Chapter 13    “お習字ターン”

Chapter13
Contents  ☆★☆


0055
穂先の位置
0054
俯瞰イメージ
0053
書くゥー
00
52 払うゥー


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Chapter12
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Chapter14

“フィーリングスキー”
Contents


-----☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆----- 0055 “お習字ターン”#08 穂先の位置 ----

  
“お習字ターンイメージ”の八回目で,今回は
「角付けの切り替え時の筆イメージ・“穂首の位置移動”」についてです。
  前回までは“払うゥー”と“書くゥー”のイメージについて「しなりイメージ」をメインに解説しました。今回は,切り替え時の筆先“穂首”が,スキー板の平面上をどう移動して行くイメージを持つか?ということについて解説いたします。
  その前に,“筆”をスキーヤーとスキー板の間にどのようにイメージするか?ということを再確認したいと思います。
「Chapter12」でお話した様に,“筆”のイメージは“センサー軸”そのもの...という意識です。“センサーポイントSP”と“レシーブポイントRP”を“筆”に当てはめると,右図のようになります。図では左足がありますので,これは無いものとして,右スキーと右足だけがあるものとしてご覧ください。“センサーポイントSP”が“穂首”になり,“レシーブポイントRP”が“筆の握り位置”になります。hokubi_idou.jpg (29346 バイト)
 これをご理解いただいたうえで,下の図をクリックしてください。図が大きいのでサムネイルしてあります。各スキー板に,“黒丸に黄色の点”がありますが,これが“センサーポイントSP”つまり“穂の先”の位置を表しています。ターンの大きさは中回りと大回りの中間くらいのイメージです。左ターンですから@〜Aに掛けてはインサイド,スキーの左側に“穂先”があります。そして,次のターンに入ろうとする時,“払うゥー”に入り始めるポイントBくらいから“穂先”は右側に移動して行きます。そして,腰の下をスキーが通過する時,“穂先”はCのように右スキーのスキー板の左右中央に位置する...というイメージを持ちます。つまり,“穂先”は右スキーの右サイド側から左サイドに“払うゥー”のタイミングにあわせて徐々に移って行くのです。
  そして,Cになったら,瞬間的に“筆”をバトンタッチするようにして,Dの位置に“穂先”をイメージします。赤矢印のように,間を置かず左スキーの右側サイドに“穂先”をイメージし“書くゥー”に入るわけです。この後はE〜Fというように“書くゥー”が続くことになります。
  尚,BからCにかけては,支点“FP”も右スキーのスキー板の左右中央方向に同じように移動して行きます。“キャスター・ターン”で言えば,♪♪♪キィーキャスター...Aキャスター...♪♪♪に相当します。
  この“黒丸に黄色の点”,つまり“穂先”の位置は,小回りでも同じようなイメージで移動して行きます。ただ“穂先”位置が,よりビンディングに近くなる...ということが違うだけです。





-----☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆----- 0054 “お習字ターン”#07 俯瞰イメージ ----

 “お習字ターンイメージ”の七回目です。今回のテーマは「角付けの切り替え時の筆イメージ・“上から見た筆のイメージ”」です。
  右の図をご覧ください。黒のラインはスキーの軌跡,赤は“レシーブポイントRP”の軌跡です。そして緑は角付けの切り替え時の右足の“払うゥー”と,それに続く左足の“書くゥー”のイメージです。この図をクリックしていただくと,俯瞰映像(71KB)が見れます。なかなかイメージどおりの「俯瞰映像」が撮れませんでしたが,おおよそのイメージは伝わると思います。「グリップ位置(筆の握り位置)」あるいは「筆の頭」の軌跡が「“レシーブポイントRP”の軌跡」に相当します。すると,上半身とスキーの入れ替えの様子がイメージしていただけると思います。それまでターンして来た右スキーが,“払うゥー”のところで穂首が身体の下を通り過ぎるようなイメージで,腰の下を通過して行きます。そして次の左足に筆がバトンタッチされるような意識で渡され,“書くゥー”に入って行くわけです。映像では右足と左足(右筆と左筆)を分けて撮ることができませんでしたので,一本の筆で説明してありますが,“書くゥー”のところでは,別の筆にバトンタッチされている...というつもりでご覧ください。
  前回の映像と併せて見ていただければ,“お習字ターン”の“払うゥー”と“書くゥー”のイメージがさらに良くお分かりになると思います。
  




-----☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆----- 0053 “お習字ターン”#06 書くゥー ----

 “お習字ターンイメージ”の六回目です。今回のテーマは「角付けの切り替え時の筆イメージ・“書くゥー”」です。
  先ず右のPhoto(200KB)をクリックしてみてください。筆の“払うゥー”と,それに続く“書くゥー”のイメージが沸くと思いますがどうですか?具体的なイメージを沸かせるには,筆先の位置を先ずは,足の親指付近にある...と仮定して滑ってみることです。慣れてくれば,
0050“お習字ターン”#03「円弧の大きさ」で述べたような位置に“穂首”を意識できるようになりますが,初めは大回りの時でも足からそう遠くない場所に“穂首”を意識された方がいいでしょう。
  ポイントは,♪♪♪はらうゥー...かくぅー...はらうゥー...かくぅー...♪♪♪というリズミカルな言葉に合わせて,「筆先が移動していく様」を思い浮かべることです。“はらうゥー”の“ゥー”迄は今まで書いてきた筆だけを意識します。そして,“はらうゥー”の“ゥー”が終わったら,間をおかずに直ぐに“かくゥー”の“か”に入ることです。“払うゥー”をイメージしている時は,今までの筆...この映像の例では“右足の筆”を意識しますが,それが終わったら,すかさず左足の筆で“書くゥー”に入るわけです。「...すると“お習字ターン”は交互操作意識ですか?」というご質問がありそうですネ?そうです !!!...全くの「交互操作意識」なのです !!! でもご心配には及びません。人間の身体とは良くしたもので,内足は自然に外足の動きや意識に同調してくれるようにできています。「交互操作・同調運動」です。このところ,内足主導とか内足ターンとか言われていますが,コレなどはある定まった条件下だけで通用する滑りで,その汎用性は全くありません。“スキー”における「外足,外向,外傾」の普遍性は揺るぐことはありません。
  さて,この映像をご覧になって,“穂首”が「しなったり...戻ったり...」また「しなったり...戻ったり...」という風に使われているイメージが沸きましたか?何度も繰り返し見ていると,その感じがつかめてきます。この映像に合わせ,ご自分の足の裏に“穂首”があるようなつもりになって,その感覚を探ろうとしてみてください。ご自分が映像の中のスキーヤーになった感覚が沸いてきて,そのイメージが分かるようになりますヨ !!!(^^)!
  モチロン,この時,フォームや形,動きに気をとられてはいけません。形を意識したり,真似たりすることは,雪面のコンタクト状態を探ることにつながらないからです。そうではなく,心のイメージを大事にするべきです。すると,そのスキーヤー一人一人の個人的な特質が生きて,個性ある滑りが現われてきます。「形」を真似ることは避けなければなりません。内なるイメージ,「筆の様子」にこそ集中すべきです。



-----☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆----- 0052 “お習字ターン”#05 払うゥー ----

  “お習字ターンイメージ”の五回目で,今13章では角付けの切り替え時の“お習字ターンイメージ・”について解説していきます。今回はその中の“払うゥー”です。
  
0049“お習字ターン”#02「筆のしなり」の解説で「“穂首のしなり具合”のイメージ」をご理解いただいたと思いますので,今回はその続きで「角付けの切り替え時」のイメージです。先ず,右図をクリックしていただくと,映像(87KB)が見れますので,これをご覧ください。この映像では“払うゥー”と“書くゥー”を両方載せてありますが,今回は“払うゥー”の方を注目してください。
  この映像はスキーでいうと,左ターンから右ターンに入る時のイメージを,“お習字ターン”でイメージしたものです。スキー板のどこかにイメージした筆の先“穂首”で雪面上をなぞりながら移動して行きます。すると前回お話した様に“穂首”はしなりながら円弧を描いて来ます。そして次のターンに入ろうとする時,つまり角付けの切り替えを行おうとする時,この映像の様に,向こう側(スキーヤー側)から見ると,右から左方向に向かって筆先が“振り子”の様な感じで移動し,紙の面(雪面)を離れて行きます。この時のこの“穂首の動きのイメージ”を“払う”と表現しています。厳密には,“本式の習字”では,穂首は“筆ペン”の様に勢い良くは払われないようですが,イメージとしてこの様なイメージを持つ...ということです。「筆ペン」のイメージを持っていただいた方が良いでしょう。
 このイメージで大切なことは,身体の右側にあるときには「しなっていた状態の“穂首”」が,自分の腰の下を右から左に通過して行きながら開放され,「元のしなりの無い状態に戻って行く...」というイメージを持つことです。“クロッシング”意識と同様,このことをイメージしたターンを行うと,腰の下をスキーが通過する時に「抜重」をする意識が全く無いことに気がつきます。“キャスター・ターン”で言えばキィーキャスターからAキャスター...を意識する時に相当しますが,ここの部分で圧を抜かず,そのままの圧をキープした状態で腰の下をスキーが通過して行く様子がイメージされるのです。むしろ“お習字ターン”の“払い”では,筆の軸(筆官)が立って来ますから,その圧が逆に強く感じられる様になって来ます。これをイメージした実際の滑りでは,下からの圧が強くなった時に,脚が重心方向にたたみ込まれて,「走るベンディングターン」になるか,重心が幾分上方に上がって「弱いストレッチターン」になるかします。それは「穂首のしなり具合をどうイメージするか?」ということに関わっています。“しなり”の強さを緩めないで行えばベンディングになりますし,これを緩めながら行えばストレッチ的になります。ベンディング的に穂首を使ったとしても,腰の下から穂首が“振り子”の様に離れて行きますから,いずれは雪面から穂首は離れてしまうのですが...。
 

   

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