「スキーQ&A」

File No. : 04_0002

キャスターでうまく回らないのですが…

Question :

 
“r.i”さん

  Date : 06/02/04

   『  …先日滑りに行ってきました。オフの間練りに練ったキャスターイメージを早速ためしてみましたが、やはりなかなかすぐに上手くはいかないですねえ・・・。まず一番二番キャスターに乗っていこうとしましたが、なかなか板が回ってくれず一ターンまでにスピードがかなり出てしまいます。これは二番キャスターに乗り込みすぎで曲がらないのでしょうか?まだ支点探しも出来ていない身でありながら聞くのもなんですが、ちゃんと一番キャスターに乗れば低速でも簡単に回ってくれるものですか?お答えいただけると幸いです。…』

       回答 【TOK】                                                          「スキーQ&A」 Topへ

  
 何度かお試しいただいたのにうまくできない…ということですが,その原因を探ってみましょう。(^I^)
 先ず「スピードがかなり出てしまう…」ということですが,基本的にはスピードが出てしまう !!! と感じられるほど斜面移動ができている…ということですから第一段階の落下はうまく行っている,ということだと思います。なのにターンを始めてくれない…というのは,1番キャスター,2番キャスター共に少し3,4番キャスター側にイメージしている可能性があります。つまりエッジが立たないでフラット気味のなり過ぎている,ということです。そのため,雪からの圧を効率よく貰えていない…ということになってしまって,ターンが開始しにくくなってしまうのです。スキー板やブーツの特性によってはかなりインサイド側に1,2番キャスターを意識しないとうまくいかない場合があります。もう少し内側にキャスターを意識してみましょう。(^I^)
 またご使用のスキー板の特性がカービング要素度の少ない板…という可能性もあります。“フィーリングスキー”のところで解説していますが,もしカービング度が少ないRの大きい板を使用されているときは,
Chapter 3 プルークボーゲン No.1」で説明しているようなオレンジターン意識を持たれると良いと思います。
 「
二番キャスターに乗り込みすぎで…」という表現もチョット気になります。2番キャスターでの乗り込み感が強いと,テールが外側に出て行きやすくなってしまいます。つまりテールコントロール的になってしまう,ということです。2番キャスターよりは,1番キャスターを意識された方が良いと思います。また,「乗り込む」という感じよりはキャスターの転がりに乗って行く,乗らせてもらっている…という意識の方が良いと思います。…その理由は,「乗り込む」は自分から圧を雪面方向に加えてしまう【Do】的な要素を生んでしまうからです。この辺の解説は“フィーリングスキー”Chapter 8 キャスター・ターンの基本」キャスター・ターン入門 その1…「与える圧ともらう圧」,に解説していますので,もう一度お読みください。
 また,「
一番キャスターに乗れば低速でも簡単に回ってくれる…?ということですが,低速の時は雪からの圧も少ないので回り方はスローになります。キャスター・ターンはあくまでも「雪からの圧を受けてターンする」…というのが基本ですから,バネ仕掛けの玩具のように勢い良く回り始める…というものではなく,移動して少しスキーの方向が変わる⇒また少し移動して少しだけ方向が変わる…といった回り方なのです。
 この日記をお読みいただいて雪上で試され,その効果にビックリされた方々も大勢居られます。その方々からはお礼の e-mail やお手紙を頂いておりますが,逆にうまく行かなかった方々も居られると思います。できるだけ,全員の方に“キャスター・ターン”の面白さを体験して欲しいのですが,全ての方にレッスンを…というわけにも参りません。来シーズンはできるだけ多くの方と“キャスター・ターン”のイメージトレーニングができるよう,いろいろなレッスンプログラムを立て,キャンプなどを行ないたいと思います。どうぞご期待下さい。(^I^)

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Revised: 2004/08/05 .