December
2001

八方尾根スキースクール教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)  
          
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 What's Today ?

What's Today ?

12/31 
身体,道具,斜面
12/30 新しいスキー板
12/29 ちびっこレッスン
12/28 検定終了ミニレッスン
12/27 「バトンタッチ」意識
12/26 
“もの”を感じる心
12/25 今年のテーマ
12/24 スキー変えたら…?
12/23 ズレで切れを作る
12/22 打てば響く…
12/21 C字とS字の違い
12/20 検定のワナ
12/19 優しい滑りは美しい!
12/18 トップコントロール
12/17 只今ぁー−!
12/13 イメージアップ&トライ
12/12 スキーと夢
12/11 目に残る小回り
12/10 ホームページCM
12/09 心待ち…
12/08 規格外スキー
12/07 「ネギ」とスキー指導
12/06 ほのぼの記事
12/05 最近のSL競技
12/04 ビデオで上達する方法
12/03 職人技とスキー
12/02 オンリーワン教師
12/01 スキースクール開き


  ***
     これまでの日記  
           ***

教師日記 2001年11月
教師日記 2001年10月
教師日記 2001年9月
教師日記 2001年8月No.2
教師日記 2001年8月No.1
教師日記 2001年7月

教師日記 2001年6月

教師日記 5月

教師日記 4月

教師日記 3月

教師日記 2月

教師日記 1月

教師日記 12月

教師日記 11月

教師日記 10月

教師日記 9月 #2

教師日記 9月 #1

教師日記 8月 #2

教師日記 8月 #1

教師日記 7月

教師日記 6月

教師日記 5月 

 

 

 

 

 

 

 


12/31 (月) 曇り
 
 昨日は吹雪で大荒れの天気でした。今朝はその雪もやんで少し雲間から青空が見えます。
  今年も大晦日を迎えました。おかげさまでこのホームページも年の区切りを迎えることができました。これも皆さんのご支援のおかげです。新しい年を迎えるにあたり,御礼の言葉を申し上げたいと思います。これからもよろしくお願い致します。(^I^)

  さて,昨日は毎年レッスンをさせていただいている“Wa”さんグループのレッスンでした。今回は,1級受験及び技術選予選通過に向けてのポイントを抑えたい…というご意向でした。
  こういった,演技をみせそれを評価してもらうスキーにしても,楽しむスキーにしても,その本質は“合理性”にあると考えています。「人間の身体,スキーの道具,与えられた自然情況」…この三つをいかにうまくマッチングさせて自由さと美しさを見せるか,そして自分自身が楽しむか?ということだと思います。
  そこで,先ず私がスキーの基本だと考えている“感じる「場所・方向・強さ」”のトレーニングを行ないました。何度もこれまで書いているように,この三つのポイントはどのレベルのスキーヤーにも必要な要素で,これに慣れることが各自の個性を個性を伸ばし,「身体,道具,斜面」を生かしたスキーイングに通じることだと思います。午前中はこの三要素の練習から「S字ターン」の基本までを,中回りを中心におさらいしました。
  午後は小回り,大回りを含めいろいろなターンについてのポイントを抑えました。各ターンに共通の大事なところは「舵取りからどういう風にニュートラルに抜けるか?」,「ニュートラルで圧をどのように受け渡すか?」,「舵取りの始まりをどういう言う意識で入っていくか?」ということでした。
 “Tu”さん。小回り,良くなりましたねぇー!(^I^) バトンタッチターンがキーワードだったように思います。下半身から動作が起こるようになりました。感じることの効用でしょうか?予選通過祈っています。(^I^)
  “Ari”さん。右手のマジックハンドがキーワードです。あとは落ちて行って,雪に身体を任せるだけ…。スキーが活き活きしていました。1級,最善を尽くして頑張ってね!
  “Sa”さん。小回り,動きが早いですねぇー。もう少しじっくり圧を貯めニュートラルにつなげたらもっと気楽に滑れると思います。でも雪面コンタクトがしっかりした安定感のある滑りでした。(^I^)

  ことしも皆さん,この年末どこかで滑ってますか?。それともご家族とゆっくり…?。
  皆さんにとって,来年2002年もいい年になりますように! 【TOK】 (^I^)



12/30 (日) 雪
 
 昨日は本当に素晴らしい快晴で,絶好のスキー日和でした。…が,今朝は吹雪いています。
  昨夜,ヒョッコリ「上村愛○」さんが友達と連れ立って私の店に来てくれました。相変わらず気さくで,お酒を少しだけ飲みながら,友達との会話お楽しみんでおられました。ソルトレイクのオリンピックが間近なだけに,大変だとは思いますが,「義務感を感じ過ぎないで,楽しんで来てネ」と言葉をかけさせてもらいました。女子モーグル決勝の2月9日には,結果はどうあれ,最善を尽くした彼女に「ご苦労様,乾杯!」のお祝いをする約束で,乾杯用ワインボトルにサインを頂きました。(^I^)

  さて,昨日は“Ho”さんのプライベートレッスンでした。“Ho”さんとは昨年2回レッスンをさせていただいていて,今回で3回目になります。シーズン初めの調整…ということで,スキーの基本的なことをおさらいしました。
  “Ho”さんは,昨年までノーマルスキーをお使いで,それなりにうまい滑りをされていたのですが,今年「雪サブ」さんのホームページを参考に,カービングスキーを新調されたとの事でした。初めのうちは少し違和感があったものの,滑り込むうちにそのスキーを乗りこなされイイ感じのスキーイングになりました。
  先ずスキーと雪の安定した「コンタクトポイント」を探すために,オレンジ意識を持ったターンを行ないました。感覚的には土踏まず近辺にその安定ポイントがある…ということで,そこに意識を集中した「中低速大回り系」のターンでその感覚を研ぎ澄ます練習をしました。いきなり高速系の練習をしたのでは,足裏感覚がお留守になり,ターンの結果だけをみてしまうことになりかねません。新しいスキー用具を使う時はこういった配慮が必要です。
  当面,「S字ターン」の修得が目標…ということでしたので,舵取りからニュートラルに抜ける局面の練習⇒ニュートラルでのエネルギーのバトンタッチの練習⇒ニュートラルからターン前半のサイド側への横ズレ意識の練習,を行ないました。
  舵取りからニュートラルに抜ける局面の練習では,左右の圧配分をどうするか?が課題で,いきなり「100-0」の圧を「50-50」にしないことを練習しました。この感覚がうまくつかめると,ニュートラルへの抜けがスムーズになり,ターン後半のエネルギーを急激に開放しなくなるので,斜面条件やスピードに自然に対応したストレッチやベンディングのフォームが現れました。
  ニュートラルでのエネルギーのバトンタッチの練習では,直線コースでのタッチを意識することの大切さを学びました。特に小回りでのこの意識が,小回りが苦手…とおっしゃっていた“Ho”さんの滑りを別人のように変えてくれました。(^I^)
  ニュートラルからターン前半のサイド側への横ズレ意識の練習では,雪の抵抗をどこで受け止める意識か?ということがポイントになりました。ここではパワートライアングルの先端の着力点を「3」に意識したときは「ギア3速に入れる意識」…を持ったターンを行ないました。小回りは「ギア1速」,大回りターンは「ギア5速」…といった意識がターン円弧の調整に効果的でした。
  レッスン終了の頃は新しいスキーを完全に乗りこなした感のある,イイ滑りをされるようになりました。明日から別のスキー場で過ごされる…とのことで,イイ滑りをお土産にそちらに向かわれた“Ho”さんでした。(^I^)



12/29 (土) 快晴
 
 今朝は朝焼けがきれいでした!。今シーズン初めての雪山のモルゲンロート!…いつ見ても感動ものです。こういう所に住んでいられ,生活できることのありがたさを思います。(^I^)

  さて,昨日は名木山教室の主任でした。人事部長がレッスンに出詰なので,少し身体を休めたら?…と気を配ってくれたようです。…が,気持ち的には,主任事務をするよりゲレンデで雪の上に立っている方が疲れません。でも,気配りには感謝です。(^I^)
  各教室とも今年は降雪の恵まれたせいか,結構出動が多いのですが,その中でもちびっこ教室やプライベートレッスンが多いのが目につきます。子供たちは雪の自然で遊ぶのが好きです。特にスキーをする…ということを初めは目標とするのではなく,雪遊びの延長線上にスキーがある,という考え方が大事なような気がします。それだけ担当教師は大変です。子供が好きでなくてはなりません。子供の心にかえって一緒に遊べる純真さが無くてはなりません。上級者の方にお教えするより,心を読む能力が要求されます。
  昨日,その様子を遠巻きに見ながら,本当にスキーがうまい教師は,その様なレッスン…子供達にも感動を与えるレッスンができているなぁー,と思いました。
  プライベートレッスンも教師と生徒さんの心の通い合いが大事です。最近は一般レッスンよりも,プライベートレッスンの比率が高くなってきているのですが,こういう風に見てくると,結局スキーレッスンというのは,「“雪の自然”を通した心と心の触れ合い」だということが分かります。
 
  さて今日は,生徒さんとどういう触れ合いができるのかな?楽しみです!
  では行って来まぁーす!(^I^)



12/28 (金) 小雪
 
 今朝も小雪の白馬です。いよいよ年の瀬も迫りゲレンデには活気が…。とにもかくにも,雪に恵まれてシーズンインできたことは,ありがたいことです。ここ何年か,下まで安心して滑り降りるだけの降雪量が無かったのを思うと,感謝に耐えません。(^I^)

  さて,昨日の午前は「K大学付属高校」の先生方のプライベートレッスン二日目でした。
  一昨日学んだ“感じる「場所・方向・強さ」”を意識しながら,時間の許す限り八方のゲレンデを滑りました。リーゼンからパノラマ,アルペン,黒菱,スカイライン,北尾根,咲花,白樺,名木山…と巡り,いろいろなシチュエーションの中で,「場所・方向・強さ」がどのように感じられるか,試してみました。一番顕著に表れることは,スキーの動きが安定してくる,ということです。また,ロングコースを滑っても疲労が少ない,ということも挙げられます。
  総勢5人のメンバーで,各人がこれまでのクセをすべて払拭できたとは思いませんが,新しい道筋を見つけられたのではないか,と思います。これからまだまだ滑りを楽しむ機会があります。この二日間の経験が役に立つことを願ってレッスンを終えました。お疲れ様でした!(^I^)

  午後はバッジテストの検定員でした。
  1,2級の規定種目テストで,受験生は約30人。検定後,今年からの新しい試み「検定終了ミニレッスン」の担当をしました。これは,当日行なわれた検定で多くみたれた欠点や長所を,実際に検定員が滑りで再現し,どういうスキー操作がどういう理由で評価されたり評価されなかったりしたのか…ということをアドバイスするものです。多くの受験生がおられますので,各個人の長所短所を解説することはできませんが,「ポイントの高低がどこでつけられたか?」など技術的な解説も交え講評します。
  昨日は,2級のスキッディング中心の滑りと,1級のカービング要素中心の滑りとでは,どこが評価の違いなのかを,「スキーの前後差」を生かした滑り」と「サイドカーブ+たわみ」を生かした滑りの違い…ということで解説し,実際にトレーン形式で受験生にも滑ってもらって経験してもらいました。そのどちらも,自分自らの力だけではダメで,落下による雪からの抵抗を使う,ということがポイントです。この二つの意識の違いがはっきり解かれば,その結果として現われる体が伸びてもターンが始まらないとか,ターン後半スキーが直線的に走っているとか,内倒しすぎだとか…の欠点は雲散霧消してしまいます。
  皆さん解かって頂ければイイなぁー…と思いながら,約30分の解説でした。検定結果,各級とも2名の合格でした。
  もし,昨日の検定を受験された方で,この日記をご覧の方が居られましたら,「検定終了ミニレッスン」について,忌憚の無いご意見を私宛 E−mail
 もしくはスキースクールの方に E−mail いただければ幸いです。


12/27 (木) 小雪
 
 今朝も小雪が舞っています。気温はさほど低いとは感じません。例年年末年始の頃,雨模様の日があるのですが,今年は無いように…。

  さて,昨日は昨シーズンの3月に担当させていただいた「K大学付属高校」の先生方のプライベートレッスンでした。昨日と今日の午前中…というスケジュールでのレッスンです。
  楽しくスキーをするために必要なこと…ということで,“スキー”の基本的なことをメインにレッスンを進めました。これまでの私の経験で,大事なことは「足裏の感覚」だと思っています。ここで“感じる「場所・方向・強さ」”の意識が安定したスキー操作を生むだけでなく,スキーヤー独特のフォームを作り上げてくれます。形や姿勢にこだわると,身体は硬く緊張し疲労も大きいのですが,感じようとする意識は適度な筋肉のリラックスももたらしてくれます。
  そういうことで,先ず中回りでの“感じる「場所・方向・強さ」”について学びました。落下し移動し続けることの重要性,角付けの切り換え部分では直進する意識=斜めの直滑降意識が大事なこと,そして外スキーに貯まったエネルギーをお手玉を渡すように移し替えることなどについてレッスンしました。
  午後は小回りでの「ネジラレ−戻り」の要素を先ず学びました。その後,スキーがたわむことによってカービング的な滑りに移行できること,このときは進む方向意識が重要になることを解説させていただきました。
  実は左右への圧の移動についての説明で,新しいイメージが湧き,皆さんに披瀝させて頂きました。それはクロスオーバーでの直滑降意識を高めるものです。陸上リレー競技の「バトンタッチ」意識を持つことでそれがうまく行くことに気付きました。バトンタッチゾーンを直線コースに見立て,このゾーン内で,例えば右足の選手が左足の選手に「バトン=蓄積されたエネルギー」を渡す…というような意識を持つのです。バトンタッチでは両選手とも立ち止まることなく前方に走っていて,できるだけスムーズにバトンを渡そうとします。ですからこの意識を持つと,圧の変化を急激なものから,ゆっくりしたものにすることができるのです。この意識は思いの他効果がありました。これを「バトンタッチ」意識と名付けることにしました。(^I^)

  おかげさまで,レッスンを通して今日もひとつ,新しい感覚を得ることができました。(^I^) 



12/26 (水) 小雪
 
 昨日は最高のスキー日和でした…と言っても残念ながら私はTシャツプリントの仕事があり,スキーは オ・ヤ・ス・ミ でした…(=_=;)。 楽しんできた妻の話によると「メチャ楽しかった!」そうで…。

  静かに自宅の工房でプリントしながら,新しい布にお客さんのデザインが少しづつ印刷されるのを楽しみました。それまで何も無かった生地に,私の手のスクリーン(印刷用の版)が乗り,その上をスキージ(印刷用のへら)がインクを延ばしていく…。インクが版に空いた小さい空間から染み出し,布に混じる…。版を上げると新しいデザインの世界が広がっている…。一枚一枚,一色一色の手刷りだからこそ味わえる感動でもある…。
  外は本当に素晴らしいスキー日和…でも,この印刷作業も嫌いではない。どことなく“深雪”を滑っているときの感じと似た雰囲気が味わえるからだ。いままでそこに存在しなかった「シュプール」を刻んでいくように,シルクプリントでは,お客さんのデザインを刷り込んでいくのだ。

  作業や運動の形態は違っても,“もの”を感じる心やイメージは同じ様に意識できる…そんなことを思いながら過ごした一日でした。(^I^)
  さあて,今日は心だけでなく,身体全体で“スキー”を感じて来るるぞぉー!



12/25 (火) 快晴
 
 スキーシーズンに入って,初めての快晴です!。今日も楽しいスキーができそうです…が,私は今日は私用(Tシャツプリント)でスキーはお休みです…。
  クリスマスイヴ…皆さんはどのようにお過ごしでしたか? イイ思い出ができましたか?(^I^)

  さて,昨日はスキースクール助教師の研修会担当でした。新人ではなくこれまで数年勤務してくれている助教師の研修でした。これまですでに指導の経験のある教師ですので,指導法ではなく,今シーズン彼らがひとつの目標を立て,それをクリアできる様,その道筋の一例を「ズレ」をキーワードに解説しました。
  彼らの中には,所属県連の代表選手として技術選出場を目指して頑張っている人も居ましたので,その役にも立てるよう,私なりの技術の組み立てを話し,言わんとするところを盗んで欲しいと思いながらの研修でした。
  今年の指導員研修会のテーマとなっているトップコントロールやテールコントロールの話を交えながら,「カービング要素のターンとは?」ということを共に考えてみました。これを考えれば考えるほど“切れとズレ”の,「感覚的な違いと実際の滑りの違い」が同じでないことに気付きます。このことが分かると,多分多くの上級スキーヤーはエキスパートスキーヤーに変身できると私は思っています。「ズレ」の延長線上に「切れ」が待っている…彼らの滑りを見ながらそんなことを感じました。

  「ターンにおけるズレ意識」…どうも私の今年のテーマのひとつになりそうだなぁー…と思いながらの研修会でした。(^I^)
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  ところで,正月明け,1月5,6日の「準指・正指スペシャル」を【TOK】が担当することになりました。今シーズン受験される方だけでなく,将来受けよう…という方も参加できます。もしご希望の方がありましたら,「0261-72-2126 八方尾根スキースクール」 へお電話でお申し込みください。



12/24 (月) 曇り
 
 スキーシーズンに入って,初めての三連休も最後の一日となりました。今年は幸い雪にも恵まれ,皆さんも楽しい休日をお過ごしのことと思います。私も例年に無く楽しくスキーをしています。(^I^)
  今夜はクリスマスイヴでもあります。イイ夜になります様…。

  さて,昨日は昨年もご一緒させていただいた“Kim”さんご夫婦のプライベートレッスンでした。
  先ずお二人の滑りを拝見し,特に奥さんの上達ぶりにビックリしました!。ブーツとスキーを変えられたとのことでしたが,そのせいだけでなく,技術的な進歩もかなりある…と感じました。2級受験を…と言われていましたが,どうしてどうして,1級合格も可能かもしれない…と思う様な滑りになられました。夏の間の旦那さんのご指導のたまものだと思いました。(^I^)
  今回はシーズン初めてでもあり,今シーズンの課題を探りながらのレッスンでした。“Kim”さんの旦那さんはかなりの滑り手ですが,ターン後半に蓄えたエネルギーを急激に開放してしまう…というクセがあり,これさえ滑らかにできれば,当面の目的「テクニカル合格」は直ぐそこにあると思います。午前中は「小回り」の滑りの中で「圧の蓄積と開放」,「捻られ-戻り」の練習を行ないました。「小回り」でもズレの中から切れが生まれる…という考え方でレッスンを進めました。初めのうちは,上半身がスキーのトップ方向を向いてしまうクセが出てしまいましたが,「ありがとうターン」でこれを矯正しました。
  午後は先ず足裏感覚を磨くため,靴のバックルをはずしていろいろなターンを行ないました。バックルをはずすと雪の捕らえ感が薄くなりますが,その分安心感みたいな感覚が増します。反対にバックルをしっかり締めると雪からの圧を敏感に感じますが,その分バランスを乱す要素もシビアに感じます。特に,大回りでラインをしっかりキープする時などは,このバランスを乱す要素も感じることを視野に入れ,いかに乱されても自分の安心できるポジション,ホームポジションとでも言うポジションに戻る意識をすることが大事です。
  さて,その後大回りの練習に入り,「ゆっくりとした圧の蓄積-開放」を練習し始めたところ,どうも“Kim”さんの滑りがオカシイことに気付きました。これほどうまくスキーをさばくのに,どことなくどっしりとした安定感が無いのです。そこで私の板と交換して滑ってみました。案の定スキーのテールの捕らえが甘く,まるでアヒルがお尻をフリフリするような「ダッチロール」的感覚の板なのでした。私のスキーを履いた“Kim”さんのスキーが,まさに水を得た魚のようであったことは言うまでもありません!。クラウンも手に届くかと思わせるような素晴らしい大回りターンを見せてもらいました。(^I^)

  夜,「メルツェン」で私の教師仲間にもさんざん「スキーを変えたら…」と言われつづけた“Kim”さんでありました。(^I^)



12/23 (日) 曇り
 
 今日は「天皇誕生日」です。天気は曇りですが,少し青空も見えています。降雪もたっぷりあり,今日も一日楽しいスキーができそうです。(^I^)

  昨日は“Shi”さんのプライベートレッスン二日目でした。
  昨日の課題は「ターン円弧の調整」,「小回り」でした。一般的に最近の傾向として,カービングターンを重視する傾向が強く,ズレの感覚を必要とする「小回り」のできない人が多くなっています。“Shi”さんもその傾向が見られましたので“ズレ幅の調整”をどうするか?ということをテーマにレッスンを行ないました。ズレ幅の調整は円弧の調整にもなりますのでターンコントロールとも関係してきます。
  午前中は「ありがとうターン」をメインにレッスンを行ないました。“小回り”で必要になる状態のフォールライン保持をどういうイメージで作り出すか?ということが狙いでした。初めはどうしても腰や胸の向きがスキーのトップ方向に向いてしまい,上半身と下半身のネジレ状態を作れなかったのですが,徐々にその要領が分かられた様で,落下の力をうまくネジレに誘導することができるようになりました。(^I^)
  午後のキーワードは“パワートライアングル”でした。この言葉の基本的なことはホームページのパワートライアングルに書いてありますが,昨日はズレ幅の調整…ということでこのトライアングルの底辺をどの方向にずらして行き,どのくらいのズレ幅を作るか?ということに意識を集中してもらいました。一般的に「ズレ」と言うと,スキッドか…?と思われる方が多いのですが,そのズレの先に切れやカービングがあるのです。サイドカーブを使うのだけがカービングだ,と思っておられる方には理解していただきにくいのですが,カービングターンで必要なことは“タワミ”なのです。スキーがたわむこと,そしてそのたわんだ状態でサイドカーブを使うことが大事なのです。つまり「軸を傾ける」ことだけでなく「スキーがたわみ,その反発力を使う」ことによって,ターン終了期からニュートラルポジションに抜け出しやすくなるのです。♪♪♪受けるぅー…引くぅー…受けるぅー…♪♪♪という一連の「S字ターン」ができるようになるのです。この反発力を引き出すには“ズレて行く感覚”が必要になります。“Shi”さんはこの練習で「円弧調節」,「S字のリズム取り」が大変良くなりました。雪とのマッチングができるようになり,安定した滑りになりました。
  
  二日間,“Shi”さんがこれまで意識したことの無かったフィーリングやイメージを経験していただきました。それが直ぐに開花し,滑りが全く変わった!という様なことは期待できませんが,この意識やイメージを日々のスキートレーニングに生かしてもらえば,確実に1級合格レベルに到達できると思います。それも今シーズン中に可能だと思いました。
  最善を尽くしてもらいたいと思います。二日間,どうも楽しい時間のをありがとうございました!(^I^)



12/22 (土) 雪
 
 今日は「冬至」です。朝が最も遅く,夜になるのも最も早い…という日照時間がいちばん短い日なのですが,それに合わせるように大雪注意報が…。でも,我々スキーヤーにとっては嬉しい限りで…(^I^)

  さて昨日は“Shi”さんのプライベートレッスンでした。昨日今日の二日間のレッスンで,“Shi”さんの目標は,今シーズン中か,もしくは来シーズンまでに1級合格…ということです。
  初日の昨日は先ず「1級合格ラインの滑りに求められるもの…」ということの基本的なことをお話しました。滑りの質でいうと「S字のターン」ということになります。この「S字」のターンをしようとすれば,自然にターンの要素はカービング的になってきますし,バランス・リズム・タイミング…といった運動の質的要素も目的のレベルに達していると評価できると思います。
  午前中は主にこの「S字」ターンをスムーズに行なう時に必要となる,「圧を感じる場所,感じる方向,感じる強さ」について学びました。この三つの言葉は昨年の日記にもしばしば登場したキーワードですが,この三要素の調整こそが質的な変化をもたらす大事なポイントだと思います。なぜ「場所,方向,強さ」なのかを解説しながらの2時間でした。
  午後は,この三要素から少し発展した「圧の調整方法」,「リズム取りのポイント」,「円弧の調整法」…について解説しながらレッスンを進めました。

  “Shi”さんは非常に物事を受け入れる容量の大きい方で,まるで「乾いた砂に水が染み込むように」私の話すことを次々とクリアされました。これまでいろいろと試行錯誤され,ご自分のスキーを分析されておられる方だと感じました。この分で行けば合格ラインに到達されるのも,そう遠くはない…そう感じました。
  今シーズン初めての「雪上レッスン」でしたが,まさに「打てば響く方」とご一緒でき,楽しい一日でした。(^I^)
 


12/21 (金) 雪
 
 この日記では,今シーズン初の天候…「雪」です。予報では結構多量の雪が来る模様ですが…(^I^)

  さて,昨日は今シーズン初めての「級別テスト=バッジテスト」が行なわれ,その検定を担当いたしました。八方尾○スキースクールを含めた,白馬村内スキースクールの検定員約30名の「検定目合わせ」を兼ねての検定でした。
  受験生は1級が11名,2級が6名…という少数でしたが,シーズン初めのこの時期を狙って受験をしよう,という気概がある人が多く,レベルの高い検定でした。遠巻きに大勢の目が光っていただけに,受験された人にはプレッシャーがかかったと思いますが,イイ滑りを披露してくれました。
  
  午前中は実践種目講習テスト,ということで1級班を担当しました。シーズン初めでやや滑走不足かな?と思われる人も居ましたが,検定を通して徐々に良い滑りに変わられた受験生もおられました。1級の実践種目のポイントは「カービング要素のターン」を大回り,中回り,総合滑降の三種目で行うことです。カービング要素…と言っても,ギンギンにカービングを意識するものではなく,いろんな条件の中で,安定した合理的な滑りがカービング要素を交えてできるかどうか?ということです。2級との大きな判定基準の違いは,ターン後半からニュートラル,そしてターン前半へのつなげ方に現われて来るように思います。一口で言えば「C字」的な滑りでなく,「S字」的な滑りができるかどうか,ということです。これができるということは,急激な圧変化が少なくなり,目線の位置も安定してきて,スピードにも対処できるということになります。
  ターン始動期,舵取り期,終了期をひとつのターンと見る「C字ターン」では,「雪への働き掛け」的な運動でもターンできますが,これでは横方向への働きかけが強くなりスキッディング的な運動要素が多く出てしまいます。斜面を落下して行くことによって雪から圧を受け,足裏を支点としてスキーのトップとテールがたわむことでスキーの性能を引き出す「カービング要素」…が1級合格レベル…ということでは大事になります。このタワミ状態からニュートラルに抜け,反対側のターンに入っていく要領が分かれば「S字ターン」の意味が理解できている…ということだと思います。昨日の日記にも書いたように,ここで狙いとするのは何か?ということを理解して練習することの大事さを感じました。
  午後は,規定種目検定でした。三人の検定員の前で一発勝負の滑りをするのですが,あれだけ実践種目講習でイイ滑りをしていた人でも,かなり緊張していたらしく大きなミスをする人も居られました。
  結果として1級3人,2級1人…の合格,ということで検定を終了しました。  

  今シ−ズンの初検定で,「違いが分かる」ことの意味についてちょっと考えさせられた【TOK】デシタ。(^I^)



12/20 (木) 曇り
  
ドカ雪はありませんが,今日も少しづつ,少しづつ雪が積もっています。この週末は楽しく滑れそうですので,八方も賑わいを見せてくれるでしょう。

  さて,昨日はA級検定員と,今年度準指導員・指導員検定を受ける教師の合同研修会でした。
  一昨日の研修会を,より実践的なものとして掘り下げ,各資格検定の狙いは何か?何をどう評価するか?という観点での研修会でした。簡単にその要点を言えば,準指導員検定の狙いとすることは,「各種目ごとの運動要素の理解と的確な師範能力」であり,指導員は「各技術課題の理解と表現力,そして研修会テーマの理解」とういうことでした。
  どちらにも共通する大事な要素は「〜〜でなければならない」…は無いということです。斜面状況によっては上下動が大きく出るときも,また小さい時もあります。軸の角度も大きかったり小さかったりします。「〜〜でなければならない」という考え方での滑りは,フォームを規定してしまいますが,もっともっといろいろなスタイルがあって当然だということです。これはフォームだけに限らず,その種目を演技する時の心の持ち様,演技要領についてもいえます。例えばここ数日お話ししている「支点と着力点」という考え方や「トップコントロール」ということについても,各スキーヤーの意識に違いがあって然るべきだ…ということでもあります。私がこの日記やコラムでお話ししていることについても,こういう考え方が全て…という訳ではありません。いろいろな考え方があるけれど,こういう観点で滑ってみたら効果がありそうだよ,演技しやすいよ,要領が解かりやすそうだよ…ということに過ぎません。
  資格検定受験に限らず,大事なことは「求められる狙い,目的をはっきり理解すること」です。この狙いが解かれば,それを演技する道筋が見えてきます。狙いをクリアするための方策も立てられます。コーチや検定員の言葉だけを鵜呑みにしてしまうと,狙いや目的のための演技ではなく,検定員に迎合するための滑りになりかねません。ややもすると,受験者はこういった「ワナ」にはまり込んでしまいます。注意したいものです…。

  研修会に参加しながら,「検定のワナ」について考えさせられた一日でした。(^I^)


12/19 (水) 曇り
  
大雪というほどではありませんが,チラチラ降雪状態です。兎平で昨日も10センチくらいの積雪です。…でもさすがに熊の湯と比べると暖かい!…と思います。(^I^)  身体が言うことを聴いてくれる…滑っていてそんな気がします。(^I^)

  さて「準指・指導員スペシャル2日間」担当教師の研修打ち合わせ…。長野県連主催の指導員研修会で提示されたいろいろなテーマをどう指導に生かすかを研修しました。特別,昨年と違ったポイントはありませんが,今年提示されたことをどう活用したら,より指導者として適切な滑りができ,資格検定合格に結び付けられるか…を雪上及び机上で話し合いました。
  基礎技術のプルークボーゲン三態と,応用技術のシュテムターン,小回り,中回りをメインに約2時間の雪上研修でしたが,その中で特に大事だと思われたのは,ターンに必要なコンタクトをどのように作り出すか?…ということだと思いました。どの種目も,
圧を感じ作り出すのに必要な“場所,方向,強さ”さえしっかり意識できれば,自然にそれぞれの種目が狙いとしているポイントを演技することができます。この意識が少ないと,フォームをどうしたら良いか…ということだけに注意が行き,斜面条件がちょっと変わっただけで,もう演技ができない…ということになりかねません。
  また特に「カービング要素」を演技することを求められる種目では,強い圧だからカービングで,その圧が弱いからカービングでは無い…という考え方も捨てた方が良い…という風に思います。昨日もこういうことがありました。ある人が実際滑ってみて,ギュゥィーーン…という感触があったときと,シュゥーーン…という感触があったときと,その滑りがどう違うかを,比べてみると,明らかに「シュゥーーン」という感触のときの方が切れの感じもスキーの走りも良く,斜面と一体となった美しさが出たのです。本人は今まで「ギュゥィーーン」とするクセがあり,力強さはあったのですが,美しさや滑らかさのある滑りは苦手でした。その彼の滑りが,雪面を捕らえる感触を柔らかにし,弱い抵抗でのカービングを意識したら別人の滑りになったのです!。

  雪に優しい滑りは美しい!…そんなことを感じた昨日の【TOK】でした。(^I^)



12/18 (火) 曇り
  
昨夜から平野部ではチラチラ…雪が舞っています。山はもう少し勢いよく降っているようです。
  昨日,ゲレンデ視察を兼ねてひと滑りしてきました。やっぱり“スキー”は楽しい!そう実感しました。(^I^)
  一部まだ雪がしっかり地面と馴染んでいない部分があり,OPENしていないゲレンデもありますが,八方のメインゲレンデは滑走OKです!。

  だいぶ気持ち良く滑れましたが,シーズン初めのせいか,舵取りから終了期にかけてどうしてもオーバーエッジングを求めてしまいます。気が付くとターン後半が少し,ガガッ…となりそうになる…。これではいけないと思い,仙人仙人…という気持ちで,素直に雪からの抵抗を貰おうとすると,スキーはスゥーイィーーと前に切れて行ってくれる…。脚にも過激な負担は掛からず楽チン…。シーズン初めには特にこのことを感じますが,今年も又そうでした…(^I^)。

  さて,昨日のコラムについて “T,Y”さんから,E−mail でご質問を受けました。 『  「トップコントロール」で,ニュートラルポジションから,ターンしようとする側のインサイドエッジを雪面に押し込んでいく…という説明があリましたが,インサイドエッジのトップ部分,という意味ですか?。だとすると「ターン内側の前圧を強める」ということと同じことですか?…』というものです。
  正確にはちょっと違うと思います。完全に“前圧”というイメージですと,スキートップの捕らえだけが強くなって,そこを中心としてテールが外側にズレるようになってしまいます。ですからトップ内側と言っても,かかと内側にも雪面を捕らえるための圧が少し残って,共に雪面を捕らえる…という意識が必要です。スキーのトップからテールまで全体で圧を捕らえるが,その圧配分を変え,トップ側を大きくする意識を持つ…と言ってもいいかもしれません。そのために「かかとを支点とするような意識」が大事になる…と私は感じました。

  さて,今日は「準指・指導員スペシャル2日間」担当教師の研修打ち合わせがあり,これから出かけます。雪上での研修も含め,どのようなレッスンが効果的か,じっくり考えて来ます。
  では,行って来まぁーす!


12/17 (月) 曇り
  
本当に一気にスキー場が滑走可能になりました!。私の知るところ,一気に山麓まで…は初めての経験です。
  いちばん上部の「グラードクワッド」はまだ凹凸があり滑走できませんが,黒菱,兎平,スカイライン,パノラマ,リーゼンコース,セントラルコースはOPENしました。名木山の一部,サンテラスパノラマから下,咲花まで,国際ゲレンデ,咲花の一部は整備不良でまだ滑れない所もありますが,ほとんどのところがOKです。
  おかげさまで,スキースクールの行事もプログラムどおり開催されます。

  さて,昨日まで「指導員研修会」のため,志賀高原の「熊の湯」に行って来ました。
  今年のテーマについてはのちほど「コラム欄」にUPする予定です。簡単に言えば「スキーをいろいろとコントロールするのに,トップを意識したら…?テールを意識したら…?」ということ,そして「決まりきった指導をするのではなく,生徒さんの個性や志向を重んじ,教師の側も自分のパーソナリティーを十分に生かしたレッスンを行うこと…」の二点でした。
 
  これからスキー場の状態を把握するため八方尾根を巡回してきます。帰ってきましたら,その様子もUPしたいと思います。
  それでは,行って来まぁ〜す! (^I^)


12/13 (木) 小雨
  
北海道は例年の3倍の雪とか…。八方にその1/4でもいいから欲しい…そんな気がします。(^I^)

  その昔…と言っても10年くらい前でしょうか,私の懇意にしているイタリア人と,その友達のアメリカ人と一緒に八方でスキーをする機会がありました。昨日その彼から クリスマスカードを兼ねたE-mail が届きました。
  その中の一節に,「…ツチフマズにオレンジがあるとイメージしましょうねえ、みなさん、いいですか?じゃあ、行きますよオ。…あれにはみんな驚いたよ。あんなレッスン初めてだったから…。あのオレンジの例えは、在日G7大使館では、伝説になっているよ…。また滑ろうネ…」とありました。そういえばあの時のアメリカ人はどこかの国の大使館に勤務していたんだっけ…。
  あの時は確か,レッスン…という訳ではなく,「ロングコースを疲れが少なく,休まずに滑り降りるには,どうしたらいいの?」と聞かれて,オレンジを足裏に意識して雪を感じることだよ…というようなことを言ったのだと思います。雪面コンタクトを説明するのにはいろいろな説明の仕方がありますが,言葉がうまく通じない外国の人にそれを伝えるには,フィーリングやイメージがいちばん手っ取り早い,と思います。あとはそのイメージを頭に描いて滑るだけ…。
  とかく,日本でのスキーレッスンは,滑らせることよりも説明に時間を掛け過ぎる…と言われていますが,特に頭で理解することより「体験を通して,自らが学ぶ…」という姿勢が強い外国の人にとっては,「オンリーワンイメージ…フォローミー!」がイイようです。

  今年も,「イメージアップ&トライ!」で行こう…そう思っている【TOK】です。(^I^)

     -------------☆★☆-----------

 
 さて,明日14日から16日まで,指導員研修会参加のため【TOK】は白馬を留守にします。
  まことに恐れ入りますが,その間UPできません…。17日の朝またお目にかかりたいと思います。
  よろしくお願い致します。



12/12 (水) 快晴
  
12月に入って初めてでしょうか? 快晴の天気は…。…でも正直,雪が無くて寂しい…(=_=;)

  昨日は夜の仕事がおやすみでしたので,ちょっと長野まで映画を見に行って来ました。題名は今注目の「ハリーポッター」。
  結構多くの観客がおりました。映画そのものは「おとぎ話」的で,特別大きな感動を受けるほどではありませんでしたが,「夢」のある映画だと,私には思えました。特に,子供達が持っている一見実現不可能なことを,「魔法」を使うことで叶えてしまう…。こんな映画,子供だましだ…という意見もあるようですが,大人になった私たちは「魔法の杖で希望を叶える…」というような無邪気な気持ちを失い過ぎているのかもしれない…と思いました。
  「夢」の世界だけで生きていけないのは分かりますが,夢があることで目標が設定できるのだと思います。夢見ることだけで済ませてしまえば,空想の世界でしか生きていけないでしょうが,その夢の実現に向かって最善を尽くす…という気持ちが生まれれば,それは物事を成就させる大きな力になると思います。

  “スキー”を楽しむ時も,これと似た「夢」を描けるかどうか?が大切なのかもしれない…と思いました。
  あなたはご自分の“スキー”に,どんな夢を重ね合わせておられますか?


12/11 (火) 曇り
  
思ったよりも降雪が少なかった八方です…。そして今日は比較的いい天気…。14日から一部ゲレンデがOPENの運びになりそうです。

  皆さんから初滑りのNEWSをいろいろ頂きました。それぞれいろんな思いで初滑りを楽しまれたようです。(^I^) それにしても,シーズン初日のスキーはドキドキしますよねぇー…。ン十年滑っていても,初日の滑りはドッキドキ…。
  私はその初日の滑りで年間の目標を立てるようにしています。そのシーズンの目標を立て,それをクリアするようにすることで,毎日毎日の滑りに熱が入ります。昨年は自分の心の中では,「自然体の小回り」でした。シーズン終わり頃のビデオを見ると,まあまあの成果が出たかな?と思います。
  小回り,についてはいろいろ思い出があります。これまで見た小回りの中で,最も目に浮かぶのは,お名前がどうしても思い出せないのですが,私が学生の頃志賀高原でお世話になった,日欧スキー協会の“X先生”の滑りです。まだまだ未熟な時でしたが,あの先生の,まるで“忍者”のような小回りの滑りの身のこなしは,今でも忘れられません。特にエネルギッシュ,というわけではなく飄々としていて,身体の使い方というか,雪とのマッチングがピタッ!と決まっていたのです。お歳は結構とられていたようで,多分当時50才から55歳くらいではなかったかと思います。
  実は昨年目標に掲げた小回り…あの先生をイメージしていました。半分も行っていないのではないか?と思いますが…。まだまだ無駄な力が入ってしまうような気がしています。これからも,あの“X先生”のイメージを忘れないように最善を尽くそう…そう思っています。

  ところで,教師としての自分は,あの先生のような印象を生徒さんに与えられているんだろうか?これを考えると冷や汗ものです…。
  ことしもヤルゾー!…と元気だけは一杯の【TOK】デシタ! (^I^)


12/10 (月) 小雪
  
今朝も小雪がチラチラ舞う天気ですが…。昨年より滑走可能日は確実に遅れてしまいました…。(=_=;) 図は今朝9時のひまわり画像ですが,日本海の雲の横縞が少し北に片寄っていますので,その分北アルプスは降雪力が弱い様で…。  

      

    さて,私のホームページについて皆さんからいろいろなご意見をいただいております。その中のひとつに,このホームページを見ている人にぜひ協力してほしいことがある…ということで,協力を要請されました。この人に限らず,例えば「今私はこういうことで困っているので,いい知恵を貸して欲しい…」とか,「○○メーカーの△△モデルを購入したのだが,私にはどうも柔らかすぎて合わないので,誰かに譲りたいが…」というような人が多いようです。
  …というわけで,「Help me !」ページを作りました。皆さんから要請があれば,公序良俗に反しない範囲で,こちらに掲載したいと思いますので, E-mail で【TOK】宛ご連絡ください。

  また私事で恐縮ですが,皆さんから私のレッスン予定を知りたい…というご希望がありましたので,【TOK】のレッスン予定に私の予定を入れておきましたが,検定やテククラ等,スクール行事のレッスンはしないのか?という問い合わせがありました。今現在,予想されるスクール行事のレッスンには「*」マークをつけておりますのでよろしくお願い致します。

  今日は「ホームページのご案内」日記になってしまいました。 ス・ミ・マ・セ・ン …。




12/09 (日) 小雪
  
今日も曇り空ですが,北風が強く,横殴りの雪が舞っています。…でも,この地域は「西高東低」の冬型の気圧配置が強いと降雪量は少ないのです。ここ白馬から数キロ北の栂池付近は,この気圧配置で大雪となるのですが…。どちらかと言うと,南雪…冬型に入る直前,低気圧が日本海を東に移動中で,寒気が能登半島上空にある時がいちばん降りやすいのです。ですから,シーズンインは毎年他のスキー場より遅いのが通例ではあるのですが,それにしても寂しい…。マ,いつかは降ってくれるでしょう,あせらず待つことにします…。(^I^)

  この週末は,スキー場にお出かけの人も多いようです。私は今度の金曜日から志賀高原で開かれる指導員研修会に出張で出かけますので,ひょっとするとその時が今シーズンの初すべりになるかもしれません。それまでにはぜひ滑っておきたいのですが…。
  でも,いいですねぇー! この初滑りを待つ心境…。愛しい恋人に会うのを,今か今かと待つ心境に似ています。待てば待つほど楽しみが増強されて,心ドキドキ,ワクワクします! 
  他のスキーヤーの初滑りを横目に,初滑りを心待ちにしている【TOK】です!(^I^)


12/08 (土) 曇り
  
今日は雲が少し切れて,昨日とは異なり,少し明るさがある白馬の平野部です。雪は期待したほど降ってはくれませんでしたが…。残念ながら,北アルプス,白馬地域で滑れるのは一ヶ所もありません。
   E-mail や掲示板を覗いてみると,今週末は志賀高原方面へ初滑りに行かれる方が多いようです。(^I^)
初滑りをされた方…できましたら,その様子など E-mail や掲示板にUPお願いします。

  さて,今日は「規格品」ということについて…。
  親戚にお歳暮のリンゴでも送ろうかな?と思い,それなら「信州リンゴ」がイイかな…と調べてみました。そしたら規格品と規格外のリンゴで天地の差がありました。モチロン違いはあるだろう…と予想していましたが,これほどとは…!!!。
  一体「規格品」って何なんだろう?と考えてしまいました。日本には「日本農林規格というものがあって,農林水産物またはその加工製品の優良物資を標示する規格を定めている,ということです。で,驚いたことに,イチゴについては,その形,大きさ,色,産地,等により従来25通りもの選別規格があったそうです!。この選別規格の上位に位置できなかったり,これに該当しない製品は,売れ残ることが多く,生産はされていても市場に出回ることは無いそうです…。畑に捨てられるだけです。まさにビックリ!です。最近,これではいけない…ということで,これを通りに減らしたということですが,それにしても,「規格化」がどれだけ資源を無駄にしていたか…考えると恐ろしい気がします。
  諸費者がそういった「形」や「大きさ」にこだわった…という側面があるかもしれません。例えばキューリを「野菜スティック」として二次販売する時には,確かに曲がっているより真直ぐ伸びた方が見栄えがいいし,お皿にもきれに乗ります。でも,味は違いません。こういった味の本質とは違った「形」や「色」にこだわり過ぎるのは,一消費者として反省せねばならないことだと思います。(=_=;)
  でも,よく言われます。「小粒の方が味がいい…」,「虫も食わないリンゴは美味しくない…」…等Etc.。不揃いだから,それぞれに味が違って趣がある…とも思います。

  リンゴのことを考えているうちに,私たちスキー指導者も似たようなことをしてしまいがちだなぁー…と思いました。スキーヤーを何かと「規格」にはめ込もうとしてはいないだろうか?。個性を無視し,ある規格化された滑りを重視した「コピースキーヤー」を作り出しているのではないだろうか?…そんなことを思ってしまいました。
  もしそうなら,私たちスキー教師は大いに反省しなくてはなりません。規格化されたスキーヤーをになってもらうのではなく,その人の特徴を生かした個性豊かなスキーヤーになってもらうことが大事だと,つくづく感じました。

  規格化された形や色で表現できない,微妙な違いが表現でき,楽しめる世界……「規格外スキー」…そんなことを感じてもらえるようなスキーレッスンをしてみたい…そう思った【TOK】でした。(^I^)



12/07 (金) 小雪
  
今日が今シーズン初の「小雪」という天候の書き込みになりました!(^I^) これから次々と,雪,大雪…と続くとイイですね! 
  それにしても,ヨーロッパでも雪不足らしく,フランスのバルディゼールで行なわれる予定のFIS・W-Cup場所の変更で大変だとか…。雪不足はナニも日本だけではない…というNEWSに少しは安心したりして…。でも,カナダは連日大雪の様で…羨ましい!

  さて,今日は「ネギ」の話…です。
  私も妻も,実は大のネギ好きです。ネギは柔らかくて甘味のある深谷ネギに限る…と言われていますが,私たちはそこまで限定はしておりません。熱い味噌汁,日本ソバやラーメンに入れて楽しむネギそのものも美味しいのですが,「ネギ間」や「すき焼き」のように少しだけ熱を通した時の美味しさは格別です。そして何よりも感じるのは主役の鶏肉や牛肉を引き立ててくれることです。特に「ネギ間」のネギは,ネギがあってこそ!という感を深くします。ネギが無いとただの焼き鳥ですが,これがあると全く別物のように感じます。鶏肉が二倍三倍にも美味しく感じられるのです!。このように主役引き立てや薬味としての欠かせない素材ですが,風邪の特効薬とも言われ,身体を温める効果もあるとか…。

  そこでまたスキー教師としての【TOK】は思いました。「ネギの10分の1でもいいから,生徒さんの滑りを引き立たせることができたらイイなぁー…」と…。
  とかく,指導の立場に立つと,主役がだれなのか,間違ってしまう人が多いようです。主役は生徒さんで,教える側は脇役なのですが,それを勘違いしてしまいがちです。ナニも生徒さんに迎合しろ…ということではありません。生徒さんの持っている特長をいかし,それを伸ばしてあげることが大事だということです。往々にして私たち教師は,生徒さんの持っている特徴を無視し,自分の思っていることをメインに押し付けるような指導をしてしまいがちです。でも,そういったレッスンは生徒さんの個性や特長を生かすことにはつながりにくいのです。
  ですから,先ずそれぞれの生徒さんの特長を見極める作業から入ることが大事になります。人の滑りを良く観察し,どういうレッスンがご本人にとってベストか?という視点で指導する必要があります。でも,生徒さんの数が多い時は,個々の生徒さんそれぞれにしか通用しないアドバイスでは時間が掛かるばかりでなく,レッスンに対する興味さえ失わせてしまいます。そこで大事になるのが,どの生徒さんにも通じる教え方…ということになります。
  フォームや姿勢は各生徒さんの特徴によって大きく左右される要素を含んでいますから,「形」をどうしろこうしろ,というやり方はあんまり適していません。私のこれまでの経験では,「感覚やイメージ」をお伝えすることだ…と思います。感覚やイメージ,例えばズレるとか切れるとかの感覚は日常生活で経験できるものです,これを包丁が大根を切るときの情景と組み合わせてイメージアップさせることで体験してもらうわけです。そのためには日常生活のありとあらゆる場面を経験していることが大切になります。これが多いほど「引出しの数」が多く,いろんな場面で使える素材をたくさん持っているということになるわけです。
  生徒さんの個性や特徴を活かし,その人なりの味を出した“スキー”をしていただくには,お教える方もそれなりの勉強が必要になるわけです。

  「ネギ」が他のメイン素材の味を引き出すように,私たちスキー教師も負けないように最善を尽くさないといけない…。大事なことを「ネギ」に教わった【TOK】でした。(^I^)



12/06 (木) 曇り
  
今朝もまたまた曇り空…です,ハイ…。

  さて,09/30 言葉の力で,教師仲間の“Y子”さんが,ある医者の心ない言葉にショックを受けたことを書きました。今日ある新聞を見ていたら,これとは逆に,お医者さんの何気ない言葉に励まされ,感激した話が載っていました。

  診察のあと,何気ない質問,「ところで,あなたの趣味は何ですか…?」という言葉から始まった医者と患者のコミュニケーションは,その患者さんに「病気を治してこれからも元気で生きよう!」という気持ちを持たせてくれた…ということです。きっとこの患者さんのNK細胞はたくさん増殖し,病気治療に大きな役割を果しただろうなぁー…そう思いました。
  名医というのは病気そのものを治すことも上手いが,その病気を自分の力で治そうとする意欲を与えるのも上手いものなんだと,あらためて教えられました。心の持ち様が自然治癒力と大きく関係していて,そういった前向きな姿勢でないと,治るのも治らなくなってしまう,ということなのだと思います。

  またまたひるがえって,私たちスキー教師の指導,ということを考えました。生徒さんに,「スキーをして良かったなぁー!楽しかったなぁー!また滑ろう!…」と満足していただき,大げさに言えば生きていることの喜びを少しでも味わっていただくには,どういう言葉をおかけしたらいいんだろう…。“スキー”で“感動”を体験してもらうには,言葉だけでなく,どういうことをお伝えしたらいいんだろう?…そんなことを考えるいいヒントを頂きました。

  最近のNEWS…本当にイヤなニュースが多いです…。でもその中で,今朝のような明るい記事を見ると救われる気がします。人間って,わがままで汚く,残忍な面も持っているけれど,それをコントロールし,明るくしよう,楽しく生きよう…という気持ちも持っている。できればマイナス要因を少しでも少なくし,プラス要因の生き方をしたいものだなぁー…そんなことを思いました。
  新聞を読んで,なんとなく,明るい気持ちになった【TOK】でした。(^I^)
  「ほのぼの記事」はイイね!


12/05 (水) 曇り
  
今朝も曇り空…。連続9日間曇天が続いています。ここら辺で一辺,ドッカァァーーーン…と大雪!が欲しいところですね!(^I^)

  さて,昨日の朝○新聞スポーツ欄に「スラローム競技」についてのコラムが載っていました。ご覧になった方も多いと思いますが,この頃の選手はスラロームで150cm位の板を使っているとか…。2メートル近い板を使っていた頃に比べると隔世の感がありますが,これも時勢ですネ。
  で,実はこのことに少し問題があって,カービング特性を活かしたターンをするために,ヒザや腰に負担がかかり,最近は腰を痛める選手が多い,ということです。それほどスピードが増した,ということなのでしょう。斜面を下に落ちるスピード,というより,スキー板自体のスピード,つまりターン円弧上を滑るスキー板そのものの速度が速くなったということです。スラローム競技ですので回転円弧が小さいのに,スピードが上がるわけで,言ってみればダッシュ走をしていて,いきなりその方向を変えるようなもので,ものすごい外向きの力,「遠心力」がかかることになります。この力をスキーのエッジがしっかり受け止め,雪をグリップするのですから,ヒザや腰に信じられないほどの「G」がかかります。多分,夏の間充分なトレーニングをしたであろう選手も,さずがにヒザでは受け止められず,腰でその力を受け止めようとすることになります。その結果…ヒザだけでなく腰までも痛めてしまう選手が出る…。
  FIS(国際スキー連盟)もこの事実に注目し,監視している…とのことですが,カービングスキーの台頭が,ハイスピード系のアルペン競技だけでなく,技術系の競技にもこのような影響を及ぼしてきている…というのは少し恐ろしい気がします。

  私たち一般スキーヤーも,競技スキーの影響を多く受けています。「速い」とか,「切れる」とかいう言葉が「スキーの上手さ」を表している…という意識が私たちスキーヤーの中にあるのは確かなことです。…でも上に挙げた例を見てみると,少し違うんじゃないか?という気がします。どことなくサーカス的スキーを見ている気持ちです。検定や基礎スキー界での技術の取り上げ方にも問題があるのかもしれません。
  健康スポーツ,生涯スポーツとしての“スキー”を目指す【TOK】はチョッと考え込んでしまいました。(^I^)


12/04 (火) 曇り
  
今朝も曇り空です。兎平は昨夜は雪だったようで少しですが積雪があったようです。
  この時期…明日かな?明後日かな?…と初滑りが可能な日を待ちわびる日が続きます。でも,これはこれで楽しいのです。待って待って,そして解禁! 初日の滑走の楽しみは待てば待つほど大きくなるのです!(^I^)

  さて,読者の“O.M”さんからご質問の E-mail を頂きました。ご紹介いたします。
   『 ....スキーをする度に毎回ビデオを撮ります。自分の滑りがどういうものか知りたいのと、どれくらい変わったか....ということを知るためですが、そんなに変わってないなぁーといつも思います。そして、先生やコーチのようには滑れないものだなー、といつも落ち込んでしまいます。 ビデオを生かす工夫、というかビデオでうまくなるいい方法ありましたら教えてください....』

  私もシーズン中何度かビデオを撮ります。そしてそれを見ていつも同じ様に思うことがあります。それは「…ウーン???…いつもこういう滑りをしているのかぁー?ホントはもう少し違ってうまいはずなんだけどナァ-…。俺ってヘタクソ…」ということです。ビデオでは縦のスピード感が出ませんから,実際のスキーシーンとは違ってはいるのですが,それにしても???フォームが違うなぁー…と思うことが多いのです。宮下○樹とは違い過ぎるなぁー…と思うのです。志鷹慎○とも,松沢○靖とも違います。
  で,宮下○樹と志鷹慎○の滑りを比べてみます。すると面白いことに気付きます。二人ともモチロンうまいけれど,身体の使い方というか使われ方は微妙に違い,それが映像になると目で見た印象は違ったものに見えるのです。特に下半身と上半身のフォームのバランスは,良く見ると似ているようで同じではありません。同じ中回りでも,松沢○靖は外肩が早い時期に正対気味になりますし,志鷹慎○は中盤から正対気味になります。ビデオでコレを見ると違う滑りをしているのかナァーとさえ思います。でも,どちらも良くコントロールされた切れのあるカービング中回りをしています。…これは仕方のないことです。というのは各自DNAが違うように,骨格や筋肉の付き方が異なっているからです。同じ雪面コンタクトを求めようとすれば,身体の構造が違うのでそれにあった使われ方が必要になり,それぞれの「身体特徴的個性」が出てしまうのです。
  “O.M”さんも私も,そういう意味で宮下○樹と同じ滑りができたらオカシイのです。違って当たり前です。大事なことは,雪面コンタクトが上手い人の滑りと似ているか異なっているか?ということです。ですからビデオを見るときには,上半身よりも下半身,特に「スキーと雪とのコンタクト」に注意を払うことが大事です。
  ビデオで上手くなる方法のキーワードは,「フォームを見ずにスキーの動きを見る!」ということになると思います。
  そういう感覚で自分の滑りを見ると…まんざらでもないナ…と思った【TOK】でした。(^I^)


12/03 (月) 曇り
  
今朝も曇り空での白馬です。気温は2度。
  強い寒気が中旬,10日頃にやってくるらしいので,降雪期待です! 兎平近辺は昨日一日中パラパラと振っていました。

  昨日店じまいして帰る途中,ラジオのスイッチをひねったら,インタビュー番組で「手技を伝える」ということについて話していました。 その中で,習う,教える,学ぶ…ということについていろいろ語っていました。
  職人制度,例えば大工さんの世界では決して親方が「教える」ことはしない。習う側の人が先達の技を盗む…というのが本筋。教室などの学習,教育現場では教える側と教わる側が対面しているが,職人の関係ではそうではなく,習う側が後ろか横に居て見て学ぶことが多い。また身体に本当に技を染み込ませ,自分のものとするには時間がかかる。技は技術として「人」から切り取れるものではなく「人に付くもの」。身体全て,感覚が技の源である。「技」と「業」は一体のものであって,それが切り離されると「工場」になってしまう。「工場」では人の介在する場面が少なくなって,言葉や数字が幅をきかせるようになり「人の暖かさや魂が失われてしまう」。切り離したものは「知識」として教科書やビデオで教えることはできるが,人に付いたものではない。工場では「知識」が幅をきかすが,職人は「経験や感覚」がものをいう。日本独特の「職人」は西洋の「徒弟制度」とそういった精神的な面で異なっており,東洋的なものと言える…。薬師寺や法隆寺は千数百年を経た今も精彩を放っているが,その根本は一本一本の素材が年限を経て変わり続けるものだ,という姿勢,及び「大工職人」に脈々と伝わる「習うより慣れる」「教わるのではなく盗む」という伝統に依っている。規格製品のように寸法を正しく造ったのでは,今の薬師寺の姿は無い。素材も人も,時を経て変わるものだということを前提に造るから後世に受け継がれるような良いものがつくれる。…というようなことを話していました。

  思わず,スキーの指導をこのことと重ね合わせてしまいました。ひとつひとつの言葉が,「スキーを教える,教わる」という場合にはどういうことになるんだろう?と…。「技を盗む」,「正面ではなく横か後ろ姿」,「本当に自分のものとするには時間がかかる」,「身体全て,感覚が技の源」,「知識ではなく経験や感覚」,「時と共に変わるもの」…等の言葉はスキーレッスンでも大事な要素となるのではないか,と思いました。年季を重ねた職人さんの言葉には,本当に学ぶべき重い言葉があるものだなぁー,と感心しました。
  自分のレッスンで,応用できるものは積極的に取り入れてみよう,そう思った【TOK】でした。


12/02 (日) 曇り
  
昨日は雪の無い「スキースクール開き」になってしまいました…。ここ数年同じ様に雪の無いシーズンインを迎えていますので,必ず中旬までには滑れるようになるよ!…と,そんなに気にはなりませんが,それにしても気にはなります。(^I^)

  さて,昨日スクールの掃除をしながら仲間の教師との話をしていて,「“ナンバーワン教師”ではなく,“オンリーワン教師”にならないとね…」ということが話題になりました。
  以前のようにスキースクールの知名度で生徒さんが来てくれることはホントに少なくなりました。スクールの名前で来るのではなく,そこに所属している“特定の教師”に教わりたい…というスタイルに変わりました。言ってみればスキー教師の個人化,プロ化」と言うこともできると思います。モチロン技術選トップクラスの実力派教師に教わりたい,滑りを間近で見てみたい…という人が多いのは言うまでもありませんが,それだけでなく,“スキー”の面白さや楽しさを伝達してくれる教師も人気があります。11/29の教師日記「ホンモノ」にも書きましたが,パーソナリティー豊かな教師が求められているのだと思います。

  スキースクールの総会でも,校長から「プライベートレッスンで指名をいただけるような教師になって欲しい…」とのお話がありましたが,このことは実は「スキー教師はスキー技術が上手いだけじゃダメだよ!」ということの裏返しの言葉でもある,と思いました。ある程度のスキー技術があったら,あとはその教師がどれだけ人間として魅力があるか?ということなのです。このことはナニもスキー教師に限ったことではありません。他人に「何かを教える立場」の人,みんなに共通していることだと思います。

  “オンリーワン教師”とは,その人にしかない特徴を生かし,技だけでなく,魅力ある人間性を示すことのできる教師…ということなのだなぁー,と再確認しました。
  「生涯一スキー教師」を目指し,今シーズンも最善を尽くそう! そう決意した【TOK】でした。
  デキルカナ?(^I^)




12/01 (土) 曇り
 
 今日から12月です。いよいよ待望のスキーシーズンの開幕です。
  今月の長期天気予報によると,中旬からは寒気が南下し,例年より冬型の現れる日が多い,とのことです。我々スキーヤーにとっては本当に嬉しい予報です。(^I^)

  さて,今日は八方尾○スキースクールの開校日です。それにあわせて,観光協会でも今日を一応の「スキー場開き」ということにしております。ここ数年,自然雪の無いスキー場開き,になってはいますが,いつ雪が来ても準備OKだよ!…という気概の現われ,と言っていいかと思います。(^I^)
  わたしもこれから,午前中はスキースクールの開校準備,午後は教師総会に出てまいります。今年は一般スキーヤーが利用しやすいように,名木山スキー教室のレイアウトを一部変え,パブリックスペースを大きくしましたので,その整理,そして兎平,咲花各教室の清掃,受付配置などを行ないます。この作業を通して,いよいよ“スキー”の季節到来!という気持ちを高めるのが通例です。

  それでは,2001-2002シーズン最初のお勤め,行って来まァーす!(^I^)


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