スキー教師日記 April 2000 by 【TOK】

スキー教師の【TOK】が 日記替わりに日々の雑感を綴るコーナーです。
100% 個人的な日記です。
興味のある人は見てください。 (^I^)

Ski Top へ   【TOK】へのMail

4/30 (日) 薄曇
 4月も今日で終わり。一年の3分の1が終わったことに…。スキーシーズンの4ヶ月がアッという間に終わった気がします。
 昨日張り切りすぎて滑ったせいか、ちょっと越しまわりの筋肉痛…。で、今日は頼まれていたTシャツビジネスの仕事…。シルクスクリーンで印刷するのだが、一枚一枚、自分のデザインした絵や文字がTシャツに刷り上る時の、チョットした感動がイイ。(^I^)
 さて、今日の夜、オフ会でご一緒したAsanuさんご夫婦がビアホール【メルツェン】に訪ねてくれました。29日から5月連休終わり頃まで八方を中心にスキーをされるという事で、今夜はいっぱい飲みに来てくれたのでした。
 飲みながらの話で『LET意識の”雪の抵抗を受ける…”という感覚を、しっかりイメージでき、理解できる方法は無いのだろうか?』という話題になりました。プルークボーゲンで引くターン意識をした時の受けている側の脚がLET。スキーや足、脚方向から重心方向に伝わる圧を感じるのがLET。ナニもしないで斜面を落ちて行く時雪から来る抵抗を感じて滑るのがLET。…等などなのですが、コレを日常生活のことがらを例にひいて説明するのは難しいなぁー、と思ったのでした。LET意識を簡単にイメージできる言葉が見つけられれば最高ですが…。
 流れに逆らわず、水に浮かぶ枯葉の様な心境で…。無我の境地で…。
 さて、皆さんはどう例をあげますか? イイ言葉がありましたらお教え下さい。(^I^
)


4/29 (土) 晴  Kokubuさん指名プライベートレッスン

 今日は緑の日。ゴールデンウィークが始まりました。久しぶりの晴で無風状態!(^I^) この時期にしては最高のスキー日和。今日は、丁度1週間前のオフ会でご一緒した Kokubu さんご夫婦のプライベートレッスン。
 奥さんはこれで3回目、旦那さんは前回に引き続きの2度目のご一緒…。でも、前回はオフ会の為、個人個人に対する私のアドバイスはほとんど出来なかったので、旦那さんが実質的に私のレッスンを受けるのは初めて…。オフ会でナントナク落ちる意識とか引く…とかの説明はさせて頂いたが、まだ身についていない状態。奥さんは以前のレッスンで経験しているので、そこら辺の意味はご承知…。
 まず、黒菱、スカイラインと足もとの支点を意識して”受ける意識”復習から…。その後、小回り系がやや苦手という奥さんのお話で、今日は小回り系の練習からはじめる事に…。小回りでイチバンの注意点は”ターン後半のネジレ”をしっかり作る事!。上体をフォールライン方向にキープし、スキーが雪の抵抗を受けて回りこんで行く事により、上体とスキー(下肢)との間に”ひねられ現象”ができるが、このひねられ現象=ネジレ、が次のターンのキッカケとなる。このネジレができた後で、角付けを緩めてニュートラル状態に入るから、フォールラインを向いていた上体の方向にスキーが回り始める…。つまり、これができないと、次のターンが始まらない…と言っていい。小回りでは特に大事なポイントなのだ。お二人とも実はそれがうまくできないで悩んでいた様子…。そこで”ありがとう・ターン”をやってみるがシックリ来ない様子…。丁度黒菱の斜面の下方に、ある大学の山荘があり、その屋根の色が黄色で目立っていた。で、その屋根をしっかり目で捕らえ、できれば上体もその方向を向けたままターンをする様指示…。少しずつ上体がフォールライン方向にキープされ始める。(^I^)
。お二人に取っては、想像以上に上体がひねられるものだ!…というのが実感だったらしい。黒菱の斜面でこれを2,3度練習することで、お二人とも小回りが楽に出来るように!。特に、旦那さんは完全に”ヒネられ状態”の意味を理解された様子!。お昼に近くなり、兎平の南側斜面を降りて行くと、結構コブコブの斜面。コレはチョット奥さんには手強いかな?と思いつつ降りて行くと、ナントすいすいとコブの斜面を滑って来るではありませんか!。コブだろうが整地だろうが、小回りの基本はターン後半の”ネジレと解放”にあると実感したのでした。(^I^)
 昼過ぎは、パノラマで大回り系の練習。旦那さんが右回りの前半がきゅうくつだ、というので、左ターン後半での圧の蓄積とその解放について説明…。ニュートラル状態に入る時に右足から左足に、貯まった圧を”お手玉”の様な意識で移し替える事。1〜2メーターのニュートラル状態を経由する意識を持つこと。この2点を練習することで右ターンも楽に出来る様になりました。
 その後スカイラインに場所を変えて、春のオフピステ風斜面を滑走。結構雪がゆるんでいたり、小さい樹木があったり、チョットコブがあったり、斜面がうねっていたり、急だったり…という状況。…でもお二人は斜面をしっかり降りて行く事ができるので、「受けるゥー…引くゥー」の意識で、特に疲労を感じないで楽しまれていました。旦那さんは、雪に働きかけるのではなく、斜面を落ち、位置エネルギーをターンに換えて行く事が大事だ、と理解された様でした。
 レッスンで得た技術を使い、この様な春の難しい斜面で生かして滑れる事の幸せを、お二人と共に感じた【TOK】デシタ! (^I^)
 やっぱりスキーは楽しい! 特に天気がイイとなおさら!


4/28 (金) 曇

 今日は午前中強風の為、リフトが運休。午後は回復してOPEN…という状況でした。今年の春は、風の吹く日の割合が異常に多いようです。明日はプライベートレッスンが…。ぜひ晴れて風も無いとイイのですが……。
 さて、スキーシーズンも終わりに近くなると、この教師日記も、皆さんにお伝えするNewsや話題が少なくなってきます。シーズン中のように毎日のレッスンで感じたこと、実践したコトなどのご紹介は出来なくなります。…でも、多くの方から、教師日記は続けて欲しい…とのE-mailを頂いております。そこで、このシーズン中皆さんから頂いたE-mailや「スキーQ&A」、掲示板上での話題などを振り返って、スキーについて私の思うところを披瀝して行こうと思います。 5/1バージョンからのお楽しみです! 乞うご期待?!
 これからもよろしくお願いします。(^I^) 【TOK】


4/27 (木) うす曇     
 スキー場上部は結構な積雪があるものの、兎平近辺は少し雨があったりで、今日もノンスキー。
 スキースクール総会の席上、議長に指名されていた”議事録の照合と認証”の仕事をする。総会での議事録が適正に記されているかをチェックし、もしあれば訂正し、認証する…という作業。約1時間でそれを終えてスクールに届け、その後は、ホームページの見直し…と、夏の本業のひとつ”Tシャツビジネス”の企画作り。 ホームページは、少しだけレイアウトを変えてみましたが、いかがでしょう? 少しづつですが、もうチョット見やすいものにして行こうと思っています。皆様のアドバイスがありましたらヨロシクお願い致します。
 夕方からはトレーニングを兼ね、義弟や妻とテニスで汗を流す。約5ヶ月ぶりのテニスでボールに目が追いついて行けず、タイヘン!。これからはスキーに代わってテニスや水泳など夏のスポーツが主流になる【TOK】です。(^I^)


4/26 (木) 小雨
     
 今日は小雨でノンスキーイング。Online Ski Class の構想を練るのと、Tシャツビジネスを検討する。
 ホームページの作製に付いてはまだまだ学ぶ事が多い…と実感。いろいろ考えながら、自分のホームページの掲示板を見たら、先日”オフ会”に参加してくれた人達から、多くの感想を頂いていた!。少しでもお役に立てて嬉しい【TOK】でした。
 午後からは頭の体操で参加している村の英会話サロン(イロイロな時の話題を英語だけで話す会)に参加。
 夕方からは今年から始めた”エアロビクス”で約40分汗を流す。スキーの生徒さん、Matumoさんに頂いたエアロビクスのVTR、役に立っています! ありがとう! (^I^)


4/25 (火) 快晴     
 今日はビアホールも定休日。天気に誘われ妻とフリースキーイング!(^I^)。
 だが、今日も天気はイイのに風が強い。2月3月の大雪といい、4月の晴天日の強風といい、ちょっと変な気候…。
 アルペンリフトから上部は停止していたものの、アルペンリフトと国際第3は営業している。お客さんの数も約100人くらいで空いている。夜のうちに圧雪してくれているのでゲレンデは比較的滑りやすい。雪の抵抗をしっかり感じられるので滑っていて気分がイイ!(^I^)。
 妻にマシンガン・ターンを意識させてみた。注意して滑らないと、内倒気味で、どこと無く”ゴリラ的”な姿勢の滑りが、【TOK】が見ても感心するくらい雪面の捉えが良くなり、ドシッとした滑りに変わった。いつもこうして滑ればイイのに…。
 さて、今日は自己練習で”低速深回り”。これはできるだけターン後半を深くまで維持し、そこから横ズレをしないで次のターンに入って行く…というもの。雪からの抵抗と身体のマッチングがうまくできていないと、コレは不可能。シーズン初めに良くやる練習でもある。身体とスキーの間にできる”平面的ネジレと解放”、そして、スキーがたわんでできる”縦方向のタワミと戻り”がキーポイント。コレを大回りから中回りまでトレーニング。そして〆は小回りでのエネルギー伝達(引く意識によるターン後半の抜けと走り)練習。何回も意識を変えてやってみるが、やっぱり雪の圧を探る様に斜面を移動していかないとコレは不可能。押す筋力でなく、引く時の筋力の大事さを実感。
 約1時間半の滑りで充分堪能。今日はこの位でスキーは終了し、Online Ski Class のアイデアを求めて長野市の本屋さんへ出掛けた【TOK】でした。



4/24 (月)晴    
 今日は夏の業務計画とホームページの検討。
 私のメインJOBはビアホールの経営。だが、昼は空き時間があり、スキーシーズンは、スキーレッスンが昼の仕事。…でも、夏はそうはいかないのでナニか他のコトをやっている。本当は”Tシャツ屋”なのだが、最近は経済情勢が厳しいこともあり、お土産としてのTシャツを作る人も少ない。昨年は白馬に来ていただいたお客様に役立つ様に、山や里のガイドをやらせていただいた。スキー教師何人かと共に、空いている時間をガイドで有効に利用しようと思ったのだが、結局は旅行会社のいいように使われる形になってしまった。今年はこの反省を踏まえ、本当に役に立つコトを…と考えている。
 また、”【TOK】のスキー”を見てくれている人達から「夏も『教師日記』や『スキーQ&A』を続けて欲しい…」というありがたいお言葉も頂いている。そこで、何人かの人と共同で”Online Ski Class”とでも言う”スキー教室のネットワーク”を立ち上げようカナ…という気持ちもある。ここ二シーズン、「スキーQ&A」を通じて、スキーの技術や用具、上達のノウハウ等、に関して結構アクセスを頂いた。どこまで出来るか解らないが、お役に立てるならこういったホームページを作ってみるのもイイかな?と思っている。皆さんの中で「面白いから一緒にやってみよう!」とか「こういうのはどうだろう?」とかいうアイデアがありましたら、【TOK】までご一報ください。お待ちしています!。
 …というわけで、一日机の前で、ああでもない、こうでもない…と過ごした【TOK】デシタ! (^I^)



4/23 (日)晴、強風    
 今日は強風の為、昼でリフト運行中止が続出…。春一番の風がここのところひんぱんです。(=_=;) せっかくの日曜日ですが、強風に泣かされ、途中で帰られた人も多かった様です。
 さて、新聞報道によると、今年の八方は他のスキー場を尻目に17.3%増の約76万人の方が来てくれたそうです。長野県内で昨年よりお客さんが増えたのはその他、戸隠と野沢温泉だけ…。県内全体では8.8%の減とか…。八方が増に転じた背景には『スノーボード全面解禁』があると分析していますが、その通りでしょう。パトロールの調べによると、シーズン当初、心配されたボーダーとスキーヤーの衝突事故も想像以上に少なかった、とのことです(^I^)。 急斜面コースには本当に上手なボーダーしか見られませんでしたし、そういう意味でトラブルが少なかったのかもしれません。心配されたマナーも一部下部のゲレンデ意外では微少でした。解禁1年目としてはうまく行ったのではないでしょうか。ボーダーのワンメイクジャンプやハーフパイプでの自爆事故が目立ちはしましたが…。
 それに比べ、衝突事故、という点ではスキーヤー同志の事故が多かった様です。以前も書きましたが、特に軸だけ寝せて滑るカービングスキーヤーに…。カービングターンをし、そのレールからはずれられなくなること、がその原因でした。ぶつかって行く人よりも、ぶつけられた人が重傷…というのも気の毒でした。被害者はぶつかってこられる事を予測出来ない分不利なのでしょう。今シーズン、スキーヤーの一人として、自戒を促された気持ちの【TOK】でした。



4/22 (土) 晴、曇時々小雨、みぞれ 【TOK】ホームページ オフ会
   
 今日は待望のオフ会!。 昨シーズンの第一回目に続き、今年は2回目。前回に比べ、はるかに多く、結局20名の方が参加してくれました。(^I^) 少し風が強かったものの午前中は、前日までの雨に比べるとイイ天気。午後は少し天気が荒れ模様になったものの、皆さんの熱心な研修意欲で問題無し。
 研修は午前9時半から、パノラマゲレンデで…。これまで【TOK】が教師活動で使って有効だと思われる”レッスン用キーワード”をお話する形で行なわれました。先ず、『足裏感覚』がスキー操作で大切である事を感じてから思いついた”オレンジ・ターン”の説明から…。そして”引く・ターン”の指導法のキッカケとなったプルークボーゲンでのDOとLETのターンの違いについて…。さらに足裏感覚を磨く為の”アウト…フラット…イン・ターン”…。目をつぶって意識を足裏に集中させる”目隠し・ターン”…。…Etc.等、午前中は主に側面から雪の抵抗を受ける『スキッディング・ターン』をメインに研修。
 午後はカービング要素の研修。その前に八方に初めて来たという「幸田さん」を案内してスキー場最上部の第1ケルンへ。ゲレンデを黒菱、スカイラインに移し、先ず”ドライビング・ターン”で手っ取り早いカービング・ターンの経験。そして、効率良い抵抗を受けるために非常に有効な”マジックハンド・ターン”と”マシンガン・ターン”の練習…。ホームページをご覧になって、それがどういうものかピンと来ていなかった方々も、『手の位置、手首の表情』を意識するだけでスキーの動きが変わる事を、少しは感じられた様で、良かった良かった(^I^)。そして圧の左右への移動を意識した”お手玉・ターン”と”アーチェリー・ターン”…。
 午後2時半に研修会は終了して、午後6時半の『懇親会』までは自由時間。
 5時頃から、数人の方々とスプリングスホテルのお風呂場で、裸のお付き合い…?
 6時半からは懇親会。都合がつかなかった、つのださんと松浦を除く18名の方が参加してくれました。それぞれスキーに対する思いを語り合ったり、【TOK】のホームページに付いてのいろいろ貴重なご意見を頂きながら、11時近くまで盛り上がりました。少々飲み過ぎた感じの【TOK】ですが、楽しいひと時でした。
 限られた時間の中での研修だったので、個人の滑りがどうのこうの…という研修は出来ませんでしたが、心の中の意識、インナーフィーリングがスキー操作にどう役に立つか、少しでも感じていただければ幸いです。このオフ会が、ご参加頂いた皆さんにどんな風に感じていただけたたかは、これからのご批判を頂かないと解りませんが、スキーを愛する人達が一堂に会して一緒にスキーを楽しめた、という事だけでも良かったなぁー、と思った【TOK】デシタ! (^I^)
 ご参加頂いた皆さん、本当にありがとう!

 今日の研修会でお話したテーマについては、オフシーズン、【TOK】のホームページで少しずつ解説して行きたいと思います。乞うご期待!です。(^I^)



4/21 (金)雨→曇  
 今日も雨……。 明日のオフ会の準備。
 オフ会には、おかげさまで17名の方から参加の申し込みを受けました。(^I^)
 今シーズン初めてお会いした人、ネット上で知り合った人…また、シーズン中に目標だった検定に合格した人、ちょっと納得できる滑りが出来なかった人…それぞれスキーに対する想いが深い人達です。そう言う人達と御一緒できるのが楽しみです。私のこれまでの教師生活の中で得たことをお話ししながら、生涯スポーツとしてスキーがどういう方向に進むべきか?などについても皆さんと語り合いたいと思います。
 天気も良くなりそうなのでシーズン最後のスキーを有意義なものにしたいと思っています。
 明日は楽しい一日になりそうです。(^I^)


4/20 (木) 雨 
 
 ここのところ、うっとうしい感じの雨が続いています。雪の上に立つ気になれません……(=_=;)
 そこで、今日は昨年暮れ結婚したスキー教師仲間、宮下征樹君のお祝いPartyの準備。実は、彼が結婚した相手は、昨シーズン【TOK】が指導し、1級合格したMAMI嬢なのです!。MAMIのことは『 1級受験指導記 (99冬) あるスキーヤーの1級受験記録 』で御存知の方も多いと思いますが、その彼女と恋が芽生え、結婚…ということになったわけです。MAMIは昨シーズン、私のビアホールを手伝ってくれたこともあり、そのお礼も兼ね、発起人となってお二人をお祝いしよう、ということになりました。スキーシーズン中は何かと多忙だったので、春を迎えた5月にPartyを計画し、その招待状の準備を今日したのでした。
 スキーを通じて多くの人が恋人や友人と巡り会っています。スキーはそのような素敵な出逢いを演出してくれる側面も持っています。(^I^)  貴方にも素敵な出逢いを!
 彼達のこれからの人生に幸多かれと祈る【TOK】でした。


4/19 (水)曇→雨
  
 4/17から今日まで、夏の仕事の関係?で東京へ出張。
 18日は朝早く起きて、昔、スキーのトレーニングで走り回った皇居の周りを、約1時間のウォーキング。半蔵門から千鳥が淵にかけて、学生の頃を思い出しながら…。そう言えば、この皇居一周だけが信号にストップさせられることなく走ることができるコースだった。つまり信号待ちで時間を費やする事が無いので、一周約5.5キロのコースで時間を正確に測りながらのトレーニングができたのだ。皇居一周左回りで、18分40秒が自己最高の記録だった事を覚えている。右回りと左回りでは約1分ほどのタイム差が出ることが常だった。右回りでは警視庁前から半蔵門にかけての長い登りがキツかった。それより竹橋から千鳥が淵までの短い距離を一気に登った方が楽だった。今では5キロ走るのに約25分…そんなコトを思い出し、終わりかけた桜を楽しみながらの散歩でした。(^I^)
 その頃に培った体力と身体が今でも役に立っている。多くのスキー教師仲間は「腰」に爆弾を抱えているが、おかげさまで私は腰だけは丈夫…。それもこの頃のトレーニングの賜物かもしれない。一日一回、汗をかくことがストレスを発散させ、気分転換になることを教えてくれたのもこの頃…。いまでもその習慣が身についている。(^I^)
 …ということで、今日も夕方、仕事場、ビアホールまで約5キロのジョギングを楽しんだ【TOK】でした。


4/16 (日)曇 兎平常設 
 4/9日でカレンダー上の公式レッスンは終了したが、積雪量に恵まれているので5月連休まで兎平のスキー教室のみOpen。
 今日はそこの受け付け担当。昨日もそうだったがこの時期になると上級クラスの生徒さんが圧倒的に多い。春の雪がスキー技術向上に適している事を御存知なのかな?と思ってしまう。春のこの重い雪は、自分でスキーを動かす操作には適していない。必然、雪の力をうまく使わないといけないのだが、これが”合理的なスキー操作”につながるのだ。今日は上級クラスのみ5名の生徒さん。担当は若手教師のSuzuki君。
 受け付けをしながら、時間があったので【スキーの楽しみ】を”スキーレッスンを受ける動機は何だろう?”をキーワードにちょっとだけ考えてみた。
 今年のスキーレッスンを振り返ってみると、圧倒的に”検定がらみ”の指導が多かった。それだけ多くの人が検定に興味を持っている、という事が伺われる。残念な事だが、お教えした方々が全員合格という訳にはいかない。それでももう一回もう一回…とチャレンジされる方も居る。自分の技術レベルを推し量る、という事が目的でなく、ともかく1級なら1級を、2級なら2級をゲットすること自体が目的になっている人で、自分の目標をクリアする事が楽しみでスキーをしている人達だ。これもスキーの楽しみ方のひとつ……。
 中には、検定に合格する事が当面の目的だったのに、その過程でスキー技術が思いの他上達したことに驚く人も居る。何か目標を持つ事が自分のレベルを上げる事にストレートにつながる事を実感し、あえて上のクラス上のクラス…と目標を高く設定して行くのだ。これもひとつの楽しみ……。
 また、中には”今度ニュージーランドでヘリスキーをしたいんだけど、それが出来る程度の技術を教えて欲しい…”という様な明確な目的があってレッスンを受けられる方も居る。つまり、イロイロな雪の自然を楽しむ為にスキー技術を捉えている居る人達だ。正直なことを言うと、こういう人にスキーレッスンをするのがイチバン楽しい……。
 時には”この春休み、子供とスキーに行く約束をしたのだが、父親として威厳を持てるよう、子供にスキーを教える時のノウハウを教えて欲しい…”という人も居る。
 ”お前のスキーは間違っている。スキーはこうあるべきだ!”と友人に言われ、発奮し、見返してやろう、とレッスンを受ける人も…。
 ”スキーが好きでスキー場に来たのだが、一人で滑るのはツマラナイ。レッスンでいろんな人と一緒に滑るのが楽しい…”と言ってレッスンを受講される方も居られる。
 ……という様に、当然と言えば当然の事だが、人それぞれ楽しみ方はイロイロ…。私達スキー教師は、それぞれの目標に合ったレッスンをして差し上げ、少しでもその目標に近づける様アドバイスすること。そして、でき得れば当面の目的を通して、違うスキーの世界もあることを知ってもらうこと…。スキーをする事で日常のストレスが発散され、”さあ、やるぞッ!”という気持ちになっていただくコト。
 さぁて、【TOK】は今シーズン、本当にそういうスキー指導ができたのかな? (^I^)

 明日、明後日は【TOK】出張の為オヤスミです。(=_=;)


4/15 (土)曇→雨 Morinaさんプライベートレッスン
 
 今年準指導員資格を取得されたMorinaさんのプライベートレッスン。
 残念ながら、このほど某スキー場で受けた”テクニカル”に2点足らずで合格点に届かなかったとのこと…。滑りを拝見すると、全体に良くまとまったきれいな滑りをしているが、全体として”躍動感、力強さ、ダイナミックさ”に欠けるところがある。Morinaさんの「DO的でなくLET的な、斜面を移動する事を意識して滑っている」と言う言葉どおり、不必要なアクション感じられない。問題は『いかに効率良く雪の抵抗を受けとめるか?』に掛かっている。まず外スキーだけで雪の抵抗を受け止める様にすること。次に角付けを軸を寝せる、と意識だけでなくエネルギッシュなものにすること。そのため”マジックハンド”を練習。外スキーに抵抗が集中しはじめ、手首の返しで、ヒザがその絞り具合に応じてイキイキした角付けをするようになった。外スキーがしっかりタワミはじめターンの切れが良くなって来た。ターン後半のエネルギーの解放も”ニュートラル”意識を併せ持つことで、素晴らしい走りに変わって来た!(^I^)。外スキーに”タワミ”という形でパワーを蓄積し、それを次のターンにつなげて行くことがいかに大切か、を理解していただけた、と思う。
 レッスン終了頃には、スキーが生き生きとし、全体の雪面を捕らえるポジショニングも理想的なものになり、ダイナミックな滑りになっていました!。テクニカル合格、間違い無し!の滑り!。(^I^)



4/14 (金)雨 
 雨のためスキースクールはお休み。 そこで、今日は今シーズンの総括 その2【カービングターンについて】
 今シーズンは検定の新システム導入で、責任ある検定を行なう為に検定員の研修が数多く開かれた。そしてそこでいつも話題になったのは”カービングターン”についてであった。2,3年前から市場にカービングスキーが出回るようになって、猫も杓子もカービング、カービングの風潮が現れてきた。まるで魔法のスキーで、それを使いさえすれば簡単にターンができたり、レースで勝てるような印象を与えてしまった。しかし現実は違う。カービングターンとはどういうモノか?、どうやったらカービングができるのか?、を理解しなければ、その本質に触れることはできない。
 カーブは”Carve”で「彫る」「刻む」という意味だ。雪面に二本のレールを残すというより、雪面を”えぐる”様に滑るのがその本当の意味。もちろんネジレ剛性が強いレーシングタイプのスキーを使えば、比較的間単に二本のレールを残すことは可能だが、それだけがカービングではない。スキーが”タワミ”、そしてスキートップの雪面抵抗が足裏(センター)や、テールの抵抗より多くなり、スキーの先端部分ががターン内側に押し返されることでカービングターンが生まれる、ということを理解しなければならない。つまり雪面抵抗を受け続ける事が大事になるのだ。自ら雪に働きかけるスキーイングではカービングスキーの特性は引き出せない。
 ひと口にカービングスキーというとトップとテールの幅の広いもの、ということを指しているようだが、それにもいろいろあることを知っておかなければならない。曲げ剛性(スキーのしなりの強さ)とネジレ剛性(トーション、ネジレの強さ)のバランスで、ほとんどズレができない性質の板から、比較的ズレの多い板まで、いろんな性能のスキー板が作られ、販売されている。コレがカービングスキー?というくらいズレの要素が強い板もあるのだ。これからカービングスキーの購入を考えている人はゼヒ試乗してから買われる事をお薦めする。本人の体重と、指向が大きくモノをいうからだ。
 カービングスキーはけっして魔法のスキーではない。使い方によってはヒザや腰を痛める悪魔のスキーとも成り得るのだ。


4/13 (木)快晴
 
 昨日のスキースクール総会、納会が終わり、一夜を大町温泉郷で過ごしました。
 一シーズンのいろんなことを、酒を酌み交わしながら夜遅くまで語り合いました。来シーズンもまた、八方と言う名に恥じないスキースクール運営ができる予感がしました。(^I^)
 朝10時ころ自宅に戻ったら、妻が「今日はあなたの誕生日だから、どこかドライブにでも行こう…」と。あんまりお祝いする歳でもないのだが…そう言えば今日は私の誕生日。フト海が見たい気持ちになり、糸魚川に行く事に決定。いかにも春爛漫…といった気候で一部の地域では桜が咲いていて、八方の雪景色とは異次元の世界に来た感じが…。のどかな海の景色を楽しみ、夕方からの仕事に間にあるように帰宅。
 明日からはまた雪景色の中でスキーを…。(^I^)
 4/22のオフ会の詳細が決定しました。興味のある方は【2000オフ会】へ!



4/12 (火)晴 スキースクール総会 納会
 今日は八方尾根スキースクール一シーズン納めの「総会」と「納会」の日。
 朝9時から総会。1年間の総括をし、今年は役員改選も…。各部報告、質疑応答、新役員選出…と続き、終了したのが午後1時。
 新校長、副校長が選ばれました。いろいろ難問が山積する中の舵取りを任せられたわけで、これからの運営が大変かもしれませんが、一致協力してやって行くしかありません。ぜひ頑張って欲しいものです。
 午後6時からは大町温泉郷で会費制の納会。スキー場関連の各事業体が逼迫した経営状態にあるのと同様、スキースクールも御多分に漏れず苦しい運営状況にあります。でも、1シーズンやって来た労苦を共に語りながらの納会は皆の楽しみでもあります。そういう訳で、会費制という事になりました。ワイワイがやがやの3時間が過ぎて、それぞれ2次会、3次会へと出掛けて行きました…。
 オツカレ様でした! また来シーズン! 頑張りましょう! (^I^)



4/11 (火)曇 スキースクール大掃除Day
 明日はいよいよシーズン最後のスキースクール総会と納会。
 …で、今日はスキースクールの大清掃。9時から、今シーズン世話になったスキースクールと周辺の掃除。
 振り返るとアッという間の4ヶ月でした。一年のうち3分の1しかないスキーシーズンですが、滑れない八ヶ月があるから雪の季節が待ち遠しいのでしょう。雪が来る前の11月、12月はどんなに少ない雪でも、それを求めてスキーに行くのに、春、雪がたくさんあるのに滑らない…というのは少し寂しい気がします。
 そこで、今年は5月連休まで、天気が良ければ滑ることにしました。皆さんも、もし八方に来る事がありましたら、兎の”109”のスキースクール受け付けを覗いて下さい。【TOK】が皆さんをお待ちしています。
 …で、今シーズン私のホームページを見ていただいた方々とのオフ会を開こうかなぁーと思っています。4月22日(土)を予定しています。レッスン…ということでなしに、スキーが好きな仲間の合同研修会…という形にして、夜はビアホール【メルツェン】で一杯飲みながらスキー談議に花を咲かす…というのはどうでしょう?
 もし、この企画に興味のある方は
にE−mail下さい。(^I^)


4/10 (月)曇 Day Off 今シーズンの総括 その1【検定】
 昨日で一応今シーズンのスキースクールの業務が終了したので、今日はお休み。
 そこでパソコンの前に座り、日記を読み返したり、皆さんから頂いたかなりの数のE-mailを調べたりしながら、今年の冬の総括を自分なりに行なってみた。
 なんと言っても今シーズン最大のテーマは”検定内容、システムの変更”だった。実際SAJの教程では数年前から”スキッド”とか”カービング”という言葉は使われてはいたが、一般にスキーヤーにそれほど浸透はしていなかった。しかし、今年の検定システム変更に伴い、その二つのワードが大きな比重を占める事になった。従来も”ズレのターン”、”切れるターン”という言葉でそのことは語られてはいたが、検定の中で”スキッディング及びカービング要素で行なう”という語句が歌われた為、教程に馴染みの無いスキーヤーにまでその事が付いて回った。1級の実践テストではカービング要素という事が歌われ、さらに、昨シーズンからの爆発的なカービングスキーの台頭で、カービングで滑れなければ上級スキーヤーではない…という様な風潮まで生まれてしまった。これまでだってノーマルスキーで切れのあるカービングターンができる人は多く居たのに……。しかもひどいことに、”二本のレールターンこそがカービングターン”…とまで言う人が出る始末。検定ではこれらのことが受験生に反映し、如実に滑り方に表れて来た。まずズレながらターンする局面があり、それに続いてスキーがタワミはじめてカービングになる…という基本を忘れがちなスキーヤーが多くなった。ターン外側の壁から壁へスキーを放り出し、抵抗を受けとめるのに有効な軸から、腰が内側にはずれたようなターンをする人も多かった。スキーのネジレ剛性、トーションが改善された分、どんな乗り方をしてもスキーはその欠点をカバーしてくれるようになったが、その様なサーカス的なスキー操作ができるのはスキーの性能が優れているから、だけの事であって、スキーヤーの能力が高いからではない…ということに気付くべきだ。
 検定は、曲芸師やほんの一握りの人にしかできないような、ウルトラEの演技を求めるものとは本質的に違う。結果的に”スキーの楽しみ方の枠を広げてくれること”につながらなければ、その本当の意味は無い。合格するというその事よりも、それに挑戦することで自分の技術が磨かれ、いろんな斜面を楽しむことができるようになることが大事。
 新システムのおかげで、今シーズンは検定に関連したレッスンが多かった。幸い合格できた人も、残念ながら合格できなかった人も、それぞれ自分の技術向上に、少しでも私のレッスンが役に立った、と思っていただけたら……と願う【TOK】デシタ。(^I^)


4/9 (日)快晴 Toyoスキークラブ 指名プライベートレッスン

 今日はスキースクールの予定では開校最終日。今日で今シーズンの全てのレッスン活動が終了、という事になる。
 その最後の日にToyoスキークラブの指名を受けてレッスンさせていただく事になった。私のスキー教師仲間mrrn君のお父さんが中心的に活動されているクラブの方達で、スキーに対する造詣も深いと聞いているので少々緊張気味。
 スキッディングとカービングの違いを明確にする事で、スキー技術の一端を覗いてみることが今日のテーマ。皆さん1級以上の実力のある方たちでイイ滑りをされているが、大事なのは”ナントナク良い滑りをする”のではなく”こうしたからこうなった、アアしたからアアなった”という因果関係で滑りの感覚を捉える事が大事。例によって”DOとLETの違い”をお話させていただく。『支点、方向、圧の調整』が基本になる事、スキッディングではV字プルークの片側を滑る意識を持つ事、ターンからターンへのつなぎ目”ニュートラル”意識を持つ事、ターン後半貯まった圧を引く感覚で次の外スキーに伝える事、交互操作・同調運動であること、♪♪引くゥー…受けるゥー♪♪のリズムを大事にする事、圧を加える時の筋肉と感じる時の筋肉に違いがあること、足裏にオレンジを意識しそのつぶれ具合を感じ取ることは情報を下から上に伝えることになること、マジックハンド意識で滑ると自然にカービング体験ができること、スキッディングからスキーをたわませてカービングに移行する意識が大事な事、スキーがたわみ始めたら踵に支点を移してスキーのトップで雪面抵抗を受け続ける意識を持つこと……等Etc.大回り、中周り、小回りでこれらの事を実践する。
 春の悪雪の中でのレッスンでしたが、皆さん真剣に話しを聞いていただき、トライしてもらったおかげで、何人かの人は滑りが変わりました。(^I^)。自らアクションを極力起こさないで雪の力でターンする、という滑り方に馴れておられない方、ピンと来ない方も居られたかもしれません。八方尾根スキースクール、約200名の教師が200通りのスキーレッスン方法で指導させて頂いていますが、その中の一人【TOK】の考えを披瀝させて頂きました。
 シーズン最後の締めくくりともなるレッスンを、Toyoスキークラブの人達とご一緒にできた事は【TOK】にとっては最高のプレゼントでした!。ありがとうございました。

 ※私事ですが、レッスン後、スキー場で長男に会い、久しぶりに親子でスキーをしました!
  何年振りでしょうか、一緒にスキーをするのは……。息子と言っても、もう社会人ですが……
  なかなかイイもんですね、成人した親子が一緒にスキーをし、リフト上でイロイロ語る……(^I^)


4/8 (土)晴 Asanuさんご夫妻 指名プライベートレッスン
 Asanuさんご夫妻が、過日1級受験された時、実践種目講習テストを担当したのがキッカケで、今回の指名レッスンとなった。
 お二人ともその時は残念ながら合格にまでは至らなかったが、私のアドバイスで滑りが急変した事をよく覚えている。特にご主人は”マジックハンド”で、確か67ポイント評価の滑りが69になったので記憶に残っている。
 明日最終検定に向けて、調整をしたいとのご希望。種目の練習の前に、いつものことながら”スキッディングとカービング”の違いを説明しながら”アクションを起こして雪働きかけるのではなく、斜面を移動する事で雪の圧を受け、その力でターンする”ことを説明。いわば『…する、というDO』ではなく『…される、というLET』的な運動でスキーのターンを捉える事の重要性を学ぶ。
 春の重い雪なので自分の力でスキーを回そうとするのは大変。雪の力を使うことがいかに大事か、という事を認識させてくれる状況なので、逆に言えば最高のシチュエーションとも言える。風が強いこともあり、午前は名木山近辺で『支点、方向、圧のやり取り』の3点についてスキッディングと、カービングの要領を学ぶ。大回り系、小回り系、共に非常に素直な滑りができるようになった。
 午後は風も収まり、明日の検定予定となっているパノラマで、各種目を追って、そのポイントとなる事柄を学習する。大回りでは円弧をしっかり描く事。中回りではリズム取りに注意する事。総合滑降ではメリハリのあるスキーイングを心掛け安定感のある滑りをする事。中回りから小回りではリズム変化をしっかり区別して行なう事。いずれの場合も自ら雪に働きかけるアクションを起こすと、上体やポジショニングに悪影響を及ぼすリアクションの運動が出てしまうので”受けて、引く”要領で行なう事等など……。
 明日は天候も良い、という予報が出ているので、実力を出しきれるようがんばって欲しい。 重い雪の中オツカレ様でした!(^I^)


4/7 (金)晴 Day Off

 今日はお休みを頂き、松本へ。
 持病の「痛風」治療で月イチで行っているのですが、冬の間は行けず終い……。久しぶりに主治医に会ったら「少し痩せましたか?イイ色をしてますネェー。……血圧も尿PHも正常ですからイイでしょう。でも、ビール飲み過ぎでしょう?……マ、職業病みたいなものですから仕方ありませんかネ?!」。
 スキーって、落下運動をしてるだけなのに結構「有酸素運動」で健康にイイのかもしれない?
 さて、また明日からレッスン、レッスン。(^I^)



4/6 (木)快晴 名木山常設 上級クラス担当
 今日は快晴! 少し雪は重いが絶好のスキー日和。レッスン前に2本自由滑走。私は春のこの重い雪が大好き!(^I^) どことなく新雪、深雪と感じが似ているのだ。
 さてレッスンは1級をお持ちのUeさんと,クラウンをお持ちのAsaさんのお二人。お二人とも,実はあるスキー場のスキーインストラクターで,Asaさんは技術選の本選を目指しておられる方。名木山の雪の状態がイマイチ重いので場所をパノラマに移してレッスンする。滑りを拝見すると、お二人とも結構滑られるが、意識の上でまだDOの滑りをされている。自分で意識してLETの滑りができる様になる事が課題。そこで「落下エネルギーを回転エネルギーに換えて滑る意識を持つこと」が今日のテーマとなった。
 自分から雪に圧を加える意識を極力少なくし、斜面を下方に移動する事で雪から圧を受ける。そして体を支える『支点』を中心としてスキーが回転モーメントを生じることを実感する事。また回転円弧の大きさや滑走スピードは迎え角”α”に比例する事。さらに、雪との圧のやり取りは、落下することで回転外スキーに『タワミ』という形で貯えられたエネルギーを、反対のスキーに伝える意識で、つまり『交互操作』で行なう事。これらの事を春の悪雪の中で練習。春の重い雪だからこそ、LETでないとうまく滑れない。自分で働きかけるスキーはその存在価値を失うのだ。春雪をうまく滑れて一人前と言ってイイのかもしれない。
 UeさんもAsaさんも、圧を受けとめる支点が幾分前にありスピードが死んでしまう傾向があったので、スキーがたわんだ後は、支点を”かかと”に移す事を薦める。、またAsaさんは小回りで回しこみと迎え角が少なく、折角のネジレのエネルギーが充分に貯えなれない滑り。もう少し身体とスキーの間のネジレが充分感じられるまで待ち、そのエネルギーが感じられたら一気に次のスキーにエネルギーを移動する事を指示。この意識でAsaさんのターンが変質した。ターンからターンへのスキーの抜け、走りが抜群の滑りになった。この要素を中回り、大回りでも出せるようになった。多分これで来年、彼の姿が八方の技術選の会場で見れるようになるかも……(^I^)。 Ueさんは左ターンで、雪からの抵抗の量や方向にマッチしない外向系姿勢を、自ら作ってしまう欠点があった。外向系姿勢は”支点、方向、圧のやり取り”の中で自然にできるもので、自らが作り出すものではない。そこでマシンガンターンで抵抗を受ける方向を確認。レッスンの後半には大分それが改善されてきた。ザラメの表面がウインドクラストするほどの悪条件の中でも結構滑れるように……。
 春の雪がいかに合理的スキー操作を生み出してくれるか、確認した一日でもありました。 オ・ツ・カ・レ!様 (^I^)




4/4,5(火、水)薄曇、雨 Day Off
  12月からビアホールで働いてくれた義弟を東京に送る。今シーズンは彼の働きのおかげで充分スキーに打ち込むことができた。ありがとう。(^I^)
 東京は桜が咲き始めていて、白馬の白い世界とは別の感じ……。久しぶりに東京の夜を楽しむ。
 帰り5日、大町近くで白馬方面の雪景色の山が見え始めると、明日もスキーだ!……という気概が沸く。根っからのスキー人間…という気がする。
 夜は三日ぶりのビアホール。スクールの何人かが来てくれる。妙に懐かしい気分がする…。(^I^)
 さぁて、明日もスキーに行こうっと!


4/3(日)うす曇 Day Off
 
今日は、今夜開かれるスキースクール検定部の打ち上げパーティーの準備の為スクールはお休み…。
 ひとシーズン、検定に携わった人々が今年の反省や来年度への抱負を語りながら、ご苦労さん!…と飲む会が今夜、私の店【メルツェン】で開かれるのです。去年もこの席でいろいろイイ意見が出ました。来年も皆さんに対して責任あるイイ検定ができるよう、意見を述べあいたいと思います。
 さて、明日明後日と私用で東京に出ますので、この教師日記もお休みです…。よろしく……。



4/2(日)うす曇 技能テスト 1級主任検定員
 スケジュールでは今日が今シーズン最後の検定。その検定員を仰せつかる。
 毎年、シーズン最後の検定は合格者が多いのが通例。午前は巡回検定。各班を回って班毎の標準点に差が出ないよう配慮。
 午後は規定種目の検定。春の雪でザクザクしてはいたが、それほど難しい雪ではない。大回りで気付いた事は内足での捕らえ意識の人が多かったこと。これでは内スキーでの雪面の捕らえが多くなってしまい外スキーでの捕らえができなくなってしまう。結果的に内倒になったりシェーレン状になってしまったり…。特に重い雪ではまずしっかり外スキーで抵抗を捕らえることが大事。またターン前半でスキッディングをしようとして、雪面の捕らえが軽くなる人が多い。スキッディングでも雪面の捕らえが軽くなってしまってはダメ。スキッディングでスキーをたわませ、それからカービングに移行する意識がないと腰砕けのすべりになりがち…。中回りから小回り、のリズム変化は今年検定を担当した中で最悪の事態…。中回りのスピードをそのまま小回りに持ち込んでしまうので、スピードコントロールができなくなってしまう。緩斜面ならいざ知らず、中急斜面ではまず中回りのスピードを制御してから、前半スキッディング、後半カービングの滑りに移行すべきだ。また中回りでは自ら雪に働きかける人が多く、そのため無駄な上体の動きを誘発してしまっている人が多かった。もう少し雪の抵抗を利用した滑りをしないと、こういう悪雪ではうまく滑れない。春の重い雪で滑れて本当の実力者と言う事ができる。
 結果は、受験者78名中、合格がたった一人という悲惨な結果となってしまった。
 昨日レッスンさせていただいたMatumoさんは2級を受験。実践種目、大回り66点、中回り65点、総合滑降65点という点を出しながら、規定種目で、2種目とも64点…(=_=;)。ザンネン、デ・シ・タ……。どうも自分の前の受験者の滑りに自分の滑りを合わせてしまったらしい……。今回は大丈夫だと思っていたのになぁー……。
 雪が多いので4月9日に特別検定が開催されることが先日決定。どうしても今シーズン中に合格したい人はトライしてみてください。……ただし、しっかりポイントを把握し、合格の自身を身につけた上で……。



4/1(土)曇 Matumoさんご夫妻 指名プライベートレッスン
 今シーズン数度目になるプライベートレッスン。
 残念ながら前回も奥さんが2級受験に失敗…。今シーズン中にぜひ合格してすっきりとオフシーズンに入って欲しいと願う【TOK】ですが……。
 ともかく奥さんの合格のポイントを…ということで滑りを拝見するが…2級合格の実力は充分にある。ナニが悪くてダメだったんだろう?
 春の重い雪でもしっかり雪の抵抗を受けイイ感じのターンをしている。良くある事だが、検定になると実力がまったく発揮できない人がいることは確か…。本当にコレでいいんだ、この滑りをしなさい、という風に滑り手に自信を持ってもらうことが私の役目。しかし、単に自信を持ってもらうことを目的にレッスンを進めるうち、奥さんの滑りがさらに良くなって来た!。自信を持って滑る事が、いかに大事なことか教えてもらった気分。(^I^)。手前ミソだが、少なくともA級検定員の【TOK】が、「絶対合格圏内の滑りだ!」と保証する滑りができるのだから、他の検定員の目を試すくらいの気持ちで受験したらイイのだが…。
 ご主人はターン外側の肩が少し上がる内倒的なポジションになっていたので、マシンガンターンを練習。これでポジションが変わり、構えが少し深くなってGood!。また、ややヒザが前に入り過ぎ、前圧が強く抵抗を受けていたので、かかと支点意識を持つ様指示。その後、スキーの切れが一層良くなった。
 しかし、それにしても、今日の春の雪は湿雪あり、ザラメあり、サンクラストあり、アイスバーンありの、最高に難しい状況が展開…。その中で本当に素直にターンして来るMatumoさんご夫妻には感嘆!(^I^)。雪の抵抗を受けとめて滑る事の大事さを、今日も感じた【TOK】でした。
 さぁ、明日は自分の実力を信じて絶対合格! GUNばれMatumo! (^I^)
  注: GUN は マシンガンターン の ”ガン”に掛けています……… ハッハハハハ……。