Dec. 2004

スキー教師【TOK】の個人的な日記です。興味のある人はどうぞご覧ください。(^I^)
ただ,このホームページは, 【TOK】の主観的な意見や感想を書き綴ったものですので
ページ内の記事及びデータなどを,みなさんが参考にされることは構いませんが
そのことによって派生した事象についての責任は負えませんのでご了承ください。

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           TOK】のスキー教師日記  Dec. 2004

What's Today ?

12/31 センサー軸マジック
12/30 コアライン
12/29 競技スキーも楽しい
12/28 センサー軸を鍛える
12/27 フィーリングスキー
       の真髄に迫る
12/26 つぶやきの大切さ
12/25 テールで切る快感
12/24 後傾や内倒を防ぐ
12/23 ステンマルクの滑り
12/22 キャンプの意義
12/21 縦直滑降意識ターン
12/20 センシティブな滑り
12/19 斜面移動に集中
12/18 「もらう...」ということ
12/17 極めた人の言葉
12/16 ステンマルクの言葉
12/15 雪と喧嘩しない滑り
12/14 SPとRPの効果
12/13 軸意識で繊細に!!
12/12 「軸」が見えて来た!!
12/11 “オレンジ”で感じる
12/09 足裏感覚を意識
       することの意味
12/08 キャスター意識の
        “クロッシング”
12/07 “フィーリングスキー”
       の効果再確認
12/06
滑りを評価できる目
12/05 かかと支点に挑戦!
12/04 足裏のオレンジ
12/03 スキーは旅...
12/02 スキーチューンは大切
12/01 かかと支点と斜面移動

*** これまでの日記***



* 2004年11月

* 2004年10月
* 2004年9月
* 2004年8月
* 2004年7月 No.2
* 2004年7月 No.1
* 2004年6月
* 2004年5月

* 2004年4月
* 2004年3月
* 2004年2月
* 2004年1月

* 2003年12月
* 2003年11月
* 2003年10月
* 2003年9月
* 2003年8月
* 2003年7月
* 2003年6月
* 2003年5月
* 2003年4月
* 2003年3月
* 2003年2月
* 2003年1月

* 2002年12月

* 2002年11月

* 2002年10月

* 2002年9月
* 2002年8月

* 2002年7月
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* 2002年3月
* 2002年2月
* 2002年1月

* 2001年12月
* 2001年11月
* 2001年10月
* 2001年9月
* 2001年8月No.2
* 2001年8月No.1
* 2001年7月
2001年6月


*  以下 2001年

教師日記 5月

教師日記 4月
教師日記 3月
教師日記 2月
教師日記 1月

*  以下 2000年

教師日記 12月
教師日記 11月
教師日記 10月
教師日記 9月 #2
教師日記 9月 #1
教師日記 8月 #2
教師日記 8月 #1
教師日記 7月
教師日記 6月
教師日記 5月 


 * 以下 1998-2000

2000年4月 
2000年3月
2000年2月
2000年1月
1999年12月
1999年秋
1999年4月
1999年3月
1999年2月
1999年1月
1998年12月


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☆ 12/31  2004   金曜日  曇り (白馬)
 今朝は曇り空の白馬です。今日これから天気が崩れ,昼ころには雪で,元旦にかけ大雪との予報も出ています。(^ ^)昨日からリーゼンコースが滑れるようになりましたが,まだ雪の量が少なく白樺や名木山は一部人工雪の場所を除いて滑ることができません。今日からの雪でこれが解消してくれると良いのですが...。
  さて,今日は大晦日...今年も一年,本当にお世話になりました。ありがとうございました。来年も皆さんにとって良い年でありますよう,心からご祈念申し上げます。
  どうぞ良いお年を!!!。
     -------------☆★☆-----------
   昨日は「年末スペシャルキャンプ」の二日目でした。テーマは“キャスター・ターン”で,“センサー軸”がその中心となりました。
 先ず,「外足外小指上げ感覚」での“キーキャスター”への乗り込みを行ないました。かかと支点意識でスキーに乗ると,たいていの方は斜面移動感覚がお分りになるのですが,昨日もこの課題...難なくクリアされました。
 次は「雪から来る圧」の認知感覚のトレーニングです。かかと支点として斜面移動して行った時,雪面からの抵抗を受けてはいるのですが,よほど気を配らないと抵抗がやって来ていることに気づきません。そこで,わずかな信号かもしれないけれど,ビンディングのトゥピース前約20センチのところをセンサーポイントSPとし,ここで雪から来る情報を感じ取ろう!!!という繊細な意識を持って滑ることにしました。そしてこの圧を身体の“重心”RPに受け止めて行く意識を持ってもらいました。最初はこの圧を感じることができないのですが,何度もトレーニングしていると少しづつ分かるようになります。焦らずにやることが大事です。今回も皆さんの滑り方がどんどん変わって来ました。いちばんの変化は,下半身の雪に対する接し方がソフトで柔軟になって来たことです。力任せではなく,雪の力でスキーがその方向を変えて行くようになりました。そして,スキー板のトップがターン適度なコンタクトを得て,内側にスゥーっと入って来るようになりました。そのターン円弧が円いのは言うまでもありません。「かかと支点でトップ部分で雪からの圧を受ける...」ということが,少しづつできる様になったのです。(^I^)
  ここまで来るとSPとRPを結ぶ一本の“軸”イメージができ上がります。この軸を“センサー軸”と呼んでいるのですが,これを意識してリーゼンコースを一本滑り降りました。今シーズン初めてのリーゼンコース滑走でしたがけっこう条件は良く,センサー軸のトレーニングは最適でした。(^I^)
  午後は“センサー軸”意識にさらに磨きを掛けることにしました。この軸を考える時,一番負荷の多いトレーニング,難しいトレーニングは「小回り」です。この負荷の多いものを先に行なうことで,中回りや大回りは後でより楽に行なうことができるようになるので,これを先に行なうことにしました。おやゆびの付け根付近をSPとし,重心をRPとしたトレーニングから始めたのですが,この意識の滑り...私が先にその滑りの見本を見せたのでは,イメージを実践しようとすることよりも,私の形やフォームを真似ようとしてしまいがちです。そこで,参加メンバーの方に先に滑ってもらうことにしました。すると,いつもは内傾過多で膝を使えなかった“Shi”さんの滑りが見違えるような滑りをしたのです!!! これにはみんなが(*_*)ビックリ。「因となるイメージや意識」がどんなに大事か!!!ということを身を持って知った皆さんでした。この時モチロンつぶやきをしていただきましたがそのつぶやきは,♪♪♪エイ(A-Caster)...J・I・K・U(軸)...エイ...J・I・K・U...♪♪♪でした。J・I・K・Uとは,「J」でSPのJustポイントに意識を働かせ,そこからIpponn「I」(一本)の線が,RPに向って「KUru」(来る)...というイメージを持って滑る,ということです。この後,皆さんの小回りが人によっては少しづつ,あるいは急激に変わりはじめました。(^ ^) これまでの小回りとは異質の小回りを経験され,何人かの方はあっけに取られたようなお顔をされていました。まさに“センサー軸マジック”とでも思えるような経験でした。(^ ^)
  この大負荷小回りトレーニングでそのコツが分かれば,中回りでトゥピース前約20センチのところをセンサーポイントSPとし,RPを外腰や内腰にして滑ることは簡単なことです。中回りでのSPとRPについて少し学び,昨日の最後のトレーニングを終了しました。
  夜は例によって8時から約2時間のミーティングで,昼の疑問を解決したり畳上トレーニングを行ないました。
  今日はキャンプ最終日...“軸”にさらなる磨きを掛けたいと思います。
  では行って来まァーす!(^ ^)



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☆ 12/30  2004   木曜日  雪 (白馬)
   (^I^) (^ ^) (^o^)  おかげさまで,ようやく本格的な降雪プレゼントがありました。これでどうにか八方尾根スキー場全域が滑走可能になると思います。スキーヤーとすれば年内にリーゼンコースを滑れるようになってくれてこれほど嬉しい事はありません。天の恵みに感謝です。(^I^)
  さて,今年も残すところあと二日です。OLSSもいろいろなことがありました。楽しかったこと,悲しかったこと,嬉しかったこと,寂しかったこと...など等,いろいろです。でもこの“いろいろ”のあることが生きている...ということなのだとつくづく思います。
  今年も多くの皆さんに支えられてどうにか一年を過ごすことができました。皆さんに感謝申し上げると共に,来年もよろしく...とお願い致します。
  皆さん良い暮れを,そして良いお年を!!!。(^I^)(^ ^)

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  昨日から jpSKI.com スキークラブ企画の「年末スペシャルキャンプ」が始まりました。雪は依然として満足には無い状態でしたが,みなさんの熱意で有意義なキャンプになることを祈ってのレッスン開始でした。
  昨日はまず黒菱で「基本パラレルターン」の練習から行ないました。かかとを支点とし,斜面移動でスキー板の前後差が生きて,スキッディングターンになる...という“スキーの特徴を生かす”...という意味では最も基本的なことを学びました。このトレーニングで,なぜスキー板はトップが長いのか?斜面移動がどうして必要か?なぜターン前半を楽に行なうにはターン後半の迎え角が大事なのか?ということを学びました。午前中約2時間,みっちりこの基本練習に時間を割きました。
  午後は地球の引力に引かれる意識のトレーニングを行ないました。斜面移動と言うのは“重力”に引かれて本来は地球のコア方向に引っ張られているのだけれど,土や雪があってこれがさえぎられ,結局斜面下方に移動しているのだ...ということだから,その見方に立って“スキー”をしたらどうなるか?ということを考えてみたわけです。「地球のコア」と「かかとの支点」,それに「身体の重心」をつらぬく“一本の線”をイメージし,その線が斜面移動している...という意識でのスキーイングです。これが効きました!!!。コアに引かれている...というイメージが【Let】意識を,コアをイメージすることが適度なエッジングをもたらしてくれ,身体とスキーが一体となった斜面移動ができるようになったのです。(^ ^) 8人全員の方が,大回りや中回りは本当に【Do】要素の無いターンができるようになりました。特に今回ご参加の中の“Kowa”さんは内倒癖が無くなり,外スキーにしっかり乗れるようになりました。その結果,斜面移動で雪からの圧を得てターンするという【Letスキー】の基本がおできになり始めたのです。(^I^) このコアと支点と重心を結ぶ線をこれからは“コアライン”と呼ぶことにしたいと思います。多分レッスンでこれから多く使われると思います。
  さて,皆さんの問題はやはり“小回り”でした。例に漏れず身体の「ネジレ−戻り」の力をうまく使えない人が多いのです。これには“ゲロゲロ意識”が効きます。早速皆さんにお試し頂きました。またせっかく慣れてきた“コアライン”もこれに加えてみました。すると「ターン後半角付けを強め,その反動で抜重をしてスキーを回しこむ」という方法を取っていた数人の方の小回りが変わり始めました。斜面移動しながら自然に身体のネジレが起こり,それを斜めの直滑降に解放することで,滑走ラインが円くしかも弾み運動のあるものなって来たのです。特に“Ikaw”さん“Naka”さんの滑りが変わりました!!! (^I^) その変わった模様は夜のミーティングでのビデオでしっかり確認していただきました。(^ ^)
  夜は8時から約1時間半の理論研修を兼ねたミーティングでした。昼行なったことを畳の上で再確認しました。スキーを脱いで,素足になって足裏感覚を再確認することは本当に意味のあることです。小回りの身体の使われ方も確認しました。多分,今日のレッスンにその成果が表れてくると思います。(^ ^)
  その後,約1時間ミニ懇親会で皆さんと親睦を深めました。
  今日はいよいよ“キャスター・ターン”の練習です。昨日の滑りにさらに磨きを掛けたいと思います。(^ ^)
  では行って参りまァーす!!! (^I^)



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☆ 12/29  2004   水曜日  曇り (白馬)
  今日は曇り空の白馬です。天気予報では今夕から雪の予報ですが,白馬の山稜はすでに雪のようです。それが少しづつ降りてくる気配です。多分昼ころには八方尾根スキー場にも雪が...。(^I^)
  せめて新しい年はリーゼンコースを滑り降りたいですネ!New Year's Present に期待しましょう。(^ ^)
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  今日は e-mail でお受けしたご質問にお答えしたいと思います。
   『 TOK殿こんにちわ「ぐびぐび」と申します。いつもHP拝見しております。調子の良いときはキャスターターンを悪いときはオレンジターンをイメージし参考にさせてもらっています。さて、ご相談させていただきたいことがあります。スキーの楽しみを広げる、技術の幅を広げる、という観点で草レースの参加を考えているのですが、基礎スキー系でもっと追求した方がよいと言う人もいて、迷っています。私のスキーレベルはSAJ 1級です。TOK殿はどのようにお考えでしょうか。教えてください。レースについて一度日記にかかれていますが、積極的に取り組んではいないように感じました。また、草レースといえばGSがほとんどですが、私がもっているELANのHCXhyper(162)はSL用です。基礎スキーとしては大回りにも使えますがレースでは専用機を使うのが普通のようです。買い足さねばならないのでしょうか...』
  ぐびぐびさん,こんにちは! いつもホームページご覧いただきありがとうございます。(^I^)
  さて,レースへの挑戦をどう考えるか?ということですが,私の答えはハッキリしています。「もし機会があるなら積極的にトライすべきだ!!!」というのが私の考えです。私は教師としては一般の人にお教えすることが多く,この日記もいきおいそのような一般スキーを楽しまれる方を対象とした内容の書き込みが多くなっています。でも,キャンプなどでは時間が取れれば「ゲートトレーニング」なども積極的に行なおうと思っています。“スキー”をひとつのジャンルだけに閉じ込めるのではなく,それを通していろいろな世界を経験されることが良いと思います。
  わたし自身,スキーの経験はいきなり競技スキーでした。そのころ感じたことがあります。「どんな緩斜面でも,単調な斜面でも,ゲートを立て,そこを滑ると違った世界を滑っているようだ!!!」ということです。また「素晴らしいセッターのゲートを通ると,自分の身体が活き活きして来るけれど,経験の浅いセッターのゲートはフラストレーションが溜る...」という経験もあります。きっと“ぐびぐび”さんも,レースを体験されることで,“スキー”の世界が大きく開けると思います。ぜひやってみてください。(^ ^)
  また,私がよく「角付けの切り替え時のコツ」としてお話している“クロッシング”などは今レースの世界でも使われている技術で,一般スキーだからこの技術,レースだからあの技術...という垣根は無いと思っています。ターン後半に雪と喧嘩しない...というようなことも多くのコーチがいろいろな言い回しで語っていることです。私の“フィーリングスキー”は一般の方だけでなく,レースをやられる方にも有効だと自負しております。一般スキーと競技スキーに技術の違いはありません。ただ一般スキーは「安全」がキーワードとして最初に来るのに対して,てレースの世界では「タイム」が先です。ですからレースに参加して,規定されたコースをタイムを争って「勝つ」ということが目的になれば,それだけ体力的なものが必要になってきますし,それなりの危険要素も加わって来ます。これをご承知のうえでレースをやられるご希望があれば,おおいにやられたらイイと思います。(^ ^)
  次に,レースでは専用機の方が良いか?というご質問ですが,もしレースを経験することだけでは飽き足らず,「勝ちたい!!!」と言うことであれば,専用機を買われた方が良いでしょう。また,競技がGSなどであれば,けっこうハイスピードになります。SLの板でGSに出るのは危険!!と言えなくもありません。種目によってはぜひ専用の板を準備されるべきだと思います。もちろんヘルメットなども...。(^ ^)
  では“ぐびぐび”さん,「レースデビュー」...充分お楽しみ下さい。(^I^)



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☆ 12/28  2004   火曜日  曇り (白馬)
  今日は曇り空の白馬です。兎平から上部は雲の中です。でもその雲も標高2000メートルから上部は切れていて,晴れているようです。
  今のところ,パノラマから上部が滑れる状態ですが,まだところどころブッシュが出ています。明日は「雪」の予報が出ています。これが来てくれれば,どうにかスキー場らしくなると思います。(^I^)
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  昨日は“Nai”さんのプライベートレッスンでした。“Nai”さんは私の教師日記を良くご覧いただいており,昨シーズン一度ナイターでご一緒させて頂きました。今回はシーズン初めの調整と1級合格を視野に入れてのレッスン受講となりました。
  “Nai”さんの滑りを拝見すると,大回りではやや前荷重でした。中回り,小回りでは角付けの切り替えが少しぎこちなく抜重的要素が見られました。そこで先ず「かかと支点」で滑ることから始めましたが,“Nai”さんは感性が鋭く,「スキートップからやって来る圧を感じられる...」とのことでした。かかと支点で滑ってスキートップからの圧が感じられるということは,斜面移動がかなりおできになる...ということの証拠です。もうすでに「教師日記」をお読みになってご自分で試されておられる...ということが確認できました。(^ ^) これができていれば“オレンジターン”や“キャスター・ターン”はそれほど重要ではなく,“軸意識”を中心にしたレッスンが有効です。そこで“Nai”さんの場合はいきなりセンサーポイント「SP」とレシーブポイント「RP」の意識からレッスンをおこなうことにしました。午前中は特にSPをいろいろ変え,その時々の滑走フィーリングやターン円弧の確認をして頂きました。
  午後はRPを変えて滑ってみて,その感覚の違いを感じ取って頂きました。昨日は一日中霧というかガスが濃く,斜面状況が良く見えない状況でしたが,“Nai”さんは足裏に意識を集中されいろいろな斜面を経験されました。「軸イメージ」ができると,SPからRPにやって来る圧の違いを,一本のスプリング軸の“伸びる軸”と“縮む軸”意識でとらえることができるようになります。脚を自分で伸ばしたり縮めたりするのではなく,圧をできるだけ一定に保とうとする意識を持つことで,脚の伸縮が自然に行なわれるのです。“Nai”さんは濃いガスの中でもその動きが確実におできになっていました。ターン円弧やスピードのコントロールも「適切な足裏感覚のフィードバック」で自在にされるようになりました。(^ ^)
  一日のレッスンでしたので,多くのことをお話しすることはできませんでしたが,そのポイントポイントを押さえたつもりです。感性の鋭い
“Nai”さんですから,SPとRP...今シーズンさらに磨きをかけ,さらなる上達を目指していただきたいと思います。

  今日は雪不足ということで,予約いただいていたプライベートレッスンがキャンセルになりました。少しは身体を休めなさい...という天のお言葉だと思います。溜っていたキャンプのCD作りに精を出したいと思います。(^I^)




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☆ 12/27  2004   月曜日  小雪 (白馬)
  昨日降った雪は今シーズン最多でした!!! ですが,まだ下まで滑れる状態ではありません。もう二度ばかり同じくらい降らないと安心して滑る...というわけにはいかないでしょう。でも,兎平では新雪が楽しめました。(^I^) パノラマも滑れますが,所々まだブッシュが出ています。
 今日,明日と曇り,28日が雪マークですが,もうひと降り天の恵みを期待しましょう。(^ ^)
     -------------☆★☆-----------
  昨日は「白馬スプリングスホテル主催」の三日目,キャンプ最終日でした。
  おかげさまで,けっこうな降雪に恵まれ,参加いただいた皆様には充分,新雪を堪能してもらえたと思います。(^I^) これまでキャンプで行なってきた“フィーリングスキー”の「基礎トレーニング」を生かして,新雪に挑戦していただきましたが,その成果を実感いただけたと思います。
  さて,最終日...レッスンは9時半から始めました。まずせっかくの降雪で,新雪を滑れる状態にありましたので,黒菱の新雪にトライしました。その基本はSPとRPの「軸」を意識して滑る...ということでした。雪が柔らかく,一昨日のアイスバーンでは感じることが少なかった「雪から突き上げてくる圧」をしっかり感じて頂けたことが「軸」のイメージアプに役立ちました。スキートップ部分SPから身体のRPにやって来る圧のラインを「一本の軸」としてとらえ,それを逃がさないように舵取りをして行きます。角付けの切り替え時には,その軸を斜面に垂直に起こすイメージを持ち,垂直になった時点で次の外スキーのSPをイメージし,RPをイメージする...ということの連続です。昨日までのレッスン...どことなくシックリ感を持って居られなかった“Oota”さんが,ここで開花しました!!!。特に右ターンから左ターンに移行してから,どうしても次のターンを焦りすぎて,内スキーに乗ってしまって内倒する癖が抜けなかったのですが,一本の軸をイメージすることで,これが直ったのです!!!。それからの彼の滑りは一変しました。どんどん斜面移動をすることができるようになったのです。(^ ^) 良かったですネ!
  そして,もうひと方,“Sato”さんもその滑りが洗練されて来ました。彼は少しターンを急ぎ過ぎ,じっくり雪からの抵抗をもらう...ということに難があったのですが,それが新雪滑走で,待てるようになったのです。圧が来るまで待てる...ということはとりもなおさず,斜面移動感覚が充分行なえるようになった...ということでもあります。野球のバッティングで言えば打ちに行くのではなく,溜めて打てるようになった...ということです。また,ステンマルクの滑りと同じように落下によって圧を受け,その下から来る雪の圧を「飲み込む」ような滑りができるようになったのです。(^ ^)
  さて,レッスンは「軸イメージ」のトレーニングをさらに推し進め,実際には存在しないSPからRPに向う「軸」をどう瞬時にイメージアプするか?ということを皆さんとご一緒に考えました。SPもRPも,その位置は無数にありますから,その組み合わせも様々です。その時々の組み合わせによって雪面からの抵抗感もターン円弧の大きさも,それぞれ違ってきます。ターン円弧の調整やスピードのコントロールは,自分の意思と実際に起こった現象との違いを把握し,それをSPとRPの組み合わせを変えることで行なう...というスタイルが最高なのですが,それをできるだけ早く,瞬時に行なえるようにする...つまり,フィードバックの速さを鍛える...ということが大事になって来ます。“フィーリングスキー”もここのところまで来ると,その極意に迫る...ということになります。昨日の午前後半と午後前半はこのことの導入を行ないました。(^ ^)
  そして,pm2時...最終日午後の後半は,三日間の総復習で,初日からのプログラムを再確認しました。このことで,その時々のレッスン目的は何だったのか?ということがクリアになります。三日目のプログラム...「軸意識」まで進んで来た皆さんにとって,初日の“オレンジターン”も,二日目の“キャスター・ターン”の基本も,もう過去のものでした。難なくこれらのイメージのターンをすることがおできになりました。オレンジターンやキャスター・ターンの意味を本当にご理解いただけたのが私にもハッキリ分かりました。(^ ^) おめでとうございました!!! そして,ありがとうございました!!!
  これら一連の復習を通して感じたことは,全員の滑りに一層磨きが掛かった...と言うことです。基本練習はそれが実際のシチュエーション...つまり新雪やコブや他の諸々の斜面で生かされて,初めて意味を持ちます。特定の斜面しか滑れない技術は技術とはいえないと私は思っています。その点で今回参加された皆さんはキャンプ最終日に降雪に恵まれるという幸運もあり,じっくり“フィーリングスキー”の真髄を試していただくことができました。みなさん!!!本当に良かったですネ! (^I^) (^ ^) (^o^)
  機会がありましたらまたご一緒に滑りましょう!!! こんどは同じスキー仲間として!!! (^I^)



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☆ 12/26  2004   日曜日  雪(^I^) (白馬)
  皆さん!!!!! 待望の雪です!!!!!
  夕べベッドに入る前にはウッスラとしか無かった雪が,今朝起きてみたらご覧のように平地で約15センチの積雪がありました!。今も良い勢いで降っています。天からのプレゼント...クリスマス開けにようやく来てくれた!!!!!...そんな感じです。良かったですネ  (^I^) (^ ^) (^o^) 
  この分だと,パノラマは30センチ近く降っていると思います。今日は今シーズン初めての「新雪」が楽しめるかも!!!!!
  先ずは天の恵みに感謝です。(^I^)
     -------------☆★☆-----------
  昨日はキャンプ二日目でした。
  昨日のテーマは“キャスター・ターン”でした。(^I^) 一昨日のオレンジターンに引き続き,「足裏感覚」を磨き斜面移動が容易にできるようにするための練習です。
  先ずキャスター・ターンの基本,「キャスターを足裏にイメージする」ということから始め,迎え角意識,クロッシング,軸意識...と進めました。その時々のつぶやきの言葉は,斜面移動意識の練習では♪♪♪キィー...ゴロゴロ...キィー...ゴロゴロ...♪♪♪でした。また,角付けの切り替え時には♪♪♪キィー...エイ...キィー...エイ...♪♪♪でクロッシングを意識した練習をしました。さらに落差を取る練習では♪♪♪キィー...エイ...直滑降...キィー...エイ...直滑降...♪♪♪がそのつぶやきの言葉になりました。“フィーリングスキー”で雪からの抵抗でスキーを楽しむ...ということを実践するためにはこの「つぶやき」が非常に大事になります。これを実際につぶやきながら,そのつぶやいている言葉に次々に集中することが身体の自然なモーションをもたらしてくれます。しかもそのモーションはその人特有のもので,人のモーションをコピーのように真似たものではないのです。このつぶやきの効果で小回りが見違えるようになったのが“Yana”さんでした。(^I^) クロッシングの練習でその要領が???...と仰っていたのですが,それが昼食後のひとり特訓...「とにかく言葉に出してつぶやき,その言葉に集中する!!!」ということで見違えるようになったのです。...でもご本人はどうしてそうなったのか???という感じでしたが...。後刻,夜のミィーティングでご自分のビデオを見て納得されたようでした。(^ ^)
  また昨日の練習で滑りが大きく変わったのが“Mika”さんと“Yoshi”さん“Hiro”さん”Keiko”さんでした。“Mika”さんはゲロゲロターンで小回りの「ネジレ−戻り」の感覚をつかまれました。“Yoshi”さん“Hiro”さんはターン後半の急激な角付けが影をひそめ,テールで切る感覚をつかまれました。そしてけっこうなアイスバーン状態の斜面をシュゥーン...と切って滑るようになられました。”Keiko”さんは,ひざ下の三角窓が消え,かかと支点の落下を生かしたターンができるようになられました。 (^I^) (^ ^) (^o^)
  夜は例によって8時からミィーティングでした。私に「今の滑りよかったよ!」といわれてもどう良かったのか,雪上では確認できなかったことが,ビデオを見ることで確認できます。自分がどういうつぶやきの言葉でどうスキーが変わったのか?確かめられるのです。(^I^) また昨日は,畳の上で「軸イメージの練習」や小「回りの日常トレーニングの仕方」などについてもお話しました。
  さて,今日は恵みの「雪」が降りました。キャンプの最終日ですが,思いっきりこの雪を楽しんで来ようと思います。(^I^)
  では,行って来まァーす!!!!!



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☆ 12/25  2004   土曜日  晴れ( 白馬 )
  昨日のクリスマスイヴはいかがでしたか?
  さて,白馬...今朝もイイ天気です。
  昨日は黒菱の第3リフト脇しか滑れませんでしたが,スキーヤーやボーダーの数もまずまずで,快適に滑れました。(^I^)
  今日からパノラマが営業開始する...ということですが,これで少し安心です。
  でも,天然雪...ほしいなぁー...
     -------------☆★☆-----------
  昨日から「白馬スプリングスホテル主催」のキャンプが始まりました。八方尾根の黒菱第2リフト脇しか滑れませんが,まあまあの条件でスキーができました。
  昨日のメインテーマは「足裏感覚を磨く」...ということで“オレンジターン”から始めました。“オレンジ”を意識することが結局はスキーのたわみを意識し,迎え角や支点(荷重点)を意識することになります。そして斜面移動によって,位置エネルギーを有効に使ったターンへと導いてくれます。みなさんけっこう滑れる方たちでしたので,昨日は最初からこの“オレンジ”をかかと内側,くるぶしの下付近に意識して滑ることから始めました。午前中はこのオレンジからジュースが身体に掛かってくる意識の「ジュース浴びターン」をメインに行ないました。
  午後からは,ジュースを卒業し,“回転するオレンジ”をイメージした練習を行ないました。キャスターのオレンジ版ですが,この回転に乗って行く...というイメージで参加メンバーのおひとり“Kuzu”さんの滑りが急変しました。斜面移動が無理なくできるようになったのです。これには他のメンバーも(*_*)でした。また“かかと支点で滑る”という意識の練習で全員の方の滑りが少しづつ変わって来ました。過度なエッジで捕らえようとする意識が減り,適切なエッジングが自然にできるようになりました。そして何よりも大きな収穫は,斜面のコブやうねりに合った,自然な脚や上半身の動きが雪面の抵抗に呼応するように現れてきたことです。斜面を自分で目で見て,それに合わせて身体を動かしてはいる訳ではないのに,自然に身体が反応してくれるのです。(^ ^) 足裏で感じようとする意識...,かかとを支点にして雪の力でターンさせてもらおうという意識...これらが今までの滑りでは味わうことができなかった【Letスキー】の世界に,皆さんを導いてくれているのを実感した【TOK】でした。(^I^)
  夜は6時からみんなで一緒に夕食を楽しみました。そして,8時からミィーティングで昨日一日練習したことの意味を頭で復習しました。雪の上での感覚を畳の上で再確認するのも大きな意味があります。皆さん熱心に私の話を聴いて頂きました。そしてその後10時半まで「簡単スキーの手入れ」を話題にしながらミニ懇親会を開いたのでした。(^ ^) 
  昨日は一日“オレンジ”とお付き合いして頂きましたが,みなさん大分足裏感覚が鋭敏になられました。テールで切ることの快感も少しづつ味わうことができるようになりました。今日は“オレンジ”を発展させ,いよいよ“キャスター・ターン”に挑戦です。(^I^)
 では行って参りまァーす!!!



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☆ 12/24  2004   金曜日  晴れ( 白馬 )
  今朝も白馬はイイ天気です。(=_=;) 天気が崩れて欲しい...そう願うのは珍しいのですが,今年ばかりは天候が崩れ大雪が欲しいと切に思います。
  北アルプス地方を尻目に,志賀や野沢方面はけっこう降雪があったようで,良かったですネ!(^I^) 年によっては白馬地方に雪があっても飯山方面には雪が少ない...という年もありますので,今年は志賀や野沢さんを羨ましく思うことにしましょう。(^ ^)
     -------------☆★☆-----------
  今日は,12/21に「【TOK】の掲示板(技術編)」でいただきました“yacchi”さんからのご質問にお答えします。ご質問の内容は...[11] 後傾、しかも内倒,ということで...
   『  TOK先生はじめまして。yacchiと申します。後傾、しかも内倒とスクールの先生に言われました。矯正のために有効な練習方法またはイメージトレーニング等何かいい方法がありましたら教えてください。 』
  “yacchi”さん,初めまして!。後傾,内倒についてのご質問ですが,よく言われている「後傾」や「内倒」についてベテランのスキーヤーの皆さんももう一度考えてみた方が良いと思います。例えばよくレッスンで,「直滑降では斜面に垂直に立つのが良いのです...」という説明を受けるのでが,これは明らかに誤りです。右の図のように,直滑降といえども前方からやって来るわずかな抵抗はあるわけで,これに対処しバランスを取って滑るためには垂直より幾分後ろに身体がないといけないのです。例えば直滑降でコブに当ったとします。もしこの時身体の軸が斜面に垂直だったら前につんのめってしまうのは当然です。重心がやや後ろにあれば。コブのショックをまともに受けてバランスを崩す...ということも少なくなります。これが直滑降でなく,もしターンの最中だったらどうなるでしょうか? もう回答はみえていますネ?! 回転中にターン外からやって来る抵抗に対処するため,「身体はやや遅れ」ながら,「内側に倒れた状態」でスキーと一体となって斜面移動して行くのがいい...ということになります。体育館などにモップをかける時,「手に持った柄に角度をつける」のと同じです。このバランスが取れた状態からさらに後ろに倒れた時にはじめて「後傾」になり,内側に倒れた時「内倒」ということになるのです。
  さて,その後傾と内倒になる原因ですがそれは【Doスキー】にあると私は思っています。スキーを不必要に動かそうとすると身体が動き,バランスの取れている状態を壊してしまうのです。12/06や12/14の日記にも書いてあるように,【Letスキー】を意識し,センサーポイントSPとレシーブポイントRPを意識して滑るようになれれば,身体でスキーを操作しようとすることが少なくなりますので自然に後傾も内倒も消えてしまいます。“フィーリングスキー”,“キャスターイメージのスキー”の最も得意とするところで,【Letスキー】の特徴的なところでもあります。(^ ^) 
  後傾や内倒を防ぐ方法...それは手前味噌で恐縮ですが“フィーリングスキー”を実践されることだと思います。(^I^)




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☆ 12/23  2004   木曜日  曇り( 白馬 )
  今朝は晴れの白馬ですが,山には少し雲があります。
  21日から黒菱がOpenしているという事なので,今日試走してこようと思います。明日からのレッスンもありますので...。
  人工雪のスキー場...けっこうOpenし始めたようです。今年の年末年始は北海道と,人工雪のスキー場が賑わうのでしょうか?
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 今日はステンマルクの滑りについて...です。
 スキージャーナル社から発刊されているステンマルクの「神のシュプール」を読み終え,昨日その本の内容とリンクしている「This is the インゲマル・ステンマルク」というビデオを見ました。カービング板が出回る少し前のフィルムで,使用しているスキー板は200センチ以上の長いスリムなものでしたが,その滑りはカービングターンそのものでした。サイドカーブが緩いのとトーションが少ないせいでしょう,しっかりスキーをたわませて“しなり”を作り,見事なカービングターンをしていました。今のカービング板と違い,角付けをするだけで“たわむ”ということができないので,落下を積極的に行い,どちらかと言うと瞬間的なエッジングで雪からの圧を受け,その時の「スキーのたわみ」を利用してターンしている...という滑りでした。
 滑りの特徴は,瞬間的なエッジングではあるけれど,自分から踏み込むのではなく,雪からの圧を受ける...という意識が感じられるものでした。「エッジングは雪からの抵抗を効率よく受け取るため...」という意識が感じられる滑りです。またスキー板のトップが雪面とそれほどしっかり接しておらず,どちらかと言えばスキーセンターからテールでしっかり雪面を捕らえている...という滑りでした。かかと支点でスキーの先端が角付け側に入り込んで行く...という要素が随所に見られました。カービングスキーが出回る以前に,全くカービング的な滑りをしていたステンマルクの感性の素晴らしさというか,雪との会話の姿勢が強く印象に残りました。
 そして,今のカービングスキーを履いたステンマルクの滑りをぜひ見てみたい!!!...そんな印象を受けた【TOK】でした。(^I^)



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☆ 12/22  2004   水曜日  小雪( 白馬 )
  今日は朝から小雪が舞っています。天気予報では,ここ白馬は明日からの降雪...となっていますが,今朝早くから降り始めていますので,この勢いを失わないように天に祈ろうと思います。(^I^)
  それにしても,白馬に住むようになって35年以上になりますが,この様に雪が少ないのは初めての経験です。地球温暖化は確実に進んでいますが,その影響で雪の降る量も年々少なくなって来ているのでしょう。経済発展や,人間にとって都合の良い生活...それと引き換えに,なにか大切なものが失われていっている気がします。その流れの中に埋もれている自分...歯止めを掛けられずに居る自分が情けなくも思います。せめてこの流れがスローになるよう気遣い,エネルギー消費を極力少なくする事を心掛けている毎日です。(-_-;)
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 今日は今年行なった数回のキャンプで感じたことをお話したいと思います。
 今年はあいにく雪不足で,これまでまだ八方尾根で滑っていません。本来なら,いろいろなシチュエーションを選べる場所で,習得した技術を使って滑ってみてその成果を試してみたいのですが,それができません。でも,考えようによっては,同じバーンでもやる事は一杯ありますので,同じ条件の中で基本的なことに集中できる...ということが逆にメリットだということもできます。基本練習は小さいゲレンデで集中して行い,その成果を大きなスキー場で試してみる...というのが一番かもしれません。そう意味ではシーズン初めのこの時期, ASAMA 2000 におじゃましていろいろな方と集中して滑ることができたことは,良かったのだと思います。(^ ^) 
 宿が一緒でしたから,朝起きてから寝るまでメンバーのお顔を拝見しながらいろいろな事をお話しました。年齢も,性別も異なる,それまでは見ず知らずだった方々とのいろいろな交流がありました。普通であれば決してお話できる状況にない方々が,“スキー”という共通の楽しみを通して打ち解けあう...というシーンは,なかなか良いものだなぁー...と感じました。
 また,レッスンについて言えば,他の人の滑りを見,その滑りを参考にして自分の滑りにさらに磨きを掛ける...ということがうまく作用していると思いました。一日単位のプライベートレッスンでは,なかなか他人の滑りを参考にする...ということができませんが,他の人が教師のアドバイスでいろいろと変わっていく様子を,三日間にわたって身近で見れることは,「教師のアドバイス」と「滑りの変化」の関係を客観的に見れる...という意味で大きいことです。あの人ができているのだから,私にもできるはずだ...という心理的な作用も,プラスに働いたのだと思います。
 でも,さらに大きい効果は,教師のアドバイスを受けて,それをある程度時間を掛けてトレーニングできる...ということです。例えばクロッシングの練習では,集中する足裏の場所を♪♪♪キィー...エイ...キィー...エイ...♪♪♪という“つぶやき”に合わせて行なうのですが,キィーと言う時はキーキャスターだけに,エイと言う時はA-Casterだけに意識を集中していただきます。エイの時にキーキャスターのことは忘れていただくのです。集中することは次々に移り変わるのですが,それ全部を同時に意識するのではなく,ひとつのことにだけ集中するのです。すると前に意識したことは忘れてしまって,その効果が消えてしまうのではないか?と思われるかもしれませんが,実はそうではなく“残像”という形で意識が残っているのです。今回キャンプを行なって,少ない時間のトレーニングではこの残像効果が少ないことが分かりました。「キーキャスター」に乗る...という基本的で大切なトレーニングには少なくとも数時間かけ,その感覚をある程度身体に沁み込ませることが大切です。A-Casterも1時間は必要です。この基本イメージトレーニングができた上で,この二つを組み合わせた総合トレーニングをするから“残像”が残るようになるのです。レッスン時間に余裕が無いと,このトレーニングができません。三日間という期間,それに毎日の時間配分も自由にできる...というキャンプの意義をこの“残像効果”という面からも痛感しました。キャンプではだいたい朝9時半から昼食を挟んで午後4時頃までレッスンをしましたが,感じる筋肉を使ったせいでしょうか,みなさん「疲れた!」というお言葉は一回も発しられませんでした。(^ ^) 
 さらに,夕食後のミィーティングも有効だったと思います。
 ゲレンデで撮影したビデオを見て,その日の経過を確認すると,足の裏や身体全体にその日のフィーリングが戻ってくるような感じになります。その時々の意識を集中した箇所がピクピクっと反応するようになるのです。皆さんには直接この効果に付いてお話しませんでしたが,皆さんがビデオを見ている時,それぞれの身体がかすかに反応していたのを私はしっかり見させていただいていました。(^ ^) 
 ビデオのあとは,パソコンのデータを参考に一日のテーマを理論研修し,昼行なった感覚を頭で再確認しました。身体だけでなく頭もその日行なった事柄を納得することで,より身体に“フィーリングスキー”の感覚が沁み込んでいくのです。また疑問点があればそれも明らかになり,迷いが消えていきます。最後は次の日の予告を参考ビデオで見,明日やる事のあら筋を身体にインプットしました。この夜のミーティングは毎夜約2時間でした。(^ ^)
 その後,時間の許す限り,持ち寄ったお好きな飲み物で簡単な懇親会を開きました。いろいろな方の面白いお話を聞くことができました。職業も年齢も性別も異なる人たち...その個々の人柄に触れることができ,たのしいひと時でした。
 スキーキャンプ...今年から思い切って取り入れたシステムですが,なかなか良いかもしれない...そう思っている【TOK】でした。(^ ^)



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☆ 12/21  2004   火曜日  晴れ( 白馬 )
  今日の冬至...久しぶりに白馬からの書き込みです。(^ ^) ここのところ白馬より ASAMA 2000 で過ごすことが多かったので,どこと無く新鮮な気分で朝を迎えています。
  でも,雪がありませんねぇー...。(=_=;)八方尾根...黒菱の第2リフト脇のゲレンデのみOpenだそうですが...。一応八方尾根Openということになるのでしょうか?でも往復が大変です...。(=_=;)
 天気予報では23日に雪が...というだけで,その前は曇り空。この年末...雪の無い白馬...ということになってしまうのでしょうか???。少々心配になってきました...。(-_-;)
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 昨日は ASAMA 2000 で,“I”さんとご一緒に滑りました。彼女とは何回かご一緒させていただいたことがありますが,非常に感性が鋭く,いろいろなことをイメージアップすることにも長けている方で,“フィーリングスキー”で実力をつけられてグングン上達されています。私の“フィーリングスキー”を実践し,その効果を試す...その様な意味も兼ねて,彼女と一緒に滑るのは非常に楽しく,興味があります。(^ ^)
 さて昨日は,「足裏の感性に磨きをかけ,身体全体でスキーを楽しむ」...ということをテーマにスキーを楽しみました。雪は一昨日までのアイスバーン状態から一転し,少し緩んだ状態でしたので,前日に比べれば前後のバランス維持がやや難しい条件になりました。そこで先ず“バナナシェープ”の要領をつかむことから始めました。彼女のクセで,上体を骨盤を中心にアコーディオン状態に腰を曲げてしまうのですが,これでは雪からの圧を吸収する事も難しく,腰を痛めてしまうことにもなりかねません。腰から背骨にかけて湾曲した形,つまりバナナのよう形が表れるようになるのが望ましいのですが,この形が表れるにはレシーブポイントRPをみぞおち付近に意識することが有効です。そこで小回りを中心に,この練習を1時間ほど行ないました。
 次に,今年の私のテーマとして考えている「縦の直滑降を意識して滑る」...ということを練習することにしました。普通私たちはターンからターンへ...ということで,どうしてもフォールラインから横方向にスキーのヘッドを向けてターンする...という意識が強く持ちがちです。つまり,回そう回そう...という意識が強くなり過ぎて雪のとコンタクトのされ方が,雪主導ではなく,身体主導のターンになってしまうのです。その結果不必要な軸の傾けが起こったり,エッジの使い過ぎ,という現象が起こり,結果的に雪面コンタクトが強くなり過ぎて,圧変動の大きな滑りになってしまいます。そこで横にターンする,あるいは横に逃げる...という感覚を捨て,角付けの切り替えが終わったら,次の外足のセンサーポイントSPで雪面を探りながら,そのままフォールラインの方向に落ちて行く意識の練習をすることにしました。角付けの切り替えたらすぐにフォールラインに直滑降で入っていくわけですから,ハッキリ言って,これは非常に勇気の要ることです。でもこの時SPで雪を探って行きますので,全く雪面にスキーの面がフラット...というわけではありません。ある程度エッジが立った状態でフォールラインに勢い良く落ちて行きますから,これがうまくいくとスキーのトップ部分におきな圧を受けることができます。落ちれば落ちるほどこの圧は大きくなりギュゥーンとターン内側にスキーのトップが押し上げられてきます。モチロンこの時支点がかかとでなければ全く意味がありません。あとは,この圧を身体のRPにうまく収納していけばいいわけです。この“収納”...一昨日の言葉で言えば
「フォルダ:Folder」ということになります。雪から身体の方向にやって来る圧を,それにアゲインストして耐えるのではなく,身体のRPに受け入れ取り込む要領です。ステンマルクの言葉で言えば「“圧”を飲み込む」ということになります。
 この練習...昼食をはさんで,午後も行ないました。かかと支点に徹すること,スキートップの抵抗をRPに収納すること...この二つが大きな柱になりますが,さすが
“I”さんでした!!!。かかと支点を意識するあまり,初めの頃はやや後傾気味だったのですが,RPを適切な所に意識することでこの後傾も直り,「縦の直滑降を意識して滑る」ということができ始めました。そして,それまでのスピードとは比べものにならないくらいの高速でも実に安定した大回り,中回りができるようになったのです!!!(^ ^)。ご本人は「それほどスピードを出している感覚は無い...」ということでしたが,それは身体がスキーに一緒に付いて行っているからだと思います。(^ ^) また小回りでも,落差を生かした無理のない活き活きしたリバウンドのある小回りができるようになりました。
 “I”さんの滑りがまたひと皮剥けた滑りになった一日でした。(^I^) お疲れ様でした!!!


  
「縦の直滑降を意識して滑る」...このテーマ,どのような展開をみせるのでしょうか? 実に楽しみであります。(^I^) (^o^) (^I^)



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☆ 12/20  2004   月曜日  曇り( ASAMA 2000 )
  今朝の ASAMA 2000 は濃いガスの中です。下界から見ると雲の中の浅間...ということになります。(^ ^)
  昨日,夕方からここ ASAMA 2000 でも雪が舞い始めましたが...。白馬地域はどうなんでしょうか?
  この地点は携帯の電波がほとんど届かず,下界のInter Netの情報が直ぐには得られない状況にあるので,今この時点(am7:30)では,白馬がどんな状態にあるのか?です。
  そういうわけで,ホームページの更新もスンナリ...とはいかず,少し不定期になっております。ご了承下さい...。(=_=;)
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  昨日は日曜日でした, ASAMA 2000 ...それほどの混雑は無く,けっこう快適にスキーが楽しめました。他のスキー場がOpenしたため,スキーヤーが分散したせいだと思います。
  さて,昨日はスキー仲間4人との三日目のスキーイングで,テーマは“キャスター”の真髄に迫る...。「雪の表情を探りながら滑る」...ということでした。かかとを支点とし,斜面移動して行くと雪からの圧が感じられるのですが,初めはどなたもその感度は悪いのが普通です。でも,大きなコブにスキーの先端が当たった時には,ほとんどの方がそのショックを「雪からの圧」として感じることができます。中くらいのコブを感じることもさほど難しくはありません。小さいコブも意識を集中して行けば,小さな圧の変化として感じ取ることができます。慣れてくればコブでなく雪質の違いなどのフィーリングを,小さな感触の違いとして感じ分けることができます。これが雪からの情報を探る...ということです。スキーでは雪質の違いもさることながら,その雪から来る「圧」の変動を感じ分ける...ということが大事になります。スキー板や足裏に意識を集中させる訓練を積むことで,少しづつその感じ分けができるようになるのです。4人の仲間も,初めは疑心暗鬼の表情でしたが,三日目になると少しづつ感度が良くなっていることに気づいてくれました。(^ ^) 
  どころで,“フィーリングスキー”ではもうひとつ大切なことがあります。それは,「感じた圧変化や表情変化を,身体のどこにしまいこむか?」ということです。感じ取る場所がセンサーポイントSPだとしたら,身体のどこかでそれを受け止める場所,レシーブポイントRPを意識することです。昨日はこの言葉をちょっとアレンジしてSPを「雪面情報を読み取る場所:Reading Point」,またRPを「フォルダ:Folder」という意識で滑ることにしました。4人ともパソコンには詳しい方々でこの言葉を使うことでそのイメージがより鮮明に沸いたようでした。(^ ^) 午前中は「Reading Point」と「フォルダ」をいろいろな場所に設定して滑ることに専念しました。この徹底的なトレーニングで,皆さんの斜面移動がさらに滑らかに行なわれるようになりました。その結果,みずから雪面に圧を加えないでターンするという“フィーリングスキー”の基本的な感覚に慣れていただくことができました。(^ ^)
  また,足裏で感じて滑る...ということのイメージのひとつ「お習字ターン」も試してみました。仲間のおひとり“Sen”さんはこのお習字ターンで,滑りがガラッと変わりました。(^ ^) 人それぞれ,イメージが沸きやすい表現があることをつくづく感じさせられました。人を見て法を説く...このことの大切さを,身を持って感じた【TOK】でした。(^ ^)
  さて,午後は三日間の総仕上げで“オレンジ・ターン”から“キャスター・ターン”,“センサー軸”を初めから復習しました。初めにお話した時には未消化だったこれらのイメージの滑りも,この頃にはすっかり身に付き始め,見事な滑走を披露してくれました。イメージを大事にし,感じることに意識を集中して滑れば,三日間でもかなりセンシティブな滑りに変身できることを感じた【TOK】でした。(^ ^)




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☆ 12/19  2004  日曜日  晴れ( ASAMA 2000 )
  今日の ASAMA 2000 もイイ天気です。(^ ^) 
  昨日の土曜日,思ったよりも空いていましたので,みなさんと楽しく思いっきり滑れました。今日もまたスキー仲間と一日を楽しく過ごしたいと思います。(^I^)
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 昨日は思ったよりゲレンデが空いていて楽しくスキーができました。(^ ^)
 昨日のテーマは“キャスター・ターン”入門でした。皆さんとご一緒にキャスターを実践していて強く感じたことがあります。それは斜面移動の大切さです。かかと支点で斜面をある方向に移動して行くと自然にスキーがまわり始める...ということさえ理解してもらえば,あとは「斜面移動意識」をどう意識し続けてもらえるか?ということです。昨日もこの移動意識がイチバンのポイントになりました。キャスターの転がり回転数を常に同じ回転数に意識し続ける...とか,センサーポイントSPからのシグナルを常に感じ続ける...とか,いろろなイメージの仕方を実践していただきました。その中で,言葉でキャスターの転がりイメージを「コロコロコロ...」とか「ゴロゴロゴロ...」という擬音で表現する...という方法がありますが,これも効きました。いずれにしろ,斜面移動がすんなりできれば,思ったよりもターンは簡単にできるものだ...ということを理解していただいた一日でした。(^ ^)
 モチロン斜面移動でスキーがその方向を変えて行くためには,支点が大事になりますし,その移動方向の「迎え角」も大切な要因ですが,それは足裏感覚を磨く...ということで,少しづつ身に付いてきました。いくつもの要素を同時に意識するのではなくひとつひとつ,自分が今集中すべきことを変えながら滑ることも大事だと思います。例えば♪♪♪キィー...エイ...キィー...エイ...♪♪♪というつぶやきながらの練習では,「キィー」の時はかかと内側のキーキャスターに意識を集中し,次の「エイ」ではA-Casterに集中し,キーキャスターのことは忘れる...といった具合です。それでも前の集中のイメージは残像のように残っていて決して無駄にはなりません。昨日はこのことも強く思いました。特にメンバーのお一人“Tam”さんは,集中力が鋭く,いくつかのことを同時に集中しようとし過ぎているように思いました。そこでひとつのことに集中することをアドバイスさせて頂きましたが,それからの滑りが変わって来ました。(^ ^)
  さて,今日は三日目です。センサー軸について,いろいろ学んで来たいと思います。
  では行って来まァーーす。(^ ^) 



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☆ 12/18  2004  土曜日  晴れ( ASAMA 2000 )
  今日も ASAMA 2000 に来ています。ここ連続3週間...週末はここで過ごしています。
  ホームゲレンデの八方尾根に雪が少ないので,スキー仲間とスキーを楽しむには,今のところ人工降雪機があり,条件の良いスキー場におじゃまするしかありません。18日...今日からOpenするかもしれない...と発表されていた黒菱ゲレンデ...雪不足でOpenしないことになりました。(=_=;)
  一方 ASAMA 2000 ...昨日から緩斜面のゲレンデがOpenし,リフトも二本の運行になりました。今日の ASAMA 2000 ...カラッとした雲ひとつ無い晴天...というわけではありませんが,晴れのイイ天気です。
  今日もスキー仲間と一日を楽しく過ごしたいと思います。(^I^)
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 昨日朝早く白馬を出て, ASAMA 2000 にやって来ました。旧知のスキー仲間“Sen”ちゃん達とスキーを楽しむためです。天気も良く,ゲレンデは空いていて,最高のスキー日和でした。(^I^)
 仲間4人で滑っているといろいろその滑りに特徴があるのが分かります。スキー教師という目で他人の滑りを見るからでしょうか?昨日もそういうことでいろいろなアドバイスをさせて頂きました。
 先ずその第1ポイントは,「雪からターンエネルギーをもらうこと」でした。「もらう...」という意識があると,雪に自らの働き掛けたり,突っ張ったりすることが少なくなります。雪からの情報を感じ取ろうとする意識が強く働くようになり,私が言うところの“感じる筋肉”が活躍し始めます。(^ ^)
 昨日もその“感じる”という感覚を味わうことから始めました。例によって“オレンジ”がその有効な小道具となりました。昨日はいきなりかかと内側,くるぶしの下にオレンジを意識してもらい,それのつぶれ方やジュースの出方,その量をイメージすることによって滑走フィーリングや実際にターン円弧がどう変わるか?をそれぞれ試していただきました。仲間のひとり“Akko”さんはスキー板がブレなくなり,“Tamu”さんは圧変化が以前に比べ急激でなくなりました。(^ ^)
 昨日いちにち,“オレンジ”を足裏にイメージすることで,だいぶ「“足裏”で感じる」ということの意味を理解されましたので,今日はいよいよ“キャスター・ターン”を試してみたいと思います。皆さんの滑りがどのように変わるか?今から楽しみです。(^ ^)
 では言って来まァーす!!! (^I^)



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☆ 12/17  2004  金曜日  曇り( 白馬 )
 今日も朝早く白馬を出ます。
 そのため写真をUPできません。(=_=;)
 昨夜...期待したほどの降雪は無かったようです...。(=_=;) 
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  今日もインゲマル・ステンマルクの言葉を紹介します。
   『 あなたと同じような感覚で滑ることはわれわれにも可能ですか?」という問いに対し,その答えは....「雪と喧嘩しないこと,リラックスすること,そしてスキー板の力を感じてそれを使えるようになれば,ぼくのようなタイプのスキーができるようになると思う...』
   『 今どんなふうにスキーを楽しんでいますか?」という問いには,「きれいな空気を吸い,真っ白くやわらかな雪と対話し,自然と接するすばらしさを感じています。それが一番の楽しみです...』
    何度となく新雪を滑る機会があったけれど,滑った後,いつも「こんな雪は初めてだ」と言っていたステンマルク...。そしてひとこと... 『数えたわけではないからはっきりとはわからないけれど,ぼくは雪質を20通りぐらいに感じわけているんだと思う... 』 
  極めた人の言葉には重みがありますねぇー...。
  
  今日の教師日記はこれだけ....。ステンマルク...やっぱり偉大なスキーヤーでした。(^I^)

  私が今皆さんにお伝えしている“フィーリングスキー”...ステンマルクの滑走フィーリングととても似ているところがあります。驚くとともに,その方向が間違っていないという確信を持った【TOK】でした。(^I^)(^ ^)



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☆ 12/16  2004  木曜日  曇り( 白馬 )
 今朝7:00の写真です。少し朝焼けが残っていて赤みがかっています。山の稜線付近から雲が掛かり始めました。間違いなく雪が来始めたようです。この雪...多くてくれると良いのですが...(^ ^)。今日午後から明日朝にかけてが勝負ですネ!。
  一部情報では明後日18日から黒菱がOpenという情報もありますが,まだ確定ではないようです。多分明日朝頃本決まりかと思います。(^ ^)
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  昨日の教師日記で
“インゲマル・ステンマルク”の「圧を飲み込む」という言葉を紹介しました。たまたまここ数日,ベッドに入り眠りに入る前の数分...「神のシュプール」(スキージャーナル社)を読んでいます。昨日の「圧を飲む込む」という言葉以外に,多くの言葉に出会っています。(^ ^) そして,その言葉の端々に“フィーリングスキー”と相通じる感覚の表現があり(*_*)ビックリしています。 『 “踏む”,“押す”という意識は絶対に無い。自分から踏んで圧を引き出すには,それだけたくさん動かなければならなくなり,シュプールも外側にずれてしまうことになる...。圧を飲み込むんだ...』という箇所以外の,わたしの心を捉えた一節の一部をご紹介したいと思います。
  先ず最初は, 『 基本は外足から外足。感覚的にも操作的にも... 』 … この言葉は,いかにカービングスキー全盛の時代の今でもしっかり生きていることだと思います。カービングタイプの板が出回る前からカービングの神様と言われていた彼が発している言葉だけに重みがあります。
  次に, 『 エッジを切りかえてから次のターンに入っていくとき,身体をターン内側に倒していく意識はまったくありません。大切なのは,余裕のあるニュートラルポジションをとり,斜面に垂直に立つことです... 』 この言葉は“重心”を次のターン内側に入れるという運動によって起こる「バランスの乱れ」というリスクをおかさないための,重要なアドバイスだと思います。
   『 上体と下半身の動きの関連性をもっとも感じるのが,エッジを切りかえてから次のターンに入っていく谷回りのとき。このとき,スキー板と下半身が上体の下をくぐり抜けて次のターンに入っていくような意識がとても強く自分のなかにある。このくぐり抜けがスムーズであればあるほど,ターンの流れもスムーズになる 』 …  これこそ“クロッシング”そのものです。(^I^) でも20数年も前,すでにステンマルクの意識の中にこの様なイメージが有ったことは驚嘆に値します。まさにかれはカービング板が出回る20年も前に,2メートルもある長板でクロッシングをしていたのです!!!!(*_*)
  『 深雪では,スキーを回すのではなく,まわるスキーに乗っていく感覚 』  あくまで自分で回すのではなく,斜面を落下し,雪から来る圧でスキーがターンするような乗り方をしているということが良く分かるひと言です。まさに【Letスキー】の先駆者と言って良いと思います。(^I^)
   『 コブ斜面は腰が悪いので嫌だけど,急斜面や緩斜面,深雪や湿雪,そういういろいろな状況で滑ると,外力がさまざまに変化して,そういったことを感じるのがとても楽しい... 』  スキー板やブーツの用具のチューンに最大の注意を払い,その用具を用いて“感じる”ということを楽しんでいるステンマルク...私たちに本当の意味での“スキー”の味わい方を教えてくれているようです。(^I^)
   
  「神のシュプール」(スキージャーナル社)は,今から7年前の1997年に第一刷が発行されました。丁度カービングスキー幕開けの頃です。ですから中には,「この話は古い時代のスキーを使っていた頃の話だよ...。今のカービング時代には当てはまらない...」と仰る方も居られるかもしれません。しかし,彼の語る数々の言葉には今の時代も燦然と輝く名言が数多くあります。皆さんも機会がありましたらぜひ一読をお勧めいたします。




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☆ 12/15  2004  水曜日  曇り( 白馬 )
  天気予報では「晴れ」となっていますが,実際の白馬はご覧のように「曇り」です。白馬の山は稜線がうっすら見える程度ですが,これから晴れるのでしょうか?
  さて,今夜半から明日にかけて低気圧が取り過ぎるようですが,これが雪をもたらしてくれる事を祈りたいですネ!(^I^)
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  さて,今日は「雪と喧嘩しない滑り」ということについて,最近思っていることをお話したいと思います。(^ ^)
  今シーズンに入って10日ほど滑る機会がありました。その全てが人工雪のスキー場でした。10日間の内数日はアイスクラッシュのスキー場も滑りましたが,そのほとんどは「Fan type machine」に依るものでハードパックの雪で,滑走するに連れて表面の粉雪の部分が取り除かれ,アイスバーン状になる雪です。例年ですとこの時期は天然雪での滑走が普通なのですが,今年は降雪が遅れていることもあり,この様な硬いバーンでの滑走が多くなっています。
  こういう状態で多く見られる滑りは,@「ターン後半にガガガッガガガッ...と波打ってしまう滑り」と,A「ズルズルー...とズレ落ちてしまう滑り」です。前者は明らかに角付けが強くなり過ぎ,圧のコントロールができなくなって,オーバーコンタクトになってしまっていることが原因です。また後者は角付け量が足りないか,支点の位置が悪いか,もしくはスキーのチューン不足です。
  Aのズルズルは雪とは喧嘩していませんが,ターンコントロールがうまく行かずフラストレーションを感じることになります。かかと支点気味にして,あるエッジング角を保ったまま自分が決めた迎え角方向に移動すれば,雪からの抵抗が来て,その角付け量と迎え角に応じたターンが行なわれます。モチロンいくらこの二つの要素がうまく行なわれても,スキー板のチューンが良くできていないとアイスバーンでうまく滑ることはできませんが...。
  さて,@はかなりうまいスキーヤーでも時々陥ってしまうシーンです。これは,「角付けの強さと圧のコントロール」をイメージできていないことが原因だと思います。特にターン後半に脚が突っ張ってしまい,圧を自分の重心方向に吸収できないことがガガガッの大きな要因だと思います。これまで行なった2回のキャンプでは,徹底的にかかと支点とスキートップ部分での抵抗を身体で受け止めて滑る...ということを練習しました。その結果,ご参加いただいた皆さんには感じ取って頂けたと思いますが,ガガがッ現象はほとんどありませんでした。見方によっては,アグレッシブで無いからそういうことができるんだ...と思われるかもしれませんが,そうではありません。カッターナイフで何かを切る時,力任せにアグレッシブに切ろうとするよりは,軽く握ってスイィーっと引いてあげた方が良く切れるのと同じです。かかを支点として,スキートップ部分で雪からの圧を軽く受け止めて落下して行く要領が大事なのです。それではターン方向が決まらない...という方が居られますが,それは角付けの量や迎え角で補うのです。理想の滑走ラインに入るために,うまいスキーヤーほど素早く,この角付けと迎え角の量をフィードバックさせ,適度な量に調整することができるのです。ある与えられた斜面をあるスピードで滑っているとすると,支えるポイントが決まって角付け量と迎え角が決まれば,受けるポイントの抵抗圧の大きさも決まり,それによってターン内側へスキートップが押し上げられる値も決まって,意図した方向への滑走が可能になります。うまいスキーヤーほどこの「角付けと迎え角の量のフィードバック」の時間が短く早いのです。ターン最中,常に雪からの圧を感じ,その量をコントロールしようとする意識が足裏やセンサーポイントに働いているからです。このような,雪の圧を身体全体で感じ取ろうという意識が有ってこそ,このフィードバック調整ができ,脚の伸び縮みを伴った滑らかなモーションがもたらされるのです。決して突っ張るようにして雪に圧を加えたり,角付けを強める事でターンコントロールしようとしてはいけません。
  そういえばかつてのスキーの名手“インゲマル・ステンマルク”も「神のシュプール」(スキージャーナル社)で言っています。 『 “踏む”,“押す”という意識は絶対に無い。自分から踏んで圧を引き出すには,それだけたくさん動かなければならなくなり,シュプールも外側にずれてしまうことになる...。圧を飲み込むんだ。エッジが雪面をとらえたときに返ってくる圧を飲みこむようにして前につなげて行く... 』。この「“圧”を飲み込む」という表現こそ,スキートップが自分の身体の方向にやって来る...という感覚,そして「雪と喧嘩しない滑り」と相い通じるものだと思います。
  雪不足で人工雪の硬いバーンを滑る機会が多いことから,“フィーリングスキー”でステンマルクの滑走イメージを勉強させてもらっている【TOK】でした。(^ ^)



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☆ 12/14  2004  火曜日  快晴( 白馬 )
 今日は久しぶりに白馬からのUPです。イイ天気です。雲ひとつありません。雪があって晴天なら言う事無しなのですが...。いつ雪が来てくれるのやら,待ち遠しい日が続きます。
  パノラマは数日前から,黒菱は昨日から降雪機での人工雪作りが始まったようですが,天然雪にはかないません。一日も早い天からの恵みを期待しましょう。(^ ^)
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  昨日は ASAMA 2000 で“Sas”さんとご一緒に滑りました。(^I^) この春「けじめのレッスン」ということで,UPさせていただいた時の生徒さんです。05シーズン初めに,今シーズンに向けての調整を兼ねながらもう一度私と滑りたい...というご希望で,ご一緒に滑ることになりました。(^I^)
  午前中は,この前のレッスンでお話した事の復習をメインに行ないました。キャスター意識,サポート軸とセンサー軸,バナナシェープ...Etc.等,春のレッスンの際にお話した事を思い出しながらの3時間でした。“Sas”さんの感性は素晴らしく,私のお話しするイメージをすぐ理解され,さらにその先,ご自分なりの独特なイメージさえも作ることのできる能力がある方です。こういう方は私のお話しするイメージを,さほど時間をおかずにご自分のイメージや言葉に置き換えることのできる方で,その感性の豊かさにはホントに驚かされました。(*_*) (^ ^) 
  午後は,RPとSPのことに付いて勉強する事にしました。さすがの“Sas”さんも苦手の種目はあるもので,彼は小回りがイマイチでした。ゲロゲロ等も試してみましたがなかなかうまく行きませんでした。ところが!!!,SPを足裏親指の付け根付近に意識し,ターン内側の手の手首をRPに意識してから,その滑りがガラッと変わりました!!!。親指の付け根からターン内側の手首に向う一本の「センサー軸」を意識することで,ターン後半の上肢と下肢のネジレがバシッと決まるようになったのです。ターン内側の手の位置がターン内側に引けることが無くなり,その手の方向に向ってスキーが回り込んで行く動きが出始めたのです。さらにこれを強調し,ターン内ひじをRPにしてみました。するとさらにこの“逆ひねられ”がうまくできるようになり,加えてA-Casterを使ってクロッシングをすることさえも滑らかにできるようになりました。(^ ^) これには私も(*_*)!!!ビックリでした。SPとRP意識,そしてこれを結ぶセンサー軸のイメージはスキーヤーの滑らかな運動と,各自にあった自然なフォームをもたらすことを,“Sas”さんの滑りを拝見していてハッキリと確認させて頂きました。
  その後,中回り,大回りでのSPとRPをいろいろ為し,その時々の雪面からのメッセージを楽しんだ二人でした。気が付いたら時刻は4時半...。時の過ぎるのを忘れるほど熱中していた自分がおかしく思えた一日でした。
  “Sas”さん,ありがとうございました!!! (^ ^)




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☆ 12/13  2004  月曜日  晴れ(  ASAMA 2000  )
  今日は上田からUPしています。
  東の空も明るく,今日も一日イイ天気になりそうです。
  今日も ASAMA 2000 に行って参ります。(^ ^)
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  昨日はキャンプの最終日...「軸」意識に磨きを掛けることにしました。(^ ^)
  キャンプ二日目後半に意識してトレーニングした
,センサーポイントSP」とレシーブポイント「RP」を意識することはいろいろなメリットをもたらしてくれます。先ず,SPで抵抗を感じ取ろうとしますから斜面移動が自然に行なわれるようになります。またSPからRPに至るライン,“センサー軸”をイメージしますから上半身の適度な外向傾ができやすくなります。さらにセンサー軸の長短,伸縮をイメージすることで,雪からの抵抗の強弱を感じ分けることができます。モチロンSPで雪の抵抗を感じ取ろうとする意識が重要ですから,“かかと支点”は絶対必要条件です。かかと支点だからこそ,それより前の部分で自分の身体の方にやって来る圧を“テコ”のように感じることができるのです。ですからキーキャスターのイメージはその前段の事として大事なのです。今回ご参加の皆さんは,一昨日みっちり行なったキャスター意識のかかと支点の滑りで,この要領をしっかり掴んでいただけましたので,昨日の「軸トレーニング」が可能だったわけです。(^ ^) 午前の前半は主にSPの場所をいろいろと変えた時のフィーリングがどう変わるか?ということをメインに行ないました。また午前の後半はSPとRPの組み合わせを変えたらどうなるか?ということを試してみました。SPとRP...その組み合わせは無数にありますが,その時々でどう滑走感覚やターン円弧,切れやズレの感覚が違って来るか?ということを皆さんに感じ分けていただきました。身体をどう使ったらスキーの運動がどうなったか?ではなく,SPとRPをどう意識したらスキーがどう動き,そしてその時身体のフォームはどうなったか?ということを大事にしました。
  午後は「“センサー軸”の太さが変わる!!」というイメージを掴んでもらう練習を行ないました。SPに雪からの抵抗が来れば,ある圧としてその感じが足のつま先から脚のすね,下肢,上肢...という風に伝わって来ますが,それを“センサー軸”としてイメージするわけです。で,もし大きなコブにスキーのトップが当たれば,当然雪からの圧は強くなるわけで,そのときは圧が大きく,このセンサー軸の太さが縮まり,太くなる...というイメージが沸きます。そして,コブの頂点を通り過ぎればスキートップ分での捉えは軽くなりますからセンサー軸は細く長くなる...というフィーリングになるのです。初めはこのSPに来る圧を感じ分けることが難しいのですが,何度も何度もやっていると,次第に大きいコブでしかその違いが分からなかったものが,中くらいのコブが分かるようになり,そして小さいコブも分かるようになります。そしてさらには,ほんの小さな圧変化も微妙な違いとして分かるようになるのです。それに連れて,センサー軸の太さや長短のイメージも沸いて来るようになります。(^ ^) これは一朝一夕にできることではありません。足裏に意識を集中するクセをつけることが大事です。昨日午後,この「軸イメージ」の練習をキャンプ最後のテーマとして約1時間行ないました。皆さんの足裏感覚は大分洗練され,繊細なものになって来ました。その証拠に,コブの斜面の大回りや小回りもバランスを崩すことなく,スムーズにできるようになりました。(^ ^)
  午後3時半,三日間のキャンプが無事終了しました。ご参加いただいた皆さん...どんなご感想をお持ちでしょうか?そのご感想は後日聞かせていただけると思いますが,皆さんの滑りを拝見する限り,身体の動きはそれぞれに自由で,それなりに雪との会話を楽しんでいるように見受けられました。雪不足の中大変でしたが,ご参加頂き,本当にありがとうございました。(^ ^) 

  さて,おかげさまで今シーズン二回目のキャンプが終了しました。多分一日だけのレッスンでは,これだけ時間を掛けてかかと支点での滑りや軸トレーニングをこなす事は不可能だったと思います。生徒さんには三日間という日程的なご負担をお掛けしましたが,今更ながら「キャンプ」の意味と重みを感じた【TOK】でした。
  ありがとうございました。



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☆ 12/12  2004  日曜日  晴れ(  ASAMA 2000  )
  今日も ASAMA 2000 からUPしています。今日は昨日と違う場所の写真です。宿から西側に見える風景で,この先が白馬方面になります。
  それにしても,天然雪が来ませんねぇー。(=_=;) どうしましょう?!
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  昨日はいよいよ“キャスター・ターン”にトライして頂きました。(^I^) 今回は“Miya”さん,“Matu”さん“Ooze”さん“Fuji”さんの4名の方にご参加いただいていますが,“Miya”さん以外はこのキャスター・ターン...初めての体験です。  一昨日,すでに足裏感覚のトレーニングで,感じるということをトレーニングしていますので,昨日は早速“キーキャスター”に乗ることから始めました。ターン外側の小指を持ち上げる要領で斜面を移動して行くのですが,かかとに乗って斜面移動して行くので,自ら雪面に働き掛けることが制限されます。約2時間,その移動方向を3時や2時,10時方向などいろいろな迎え角で移動することを練習しました。これだけみっちりかかと支点による斜面移動の練習に時間が割けると,その効果がてきめんに現れて来ます。一般のプライベートレッスンではできない,三日間連続してレッスンできるキャンプの優位性を感じました。(^I^)

  このキーキャスターでの斜面移動感覚が分かれば,次は角付けの切り替えの仕方です。モチロンこれにはエースとなるキャスター...“A-Caster”にご登場頂きました。(^ ^) このA-Casterの転がりを足裏に意識することで,自然な重心と体の入れ替えができるようになります。初めは戸惑っておられた皆さんですが,小一時間の練習でこれもクリアされました。午前中約3時間,キャスター・ターンの基本を学んだのでした。(^I^)

  午後は,センサーポイントとレシーブポイントについて学ぶ事にしました。右の写真のように,雪面からの圧を感じ受け止める代表としてのポイントを
SP」,そしてこのポイントからのやって来る圧を受け止める身体の部位をレシーブポイント「RP」という風に意識します。すると黄色い矢印のようなSPからRPに向う一本の線「センサー軸」がイメージされます。午後はこのSPとRPをいろいろ変えて滑るとどうスキーの滑走フィーリングが変わるか?ということをじっくり試してみました。その詳細はここで述べ切れませんが,皆さんもぜひ雪上でお試しいただきたいと思います。初めはSPの位置もRPの場所も定まりにくく,センサー軸が現れては消え,現れては消え...していた皆さんも,昨日のレッスン終了頃にはしっかりとこの「軸」が現れる様になりました。(^I^) そして,角付けの切り替え時にもこの軸が見えるまでになりました。こうなるとコブであろうとアイスバーンであろうと,積極的な斜面移動が行なえるようになり,雪からの圧の種類に的確に応じたそれに応じた身体の反応が現れてきます。“フィーリングスキー”の極意にちかい滑走感覚を取得された方も居られました。(^ ^)
  今日はこの「軸」にさらに磨きをかけ,今シーズンのスキーがさらに充実したものになるよう,お互いに勉強したいと思います。
  では行って来まァーす!




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☆ 12/11  2004  土曜日  晴れ(  ASAMA 2000  )
 今朝は ASAMA 2000 からUPしています。今朝の浅間は気温がいつもより高いらしく,霜が降りたり,窓が凍ったり...ということがありません。でも今日午後からは寒気が入って来るらしいです...。どうなりますか?
  ここ2週間連続 ASAMA 2000 で滑っています。人工雪なのですが結構気に入っています。ただカーバーがコントロールできないようなスピードで飛ばして来るのには閉口です。(=_=;)
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  昨日は朝早く白馬を出て ASAMA 2000 に来ました。
  スプリングスホテル企画の「2005シーズンでの課題を探りながら,“スキー”を楽しむ為のノウハウを学ぶ」ということで企画したのですが,八方尾根の降雪が少なく,やむなく会場を ASAMA 2000 に移しての開催となりました。今回は会場の変更もありましたが,4名の方が参加してくれています。(^I^)
  昨日は幸い天候も良く,快晴の中キャンプ一日目のメニューをこなしました。先ず初めは「足裏意識を磨くということの意味は?」ということで,“オレンジ”を意識しながら,それを意識することがどうスキーと関わっているか?ということをメインにレッスンを行ないました。意識の方向,あるいは力の伝達方向が上から下,身体から雪...という向きではなく,下から上,雪から身体...ということの利点に付いて考えました。
  足裏に意識したオレンジがどこにあるのか?またその形状やつぶれ具合は?,そしてジュースが飛び出して行くのか,それとも飛び掛ってくるのか?どれ位の量のジュースが出ているのか?...ということを意識することで足裏に集中することが少しづつできるようになられました。結果として斜面移動が無理なくできるようになり,身体の反応もリラックスして来て,力みの少ない自然なフォームでターンできるようになりました。
  午後は迎え角意識を重点に考える事にしました。なんとなく落下して行く...というのではなく,自分はこの方向に落下して行くのだ!!!という明確な意志のある方が,ターン円弧の大きさをコントロールできるからです。特に小回りでは9時や3時方向への落下意識が大事になりますが,ほとんどの人はこれが明確ではありません。そこで「ゲロゲロターン」や「指差確認ターン」で自分が落下する方向を厳密に意識する練習を行ないました。
  また足裏の“オレンジ”の位置を微妙に変えることでどのような滑走感覚になるか?ということも試してみました。例えば“オレンジ”の位置をほんのわずか自分がそれまで意識していた場所より内側にすることで,自然に角付けが強くなり,切れの良いターンが起こることも試してもらいました。単に角付けを強くするという意識では,膝だけが内側に入りターンコントロールに直接結びつかないのですが,この意識で行なうと,円弧調節を行ないながら切れの良いターンをすることができるようになります。
  これらの事を,いろいろ経験することで,足裏に意識を持つことはちょっとこれまでのスキーイングとは違った感覚のスキーになるのでは?ということを味わって頂いた初日でした。(^I^)
  夜は約2時間のミィーティングを行ないました。先ず初日に撮影したビデオを見て,レッスン前後の滑りを比較してその特質をお話したり,“感じるスキー”の意味や“かかと支点の滑り”に付いて考えてみました。その後,ご参加いただいた皆さんに自己紹介をしていただきながら,いろいろとスキー談義に花を咲かせたのでした。
  さて,今日はいよいよ“キャスター・ターン”の登場です。皆さんどんな変化を見せてくれるでしょうか?! 楽しみに行ってまいりまァーす!!!  (^I^) (^ ^) (^o^) 



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☆ 12/10  2004  金曜日  晴れ( 白馬 )
  今朝は朝早く出かけますので,教師日記 オ・ヤ・ス・ミ です。せっかく来て頂きましたが申し訳ありません。(-_-;)



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☆ 12/09  2004  木曜日  晴れ( 白馬 )
  am7:30...写真のように雲の合間から白馬三山が白い姿をのぞかせています。山の白さがやけにまぶしく,周囲の暗さとの対比が面白く,一枚の絵を見ているようです。(^ ^)
  今,望遠鏡でゲレンデを見てみたら,待ちきれないスキーヤーでしょうか?それともボーダーでしょうか?兎平のリフト線下を滑った跡が見えます。(^ ^) どことなくその気持ち...分かるような気がします。(^I^)

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  12/8
の日記,YAMASA50さんのご質問に対する回答を書いていて思ったことがあります。それは「足裏感覚を優先すること」と「身体の動きを優先させること」の違いについてです。
  この両者の違い...どちらでも良いことのようで,実はものすごく重要なポイントになる事なのではないか!?と思うのです。角付けの切り替え局面で,身体を次のターン内側に運ぶ意識というのは,
重心移動意識が先にあり,その後で角付けが変化する...という風に,そのタイムラグは少ないものの順序としてそうなります。一方昨日の教師日記のように,先ず足裏感覚を先に意識するということは,身体の動きそのものは足裏で感じたことに反応してほんのわずか遅れて動作するのだと思います。どちらの場合も,どの意識が先でその結果どういうことが起こるのか?ということ...つまり,「因」と「果」なのです。その間にはほんの少しだけ時間差があり,同時進行では無い...ということです。「鶏と卵」の話のように,どちらが先でどちらが後か?という論争と似ていてどっちでもいいじゃないか?と思われるかもしれませんが,こと“スキー”に関して言えば全く違うことだと私は思います。
  重心を次のターン内側に持って行く意識を「因」とした場合,身体を使う,形を作る...といった「作用」,あるいは「アクション」が先になります。その「アクション」を行なった結果の「リアクション」として角付けが変わり,雪の条件や斜面状況に関係なく,「角付けが変わる」という状況を作り出します。しかも,この「アクション」...誰もが同じ形や運動で行なえるもので,スキーヤー個々の個性的身体特徴は生かされないことが多いのです。このアクションで角付けの切り替えが変わったことが要因となって雪面コンタクトの状況に変化が起こり,雪に圧が伝わったり雪から抵抗を受けたり...という「果」をもたらします。これは「意識の順序」が明らかに,重心移動⇒足裏コンタクト感の変化...という図式になり,身体の内(重心)から外(足裏)という【Do】的な側面を持っていると思うのです。c_mugendai.jpg (49381 バイト)
  一方,足裏感覚を先に意識することを「因」とすると,雪や斜面の状態を足裏で感じながら,その状況に最もマッチしたその人なりの足裏感覚に応じた体の動きやモーションが生まれて来ます。滑走スピードや斜度などが違っていても,その時々の状態に応じて足裏感覚が反応し,個々の身体的特徴に合った身体の運動を自動的に作り出しつつ,角付けの切り替えという「果」をもたらしてくれます。角付けを切り替える...という目的のために重心をターン内側に入れるのではなく,足裏感覚や足裏イメージを持ったことで自然に身体が次のターン内側に持って行かれてしまった...ということなのです。ですから「ギルランデ」や,右の図(クリックで大きく見れます)のようなフォールラインを過ぎて尚ターンを続けその後に次のターンに入っていく...という,俗に「∞ターン」と言われているようなターンも楽に行なえるのです。(^ ^) これは雪から来る圧と身体の特性がマッチし調和された時に可能になるターンで,まさに【Let】的な意識のスキーイングだと思います。
  YAMASA50さんのご質問にお答えしながら,“フィーリングスキー”の持つ意味を深めることができました。ありがとうございました。(^I^)



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☆ 12/08  2004  水曜日  晴れ( 白馬 )
  今朝は山に少し雲が掛かっていますが,晴れの白馬です。
  昨夕からの低気圧通過後の天候もそれほどの降雪をもたらしてくれませんでした。(=_=;) マ,運を天に任せてドッシリ構えるしかありませんネ?! (^ ^)
  昨日昼過ぎにインラインをしようと思っていましたが,あいにくの天候で雨がポツポツ来てしまいできませんでした。でも前回のキャンプで感じたのですが,インライン...やり方によってはホントに「スキートレーニング」として効果があると再確認しました。来春からはコチラも本腰を入れようと思っています。(^ ^)

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  今日はリニューアルした「【TOK】の掲示板(技術編)」に書き込み頂きました,YAMASA50さんの「[2] 早速ですが」への返事です。ご質問の内容は
   『  …一つ教えて頂きたい点が有ります。ターン後半に板が走り後ろ寄りになった重心を次のターン前半に向けてカカト支点に母子球に荷重する感じで重心を戻す、つまりターン中に狭い範囲で重心の前後移動を繰り返し行うとスムーズなターンが出来るイメージが有ります。キャスターターンのお話なんかを読ませて頂いてると全く重心移動の意識が必要無い様に思えますが実際はどうなんでしょうか。常に走る板に体が遅れない様に乗れれば重心移動の必要性は無いでしょうがターン後半は多少なりとも遅れる感じがします。』というものでした。
  実は,次のターン前半に向けてカカト支点に母子球に荷重する感じで重心を戻す...とか,ターン中に狭い範囲で重心の前後移動を繰り返し行う…という感覚は私にはありません。ターン前半から後半までズーッと「かかと支点」意識です。その方がスキー滑走中のバランス維持が楽だと思います。そして,これからお話しますが,次のターン内側への“重心”の移動意識も無いのです。結果的に重心とスキーの入れ替えは起こるのですが,意識は足裏だけにあり,上半身や重心には無いのです。
  右の図をご覧下さい。右ターンの後半から左ターンの前半にかけての足裏意識です。@ではまだかかとよりに支点,キーキャスター(1番キャスター)
があり,センサーキャスター(2番キャスター)で雪面からの抵抗を受け続けていま
。(1番キャスターや2番キャスターに付いては【脚注】参照)次のターンに入ろうとするAで,ほんの少し右足の外側「3番キャスター」に意識が行きます。Aの小さいがそれです。そしてここがポイントなのですが,Bではキーキャスターも3番キャスターも共に同じくらい回転しているイメージなのです。A-Casterイメージを持つ...という表現で説明することもあります。するとこのBの所では右足裏が雪面にフラットに置かれることになります。実はこの時の,「今までターンをメインに誘導して来た外足が雪面に対してフラットになる」...ということが大事なのです。フラット...つまり,上の図ではBの右足裏と黒い線の“重心”の軌跡とが,まさにこの部分で入れ替わろうとしているわけです。すると,それまで内足だった左足は,すでにその前の“ICP(Inside Crossing Point)”でフラット部分を通り過ぎていますから,もしBを過ぎてすぐにCで左足のキーキャスターを意識すれば左スキーのインサイドエッジで雪面を捉えることができるのです。BからCにかけては,右足はフラット,左足は内への角付け状態になっている...ということです。この時カービングタイプの板を履いているとすれば,左スキーのトップが雪面からの抵抗を受けて右方向にトップが入り込もうとします。しかも,この時角付けを緩めることにはなっても「圧」は減らしていませんから,スキーは次のターン外側に向って速度を増します。腰の下を弓矢の矢の様に通り過ぎて行く感じです。左スキーはインサイドへの角付け状態,トップ方向への速度は速まる...という二重の条件が重なり左スキーはグゥーントと右ターンを始めるのです。この時右スキーが左方向に走りますので右腰が,いっ時右スキーのテールに乗っているような感じを受け「後傾になったかな?」という気がします。しかしそれは右スキーに対してだけで,左腰はバランスの取れる軸の上にちゃんと乗っかっています。この時に滑走スピードによっては,右スキーが腰の下にたたみこまれるような感じを受ける時があります。これが最近良く言われるようになった「たたみ込み」だと思うのですが...。マ,それはともかく,それに関係なく右スキーが左スキーを追い越すかのように出て行くのです。でもCで左足キーキャスターを意識すれば身体がスキーにおいて行かれてしまう...という状況には陥りません。その様子は“Crossing”でビデオ(約3.5MB)をご覧いただけばご理解いただけると思います。この映像は大回りのものですが,小回りでは,この要素に加えて,ターン後半の外向による「ネジレ−戻り」の力が働きますので,より一層ターン始動期が楽に行なわれます。
  以上,“クロッシング”のイメージ,およびフィーリングをお話いたしました。ご参考になりましたでしょうか?(^ ^)

【脚注】:右図のように足裏に意識するキャスターの番号です。「1」が1番キャスター,「2」が2番キャスター...です。尚,1番キャスターのことを“キーキャスター”,2番キャスターのことを“センサーキャスター”と呼ぶことが最近は多くなりました。また,スキーが雪面に対して「フラット状態」の時に意識する「1」と「3」の中間にイメージするキャスターを“A-Caster”と呼んでいます。左足の時は左足かかとが「1番キャスター」になります。
  尚,この“キャスターイメージ”とか“フィーリングスキー”は,公的に認知されたものではなくあくまで【TOK】のオリジナル表現ですのでご注意下さい。




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☆ 12/07  2004  火曜日  晴れ( 白馬 )
  今朝はご覧のような天気です。空はクッキリ!というわけではありませんが,薄い雲が掛かっています。スキー場は冬本番と同じように雪景色ですが,兎平で約15センチの積雪...。まだまだスキーを楽しむ...というわけにはいきません。(=_=;)
  ところで,天気予報によると,いま日本海にある低気圧の後ろにも別の低気圧が次々に来ていて,寒気がその後ろ盾のように控えているとのことです。これがうまく作用すればかなりの降雪が期待できるかもしれませんネ?(^ ^)

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  今日は今回 ASAMA 2000 で行なったキャンプで気づいたことをお話したいと思います。
  これまで,私の指導経験の中から大事だと思われることを“フィーリングスキー”...ということで皆さんにお話して来ました。その狙いは“スキーライフ”をより豊かなものにし,できれば生涯スポーツとしての方向性を探り,ある程度の位置づけをしたいということでした。言葉を換えて言えば,年齢や性別に関係なく“スキー”を楽しみ,それを通して活き活きとした人生を歩む...ということです。そのキーワードは,実は“感じる”にあると思っています。これはあくまで私【TOK】の個人的な経験ですが,自分の気持ちを「するスキー」から,「されるスキー」...という視点に置き換えてスキーをしてみたら,目の前の景色が全く違ったものに見えて来たのです。これまで自分が雪に対して働き掛けてスキーをしていた時には見えなかった景色が,見えて来たのです。視野が広がり,雪の自然そのものが愛しいものに見えて来ました。そしてスキーをしている時,「俺は今,雪と会話をしているのだ...」という感覚に陥るようになったのです。これはある種の“快感”でした。自分の身体の持っている特性が生かされ,雪と戯れるように勝手に動き始める...。雪と調和しながらフリーになっている...という感覚でもあります。これは若い頃に雪に働き掛けをしながらスキーをしていた頃には思いもよらなかった感覚です。足裏で感じ,その情報が効果的にうまく身体の中枢に伝わって行けば,人間の身体は各自の身体的特徴に合った反応をし,最良の形で動き始める...ということです。
  今回の ASAMA 2000 でのキャンプも,その主目的は“フィーリングスキー”を通して各自の感性に刺激を与え,身体的性能を活性化したい...ということでした。ですからレッスンで最も多く出てきた言葉は「感じる」でした。参加いただいた中で,ただおひとり“Nisi”さん以外は皆さん“フィーリングスキー”は,初めての経験でした。一日経ち,二日経つうちに,“フィーリングスキー”の意味を少しづつご理解いただけるようになりました。建築と同じで,先ず土台となる足元をしっかりすること,感性を豊かにすることが大事です。この足元,つまり足裏の感覚が鋭くなれば,その上の体の動きやフォームは,それに連れて自然に現れ出てくるのです。しかもみな同じコピーしたようなフォームではなく,ひとりひとり個性ある形として...。
  20代から60代...各年代ひとりづつという編成にもかかわらず,その人たちが同じようにレッスンを受けられ,コミュニケーションを図りながら楽しんだこと...,コブの滑りが力を抜いてできるようになったこと...,ある形や動きにとらわれることなく自由に滑っている,という感覚になれたこと...,本質的なスキーをした,という満足感に包まれたこと...等など,いろいろなご感想をいただきました。
  今回ご参加いただいた方々の滑りの変化を目の辺りにして,“フィーリングスキー”...これを皆さんにお伝えする事は決して無意味では無い...そう確信した【TOK】でした。これもご参加いただいた皆さんのおかげです。本当にありがとうございました!!!  (^I^) (^ ^) (^o^) 




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☆ 12/06  2004  月曜日  晴れ( 白馬 )
  昨日からの低気圧通過後の冬型大雪を期待したのですが,期待ほどではありませんでした...。(=_=;) でも写真のようにスキー場は一面の雪景色になりました。(^I^) あまり高望みはせず,素直に天からの恵みを待つことにしましょう。(^ ^)
  この冬型...今日の昼までの命らしいですが,今兎平付近はかなり強風が吹いているようです。パノラマ付近で竜巻のように風雪が渦巻いているのが分かりました。
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  さて,昨日は嵐の去った後のコンディションの中でのレッスンでした。夜中に降雨があり,ゲレンデの左半分がほとんど滑れない状態になってしまいましたが,その中,衝突事故等に会わないよう気をつけながらのレッスンとなりました。
  テーマは, 『
センサーポイント「SP」とレシーブポイント「RP」とを結ぶ“センサー軸”を意識する』 ...ということでした。右の写真は大回りの時の「センサー軸」を,ターン前半からイメージしたものですが,写真のように外足のかかとを支点として,それよりも前の部分で雪面から来る圧を探って行きます。すると脚がカタツムリの触覚のように伸びていきます。そして少しづつスキーのトップ部分から圧が足裏を経由して感じられ始めます。そのポイントがセンサーポイント「SP」です。イメージーとして,このポイントからの圧が黄色のように身体のどこかに向ってやって来ます。写真では,この圧を受け止める身体の部位がを「みぞおち」付近にしていますが,これがレシーブポイント「RP」です。ターン中盤,そして後半に至るまで,この黄色い軸のような圧を感じ続けていくイメージを持つのです。参考のため,念のため申し添えておきますが,今SAJ教育本部で言われている「1軸」とか「2軸」とは全く違う「軸意識」ですので,お間違いのないように...。(^ ^)
  大回りでは写真のように先端にSPが意識され,中回り,小回りになるにつれて,次第につま先よりにSPが意識されます。このようにどこにSPを意識するとどのようなターンになるか?ということをいろいろ試して頂きました。またレシーブポイントRPもいろいろその位置を変えることで,いろいろな角付け感覚を味わうことができます。ターン外側の太もも外にRPを意識した時と,同じ太ももの内側とでは全く異なるエッジ感覚を味わうことができます。
  スキーの上達とはある意味で,このように「SP」と「RP」をいろいろ変えてみて,その時々の滑走感覚の違いを感じ取り,そのターンの特質を数多くの引き出し別にわけること...という気がします。今回3日間のキャンプを通して,その数多くの引き出しを作り上げるコツを,“フィーリングスキー”ということで,皆さんにお話いたしましたが,今回ご参加の4名のみなさんには本当に真摯に聞いて頂きました。(^ ^)
  特に今回強く感じたのは,「かかと支点で滑ることの優位性」でした。このことで,必要以上の角付けが無くなり,雪と喧嘩することが少なくなりました。そして,スキーのトップ部分で雪を感じ取ろうとする意識が働き,脚の伸縮が自然に自由に起こる...ということも再確認できました。また必要以上の身体の動きが無くなり,落下が自然に行えるようになりました。トップで切るのではなく,テールで切っていく感覚になり,その方が安定している事も分かりました。そして最終的には,スキッディング意識の重要性と,そのスキッディングがカービングにつながるんだ!ということでした。(^ ^)
  
  今シーズン初めての“スキーキャンプ”....無事,怪我も事故も無く終了できました。ご参加いただいた“Katu”さん,“Kita”さん,“Nisi”さん,そして“Saku”さん...本当にお疲れ様でした。!!! (^ ^) そして,ありがとうございました。三日間ご一緒に“フィーリングスキー”にどっぷり浸かっていただきましたが,みなさんその意味を充分ご理解いただいたと思います。お世辞ではなく,皆さんの滑りの質が変わったと私は思っています。皆さんが「他人の滑りを観る目」も充分に養われたことと思います。この「滑りを評価できる目」こそが皆さん自身の滑りを変えて行く原動力になる,と私は信じています。これも寝食を共にしながら,いろいろなコミュニケーションができた結果だと思います。
  本当にお疲れ様でした!!! そしてありがとうございました!!! (^I^) (^ ^) (^o^) 




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☆ 12/05  2004  日曜日  曇り( ASAMA 2000 )
  昨夜はさすがの ASAMA 2000 も雨でした...(=_=;)。でもその雨もあがり,天気が回復して来ています。コース幅は昨日の半分ほどになってしまいましたが,どうにか滑れそうです。
  キャンプ最終日...怪我のないよう最善を!。(^ ^)

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  昨日はキャンプの二日目でした。最初天気は曇りでしたが,10時過ぎには太陽も顔を出すほどの天気になりました。ただ土曜日のせいもあってゲレンデは大分混雑しましたが,衝突事故に遭わないように気を配りながらレッスンを行いました。(^ ^)
  さて,レッスンは“キャスター・ターン”です。このターンの最大の目的は「斜面移動」にあります。自ら雪面に力を加えるのではなく,雪からターンエネルギーを貰おう...というものです。右図のようなキャスター4個を足裏に意識し,その転がりに乗って行こうとすることで,斜面移動感覚を学ぶのです。キャスター,ゴロゴロ...と口で唱えながらその斜面移動感覚を学びました。
  次に,かかとくるぶし内側のキーキャスターで斜面移動することを練習しました。ターン外側の足裏の小指を持ち上げる感覚で滑ることでテールのホールドをしっかり意識したターンができます。この時,時計の何時方向に移動するか?を意識することで「迎え角」意識がうまれ,その角度の違いによって大回りになったり小回りになったりすることを実感していただきました。初めはおっかなびっくりで,こわごわやっておられましたが,その内「かかと支点」で斜面移動するだけでターンすることを実感されてきました。(^ ^)
  午後はこの「かかと支点意識」の小回りから始めました。小回りではターン後半にしっかりとした上半身と下半身の「ネジレ現象」を作ることが必要なので,例によって「ゲロゲロターン」でその練習をしました。小回りができるようになれば中回りや大回りは容易なので,これを約1時間かけて行いました。この頃になると,大分かかと支点にも慣れ,初めは疑心暗鬼だった表情も少しづつ和らいで来ました。
  力を入れずにかかと支点で斜面移動ができるようになると,スキートップ部分で雪からの抵抗を感じられるようになります。この力は微弱なので最初はこれを感じ切ることは大変ですが,何度も何度もトライしている内にその感覚がつかめて来ます。昨日の最後のレッスンはこの練習でした。スキー上の感じ取る場所「センサーポイント=SP」と,それを受け止める身体の「レシーブポイント=RP」についてのイメージを学びました。この詳しいことは今日のレッスンで行いますが,その予告を兼ねてアウトラインをご紹介しました。
  夜は1日目にも行いましたが,8時から約2時間のミーティングでした。昨日やった事の復習と,理論的な意味を勉強し,参考となるビデオなども見てもらいました。また特に小回りに付いては,オフシーズンにもできるワンポイントトレーニング方などもご紹介しました。その後ビールを頂きながら簡単なを開き,“スキー”に関するいろいろなことを話しあったのでした。スキー仲間とのコミュニケーションも深められ有意義な一日でした。“キャンプ”の意味はこういうところにあると,つくづく思いました。(^ ^)
  さて,今日は最終日...天候があまり良くありませんが,どうなりますか?幸い雨は上がりましたので,有意義なレッスンになるよう最善を尽くしたいと思います。(^ ^)



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☆ 12/04  2004  土曜日  晴れ( ASAMA 2000 )
  ASAMA 2000 はうす曇り空です。台風や低気圧の影響で,今夕から大荒れの天気になりそうですが,スキー場だけに限らず,災害などの少ない事を祈っています。
  この低気圧が過ぎると西高東低で,雪が期待できるかもしれません。ひょっとすると,この低気圧...寒気の影響を受け,長野県南部や中部に雪をもたらす南型の降雪になったりして...。都合の良い望みですネ?!(^I^)

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  昨日はキャンプの初日でした。 ASAMA 2000 は思ったよりも雪質が良く,コース幅も広く使えて最高の状態でした。金曜でしたのでゲレンデも空いていて楽しく滑ることができました。(^ ^)
  このキャンプの狙いは,2005シーズン向けて基本的な滑走感覚を再確認し,合わせて生涯スポーツとしての“スキー”を考える...ということにあります。 ASAMA 2000 の今オープンしている斜面は斜度が20度〜25度と少しきつめなのですが,落下エネルギーを生かした基本的な滑り方を学ぶには適していると思います。
  さて,昨日は先ず3日間コースの初日でしたので,始めの1時間は足慣らしに費やしました。その後最もスキーが安定して乗れる場所を探す“支点探し”の練習をしました。スキー板やブーツによって微妙にその位置は異なるのですが,一般的には「土踏まずからかかとくるぶしの下あたり」にあります。この位置をしっかり意識して滑るためにその場所に“オレンジ”をイメージすることにしました。いわゆる【TOK】の「オレンジターン」です。(^ ^) 最も安定している場所に小さめのオレンジを置き,そのオレンジがつぶれてジュースが出るイメージを持ってもらいます。しかもそのジュースは雪の方に絞られて出て行くイメージではなく,手前方向,身体の方に掛かってくるイメージを持ってもらいました。そのイメージを持つことで,自分からオレンジをつぶしにかかるのではなく,落下によって雪からの力をオレンジが受ける...という意識になります。あくまで落下による圧を意識するのです。そして,ジュースが身体に掛かってくるイメージと共に,どの方向に移動して行くか?ということも合わせてイメージすることで,ジュースが飛んで来る向きも意識できます。つまり「迎え角」意識が出てくるわけです。「ジュースが足裏のどこから身体のどこに飛んで来るか?」というイメージを午前中1時間かけて行いました。皆さん,スキーを止めたり,角付けを不用意に強くして・ターンすることが無くなりました。
  午後はさらに「足裏感覚」を磨く事にしました。足裏のオレンジの位置を内側に1センチ動かすイメージを持ったらターンはどう変わるか?とか,外側にしたら?前にしたら?後ろにしたら...Etc.等です。これは足裏に意識を集中する良い練習になります。スキーが切れたり,ズレたり,走ったり...と,そのオレンジの位置をどこにするか?でスキーの運動は全く違った動きを見せるのです。(^I^)
  一日目の〆は「転がりオレンジに乗る」というイメージの練習をしました。キャスターターンの導入とも言えるものですが,ジュースが出るイメージから,オレンジがコロコロ足裏で転がっているイメージに意識を変えて滑ってもらいました。このことで皆さんの身体は一層スキー板に付いて行くようになりました。角付けをしてスキーを止めよう !!! という意識は完全に無くなり,落下エネルギーを良い形で受け止められるようになったのです。もちろん身体は硬くなく適度なリラックス状態です。こうなるとスキーの特徴や身体の性能が生きて,頑張らない自然な抑揚のある自由な滑りができはじめます。もちろん筋肉痛のような疲れは少なく,心地良い疲労感が残ります。
  さて,初日は徹底的に「足裏のオレンジ」に意識を集中させました。皆さん...どうだったでしょうか?
  今日はいよいよ“キャスター・ターン”の始まりです。(^I^)(^ ^)



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☆ 12/03  2004  金曜日  晴れ( ASAMA 2000 )
  今日は ASAMA 2000 からのUPです。浅間はイイ天気です。標高が2000メートルだけあって,気温は大分低く,ホテルの客室の窓が凍っていました。
  夜のうちに人工降雪機が稼動し雪を作っていましたが,ほとんど降雪機の騒音も無く,快適に眠れました。
  さて,今日から三日間,スキー仲間との楽しい“スキー”が始まります。諸々に感謝しながら,精一杯楽しみたいと思います。(^ ^)

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  昨日は昼頃白馬を出て ASAMA 2000 へ向いました。白馬から ASAMA 2000 までは高速を使って約2時間,一般道を使って2時間45分くらいです。昨日は時間的余裕があったので一般道で来ました。(^I^)
  昔まだ会社勤めの頃,冬になると毎週のようにスキー場通いをしていましたが,その頃の事を思い出しながらドライブしていました。目指しているスキー場の情景を思ったり,滑走シーンを思い浮かべたり,はたまた仲間との会話をイメージしたり...心はいつも躍っていました。そういえば,スキー場に行く事は“旅”のひとつですが,この往復の時間もそういう意味では楽しみのひとつなのだと思います。昨日は千曲川の堤防沿いの道を走って来ましたが,天気も良く快適なドライブでした。
  毎日見ている景色と違った景色を見ながら,小さな旅を楽しんで来た【TOK】でした。(^ ^)



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☆ 12/02  2004  木曜日  晴れ(白馬)
 今日は兎平から上部雲が掛かっていますが,雪は降っていないようです。
  さて,当ホームページの山頂リポーター“Ima”さんから次のような e-mail 速報が入りましたのでお伝えします。(^ ^)
 リーゼングラード(標高1700m) 天候:曇り、ガス。降雪は無し 積雪:4〜5p 気温:−4℃
 さて,明日3日から ASAMA 2000 で初キャンプが始まります。今日午後から現地入りになります。明日はそちらからのUPになりますので時間的なお約束はできませんが悪しからず...。(^I^)

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   今日は「スキーチューン」のお話です。
  11月30日 ASAMA 2000 で滑りましたが,その時「エタニティーフィールド」さんでチューンして頂いた板「 ELAN HCX 」を使ってみました。これまではいろいろ自分なりにチューンをしていたのですが,この春ブーツを新調し,そのチューンをお願いした経緯があって,今回は板のチューンもお願いしていたのでした。ブーツチューンについては「NZで試したブーツチューンの成果」に書いてありますが,かなり私の気に入った仕上がりでした。そのエタニティーフィールドさんのスキー用具に対する姿勢に少なからずの共感を抱き,「使い手はスキー教師。小回りから大回りまでこれ一本で行なう。板そのものは ELAN のスラローム用モデルの HCX 」...ということで,スキー板のチューンもお任せしてみたのです。その板ができ上がって来たのでそれを試してみたわけです。
 以下はその板を履いての滑走フィーリングで,エタニティーフィールドさんにレポートとしてお送りしたものです。
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「ELAN」HCX...滑走フィーリングレポート           
  過日チューンしていただきました板を, ASAMA 2000 で試させて頂きました。そのフィーリングを述べさせて頂きます。
 試走の雪の状態は
  滑走バーン : 人工降雪機で作られた人工雪がパックされた状態
  斜    度 : 約5度〜20度
  斜面状態 : 整地及び小さいうねりとコブ

※1:総合的な印象
 第一印象はしっかり雪を噛んでいる !!! というものでした。人工雪ですので,水分の多い所が固まった「氷状」の所も,良くエッジが効きました。この部分ではチューンの必要性をつくづく感じました。多分私のチューンではズルッとしていたことと思います。良くアイスバーンの滑り方について生徒さんからご質問を受けるのですが,その答えは,「先ずしっかりしたチューンナップ !!! 」...これが答えだと,つくづく思いました。(^ ^)
 また,適度にパックされた場所ではスキーの性能が生きている...という感じを受けました。特に小回りではスキー本来の性能が生きている !!! ...そんな印象を強く受けました。
 ただ最初の数回は角が鋭敏なせいでしょうか,雪面ホールドが想像以上に強く,縦に走りすぎかな?という印象を受けました。しかし,数回滑った後は,適度にズレの感じが出て,快適に滑れました。(^I^) 雪面ホールドが一般ユーザー用として適度に優れている...そう思いました。

※2:スラロームモデルの板でロングターンにしてみての印象
 我々教師は一本の板で大回りから小回りをこなす必要なあるのですが,これを試してみました。特にテールのホールドが良いので,かかと支点気味に乗って,トップでの捕らえの強弱をつけてやることで,大回りが可能でした。もちろんRの大きい板にはかないませんが...
 これまでは自分でチューンする時は,トップの方を幾分甘くしていたのですが,行っていただいたチューンの方が,この強弱のコントロールがより生きる...という印象を受けました。

※3:私からの意見
 私は普段から,かかとを支点とし,トップの抵抗の捉え量を角付けで加減する事でターン円弧の大きさを調節するのですが,その意味では,テール部分をフラットで,やや強めにエッジを立て,トップはビベルを入れる...というのが良いのかな?と思いますが,ご意見を伺えれば嬉しいです。
 “玉磨かざれば光なし...”の格言どおり,いくら性能が良くても,それを生かす有能な「玉磨き師」が適切な「磨き」を入れないと,宝の持ち腐れ...になってしまいます。今回御社でチューンして頂いた板に乗り,その感を一層強くしました。
 特に仕上げ後,チューン状態をどの位その状態をキープ出来るか?どれくらい長持ちできるか?というようなことが我々一般ユーザーにとっては大事なファクターになるのですが,これなどはどのようなケアをされているのでしょうか?スキー教師として興味のあるところです。(^ ^)
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 ...という内容でした。
 やはり,滑り手の感性が豊かになり,雪の状況を感じ取ることに慣れれば慣れるほど,スキー用具のチューンの大切さを感じます。昔から大工さんや庭師の方は道具にこだわる...と言われています。まさに道具を良く手入れし,その性能がしっかり発揮されるように務めている...ということです。スキーも自分でチューンできれば最高なのですが,チューン用具やその使い方に精通するのはなかなか大変なことです。基本的なチューンはそのプロに任せ,最終的な微調整を自分で行なう...という姿勢が大事だとつくづく思います。
 これまで,多くのチューンを専門に行っている人やショップの仕事振りを拝見してきましたが,エタニティーフィールドさんは,その中でもトップに入るお店だと思います。良いものは良い...だからお勧めする...これは【TOK】のポリシーです。宣伝ではありません。(^I^)




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☆ 12/01  2004  水曜日  晴れ(白馬)
   今日から12月です。今月もよろしくお願い致します。
  さて,昨日里にも降った「雪」ですが,期待したほど勢いがありませんでした。でも,この週末に低気圧が通るようなので,まだ上空に寒気があれば,南雪タイプの降雪があるかもしれません。焦らず期待しましょう !!! (^ ^)

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 昨日はASAMA2000に行って来ました。朝早く6時半頃白馬を出て,ASAMA2000に着いたのが8時半でした。写真のようにシーズン初めとしてはかなりイイ条件で滑れました。氷を砕いた状態の雪ではなく,人工降雪機で人工的に作った雪ですので「天然雪」の感触があり,周りの景色が白ければ,ホンモノの雪と間違うくらいの条件でした。
  いつもホームページでお世話になっている“Mot”さんとご一緒しました。“Mot”さんは今シーズン初めてのスキーで,シーズン初めに調整をしておきたい...ということで,ご一緒させて頂きました。(^I^) 9時頃から約1時間フリー滑走をしその後,いろいろアドバイスさせて頂きました。私のホームページを良くご覧いただいているので,キャスター・ターンのことなどはもうご存知ですので,その詳しい説明は省き,“Mot”さんにとって大事...と思われることを重点的にお話しすることにしました。
  先ず“キャスター”の大きさのイメージをできるだけ小さくし,それをいつもイメージする足裏の場所から左右に数ミリ,あるいは数センチ移動させたらどうなるか?を体験していただきました。この意識の変化は結果として角付けの量を変えることつながり,カービングとスキッディングの調整の仕方に関わってきます。
  次に
“A-Caster”の使い方に慣れる練習をしました。何度か意識して滑るうちにキーキャスターからA-Casterへの乗り込み方のコツをつかまれ,ターン前半のゆとりある滑りができるようになりました。(^ ^)
  午後は小回りから始めました。小回りでは迎え角方向が大事なポイントになりますが,これを「かかと支点」でキャスターを3時と9時方向に転がしながら落ちて行く意識を持つことで練習しました。どうしてもエッジングを強くして落下を止めてしまう人が多いのですが,
“Mot”さんはズレに乗る感覚が良く,結果としてスキーがたわんで回り込んで来てくれる...という感覚をつかまれたようでした。また小回りでもA-Casterをしっかり使う...ということのフィーリングもつかまれたようでした。あとはこれを少しづつ洗練させ,習熟されることだと思います。(^ ^)
  その後迎え角方向を,左ターンでは1時半,右ターンでは11時半に設定して移動しようとする意識でのトレーニングを行いました。ターン円弧は中回り的になり,少しづつ「サポート軸」が見えてきました。迎え角を意識するということは,その方向に移動しようとする意欲が強くなることでもあり,結果として「軸」が見えてくるわけです。この「軸」ができてくれば,腰の位置は今より高くなり,上体の構えも“バナナシェープ”的になってきます。昨日の段階では幾分まだ腰が引けた感じも残っていましたが,これも昨日の「かかとを支点とし,意欲的に自分が定めた方向に移動して行く...」というトレーニングで次第に変わってくると思います。
  昨日
“Mot”さんとご一緒してつくづく思ったのは,「スキッディングの向こうにカービングがある !!! 」ということでした。そしてそのキーワードは“かかと支点”と“斜面移動”でした。(^I^)
  “Mot”さん,どうもお疲れ様でした !!!  (^I^) (^ ^) (^o^) 




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