1.足裏イメージと操作感覚
*右図のように「”かかとを支点”とした点,くるぶし,力点」の三点を結ぶ三角形を足の内側にイメージする。
かかとを支点とし,力点で雪面抵抗を受け止める意識を持ち,トライアングルの先端がひざの方向に押し上げられる感覚を意識する。この押し上げの力はそれほど強いものではなく,トントントーン…といった程度。
*力点はターン円弧の大きさによって1〜5のように変化する意識を持つ。大回りでは力点を「5」に,中回りでは「3」に,小回りでは「1」付近に意識する。力点と支点の距離が異なるのでターン半径に適した迎え角が自然に出来,迎え角をいつも意識する必要が無くなって,円弧のコントロールが楽になる。
*角付の意識はひざを倒すのではなく,くるぶしを内側に倒し,トライアングルを傾ける意識で行なう。このことにより,雪面コンタクトを失うこと無く角付けをすることが可能になる。結果としてひざがターン内側に入り傾け操作が起こることになる。もし,ひざを意識して角付けをしようとすると,結果的にひざよりも腰が内側に入りやすくなる。
*クロスオーバーは左右の足に意識したトライアングルを平行に擦り合わせる感覚で行なう。このとき,蓄積されたエネルギーを力点から同じ力点へお手玉のように渡す感じで行なう。例えば中回り右ターンで力点を左スキーの「3」に意識していたとすれば,そこに蓄積されていたエネルギーを,右スキーの「3」に渡す感覚でクロスオーバーさせる。
2.特徴
*雪面コンタクトのコントロールを容易にするための足裏感覚。
*カービングターンはじめ,スキッディングでも,また悪雪やコブでも,応用の利く滑りが可能。
*「圧の強さ」,「圧の方向性」,そして「角付け意識」が同時に意識できる。
*従来の「荷重点」意識と違った「テコの力」をイメージ ⇒ 「支点があって力点がある…」という感覚。
*【Letスキー】の感覚体験に適している。
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