December
2002

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
Ski Top   【TOK】への Mail
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 What's Today ?

What's Today ?

12/31 ハーモニー
12/30 行って来まァァす!

12/29 最善を尽くす
12/28 技術研修会の宝石
12/27 感度の良いセンサー
12/26 気配りレッスン
12/25 レッスンパターン
12/24 新人のエネルギー
12/23 辛口批評
12/22 全く違った印象
12/21 美しいフォーム
12/20 検定目あわせ
12/19 バッジ検定のポイント
12/18 楽しいスキー
12/17 イメージ言葉の威力
12/16 【Letスキー】の一端
12/15 雪と仲良く…
12/14 丸山庄司さんの言葉
12/13 検定部理論研修
12/12 お役に立てたら…(^I^)
12/11 検定員の目
12/10 ホルダーで合格!
12/09 満足できるスキー
12/08
トホホ…(=_=;)
12/07 感じる三要素
12/06 主任教師研修会
12/04 スキーの基本
12/03 ホルダー意識
12/02 何か良い事
12/01
サッカー・スキー

*** これまでの日記***


*  2002年10月

*  2002年9月

*  2002年8月

*  2002年7月
*  2002年6月
*  2002年5月
*  2002年4月
*  2002年3月
*  2002年2月
*  2002年1月
*  2001年12月
*  2001年11月
*  2001年10月
*  2001年9月
*  2001年8月No.2
*  2001年8月No.1
*  2001年7月
*   2001年6月


*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 

 

 

 

 

 

 

 



Dec.
/31/2002 (火) 小雪
  今日は小雪が舞っています。
  2002年も今日で終わり,明日は新しい年を迎えます。この一年を振り返るといろいろなことがあったことを思い出します。良かった事も,残念だった事も,それら全てを含めて,良い年だったと思います。皆さんにもいろいろお世話になりました。ありがとうございました! 来年,2003年も良い年になりますように!(^I^)

       *****

 
  さて,昨日は“Doi”さんご夫妻のプライベートレッスンでした。毎年レッスンをさせていただいていますが,今回はシーズンインの調整と今シーズンの課題確認が目的でした。
  年末でゲレンデが混んでいたので,午前中は名木山をメインに「プルークポジション」の確認から始めました。この練習は,「スキーの前後差」を利用したスキッディングの要領を学ぶだけでなく,「加える圧」と「受ける圧」の違いを確認するための良い方法でもあります。さらに,特に「受ける圧」の意識は,角付けを緩めながら圧を減じ,ニュートラルに移行する…という「クロスオーバー」のためにもイイ練習となります。つぶやきの言葉は,♪♪♪探るぅー…引くぅー…探るぅー…引くぅー…♪♪♪でした。(^I^)
 午前中はスキッディング要素のこの練習を繰り返し行ないました。お二人とも自分から雪に仕掛けてターンをする,ということが少なくなり,自然な下肢の動きが見えるようになって,スキッディングにもかかわらず躍動感のある,見ていて気持ちの良い滑りをされていました。(^I^)
  午後は場所をパノラマからスカイペアに変えて,カービング要素のターンを学びました。カービング,といってもギンギンとしたものではなく,スキッディングの洗練された形のカービングです。カッターの刃をスキーの前部に意識し,その刃で斜面を切っていくイメージのターンや,スクリュードライバーでネジを雪面に埋め込んでいく意識の練習を通して,「切れる」ということはどういうことなのか?を学びました。つぶやきの言葉は,♪♪♪ホォールドォー…引くぅー…センサー…ホォールドォー…引くぅー…センサー…ホォールドォー…♪♪♪でした。
  「引くぅー」の時のクロスオーバー意識は,整地だけでなくコブや悪雪にも有効なので,セントラルコースを降りながらいろいろな条件で試してみました。その後白樺ゲレンデでセンサーとホルダーをいろいろな場所に意識して,その時々のフィーリングを試してみました。
  お二人とも“「身体の特徴・用具の特性・自然条件」を生かす”ということが実によくお出来になられたと思います。決してハードなモノでは無く,こころ静かで雪と一体感のある滑りが出来ていました。これこそがどんな斜面でも,どんな雪質でも,「雪」を楽しめるスキー…というものだと思います。
  お二人には「ハーモニー」のとれた本当に「自由で美しい滑り」を見せて頂きました。どうもありがとうございました!(^I^)




Dec.
/30/2002 (月) 快晴!
  今日はイイ天気になりました!(^I^) 気付いてみるともう2002年もあと一日を残すだけ…になっていました。今年の冬はここ数年の中で最も忙しい年になりそうです。多くの方から E-mail 頂いていますが,返事が思うように書けません。お許しください…。この日記を通してお詫びいたします…(=_=;)。皆さんも良い年末と新年を!(^I^)
       *****

 
  さて,昨日も「名木山教室」の主任でした。ここ3日間主任として務めましたが,本当にいろいろな教師が居るなぁー…とつくづく思いました。そして,この教師の数の多さが八方尾根スキースクールのひとつの売りだなぁー,とも…。前にも書きましたが,人にはそれぞれの性格がありますが,その性格の特徴,つまり個性をレッスンに使えば教師の数だけの指導法が生まれることになります。今シーズンは「教師+1」ということで基本方針をインストラクターみんなに伝えていますが,これがうまく花開くことを願っています。(^I^)
 さあて,今日は天気も良いし,気を張ってレッスンです! 行って来まァァァーす!(^I^)




Dec.
/29/2002 (日) 吹雪
  今日は風が強そうです。リフトが運休しないことを祈っています。昨日の八方尾根…まずまずの人出でした。下よりも上のほうが混んだみたいですね!
       *****

 
  さて,昨日も「名木山教室」の主任でした。
  八方尾根スキースクール…今年は新しい企画が多く,その趣旨を生かす上で,企画に携わった人間がお客様にいろいろご案内する役を担当しています。
  昨日から「マルティン・グガニック+嶺村聖佳 スペシャル」が始まりました。多くの方が参加してくれていて,グッキーもその熱意に応え,一日約6時間に近いレッスンをしてくれています。嶺村聖佳さんも客員教師で来てくれていますが,その熱意は同じで,お二人には本当に頭が下がります。そのお二人の熱意に加え,昨日は天候も最高で,キット素晴らしいレッスンを受けることが出来たと思います。(^I^) 今日は残念ながら吹雪ですが,これはまたこれで,昨日とは違った“スキー”経験をお客様に堪能していただけると思います。素晴らしい教師とスキー環境…。これを生かしたレッスン企画をどしどし提供させていただこうと思っています。(^I^)
  「Kids School」もおかげさまで順調にスタートし,お客様に喜んでいただいています。何よりも嬉しいのは,担当の役員の努力もさることながら,教師各人が昨年までの「ちびっこ教室」と違った視点,「情操教育の一環」という気構えでレッスンにあたっていてくれることです。細かいことではいろいろ問題がありますが,スタートして本当に良かったと思っています。
  主任としてスクールに詰めていると,スキーやスノーボードを楽しみにお越しいただいた方々のご要望が良く見えます。一人でも多くの方が満足してお帰りなれるよう最善をつくさせてもらおう…そう思った【TOK】でした。



Dec.
/28/2002 (土) 快晴!
  昨日は風が強く運休のリフトも出ましたが,今日はその風も止んで,快晴無風の良い天気です。皆さんはこの年末どのようなご計画ですか?
       *****

   さて,昨日は「名木山教室」の主任でした。八方尾根スキースクールには,名木山本校の他,兎平,咲花の教室があります。これから年末,年始にかけて,各教室とも忙しい日が続きます。今シーズンは特に「Kidsスクール」を毎日開催することになった関係で,てんてこ舞いになりそうな気がします。もうすでに学校は休みに入っているところが多く,ここ数日子供の姿がゲレンデに多く目立ちます。多くの子供さんたちが大きくなっても雪の自然を楽しむ心を持ち続けられるよう,教師も頑張っています。
  夕方4時から6時まで技術部主催の今シーズン初めての「教師技術研修」を行ないました。担当は「宮下征樹」でテーマは“ヒネリ要素の小回り”でした。最近カービング要素の多い小回りをする機会が多いのですが,その前段の技術として,「ひねり要素」の大切さを説いていました。この中で勉強になったことは,「トップコントロール」と「テールコントロール」のとらえ方で,「身体前後のポジショニングはいつも同じではなく,ターン始動期は前に,終了期では後ろに軸が傾くが,これは雪面抵抗を受けることから生じるその圧変化に対応する姿勢である…」ということでした。圧変化に対応するために抵抗が少ないターン前半では身体が前に行き,抵抗が多い後半では軸が後方に寝る…という考えは,抵抗抜きの「身体の前後移動」思考とは全く異なるものだということを学びました。そういう意味で「テールコントロール」という言葉の意味も,横方向への「テールの横ズレ」を意識したものではなく,「斜面縦方向の圧コントロールをスキー板のテール側で行なう」…という意味があることを勉強しました。
  もうひとつ,「ひねる」という感覚と「ひねられる」という感覚の違いを明確にすることの大事さも学びました。ターン始動期においては「ひねる」という感覚が少しあるものの,それがターン中盤から後半にかけてどこまで持続させるか?そして,いつ「ひねる」感覚を「ひねられる」感覚に移行し,いつ角付けを緩めながらフラットに持って行くのか?。斜面条件でそのタイミングの取り方は異なるけれど,この意識の大切さ,も学ばせてもらいました。(^I^)
  研修ではいつも,講師が解説の中で発してくれる言葉々々のなかに「宝石」が隠れているものだなァーと思いますが,昨日の「宮下講師」の言葉からも,本当に大事なことを学ばせていただきました。ありがとうございました! (^I^)
  若い教師諸君も,彼の言葉の中に秘められていた宝石に気付き,その宝石を見事に磨き切って欲しい…そう思った【TOK】でした。
  



Dec.
/27/2002 (金) 雪
  今日急用で早出…。UPが遅れました…(=_=;)
       *****

    昨日は“His”さんと“Taw”さんのプライベートレッスンでした。この4月にもレッスンをさせていただきました。その時は春の雪で重い条件でのスキーでしたが,今回は打って変わって粉雪や柔らかい雪でのレッスンになりました。“His”さんはテクニカルを,“Taw”さんは八方での1級合格を目指しておられるとのことでした。
  滑りを拝見すると,春のときのクセがお二人ともかなり改善されていましたが,“His”さんは大回りと中回りは抵抗を受ける意識が少し少なく,小回りではクロスオーバーの際,スキーがやや横移動していました。“Taw”さんは腰から折れるクセが幾分残っていて,小回りもクロスオーバーが苦しそうでした。
  雪の抵抗を受け止める感覚が春の雪とは違って軽くなっているため,センサー部分にしっかり感覚を集中させ,ほんの少しの圧変化も見逃さない集中力があればもう少し身体のフォームも自然なものになると思います。お二人とも圧変化やその方向に対する意識が春の時より少し軽くなっているようでした。
  そこで,今回は先ずスキッディングでの「プルークポジションにおける圧感覚」を磨くことにしました。プルークポジションから圧を加えて左右の荷重バランスを崩し,それによってターンを導く方法と,片方の圧を減じてターンを導く方法を体験してもらいました。圧を加える感覚と引く感覚では全くそのターン感覚が異なるのですが,この両者の違いが結局は【Doスキー】と【Letスキー】に分かれて行くことを体験しました。引く意識からは,舵取り期に「圧をもらってターンすること」と,クロスオーバーで「ベンディング的な動き」を誘導すること,ができるようになります。午前中は中回りターンでこの練習を繰り返しました。つぶやきのリズムは♪♪♪センサァー…タッァーチ…センサァー…タッァーチ…♪♪♪でした。(^I^)
  午後は「小回り」から始めました。お二人とも胸の向きがフォールラインからはずれ,やや進行方向を向いてしまうので,ターン後半にターン内側の人差し指を谷側,つまりフォールラインに向ける意識でターンをしてもらいました。「ありがとう・ターン」の変形版ですが,お二人ともこのことと,クロッシングの意識で小回りが早朝のそれとは別人のようになりました。(^I^)
  その後,セントラルコースを使い,粗踏み状の斜面で中回り,小回りを行ないました。粗踏みのところだろうが,コブだろうが,クロッシングの使い方いかんで次のターン雪面ホールドを素早くできるので,このことに意識を払うことと,その後の雪面抵抗をしっかり受け止めることを注意してもらいました。
  軽い雪ほど「センサー部分にしっかり感覚を集中させ,ほんのわずかな圧変化も見逃さない」ということが大切なことを学んでいただきました。(^I^)
  多分,今日は昨日のレッスンを生かし,粉雪を思う存分楽しまれている事でしょう!(^I^)




Dec.
/26/2002 (木) 小雪
  昨日昼ごろから重い雪が降り始め,夕方から真夜中まで結構な降雪がありました。(^I^) このところ降雪が無く,心配していましたが,これで一安心!といったところです。昨日の願いが天に通じたのでしょうか?(^I^)
       *****

    さて,昨日は「新人助教師」現場スタート前の最後の研修でした。これまで数日間,八方尾根スキースクールの教師として現場に立ってもらうための,ノウハウや心構えを話して来ました。昨日でそのための研修も終了し,今日からは各教室に散って,実際のレッスンに携わります。たぶんここ二日くらいは,レッスンのアシスタントとしての見習い業務になると思いますが,各人が教師としての自覚と自信を持って努めて欲しいと願っています。(^I^)
  さて,過日“H.K”さんから貴重なご意見を E-mail で頂戴しました。その要旨は「…昨年レッスンを受けたが教師の気配りが無くつまらないレッスンだった。教師の対応如何でその時々のレッスンが楽しくも辛くもなる。教師の謙虚さや気配りが楽しいスキーのためには必要である。今年は昨年に比べ気持ちの良いレッスンと検定が受けられた。すばらしいスキースクールを目指して欲しい…」というものでした。
  八方尾根スキースクールには約200名の教師が居ります。できるだけ生徒さんに不快な思いをしていただかないよう気をつけていますが,中にはご指摘のようなレッスンをしてしまう教師がいることも事実として認めざるを得ません。今,指導部の要職を任せられている自分として,このような教師の根絶に努めていますが,「ローマは一日にして成らず…」のことわざどおり,直ぐには思うように行きません。私の所属するスキースクールが素晴らしい教師の集団だとは思っておりません。少しづつでも良いから,“H.K”さんの仰るような心温まるレッスンが出来る教師の集団にしていきたいと思っております。皆さんからご叱責をいただきながら,それを改善し,素晴らしいスキースクールになれるよう目指しております。今後とも貴重なご意見をよろしくお願いいたします。この度は貴重なご意見,本当にありがとうござしました。
  今日から現場でレッスンにあたる新人諸君も,ぜひ皆さんに信頼され,そして愛される教師に成長できるよう…そう願いながら,“H.K”さんの E-mail を再読させていただきました。ありがとうございました。(^I^)




Dec.
/25/2002 (水) 曇り
  今日も曇り空でスッキリしない天気が続いています。八方尾根も下の方,名木山や白樺は石が顔を出し始めた所も…。何とか年末に間に合うように降雪期待です。
       *****

    さて,昨日は「助教師」の研修会でした。新人の諸君と2,3年目の助教師合同の研修会でテーマは「スキッディングからカービングへ…」でした。
  カービング時代にスキーがうまくなった若手教師はどうしても「プルークポジション」が甘く,すぐにカービング要素の滑りに走りがちです。そこで,しつこいくらいに斜行系の練習を行ないました。斜行系の「迎え角」要素が結果として次のターンの始動期のキッカケになる事を理解してもらい,プルークボーゲン⇒シュテムターン⇒基礎パラレルターン大回り⇒基礎パラレルターン小回り…と進めました。
  「目隠しターン」では,雪の抵抗を受け止め,身体が自然にその抵抗に反応するところに自然なフォームが生まれる要因があることを学びました。また「兎平から名木山までのノンストップ小回り」では,落下エネルギーを回転エネルギーに変える意識が大事であるということ,クロッシング的な角付けの切り替えが重要であること,「ネジレ−戻り」の力を利用する事が大切であること,を学びました。
  午後はカービングへの展開で,車の運転をイメージした「ドライビング・ターン」や,飛行機の急旋回をイメージした「エアプレーン・ターン」が,自然なカービング要素のターンを生むことを体験しました。また戦闘機「ゼロ戦」が「グラマン」を追撃するイメージの「ゼロ戦・ターン」が,カービング要素を使った総合滑降的な滑りになることも体験しました。このゼロ戦・ターンでは,教師諸君の滑りが活き活きし,フォームにこだわった形だけのカービングターンとは全く違った,実に流れのある美しい滑りを見ることが出来ました。(^I^) イメージがどれだけスキーヤーの滑りに影響を与えるか?という典型を見た気がします。
  研修の最後には,手を頭にやったり,小さくなったり,360度回転したり,後ろ向きに滑ったり…普段は行なわないいろいろ動作を交えた総合滑降を楽しみました。
  “スキー”はひとつだけではなく,いろいろな楽しみがあることを,教師自身が知らなければ良いレッスンは出来ません。昨日の研修を参考に,いろいろなレッスンパターンを各自が組み立ててくれる事を祈りながら「シーハイル!」で研修を終えました。(^I^)




Dec.
/24/2002 (火) 曇り
  三連休も終わり,今日はクリスマスイヴです。みなさんはどのようなイヴを計画されていますか?。「メルツェン」はどうしよう???? (^I^)
       *****

    さて,昨日は「新人助教師」の研修会でした。今シーズンから新しく教師の仲間入りをした総勢25名の研修です。
  午前中は理論研修会と初心者への指導法が中心になりました。テーマは「滑る」ということの意味でした。現今は「回転する」ことに“スキー”の楽しみが集約されていますが,元々は斜面を滑り降りる快感がありました。つまり「直滑降」の楽しみです。まっすぐ滑る事の快感を知らないスキーヤーが結構居ますので,初めに直滑降で,まっすぐ滑る経験をしてもらいました。
  午後は「プルークボーゲン」から始め,プルークポジションがその後のシュテムターンや基礎パラレルターンにおおきく関係していて,本当に大切な技術であることを学びました。多くの新人助教師はカービング時代の申し子で,横にズレて滑る事が苦手です。セントラルコースを使って斜行系の技術の大切さを学びました。
  昨日は,若い教師諸君のエネルギーが感じられました!。多くの新人諸君が,来春までにどれだけ大きく成長するか?楽しみです。できるだけたくさんの果実を得て,それぞれの地域に帰って欲しい…そう思っています。(^I^) 




Dec.
/23/2002 (月) 曇り
  三連休最終日も曇り空で始まりました…。少しは太陽の顔が見たいこの頃です…。(=_=;)
       *****

    さて,
昨日は“Kim”さんご夫婦のプライベートレッスン二日目でした。
  一昨日の続きで,主に「足裏感覚」と「体感感覚」を磨くトレーニングをしました。滑り方やターン円弧に関係なく,とにかく足裏で「雪の状態」…硬さ,斜度,前下がり,くぼみ,雪質等に気を配って滑ることから始めました。これは「身体全体のセンサー」を研ぎ澄ます訓練で,いかに状況に合った姿勢やフォームが自然に現れるか?を確認するためのものです。
  次に場所をリーゼングラードから黒菱,スカイラインに移し,いろいろな条件での雪面抵抗の捕らえ方を学びました。そのキーワードとなるのは「エネルギーライン」ですが,この時,スキーのどこにセンサーを意識し,身体のどの部分をホルダーとして意識するか?ということをいろいろ試してみました。どのような条件でも安定して滑るには,「急激な変化をしない!」ということです。例えば「小回り」なら小回りなりの回転半径になり,大回りや中回りに比べれば,どうしても横方向の動きが多く出てきますが,それでも,いかに横方向のブレを少なくし,雪面とのコンタクト圧の変化を少なくするか?ということが大事になります。このことを,急斜面,悪雪,緩斜面の中でいろいろ試してみました。ターン前半での「グラインド意識」や,角付けの切り替え時における「クロッシング意識」がどのように役に立つか?を兎平コブ斜面での中回り,セントラルコース急斜面での中回り,小回り…で試してみました。
  午後は,検定の現場を横目に,二級合格レベルの滑りついて学ぶことから始めました。奥さんは今年二級合格を目指されています。私の目ではとうに合格の域には達していますが,それでもどういうところがポイントになるかを学びました。大回りではホルダーをみぞおち付近にすることで,また中回りでは外わき腹付近に,そして小回りではホルダーを外腰付近に意識することで,これまで見たことの無い様な,安定したそしてスピード感溢れる滑りをされるようになりました。二級合格間違いなし!です。(^I^)
  “Kim”さんは大回りと中回りについては申し分なく,テクニカル合格圏内ですが,「小回り」についていろいろ悩んでおられました。その理由は,ご自分の滑走イメージと評価の観点が一致しないところから来るものです。これまで長い間滑られていたやり方…「ターン後半角付けを一気に強めて圧を求め,その反動を一気に解放に結びつける…」というやり方では,丸い円弧が描きにくく,圧変化が急激な分だけバランスを崩しやすくなり,テクニカルレベルとしては寂しいものがあります。“Kim”さんも,実は圧変化を急激にしないやり方もお出来になるのですが,それでは回転半径が大きくなり,ユッタリとしたリズムになってしまう…というご自分なりの判断が強く反映し,ご自分で納得できない!…という感覚がのこっておられるのです。しかし,「小回り」は文字通り「小まわり」であって丸い円弧を描く事なのです。テクニカルレベルの滑り手としては,ご自分の感覚は感覚として,幅広い滑りがお出来になる事が必要です。もし,ある滑りが要求されたら,それをそれとしてクリアできる適応力を身に付ける…ということです。“Kim”さんの場合,あとはいかにご自分自身が,ご自分の固執した滑りに対して決別ができるか?ということだと思います。辛口でゴメン…ネ。
  お二人とも,当面の目標をクリアできる実力にあるのですから,あとは自信を持ってその場に臨んで欲しいと思います。合格,楽しみにしています!(^I^)




Dec.
/22/2002 (日) 小雪
  今朝は曇り空…。今日一日曇りで,夜の間だけ晴れ間が出るとか…。この連休,天候には恵まれない連休…で終わりそうです。(=_=;) 皆さんはどちらで?
       *****

    さて,昨日は“Kim”さんご夫婦のプライベートレッスンでした。“Kim”さんとは数年前からのお付き合いで,旦那さんはテクニカル合格を,奥さんは,どのような斜面でも楽しみながら滑ることを目的としています。
  お二人の滑りは何度か拝見していますので,それを基に今回は「カッターナイフターン」から始めました,傾け角や圧を強くすることでカービングターンをしようとするのではなく,庖丁で野菜や魚を切るような積もりで,優しくスキーを縦に走らせるイメージを養うための練習です。この練習は強い圧だけに頼らず,ソフトに雪面を捕らえ,シャインーン…というような感覚で滑ることが結果として「切れるターン」につながることを学ぶための練習です。迎え角意識を敢えて持たず,正対気味で前方に進行する意識が学べます。特にアイスバーンの中回り,大回りの時の滑走感覚に適しています。
  次に,迎え角を少し意識した「ジュース浴びターン」の再確認をしました。スキーがたわんでいることを条件に,センサー位置に置いた“オレンジ”がつぶれ,そのジュースが身体に掛かって来るイメージの「ジュース浴びターン」です。この練習は斜面移動を容易にし,積極的に雪面抵抗を受け止めるための練習で,「進んでジュースを浴びよう!」とする意識が大事になります。この“オレンジ”を置く場所を「センサー」,そしてジュースを浴びる身体の位置を「ホルダー」と呼び,その間にできるラインを「エネルギーライン」と呼ぶことにします。この練習でのつぶやきの言葉は,♪♪♪クロォーツス(Cross)…センサー(Orange)…ラァイン(Line)…クロォーツス(Cross)…センサー(Orange)…ラァイン(Line)…♪♪♪です。“Kim”さんは時々♪ラァイン(Line)♪から♪…クロォーツス(Cross)♪に掛けてを急ぎすぎのきらいがありますが,奥さんは良いリズムで滑られていました。
  その後,クロスオーバーの練習をしました。今回も重心をスキーに対してクロス感覚ではなく,重心の下をスキーが通り過ぎていく感覚の練習です。テクニカル受験では「ベンディングターン」を行なうのに必須の項目と言っていいでしょう。これがうまく出来るようになると,クロスオーバー後の雪面の捕らえが格段に早くなります。
  午後は「小回り」の練習から始めました。“オレンジ”の位置をつま先に意識し,そこからジュースが身体に掛かって来るイメージです。結果的に上半身の向きはフォールラインになり,雪面抵抗を受け続けて脚が絞り込まれて行く感覚です。奥さんはジュースが“重心”にではなく,外腰に掛かるイメージを持つ練習をしてから飛躍的に良くなりました。その原因は上半身がフォールラインをキープできるようになった事にあります。(^I^) “Kim”さんは以前から小回り後半の抵抗の捕らえ方に迷いがお有りになるようで,昨日は「粘りのあるターン」をイメージして滑る事を薦めさせて頂きました。“Kim”さんは,どうしてもターン後半圧の強いコンタクトを無いと不安なようなのですが,安定性のある滑らかな小回りのためには,「圧変化が急激でないほうが良い…」ということを話させていただきました。
  以上の基本練習後,スカイライン,黒菱,兎平…といろいろ場所を換えて,習得した技術を応用して滑ってみました。特にびっくりしたのは奥さんの滑りで,昨年のイメージとは全く違った印象を受けました。兎平の斜面でも臆することなく,エネルギーラインをキープした斜面移動がお出来になり,どんどん場所移動ができるようになられていました。(^I^) 当面の目標の「どのような斜面でも楽しみながら滑ること」…は半分以上クリアされている,という印象を受けました。“Kim”さんも「小回り」に関する迷いが無くなれば,中回り,大回りが素晴らしいだけに,テクニカル合格もすぐそこだと感じました。
  今日もお二人のレッスンがありますので,どのようにまた進歩されるのか楽しみです。(^I^)
  では,行って来まァーす!(^I^)




Dec.
/21/2002 (土) 曇り
  今朝は曇り空です。昨日は午前中は雲の中でしたが,昼過ぎからその雲が取れ始め,黒菱近辺は最高の状態になりました! 今日は一日曇り空で,夕方から雪になる模様です。皆さんはこの連休土のようなプランでお過ごしですか?
       *****

    さて,昨日は“Matu”さんのプライベートレッスンでした。“Matu”さんは八方尾根スキースクールのスペシャル企画にもご参加いただいている方で,今回はテクニカル受験に向け,その技術的な要点を学びたい…ということでの受講でした。
 
 滑りを拝見すると,なかなか要点を抑えた良い滑りをされていましたが,クロスオーバーの仕方に少し難があるのと,その後の抵抗を捕らえようとする方向がイマイチ定まっていないように見えました。そのためスキーが横から横への運動になりやすく,雪の抵抗をしっかり受け止めた躍動感のある滑りができにくくなっていました。
  そこで,先ずクロスオーバーの開設から始めさせていただきました。スキーに対して重心が位置を入れ替える意識で滑る「クロスオーバー」と,重心の下をスキーが左右に通り過ぎていく意識の「クロッシング」の違い,また,スキーのどの部分が交錯するのか?ということを明確に意識する…ということの大切さと,その要領を学びました。リーゼンコースを三本ほど滑る中で,このことをメインテーマに,時々スキッディングやカービングの意味を解説しながら練習をしました。
  また午前中の後半は「エネルギーライン」のセンサーとホルダーについても,その意味を解説させていただき,クロスオーバーからセンサーに意識が行き,続いてエネルギーラインが意識できて,ホルダーにエネルギーが収まる…という,♪♪♪クロォーツス(Cross)…センサー(Orange)…ラァイン(Line)…クロォーツス(Cross)…センサー(Orange)…ラァイン(Line)…♪♪♪の練習をしました。
  この一連の練習で,“Matu”さんのクロスオーバーは見事にスムーズになり,次のターンの捕らえが抜群に良くなりました。
  午後は雲が取れた黒菱のゲレンデで「小回り」の練習から始めました。やや体の「ネジレ-戻り」の使い方がしっかりしていなかったので,「ありがとうターン」の練習や,クロスオーバーから次の外足の捕らえを「スクリュードライバー」的にイメージして滑る事などを混ぜて練習しました。最後には,スキーがたわむ事によって蓄積されるエネルギーと,「ネジレ-戻り」のエネルギーが見事に一致するようになり,切れと躍動感ある滑りが出来るようになられました。(^I^)
  この滑りをコブでも応用して滑ってみました。大事なことは,コブの高い部分でクロッシングを意識しスキーの進行を止めないこと,クロッシングの後は出来るだけ早くスクリュードライバー意識を持ち,斜面移動を心掛けること…でした。整地での小回りと全く同じ意識が大切だということを学びました。あとはできるだけ数多くコブの斜面でこれを経験する事です。(^I^)
  最後にセンサーとホルダーをいろいろ換え,その時々で雪面ホールド感がどのように変わるか?ターン円弧やスピードがどう変化するかを?試してみました。
  一日のレッスンで,スキーの動きが滑らかになり,身体の動きも無理がなく,エネルギーラインがビシッと決まった滑りになられました。(^I^) まさに雪の自然にマッチした自由で美しい滑りをされるようになりました。きっと短い将来の間に,テクニカル合格!のNEWSが聞けることと思います。(^I^) 
  夜は遠い所を「メルツェン」に来て頂きました。美味しそうにお飲みになるなるお姿も,その場にマッチしていて「美しいフォーム」でした!(^I^) 
  お疲れ様でした! そしてありがとうございました!




Dec.
/20/2002 (金) 曇り
  今朝は昨日より雲が高いですが,それでも雲が…。降雪か晴れか…どちらかになってくれると気分もサッパリするのですが…。でも,まぁこういう天気もイイか?(^I^)
       *****

    さて,昨日は八方尾根スキースクール,今シーズン最初のバッジテストにあわせ,検定員資格を持つ教師の「検定目あわせ」を行ないました。白馬山麓のスキースクールからも約10名の検定員が参加し,総勢約50名の研修会でした。
  午前中は“大谷陽一”さんにお願いして約1時間半,理論研修を行ないました。検定の趣旨および,検定に求められる各級別の技術的内容を良く理解するための理論研修で,各教師とも理解が深まったと思います。
  午後はゲレンデに出て,実際に行なわれている「規定種目テスト」を遠巻きに見ながらの研修でした。検定を行なっている現場で示される得点ポイントと,研修会に参加の各検定員が評価する得点を比べながら,各検定員の見る目を養いました。
  検定後,スクールに戻って,この研修会の総まとめをしましたが,そこで出された意見の中で次の2点が重要課題として討議されました。
  @技術レベルの評価を「合否」で見がちなので,あくまで「ポイント配分」という視点で判断し,優れた技術には高いポイントを,劣っている滑りには辛いポイントを出せるよう,各検定員が勉強すること。
  A面体の斜面設定を誤らないようにすること。言ってみれば「検定の斜面設定」は答案用紙の試験問題そのものであり,もしその設問が適当でなければ,期待した答えは得られない…ということになる,ということで,受験生が検定で意図した滑りが発揮できるよう,斜面設定と選択を良く考慮すべきである。
  …以上2点を重要課題として,これからの検定で留意する事を確認しました。
  実際受験された皆さんには,大勢の検定員が遠巻きに見つめる中での受験で大変迷惑をおかけいたしましたが,協力をいただき本当にありがとうございました。




Dec.
/19/2002 (木) 曇り
  今朝はどんよりと曇っています。昨日は曇りの予報でしたが,結局10時頃から晴れ間も出て最高のスキー日和になったのですが…。今日もヒョッとしてそうかな?
       *****

    さて,昨日は「助教師研修会」担当でした。この時期は,シーズン初めの調整を兼ねて,校内の研修会が多く開かれます。
  昨日は検定員資格を有する助教師11名の「検定講習会」でした。3,4,5級はレッスンの中で検定資格を有する指導員が「実践種目講習テスト」を行なうだけで,合否の判定ができますので,その対応も視野に入れての研修会でした。
  午前中は5級から3級までのバッジテストの要領について勉強しました。この段階ではスキッディングターンが主流で,その基本となるのは「プルークボーゲンのポジション」です。4級のシュテムターンでも,3級の基礎パラレルターンでも,外スキーの動きはプルークボーゲンの外スキーの運動そのもの…になります。これが低速でのスキーの前後差を利用したスキッディングターンの基本的な考え方になるわけです。50ポイントで5級合格,55ポイントで4級,60ポイントで3級が合格となりますが,その得点の差は運動要領の滑らかさ,スピードの遅速によって配分されます。5級から3級まで,技術的関連上はどのようなつながりがあるか?…を実際の合格基準ポイントの滑りを雪上で演技し試してみることで確認しました。
  午後は2級と1級の検定要領について学びました。2級の実践種目講習テストは「スキッディング要素」で行なうこと…と決められているので,スキッディングとはなんぞや?ということを再確認しました。そして規定種目の「スキッディング要素+カービング要素」のターンの成り立ちが,スキッディングにおけるスキー板の「たわみ」に起因している…ということも学びました。また,スキッディングでは「C字」形のターンの連続になることも…。
  1級は実践種目が「カービング要素」のターンとなっていますが,この「要素」という言葉の意味は「スキーの横ズレが少ない技術のことで,スキッディング技術の範ちゅうに位置づけられるもの…」(SAJ:日本スキー教程:指導理論編:p69)ということを明確に確認しあいました。ともすればギンギンのカービングターンを追い求めがちな検定では,大事なポイントとして捉える必要があります。また,1級ではターンからターンへの移行が滑らかに,そして「S字」的にできることが大切なので,クロスオーバーをどのようにしたらそれが出来るか?を勉強しました。早い捕らえのためにはベンディング的なクロスオーバーが合理的なのですが,そのためには何が大事なのかも学びました。また1級の規定種目の「スキッディング要素+カービング要素」と,2級のそれはどこがどう違うのか?ということも…。
  検定のためのポイントを洗い直していくと,結局5級から1級に至るまでの道筋が見えて来ます。それはスキーの持つ特徴をどう生かすか?ということに尽きるように思います。スキッディングでは「スキーの前後の長さの違い」が生き,カービングではスキッディングの延長線上にある「たわみ」がサイドカーブと相まって生きて来ます。この「スキーの形状」をどう使うか?どう使えるか?ということが検定では大事な要因となってくるのです。
  検定の5級から1級までを考えることで,スキー技術の組み立てを洗い直すことが出来た…そういう感じの「検定講習会」でした。(^I^)




Dec.
/18/2002 (水) 曇り→晴れ
  今朝は白馬三山は見えるものの,曇り空の白馬です。一時晴れ間が出るようですが,これから明日の昼頃までこの天気が続くようです。一昨日夜の雨がありましたので,もう一降雪欲しいところですが…。
       *****

    さて,昨日はスクールの「総会」に出れなかった助教師のための研修を行ないました。午前中「
助教師のオリエンテーション」と「理論研修」,午後が「雪上研修」でした。オリエンテーションは,毎年シーズンインの時に,そのシーズンのスクールの目標や指導テーマを確認するもので,勤務の初日に全ての助教師がこれを受講します。昨日は20名の助教師がこれを受けました。
  今年は“スキー”をしていて「楽しい!」と思えるようなレッスンをすることと,教師の得意分野を生かしたレッスンをする…がテーマです。午前中の講義では,「“技術”というのは実際の生活の場で役に立つものでなければならない」…ということを頭に入れた上で,「楽しいスキー」をするにはどうしたらいいか?ということを各教師が考えて欲しい…と話しました。ともすれば流行のテクニックを追い,技術偏重になりがちなスキーレッスンを見直し,ひとつの特殊技術だけにこだわらない幅広い技術を身に付ける事で,オフピステやバックカントリーでも楽しめるようにレッスンプログラムを組んでもらうよう要請しました。
  また「教師個人の持つ得意な事」をレッスンに応用し,個性溢れたレッスンをしてもらう事もお願いしました。教師各人の生活スタイルや考え方,価値観が問われることになりますので,一朝一夕で出来ることではありませんが,毎日の生活の中でいろいろなことを勉強し工夫することをお願いしました。つまりは「スキー指導」を通して人間を磨く…ということになりますが,その努力をすることが教師の資質を高めてくれることだと思っています。
  午後はゲレンデに出て,今シーズン最初の雪上研修を行ないました。幸いスキー場上部の方は適当な降雪があり,いろいろな条件で研修をすることが出来ました。パノラマゲレンデで「調整トレーニング」を3本,黒菱に登って「パウダー」を3本,兎平で「コブ」を1本,リーゼンコース半分を「トレーン」,ウスバで「総合滑降」,名木山まで「トレーン」,そして最後はパブリックで「楽しいと思う小回り」…を行ないました。たった2時間の中でしたが,滑ろうと思えばこれだけ豊富なシチュエーションを楽しみながら滑る事が出来ます。技術の事は云々しませんでしたが,多様な技術があるからこそいろいろな場所が滑れ,「楽しい!」ということを感じることが出来る…ということを分かっててもらえたと思います。幸いなことに,八方は本当にいろいろな条件に恵まれています。これを生かす「スキー指導」…研修を受けた助教師諸君には全員感じ取ってもらえた,と信じています。(^I^)




Dec.
/17/2002 (火) 雪
  今朝はみぞれ…。昨日までの天気がウソのようです。(=_=;) でもこういう時もあります。そうなんです,いろいろあるから楽しい! (^I^)
  今日は午前が助教師のオリエンテーションと理論研修会,午後が雪上研修です。
       *****

    さて,昨日は“Mo”さんご夫妻のプライベートレッスンでした。“Mo”さんご夫妻とはここ二年越しのお付き合いで,夏も E-mail などでスキー技術の話しをさせて頂いている方です。“Mo”さんは今年スキースクールの助教師希望でしたがお仕事の都合で断念されたました。しかし,今シーズン,某県の技術選予選に出場し,本選への出場を果たしたい…と考えておられます。
  さて,“Mo”さんは以前拝見した時は急激な角付けが滑りの特徴で,それだけに急激な圧変化が起き,円弧のコントロールができにくい原因となっていました。前回のレッスンではその癖を直すためのトレーニングをし,“Mo”さんもその後それを注意して練習されたと,伺っています。早速滑りを拝見すると,大分圧コントロールが滑らかになっておられました。(^I^) ただ,ターン後半に蓄積されたエネルギーを次のターンにつなげるクロスオーバーの部分が幾分粗雑で,ギクシャクしていました。
  奥さんは滑らかなスキーをされていますが,ややターンを急ぎすぎ,自分からターンを作って行く癖があり,そのためややもすると腰が砕けてしまう滑りになっていました。またターンを意識しすぎのため,スピードに乗って滑ることも苦手のようでした。
  前回エネルギーラインについてのお話は済ましているので,今回はお二人に共通する事項として,「ターン終了期からターン始動期」に至る部分,つまり「クロスオーバーから次のターンのセンサーでの捕らえ」に至る局面の足裏感覚の練習から始めました。小回り系での方がこの「クロッシング」感覚の練習に適しているので,黒菱の斜面をメインにこれを行ないました。どちらのスキーと重心をクロスさせるのか?ということを明確な意識として行なうことで,次のターンの外スキーでの雪面キャッチがうまくできるようになりました。その結果,急斜面でも早い時期からの雪面コンタクトが行なわれ,ターン後半だけに圧が集中して掛かることも少なくなりました。兎平のコブの中でもこの「クロッシング意識」による小回りを試してみました。コブに縦にスキーをぶつけて行くのではなく,あくまでも円弧を描きながらターンをしていくためには,このクロッシング意識が大事なことを学びました。
  午後は,センサーとホルダーをいろいろ変化させ,エネルギーラインがいろいろな太さや長さに変化するイメージを大事にした大回り,中回り,小回りを練習しました。ターンの局面のどこをとっても確実に「エネルギーライン」が見えるということが,滑りの確実性を増し,安定感ある滑りになることを学びました。またターンの始動期で外スキーの捕らえを早くし,雪面コンタクトを強めに探る感覚として“Mo”さんから「スクリュードライバー」的だね?…というご発言がありました。本当にそう言われてみればその通りで,これからのレッスンで使わせていただきます。(^I^)
  そして,レッスンの最後にアイスバーンでの滑り方…ということで,センサー部分に「カッターの刃」を意識し,そのナイフ部分で雪面をソフトに切る感覚の滑りを練習しました。コレが効きました!奥さんはそれまで低速では,もの凄くリズム感が良く,雪面の捕らえも良い滑りをされていたのですがスピードがイマイチでした。それが急変し,ナイフで切る…というイメージをセンサーに持っただけで,安定感を失うことなく,これまで出したことの無いようなスピードで滑って来られたのです。(^I^) そして,“Mo”さんも,幾分ギクシャクしていたクロスオーバーでの身体の前後運動がほとんど無くなり,リズミカルな安定感のある滑りをされるようになりました。「カッターの刃」というイメージが,強い力だけでなく,繊細な力の使い方の意識も大切だよ!…ということをお二人に教えてくれました!
  ある言葉が,強烈にある人の滑りを変えてくれる!…こういうこともあるものだなァー…とつくづく思った【TOK】でした。イメージアプの言葉…大事ですねェー!!!!(^I^)



Dec.
/16/2002 (月) 晴れ
  今朝も晴れの天気ですが,昼過ぎからこの天気も崩れ始め,今夜は雨模様に…。そして明日朝から雪に変わる…との予報が出ています。それにしても,この週末は本当に素晴らしい天候と雪に恵まれた二日間でした。いくら経験しても,その度に「スキーができて良かったなぁー!」と思います。(^I^)
       *****

    さて,昨日は“Kita”さんと“Nishi”さんのプライベートレッスンでした。お二人とも私のホームページをよくごらん頂いている方で,今回はこの「日記の中で語っている言葉の確認」ということでのレッスン受講でした。“Kita”さんは準指導員の資格を,また“Nishi”さんは1級をお持ちで,特に【Letスキー】ということに興味があり,そのメインテーマは何なのか?ということを知りたい…ということでした。
  先ず私のテーマとしている“「身体の特徴・用具の特性・自然条件」を生かす”ということのあらましを説明申し上げ,そのために必要な「感じる三要素」,つまり“感じる「場所・方向・強さ」”の練習から始めました。例によって“オレンジ”を足裏にイメージし,そのオレンジがどのような状態にあるか?ということをご自分で意識しながら滑る…というものです。このことによって,感じるための筋肉が使われ,雪面からの情報を無理なく上半身や脳に伝えようとする身体の機能が作用してくれます。固まったガチッ!とした筋肉ではなく,適度にリラックスした筋肉が使われ,その情報を最も効率良く伝えようとするように,ヒトの身体それ自体が最善の選択をしてくれるのです。つまり,「身体の特徴」が最高に生かされたスキーができる…と言えるのです。
  この練習は約1時間でご理解いただけましたので…ホームページをご覧頂いていると雪上での説明が楽だと,つくづく実感!(^I^)…,次はスキッディングターンの延長線上にカービングターンがあることを勉強しました。「スキーがたわんだ状態」になれば,“オレンジ”の位置は足裏のどこかではなく,スキーのトップ部分にイメージしても構わないこと,そしてこの部分「センサー」から雪の圧を受けてオレンジのジュースが身体に掛かって来る…というイメージのターン「ジュース浴び・ターン」が可能になることを説明させていただき,午前の残り時間をその練習に費やしました。
  午後は「小回り」の練習から始めました。ターン後半,胸とスキー板との間に迎え角を意識してネジレ角をしっかり作り,クロスオーバーを経て,そのネジレのエネルギーが開放されて次のターンが始まることを先ず練習しました。次はクロスオーバーのさせ方を練習しました。お二人とも小回りではこれまでどちらかというと,ターン後半角付けを強め,その反動で次のターンに入る…という「圧変化の多い小回り」をされていましたので,右から左,あるいは左から右へ,という風にスキーが左右に急激に横移動する傾向にありました。そこで,中回りと同じ感覚で圧変化が出来るように,それまでターンをリードしていた「外スキーが“重心”とクロスする」という意識の俗称「クロッシング」の練習をしました。言葉では,♪♪♪(エネルギー)ライン…ポォーン…センサー…ライン…ポォーン…センサー…♪♪♪の練習です。
  続いて,センサーの位置とホルダーの位置をいろいろ換えてみることで,千差万別の「エネルギーライン」が意識出来,その時々で雪面コンタクトの感覚が様々に変わること,そして身体そのものがそのエネルギーラインのイメージによって自然に変わり,最も適正な「滑走フォーム」を作り出してくれることを学びました。(^I^)
  お二人が興味のおありになる【Letスキー】というのは,結局のところ,何をどうイメージしたら,どう身体が反応して,最も理想的なスキーが出来るか?ということになるのだと思います。つまり,感受性豊かなスキーをするためのひとつの方法なのだと思っています。その一端でも掴んでいただけたら嬉しいです。(^I^)【TOK】



Dec.
/15/2002 (日) 快晴
  今朝も朝焼けがきれいでした! 昨日は今年最高の雪質で,大勢のお客様も思いっきり八方を楽しんでいただけた事と思います。(^I^)
       *****

    さて,昨日は“Hana”さんご夫妻のプライベートレッスンでした。“Hana”さんは「10年ほどまえに1級」を取得され,奥さんは「暖斜面ならば大廻りパラレルで滑れるくらい…」ということで,レッスンを受けられました。
  お二人の滑りを拝見させていただいたところ,奥さんは外スキーでの捕らえが甘いのと,支点(荷重点)がしっかりしていないためスキーが不安定になっていました。また“Hana”さんは,軸を傾ける操作が多く,スキーのたわみによるカービングよりも角付け重視のターンになりがちでした。お二人ともさらに安定したスキークルージング,そしていろいろな場所で応用の効く滑りを修得されるにはどうしたらいいか?ということを考慮し,“「身体の特徴・用具の特性・位置エネルギー」を生かす”滑りをするためのレッスンをさせていただきました。(^I^)
  まず最初は“感じる「場所・方向・強さ」”の練習からで,“感じる”ということが身体のリラックスを生み,雪面抵抗を無理なく受け入れるためには大事であることを意味を説明させていただきました。“感じる”感覚を磨くために,例によって“オレンジ”を足裏に意識し,それがどどこに?どれくらいの力で?どんな形になっているかをイメージしてもらいました。“Hana”さんはもともと操作はお上手でしたが,圧の変化が急激で,ともすると荷重・抜重が極端に起こりやすく,ソフトでリズミカルな運動が苦手のように見受けられました。足裏にイメージした“オレンジ”が♪♪♪ギュゥーーフワァーー…ギュゥーーフワァーー…♪♪♪というようなイメージでつぶれたり戻ったり…という意識を持たれることが大事だと思います。奥さんはこの練習で,次第に乗る位置が良くなり,スキーが安定し,身体の動きも滑らかで的確に雪面抵抗を捉えられるようになりました。それまで斜面を下方に落ちるのが出来ず,すぐ横を向いてしまう…とおっしゃっていましたが,中急斜面でもその懸念は払拭され,活き活きとしたスキーイングになられました。
  続いて午後は,カービングターンについて説明させていただきました。現在のスキーでは「角付け」をするだけで,スキーがたわんだ状態を簡単に作り出せますが,その基本は「雪の圧を受けてたわむ」ということにあります。雪の圧を無視して,単に軸を傾けるだけでは俗に言う「腰外れ」のカービングターン,つまり「なんちゃってカービング」になってしまうのです。そこで雪の抵抗を受け続ける…という意識をしっかり持っていただくため,スキーのトップ部分に“オレンジ”を意識してもらい,その“オレンジ”が雪の圧を受けることで,身体にジュースが掛かってくるイメージの「ジュース浴び・ターン」を練習しました。「センサー」「ホルダー」を意識しその両者の間に「エネルギーライン」があるイメージを持ってもらいました。奥さんは,ご自分で意識されていないようでしたが,無理のない「カービング要素」のターンになって来ました。“Hana”さんも,センサーに意識した“オレンジ”が,クロスオーバーではバトンタッチするように左右に渡される…という意識の練習をしてから次第に「圧調整」イメージが沸いて来られたらしく,滑らかな身体の動きになって来ました。この時のつぶやきの言葉,♪♪♪エネルギーライン(Line)…パァース(Pass)…オレンジ(Orange)…ライン(Line)…パァース(Pass)…オレンジ(Orange)…♪♪♪をお忘れにならないようにして欲しいと思います。特に,パァース(Pass)…で“オレンジ”が右スキーから左スキーに,また左スキーから右スキーに,スムーズにバトンタッチされるイメージを大切に…(^I^)
  お二人とも,いろいろな所でスキーを楽しまれておられるようですが,昨日練習した「感じる三要素」を少しづつ磨かれれば,さらに楽しみの幅が広がると思います。雪との会話を楽しむスキー,身体の素晴らしさを再確認するスキー,雪と仲良くスノークルージング…これからも楽しいスキーを!(^I^)




Dec.
/14/2002 (土) 快晴
  今朝は快晴! 昨日までの豊富な積雪で,楽しいスキー日和となりそうです!(^I^) 
       *****

    さて,昨日はスキースクール役員の仕事…。スクール事務所の机の前で過ごしました。
  事務所にいるといろいろな電話が掛かってきます。レッスンや企画の問い合わせはもとより,八方尾根全般のことについて…。積雪量とか,天候とか,駐車場の事とか…まるで観光協会を移した感が…。3人体制の事務所も休む暇が無いくらいです。でも,問い合わせいただける…ということは,お客様に来ていただけるためのキッカケとなることですから,誠意を持って対応させていただいています。(^I^)
  そういえば,私がスキースクールの教師になった頃,当時校長だった大先輩の“丸山庄司”さんに言われた事があります。「スキー教師はスキーが生徒さんより上手で当たり前です。ですからこと“スキー”に関しては自分の知っている知識を基に,自信を持って指導してください。でも,人生の中においては,君よりはるかにいろいろなことを経験された方が,生徒さんとしてレッスンを受けます。ゆめゆめ,“スキー”が出来る事を自慢してはなりません。生徒さんから,人生の何たるかを学ばせていただいている,という姿勢でレッスンをするように…」
 
 今,自分がスクールの教師を束ねていく立場に立ち,この言葉を噛み締めています。仕事や家事に追われ,精神的なリラックスを求めて来てくださる皆さんに,最高の「癒し」を提供させていただく…そして,逆に皆さんからいろいろな人生を教えていただく…。そういう仕事が出来る自分たちは,本当に幸せ者だと思います。
  
今日もレッスン,最善をつくさせていただきます!(^I^)




Dec.
/13/2002 (金) 曇り
  今朝は曇り空で,時々小雪が舞っています。昨日「リーゼンコースOpen!」ということで試走して来ましたが,最適で「Good C
ruisingが出来ました。(^I^) スピードを出すだけでなく,コース全体を味わう感覚で滑りましたが,いろいろな雪質があり,それぞれ面白い感触を感じさせてくれました。(^I^)
       *****

    さて,昨日は「検定部リーダー」の理論研修を行ないました。「基礎スキー技能テスト」の実施要領,評価方法,判定方法…で使われている文言が,どのような事を指しているのか,検定部としていろいろと勉強し,検定がより適正に行なわれるための研修会でした。
  ここで特に議論をしたのは次の点でした。
 @「Skid」と「Carving」の違いは?また「…要素」とは?
 A「角付け」と「軸の傾け」「外傾姿勢」の関係,及びその現れ方の違いは?
 B「内傾」と「内向」の意味,および「ターン始動期」の雪面の捕らえ方は?
 C「両足荷重」と「片足荷重」…「同調運動」と「同時運動」の違いは?
 D「リズム」「タイミング」の良し悪しの判定は?
 E「クロスオーバー」あるいは「クロッシング」で使われることの多い「動く…」という言葉の意味は?
 F「スピードコントロール」と「積極性」,「速さ」「正確性」「安定性」の評価の視点は?
 G検定当日の「雪質の違い」による評価基準の設定は?
 H「到達度」「習熟度」の見極めと「評価ポイント」への反映方法は?
  この研修を通して,確認された事は,「スキー板の形状等の特徴」「人間の身体の特徴」「与えられた斜面情況」を生かした合理性が少なければ,スキー滑走に必要な技術レベルは低い…ということでした。これら三つの特徴を無視したサーカス的な運動は,「技術の到達レベル」「技術の習熟度」という観点からは評価が低くならざるを得ない,ということです。
  また,身体の運動の特徴として現れる「姿勢」は斜面条件や滑走スピードによって千変万化するもので,低速でも高速でも,あるいは斜面条件が異なっても,同じ姿勢や運動フォームがいつも同じように現れる…というものではないことも互いに理解しました。
  今シーズン初めての検定部の研修会でしたが,「スキー技術」を考え,「検定」とは何か?を考えるいい機会となりました。(^I^)
  さて,いよいよ19日から検定が始まります。皆さんの期待に沿えるよう,適正な検定を行ないたいと思っております。みなさん,よろしくお願い致します。(^I^)



Dec.
/12/2002 (木) 晴れ
  昨日までの降雪で,ゲレンデ状況も大分良くなり,リーゼンコースも今日からOPEN!ということです。(^I^) いよいよ本格的なスキーシーズンが開幕!といったところです。今シーズンも皆さんにとって本当に良いシーズンになりますように!(^I^)
       *****

    さて,昨日はスキースクールのホームページの仕事で半日過ごしました。
  世の中本当に便利になっていろいろな情報を瞬時に提供させていただく事ができるようになりました。今シーズンの初めには予定していなかった「バッジ検定事前講習1日コース」も,皆さんのご希望が多いことから,「検定スペシャル二日間コース」とは別に開催することになりました。「コブレッスン」の毎週水・土・日の開催も,皆さんからのご要望で実現した企画です。(^I^)
  スキーシーズンに突入してからでも,皆さんからのご要望にお応えできる企画をドシドシ打って行きたいと思っています。スキーヤーの志向が多様化し,こういうスキーがしたい!,ああいう所を滑りたい!というご希望に沿った企画を的確にレッスンに反映させるには,Inter Net の力を借りることが最適だと思っています。
  昨日スキー教師仲間の“KS”さんと話す機会がありました。その時彼が「企画し,実行し,評価・反省して次の企画にその結果を反映させていくことが何事においても大事だ…」というように話しておられましたが,私たちのレッスンの企画もまさにその通りで,皆さんからのアイデアをどうレッスンに生かし,どう展開して,皆さんのスキーライフがより充実したものにしていただけるか?という姿勢が大事だと思っています。安易に企画を起こすのではなく,皆さんのご要望に沿って,充分吟味した内容のレッスンをこれからも考えて行きたいと思います。これからも皆さんから率直なご意見を伺えれば…と思います。
  ことしからリニューアル企画した「キッズレッスン」や新しい「シニアレッスン」,そしてまたいろいろなスペシャルレッスンが,少しでも皆さんのお役に立てたら嬉しい…そう思いながらキーを叩き続けた【TOK】でした。(^I^)




Dec.
/11/2002 (水) 雪
  昨日から,量こそそれほどでもありませんが,昼頃から雪が断続的に降り,リーゼンコースの状況もかなり良くなりました。どことなく,本格的にスキー全山が滑れるようになった感じがします。ただ,リフトなどの従業員配置など,例年は20日頃からなので,今年もそれに合わせたスキー場全山Openになりそうです。
       *****

    さて,昨日はレッスンが無かったので,検定主任と一緒に,検定のポイントなどを話し合いながら2時間ばかり滑りました。天候はまあまあで,快晴とは行きませんでしたが,ガスもそれほど濃くは無く,トレーニングには最高の条件でした。本当は「新雪」を楽しみに行ったのですが,スカイラインは営業しておらず,また黒菱はすでに粗踏み状態で,気が乗らず,平地での滑走感覚を磨きながら,検定のことを考えながら滑ったのでした。(^I^)
  リフトの上から,いろいろなスキーヤーの滑りを拝見しながら,「舵取り期」にどのように雪面抵抗を受けてターンしているか?,舵取りで蓄積されたターンエネルギーを「切り替え期」にどのように次のターンに結びつけているか?というようなことをテーマにいろいろ話し合いました。基本はこの二つの局面をどう処理しているか?に尽きるのですが,やはり「身体の特徴・用具の特性・斜面状況」を生かした滑りをする…ということが大事だと思いました。身体に負担が掛かり過ぎたり,用具の性能を無視したり,どんな雪でも同じように滑ろうとしたりすることは,合理的とは言えないし,検定の趣旨からも離れている…というようなことを互いに話し合いました。
  今年はおかげさまで,初回の検定までかなりの準備期間があります。検定のポイントが変わった訳ではありませんが,より適正で解りやすい検定が出来るように,検定スタッフとの意思の疎通を図りたいと考えています。その為には本当に恵まれたシーズンインとなりました。これから検定に向けて,数度の雪上研修と理論研修を行ない,検定員の目に狂いが無いようにしたいと思います。昨日は約2時間…その為の準備滑走ができました。(^I^)
  指導員の目,検定員の目でみると様々な滑りがあり,それぞれの滑りからいろいろと教わることがあるものだなぁー…と思った【TOK】でした。(^I^)




Dec.
/10/2002 (火) 曇り
  リーゼンコース…Openが二,三日遅れるようですが…。デモ兎から上部は最高!状態です。(^I^)
       *****

    さて,昨日は“Koi”さんのプライベートレッスンでした。“Koi”さんは,今シーズンできるだけ早くの1級合格を目指されている方で,この週末某地で開催される検定合格に向けて仕上がりを急いでいる方です。(^I^)
  “Koi”さんの滑りを拝見したところ,まずまずの滑りをされていますが,ターン局面々々での集中力(コンセントレーション)が薄く,一個々々のターンがまだ終了していないのに次のターンに入ろうとする意識が強く働いているようでした。その結果,辛口で言わせてもらえば,見ていて安心感や安定感に欠け,フラストレーションを感じてしまう滑りでした。
  時間的余裕もありませんので,ともかく1級合格レベルに求められる「カービング要素」とはどういうものか?ということからレッスンを始めました。あくまで「…要素」であって,完全な「カービング」では無い事を理解するのに,スキッディング要素が「スキーがたわむ」という現象をみ,そのことがカービングターンの原型である事を理解していただきました。
  その後,たわんだ状態がキープされれば「センサー」と「ホルダー」がイメージでき,これを結ぶ線として「エネルギーライン」が意識できることを話しました。特に「センサー」のイメージを豊かにするため,センサーに“オレンジ”を意識し,スキーが斜面移動していく事で皮が破れ,ジュースが身体に掛かってくる…というイメージを強く持ってもらいました。「小回り」では♪♪♪“ピューッ…”“ピューッ…”“ピューッ…”♪♪♪という風に舵取り部分でターン外腰にジュースが掛かり…また中回りでは♪♪♪“ピィーユーーッ…”“ピィーユーーッ…”“ピィーユーーッ…”♪♪♪という風に重心付近にジュースが掛かるイメージを持ってもらいました。大回りはさらにそのリズムが長くなり,ホルダーをしっかり上半身に意識するイメージを持ってもらいました。
  クロスオーバーは自然にうまく処理されていましたので,格別取り上げないで,合格された以降にお話しさせてもらう事にしました。
  センサーとホルダー意識をしっかり持つ事で,“Koi”さんの滑りは安定感が増し,見ていても安心できるターンになって来ました。ただ気を抜くと,充分なコンタクト圧が生まれず,次のターンへのエネルギーの伝達がうまく行われないことがあるので,そのことをいつも頭に入れておくことを注意させてもらいました。
  多分,「合格しました!」という朗報を聞けるのではないか,と思います。(^I^)
  “Koi”さん…ホルダー意識で最善を!




Dec.
/09/2002 (月) 曇り
  いま8:30 「大町以北山沿い地方」に「大雪警報」が出ました! 大変だぁー……(^I^)(^I^)
       *****

    さて,一昨日分の教師日記から…
  一昨日は“Iid”さんと“Kaw”さんのプライベートレッスンでした。二日間のレッスンをご希望され,一昨日はその一日目でした。お二人とも私の教師日記を良くお読みいただいている方々です。お二人とも1級をお持ちなのですが,最近カービングタイプの滑りが主流になって,技術的なことをいろいろ言われ,スキー技術に関する考え方が解らなくなって来た…ということで,その本質をもう一度見直そう,ということでのレッスンでした。
  お二人の滑りを拝見すると,“Iid”さんは総合的にはお上手なのですが,積極的に斜面を降りて行く…という感じが少なく,大回りでは迎え角方向がフラフラし,一定していない感じを受けました。中回り,小回りではクロスオーバーでスキーが止まってしまい,ややぎこちない角付けの切り替えになっていました。“Kaw”さんは斜面移動の感じは良いものの,大回りではスキーのどこで雪面抵抗を受けようとしているのかが不安定で,結果的にスキーの安定感にやや欠けていました。中回りではやはりクロスオーバーでスキーが止まり,小回りではターン後半だけの捕らえになっていました。
  “スキー”の基本を洗い直そう…というご希望でしたので,私が常日頃思っている“「身体の特徴・用具の特性・位置エネルギー」を生かす”ということを最終目的にしている事からお話しました。
  そこで,レッスンの最初は,先ず“感じる「場所・方向・強さ」”を確認することから始めました。
 @支点探しツアー⇒スキーが最も安定する場所を確認する。
 Aジュース浴び・ターン⇒進行方向の確認と積極的移動意識を確認する。
 Bポン・ターン意識⇒ターンに必要な「圧の強さ」がどれくらいか?を確認する。また,スキーの左右の圧交換を交互にバトンタッチする意識を磨く。
  以上三つの「感じる三要素」は結果として,スキーの前後差を利用したスキッディングターンの際の「支点(荷重点)に働くベクトル」を意識する事になるのですが,それを“オレンジ”を意識することで確認しました。すでに「日記」をお読みいただいているので,お二人にはすんなりとその意味が理解いただけ,滑りも一回一回変わられました。(^I^) 
  午前は主に「舵取り期」についての足裏感覚を磨きましたので,午後は「角付けの切り替え」(クロスオーバー)の練習から始めました。このクロスオーバーをどう理解し,どう行なうか?で,次のターンの始動が合理的に,楽に行なえますので,その意味をしっかり考えました。スキッディングターンでは「迎え角」をしっかりキープしたターン終了期があるため,角付けがはずされ,スキーがフラットになることで,スキーが胸の向きを向こうとする力,つまり「ネジレ-戻り」の力を最初のキッカケとすることが大事であることを学びました。
  この後,スキッディングがどうカービングに移行するか?を,スキーの「たわみ現象」というキーワードで説明させていただきました。カービングスキーに限らず,スキー板がたわんで,角付けがされれば,一本のスキー板の中での迎え角に違いが生じ,スキーのトップ部分は角付けされた側の内側に入り込み,テールは滑走ラインをキープする…というナチュラルなカービングターンが起こることをお話しました。現在販売されているカービングスキーは,この「たわみ」を容易に作り出すことができるように設計されているだけであって,スキーには「前後差がある」,「サイドカーブがある」という,スキーが作られてからこれまで変わることの無い形状を生かすのに,これまでのスキー技術が大いに生かされるべきだということを力説させていただきました。“Iid”さんは,この「カービング技術にはこれまでの技術は必要無い…」という呪縛に縛られていたようで,そうでは無いことを理解されてから,彼の滑りはドンドン変わって行きました。(^I^)
  この後,カービング要素のターンでは,「センサー」と「ホルダー」意識を持つことが大事であることを話させていただきました。「センサー」をスキーのどこに?「ホルダー」を身体のどの部位に意識するか?で角付けの量も変わり,回転半径も変わることを学びました。そしてその両者の間に「エネルギーライン」を想定しすることで,ターン最中の安定感が抜群に増すことも経験していただきました。
  レッスンの一日目でしたが,お二人のこれまでの勉強されて来た知識やエネルギーが生かされ,滑り方がドンドン変わった一日でした。(^I^)
     -------------☆★☆-----------
  さて,昨日は“Iid”さんと“Kaw”さんのプライベートレッスンの二日目でした。
  先ず前日の復習から始め,次は小回りターンから…。小回りでは前日も少し練習した身体の「ネジレ−戻り」の力を有効に使うことが必要になります。特に最近カービング全盛以降,この力をうまく利用できるスキーヤーが少なくなりました。そこで「ありがとう・ターン」でこの基本的なことを学びました。これがうまく行くようになったら,次はクロスオーバーです。「小回り」では重心とスキーの位置の入れ替えをバランスを崩さず素早く行なわなければなりませんが,そのためには“重心”を移動させる意識よりも,“重心”の下をスキーが左右に通過する意識の方が効果的です。俗に「クロッシング」と呼ぶ人もいますが,この練習を徹底的に行ないました。初めは戸惑っていた“Kaw”さんも,次第にそのコツが解り始め,スムーズにできるようになられました。(^I^)
  続いて,中回り,大回りの練習を行ないました。この時も小回りと同様,「センサー」「ホルダー」「クロスオーバー」意識が大事で,その種目種目,斜面斜面でどう意識を持ったらいいか?ということをいろいろ試しながら練習しました。
  午後は「より積極的なターン始動期での雪面の捕らえ」…ということで「グライディング」的なことを練習しました。以前競技の世界で使われたことがありますが,ただターンの前半を待つのではなく,ターン前半といえども自分から積極的にターンを求め,行なっていく…というものです。言葉を変えて言えば「探り・ターン」とも言えるもので,押す力を使うのではなく,クロスオーバーの後,次の外スキーのセンサーで雪面抵抗を探るように仕向けていくことで,より確実なエネルギーラインをターン前半から作り出すことができます。この練習でお二人とも雪面とのコンタクトがより良くなり,さらに安定した滑りになられました。(^I^)
  この二日間,私が常々思っていることをお話させていただきました。スキッディングも大事,カービングも大事…でもそのTPOを考えたスキーイングをしないと「らくなスキー」,「楽しいスキー」,「身体も心も満足できるスキー」はできないことを力説させていただきました。
  お二人のお顔が晴れ晴れとしたように見えたのは,私の自己満足かもしれませんが,この二日間で学ばれた事はキットお二人のこれからの“スキー”に大きな意味を持つものだと信じています。(^I^)
  “Iid”さん! “Kaw”さん! ありがとうございました。(^I^)




Dec.
/08/2002 (日) 曇り
  ……今8時45分です。8時過ぎから書き始め,そろそろ保存してUPしようかな?…と思っていた矢先…「プログラムの不正使用警告」がでて,データが消えてしまいました。せっかくの30数分が無駄に…トホホホホ…。(=_=;)(=_=;)(=_=;)(=_=;)(=_=;)(=_=;)
  …ということで,あすまとめてUPします……トホホホホ…。(=_=;)(=_=;)(=_=;)




Dec.
/07/2002 (土) 曇り
  今日は兎平付近は「濃いガス」が一日覆い,足裏感覚のトレーニングにはもってこいでした!(^I^) さて,今日はどうなりますか?
       *****
  さて,昨日は“Non”さんのプライベートレッスンでした。彼女は一年ほど前から,このホームページをご覧の方で,シーズン初めの調整と,これからバックカントリーを体験したい希望があり,そのための技術を身につけたい…というご希望でのレッスンでした。
  滑りを拝見すると,スキーを始められて3年目だということですが,その年数とは思えないスキーイングをされていました。ただ,スキー板の安定度がいまいち悪いのと,スキーを操作する運動が随所に見られました。バーンがアイスバーン状態で硬かったので,この滑り方による不安定要素がモロに出た滑りになっていました。
  先ず足元を安定させ,自分の力でなく雪の力でターンするコツを学ぶため「支点探し」から始めました。フォームはどうでもいいから,一番スキーが安定する場所を探す…というものです。この感覚をより敏感に行なうため,そのポイントに“オレンジ”を意識してもらいました。そしてそのつぶれ方や,皮が破れてジュースが点々と雪の上に残るイメージを持ってもらいました。
  その次は,“オレンジ”のつぶれ方をイメージする事です。つまりどの方向に進んだらどのように“オレンジ”がつぶれるか?をイメージしてもらう練習です。これは結果として「迎え角」を意識してもらう事になります。この迎え角を意識しながら斜め前に進むことで「スキーの前後差」が生きてスキッディングターンが始まることを学びました。
  次は“オレンジ”のつぶれ方の度合いを足裏で意識する練習です。これは雪と足裏の間の「圧」を意識する事になります。舵取り期では♪♪♪ジュース…♪♪♪と言いながらオレンジがつぶれてジュースが出るイメージを…,またクロスオーバーでは♪♪♪ポォーーン♪♪♪と言いながら,オレンジを左右の足裏交互にバトンタッチさせるイメージを持ちます。♪♪♪ジュース…♪♪♪ではオレンジが次第につぶれていくイメージが沸き,♪♪♪ポォーーン♪♪♪ではそのオレンジが雪のエネルギーをもらって元の姿に戻りながら反対の足裏に移って行く…とイメージを持ちます。この練習で圧感覚をつかんでもらいました。
  午前中は以上“感じる「場所・方向・強さ」”の感じる三要素について練習をしました。
  午後は小回りの練習から始めました。上体の向きとスキーの向きの間に生じる「ネジレ現象」を使う練習で「ありがとう・ターン」をメインに行ないました。この練習で「ネジレと開放」の意味が解られたようです。(^I^)
  次は「レシーバー」と「ホルダー」意識の練習です。これまでの練習でスキッディング要素は大分良くなり,スキーが安定して来ましたので,スキッディングから生じる「スキーのたわみ現象」をどう生かすか?を説明させていただきました。つまりスキッディングからカービング要素への練習です。スキーがたわんでカービング状態になれば足裏のかかとを支点とし,それより前のトップ部分で雪の抵抗を受け止めていく意識が大事になります。その抵抗を受け止める部分を「レシーバー」と呼ぶことにしました。そしてそこで感じた雪のエネルギーを,身体のどの部分で最終的に保持するのか?という意味で,昨年まで「受け皿」と称していた部位を「ホルダー」と呼ぶことにしました。
  レシーバーをイロイロな所に想定し,またホルダーもみぞおちやターン外腰やヒジに意識することで,いろいろな回転半径のターンや角付け感覚が変わることを体験してもらいました。
  “Non”さんは,素直に“感じる「場所・方向・強さ」”…という「感じる三要素」を受け入れてもらえた事と,これまでの蓄積エネルギーが高かったせいか,レッスンの終わり頃には,“「身体の特徴・用具の特性・位置エネルギー」を生かす”という三つの要素がうまくマッチしたターンができるようになりました。「ガスの中だから…」と言いながら謙遜されていましたが,本当に自然なスキーイングができるようになりました。(^I^)
  この分で行けば,バックカントリーを楽しめる日が来るのもそう遠くは無い…そう思った【TOK】でした!(^I^)
  夜は「メルツェン」で美味しいビールをいただきながら,反省会をしたのでした…。




Dec.
/06/2002 (金) 小雨
  今日は下界は小雨模様です。スキー場は雲が掛かって見えません…
。でも小雪が舞っているようです。
  昨日と一昨日は「主任教師研修会」で志賀の熊の湯に行って来ました。
       *****
  昨日は熊の湯で行なわれた
「主任教師研修会」の模様を簡単にUPさせていただきます。

  
@SAJ機構改革について:
   スキーヤーの減少など最近の情勢に適合するよう,SAJの組織が改正されました。
  A教育本部の方針について
    これまでの「伝達型研修」から,各地域の特性を生かした「創意工夫型研修」へ転換す る。

  * 「理論テーマ」としては,技術伝達よりも,各教師がどのような指導を行い,どう生徒の要求に応えられるか?という視点で,各指導員のアイデアを交換しながら,指導能力を高めることを狙った研修会とする。
  * 「実技テーマ」はそのテーマを生かし,各教師がさらに発展的に技術を組み立ててカリキュラムを作成し,実際の指導にあたる。

  以上の基本的考え方を生かし,実技研修では技術をどうこう議論するのではなく,参加各主任講師が,実際の指導を想定して自分の指導法を公開する形で研修を行ないました。これまでの「中央研修会」からの伝達講習とは大きく様変わりし,各教師が,実際の現場でどのように指導しているか?他に良いアイデアは無いか?という形で,参加各教師が自分の意見を披瀝する形で研修が進められました。

  これまでの研修会では各自の意見を述べ,話し合う…ということがありませんでしたが,今回の研修では各指導員が明確に各自の指導法を披瀝することが必要になります。毎日の指導で何をどう考えて指導しているか?が明確に現れ,指導者としての意識改革にもつながる,興味深い研修会となりました。
  ここで私が感じたことは,またいろいろな時に教師日記で紹介したいと思います。




Dec.
/04/2002 (水) 小雨
  今日は小雨模様の白馬です。
  昨日は日記の中の写真をUPし忘れてしまいました…。昨日の日記ご覧の方には大変失礼いたしました…(=_=;) 今日UPしましたのでご覧下さい。
  明日は出張で オ・ヤ・ス・ミ です…。
       *****
  さて,昨日は“Nag”さんのプライベートレッスンでした。“Nag”さんは私の日記をお読みの方で,すでに1級をお持ちのですが,生涯スポーツ的なスキーを目指し,また更なる技術向上を願っての受講でした。
  初め滑りを拝見しましたが,なかなか素直な滑りをされておりました。ただ軸がやや内倒過多で,内スキーにも荷重分散されていて,外スキーのたわみ方が少なく,ただ単にスキーに乗っかっているだけ…という消極的に見える滑りでした。つまりやや躍動感に欠ける滑りでした。これはこれでイイと思いますが,もう少しスキーのリバウンドのある滑りが出来るようになれば,深雪などでも楽しく滑れると思います。
  そこで,次のようにレッスンを進めました。
@支点の確認
Aレシーバーとホルダーの意識確認
Bエネルギーライン意識の滑走練習
Cクロスオーバーのさせ方の確認
Dマジックハンド・ターンの練習
  ターンの始めはスキーの前後差が生きてスキッディング的な滑りが主体となりますが,その後外スキーでしっかり抵抗を受け止めることで,スキーがたわみ,カービング要素のターンになる…という事をメインテーマとしてレッスンを行ないました。その方法として“感じる「場所・方向・強さ」”を@,A,Bのレッスンで学ぶことにしました。日記では承知していた言葉だと思いますが,実際のゲレンデでどういうことかを理解していただけたと思います。
  午後は,C,Dでさらに雪面抵抗を有効に利用するコツと,それをどう次のターンにつなげていくか?の練習をしました。また,エネルギーラインのホルダーとレシーバーの位置を変えることで,どうターン半径が変わるかも練習でつかみました。小回りでは胸の向きが次のターンに大きな役割を担っている事も学びました。
  初めに見させていただいた滑りより,はるかに躍動感ある滑りになられたと思います。(^I^)。
  シーズン初めにもかかわらず,いろいろなことを矢継ぎ早に申し上げましたので,少し分からない部分もあったと思いますが,「検索」でチェックしていただければ,「ああこういうことだったのか…」とご理解いただけると思います。
  「“スキー”の基本」である“「身体の特徴・用具の特性・位置エネルギー」を生かす”をおさらいした一日でした。(^I^)




Dec.
/03/2002 (火) 快晴
  今日はイイ天気!快晴です!…(^I^)
  おかげさまで今日もプライベートレッスンが入りました。ありがたいことです。レッスンを通して,私自身のシーズンイン調整をさせていただいている気分です。(^I^) 今日もお役に立てるレッスンができるかな?
     *****
  さて,昨日は“T.M”さんのプライベートレッスンでした。“T.M”さんは数年前からのお付き合いで毎年滑りを見させていただいております。(^I^) 今回はシーズン初め…ということで,その調整と今シーズンの課題探しを兼ねてのレッスンでした。
  “T.M”さんの今年の初の滑りを拝見したところ,スキーも靴も新しくしたせいか,軸だけが寝ていて,内スキーが雪面を捕らえてしまって,内スキーがシェーレン状に開いてしまっていました。また積極的に雪の抵抗を求めていく意識が少ないように見えました。
  そこで先ず,雪面とのコンタクト感覚を磨くことから始めました。支点とかエネルギーラインとかの話は昨シーズンもしてありますので,それは省き,足のつま先の親指から,あたかもイルカが電波を出す様にイメージし,その電波が雪の抵抗を感知して反射して来るのを,親指のアンテナが受け止める…というイメージアプから始めました。言ってみれば,電波ならぬ雪面抵抗を感知する「アンテナ・ターン」とでも言えるでしょうか?(^I^) このイメージを持つ事で,雪面抵抗をレシーバーで受け止めようとする方向がしっかり意識されて来ます。ある時は斜め前だったり,ある時はトップのインサイドだったり…。
  次はエネルギーラインの復習です。「アンテナ・ターン」で雪の来る方向が意識できたら,次はそのポイントにやって来たエネルギーを最終的に身体のどこかで受け止め,どう保持するか?ということのイメージアプ練習です。アンテナの位置(着力点)を「レシーバー」と表現し,そのアンテナからの伝わって来る抵抗を,最終的に受け止める場所が身体の「ホルダー」…と表現した方が良いかもしれません。このレシーバーとホルダーの間にイメージするのがエネルギーラインです。右図
昨日の“T.M”さんの中回りターン前半」ですが,こを参照してください。この練習で,雪面抵抗を求め続けながら身体がスキーにしっかり付いて行けるようになりました。
  もうひとつのポイントは,クロスオーバーです。「それまでターンをリードしてきた外スキーが自分の重心の下を通過していく…」という意識を大事にした練習です。身体を次のターンの内側に移動する意識ではなくて,“重心の軌跡”を大事にして,その下をスキーが回り込みながら結果として言わばクロッシング的なクロスオーバーをさせる練習です。数回のこの練習で,昨年の“T.M”さんの最高のスキーイングのレベルまで到達しました。(^I^)
  午後は場所を黒菱に移し,種目別の練習です。先ず小回りから始めました。ターン後半の角付けがやや弱く雪面抵抗によるリバウンドの力が弱かったので,ホルダーをターン外側の「ヒジ」に持って来るように意識してもらいました。コレが当たりました!。ホルダーをヒジに意識すると,外傾が深くなります。外傾が深くなると身体,特に上体がターン外側に「弓なり」になります。そしてその結果ヒザがターン内側に入って角付けが強くなった状態で雪面を捉える事が出来るようになりました。(^I^)
  これ以降,“T.M”さんのスキーはガラッと変わりました。小回りではホルダーをヒジに,中回りでは外腰に,大回りではミゾオチにホルダーを意識することで適度な雪面抵抗を受け止めることができるようになりました。そしてクロッシング的なクロスオーバーも効いて,昨年苦労したベンディング的な動作が,ご自分で意識せずとも,自然に行なわれるようになりました。(^I^)
  身体が大きい方だけに,ビシッと決まった時の滑りは「グッキー」のようでした!。お世辞ではなく,本当にそうでした!。今シーズン,ひとまわり以上滑りが変わるだろう…そういう予感を抱かせてくれた“T.M”さんの滑りでした。(^I^)
  負けないように【TOK】も最善尽くそうっと!(^I^)




Dec.
/02/2002 (月) 曇り
  里には太陽の陽が射しています。晴れて来る感じなのですが,天気予報は雨模様に…。ホントかなぁー…と疑いながらレッスンに出掛けます。(^I^)
     *****
  さて,昨日は年に一度の「スキースクール開校日」でした。今年は降雪が早く,11月からレッスンが始まっていますが,区切りとして毎年12月1日がスキースクールのOpen日です。朝からスキースクールの掃除や物品の整備をし,午後から教師の「総会」,夜は「Openパーティー」でした。
  総会では,このシーズン,スキースクールをどのように運営していくのか会員教師で話し合いました。高橋校長は冒頭の挨拶で,景気低迷の日本経済下でスキースクールだけが好成績…というわけにはいかないけれど,スキーを愛する人に何が提供できるのか,多くの人に“スキー”の魅力を伝えるには何が必要か,地域の中で何が出来,どう貢献できるのか…ということを考えながら,教師として鋭意努力しよう…と述べられました。
  指導部と検定部のとりまとめを任せられた【TOK】としては,校長のこの言葉を実際の「スキー指導・検定」の中でどう具体的に実行していくか…をしっかり考えなければならない,と意を強くしました。「たかが“スキー”,されど“スキー”」で,“スキー”を通していろいろな生き方や価値観を学ぶことができます。ただ単に「遊び」で終わることも出来ますが,“スキー”を通して「人間としての生きざま」を学ぶこともできます。出来ることなら,ひとつでもいいから「“スキー”をして良かった!」と皆さんに思っていただけるよう努めたい…そう思いました。
  このシーズン,皆さんも“スキー”から「何か良いこと」が得られるようお祈りいたします。(^I^)




Dec.
/01/2002 (日) 曇り
  今日から12月…師走に入りました。今年は雪の来るのが早く,約半月は暦が先に進んでいる感じですが,スキーヤーにとっては最高のシーズンになりそうです。さて,この12月…どんな月になるのでしょうか?皆さんにとっても良い月になりますように!!! (^I^)

     *****
  さて,昨日は“K.N”さん親子さんのプライベートレッスンでした。
  お子さんは小学3年生で昨年からスキーを始められたとのこと…。暴走気味…ということで,お子さん中心のレッスンをさせていただきました。(^I^)
  理屈や難しい表現,またくどい説明は子供さんの興味を削ぐことになりますので,できるだけポイントを少なくし,子供さんのが興味を持つような話題を見つけることが大事です。お子さんの“Nao”君は明るい子供で,サッカーや水泳をしている事や,算数が得意な事など,リフトの上でいろいろな話を聞かせてくれました。
  先ず少し滑るのを拝見すると,まだスキーが不安定で「支点」がしっかりしていません。そこで“オレンジ”を足裏に想像することから始めました。最初はチョットぎこちなかったのですが,その内少しづつそこに意識が行くようになりました。次は雪面抵抗をどの方向からもらうか?ということで,ストックを体の前方に指し,その指した方向に進む…という練習をしました。そしてこれに少し慣れたら今度はストックを普通に持ち替え,人差し指で行く先を示す…という「指差確認・ターン」の練習です。この練習で“オレンジ”の時に強く踏む傾向があったのですが,それが適当に軽くなり,スキーがスムーズに斜面を移動するようになりました。
  午後は,“Nao”君がサッカーが好きだということで,「ターンの舵取りの最中は“サッカーボールを足で軽くドリブルしながら前に進む”意識」で行い,「クロスオーバーの時は“ドリブルでキープしてきたボールを軽くシュートする”意識で行なう」という練習をしました。さすがにサッカーのことは良くイメージアプ出来,スキーの動きが格段に良くなりました。もちろん「暴走」ということも無く,レッスンの終わり頃にはリズミカルな動作も少しづつ現れて,昨年からスキーを始めたとは思えないほどにうまくなりました。(^I^)
  そして,何よりもビックリ!は,お父さんのスキーイングが別人のようになられたことです。お子さんへの説明を,見本を見せる形で時々演技していただきましたが,それが功を奏したのか,本当に滑らかなスキーイングになられました!(^I^)
  みぞれ混じりで寒い中,本当にお疲れ様でした! 「サッカー・スキー」私も参考になりました!(^I^)