変わらないゲレンデの様子を見ていると,ほんとに終わっちゃうの?というのが正直な感想でした。本当に実感できるのは来年の春からかも知れません。しばらくは体力づくりにでも励みます。技術が身に付くよりも体力が落ちていく速度の方が速いと感じるこの頃です。

  残念ながら,私はザウスで結局滑る機会を作れませんでした。無理してでも行こう!という気持ちがあれば行っていたと思うのですが,どことなく「天然雪」というか「自然環境の中での“スキー”」に,自分なりのこだわりがあって,行く機会を失ったまま終わってしまいました。常日頃「興味をもつことと経験が大事!」と言っている割にはどうも消極的だったと,今になって反省しています。(=_=;)
  多分「ザウス」という,ある意味“道場”的なスペースの中では,いろいろな物語が生まれたのだろうなぁー…と思います。
  
koku*さんは,初めて経験した“スキー”があの場所だったと言うことで,特別の感慨がおありになるのでしょうねぇー…。その中の空気と照明と音が,キットまだ鮮明に記憶に残っていることでしょう。そして,これからもその思い出は消えることなく,ますます大きく行くかもしれません。私も自分が初デビューしたスキー場のことは今も忘れていません。私は秋田の乳頭スキー場でしたが,リフトのこと,斜面のこと,食堂のこと…それらがまだ鮮明に頭に焼き付いていて,あの時苦労して滑ったことも覚えています。ぜひ“koku*”さんにとってのザウスが良い思い出として記憶に残ることを…。
  “TOSHI3”さんも,かなりの回数行かれたみたいですね?!。他の掲示板でも時々書き込みを拝見して,良く行かれているなぁー…と思っていました。“TOSHI3”さんがおっしゃるように,私は天然派…なのだと思いますが,ザウスにはザウスなりの雰囲気と言うか,
atmosphereがあって,独特のムードや趣,そして感じがあったことだと思います。それはそこにしか無いもので,ある意味で貴重なものだと思います。これも大げさに言えばひとつの「文化」で,誰にも否定できるものではありません。その空間でしか得られない「安堵感」や「充足感」があったのだと思います。閉鎖のショックから,少しでも早く立ち直られて,良い思い出として記憶に留められるよう祈っております。
  “
kim”さんも,かなりのザウス党…?だったようですネ? それもご自分の技術を高めるための「道場」的な意味合いが強い…。(^I^) “kim”さんだけに限らず,ザウスに良く行かれた多くの方々の目的がそうだったろうと思いますが,ここでいろいろな技術を試されたり,会得されたり…という方も多かったのだと思います。言ってみれば,ゴルフの打ちっ放し…と言うと語弊があるかもしれませんが,それだけに「ひとつにこと」に打ち込んで勉強できる,という利点があったはずですネ?。来年の春が怖い…ということですが,またザウスに代わる良いトレーニング方法が見つかることを祈っております。(^I^)

  年を経て,有ったものが無くなり,無かったものができる…世の常とはいえ,ザウスの閉鎖…どことなく“スキー”を愛するものとして一抹の寂しさを感じます。



Oct.
/01/2002 (火) 小雨
  今日から10月…神無月です。俗に,この月は神様がどこぞで会議を開くため近くに居なくなり,それで「神無月」というとか…? 私の心のどこかにはいつも「神様」みたいな存在があり,良くも悪くも見通されている…という気がしています。今月は居ないのかな?でもそんな振りをして実はしっかり見られている…カモシレマセン。(^
o^)
     *****
  さて,今日は“Y.K”さんからの
E-mail をご紹介します。実は先日9/28のこの欄に“団体で楽しめるスキー”と題して,集団デモ演技の話をしました。それにさかのぼること2週間,9月の中旬に“Y.K”さんから次のような E-mail を頂いていました。(^I^)
   『 … 実現しようとすると色々問題あるかもしれませんが,とりあえず「アイデア」として,ご連絡だけしておきます。単刀直入に言うと,”「八方スキースクールの先生によるフォーメーションやデモ滑走(ショー)」を決まった曜日の決まった時間・場所でちょっと披露する”というものです。(大袈裟ではなく本当に小規模でショー要素的なもの)ディ○゛ニーランドの○○○パレード」ではないですが,スキー場に来た人達が,何か楽しめる場所・イベントが無いか と考えた時に,ふと思いついたものです。技術選で見るような最新テクニックの披露ではなく,上手い人達が,楽しそうに滑っている イメージです。僕個人的には,インタースキーのビデオとかは,年代の古いものでも,見てて楽しくなってきます。例えるとそんな感じです。…』

  私の日記も,このことが頭の角にあったのかもしれませんネ?。
  楽しさ,あるいは共同で仕上げる作業…という意味で,他人と歩調をあわせる,ということの面白さを実感するには集団演技が適しています。ただ,野球やサッカーのように「
VIP」の生まれる可能性はありませんが,シンクロナイズドスイミングのような,全体としての美しさ…みたいなものです。これを音楽などに合わせて演技したらまた面白いかもしれませんね?!(^I^)
  そう言えば,以前,私が八方尾根火祭りの係りをしていた時,夜の演目でスキースクール教師による集団演技を,「♪♪♪音楽♪♪♪」付きでやったことがあります。ゲレンデが結構広いので,スタート位置とスピーカー位置が少しずれてしまい,遠くの演技では「音楽」と「振り」が合いませんでしたが,近くに来るにつれてマッチングし始め,妙な面白さを感じたことがあります。最近では,このような集団演技はこのような「火祭り」の時ぐらいしか行いませんが,これを教師の研修会などで採用したいと思います。研修会は午後4時過ぎ,名木山を中心に行いますので,ひょっとすると一般の皆さんのお目に掛かる機会があるかもしれません。できれば,一般スキーヤーのグループ演技なんかも,その場所で互いに披露できたりしたら面白いかもしれませんね?(^
I^)
  集団演技に限らず,今シーズンは夕方の教師研修会を充実したものにしたいと思っています。私がスキースクールの教師になりたい!と思った直接の要因は,八方○根スキースクールの夕方の教師研修会を見てのことでした。あの集団の中で自分も一緒に研修を受けられたらイイだろうなぁー!!!…と思ったのがそのキッカケです。皆さんに少しでも参考になるような,良いイメージを与えられるような,そんな研修会をしたいと思っています。
  八方の夕方の研修会…これが名物になるとイイですね!(^
I^)