スキー道
(スキー心理学)
OLSSホームページTopへ  スキー道 コンテンツ
 
「 知足者富 」

File 0029
by ”Dr.N”  2003/01/22

   「知足者富」

  みなさんいかがお過ごしでしょうか?今シーズンは早くから雪にも恵まれ、順調なスタートですね。早くも何十?日も滑走日数を稼がれた方もいらっしゃるようで・・・いやいや。
 私はというと、今シーズンは大雪が降ろうが強風が吹こうが、スキーが楽しくてしかたがありません。TOK先生の売りではありませんが、雪が積もる事によって自然の恵を感じられるようになってきたのです。天候が悪く、一般の方ならこたつにもぐってテレビを見ながらミカンを食べているような時にも・・です。
 かなりのスキー・バカが脳内を進行してきてるようですね。ただ、どうしてもイライラしてしまうのは強風でリフトが停止しているような時です。こんな時でもリフト待ちの間に、風景に目をやるようなゆとりを持ちたいと思います。

 さて、このコーナーはというと相変わらずネタ切れでして、新しい年も苦しい滑り出しですが、久々に面白い話題を見つけました。「知足者富」…足るを知る者は富めり。往生要集に足るを知らば貧なりと雖も富と名づくべし。

  ある民報の番組で、自給自足の生活にチャレンジしている若者の日常を取り上げていました。その時に使われていた言葉です。簡単に言うと「適度を知るものは豊かである」という事でしょうか。

 傍目に見ると、電気もガスもない土地で、テレビも携帯もパソコンもない生活をしている
彼は貧しげに見えます。しかし、私の目には、彼は生きる為に何が必要で何が不要なのか?その答えを探しているかのように映ったのです。生活に支障の無い「限度」を知れば、いわゆる生活水準が低くとも、その人は豊かな暮らしをしている事になるのではないでしょうか。これは私がモンゴルに行って感じた事、そのものですし、現代人に欠如している「日常の生存感覚」を満足させる事につながるものなのかもしれません。

 しかし、今、私が自給自足の生活にチャレンジしたとしても、まず、友人と連絡を取る手段としてパソコンと携帯電話は外せないでしょう。(ただし、私の通話料は非常に少ないです。念の為) また、知的情報を仕入れる為のCS放送も欠かせませんし、忘れてはならないのがスキー道具とスキー場までの足である愛車・・等、きりがありません。しかし、私は必要以上の贅沢を求めようとは思いません。私にとっての幸せは、物に満たされた温室のような環境で生活をすることではなく、自然の中で生きている実感を味わう事だからです。ちなみに私は、夏、自宅のエアコンのスイッチを入れる事はほとんどありませんし、冬も暖房は最小限度です。マイカーも同乗者がいない限りはクーラーはかけません。

 さて、この「知足者富」という言葉ですが、私は中道や中庸などと同類の言葉だと思います。物事の加減(適度)を知る・・・ということが、日常生活の中でも大切だということです。また、このコーナーでも何回も書いていますが、スキーの技術的向上に欠かせないものは、やはり外力の「適度」な利用という事になるでしょう。また、状況に適応した滑り方を
するということは、今年から八方尾根スキー場で始まった新たな試み、「八方スペシャル検定」にもつながってくる事だと思います。
 とは言うものの、適度を知り、それを実行するのは本当に難しいことですね・・・。
 それではまた。


                                        (2003/01/22 UP)

☆★☆

to スキー道 Top