テーマ趣旨と皆さんからのご意見
黒色の文 ⇒ ”Prof.YM” さんのご意見
青色の文 ⇒ 皆さんからのご意見
紫色の文 ⇒ 皆さんからのご意見(参照)
テーマ 「 中間ポジション 」
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今回は中間ポジションについて考えてみたいと思います。
スキーのカービング化にともない、皆様も、たとえばスキーのレッスンや、雑誌、ビデオなどでも良くこの言葉を耳にされるかと思います。では実際のところはどのようなポジションでしょう?私的に少し考えてみました。
「中間ポジション」やはり、足首・ひざ・股関節が当然曲げられたものです。どのくらいかというのが問題かと思いますが、足首は、ブーツのタングにくっついた状態(寄りかかってしまってはダメ)、ひざ・股関節に関しては、いつでも何かあったときに、すばやく動ける高さ(抽象的ではありますが、例えば、野球の内野手の構えであるとか、反復横トビの構え)、個人的には、直立姿勢の3分の2程度の高さくらいに曲げられた姿勢をイメージしています。
このときに一番大事になってくるのが、目線だと思います。私が以前に参加したスキーの合宿の宿舎でのミーティングの時に、デモの方と並んで、中間ポジションを比較されたことがありました(当然私が悪い見本でした)。デモの方といちばん違っていたのは、目線でした。私は足首・ひざ・股関節ばかりを気にして、下ばかり見ていました。当然、お尻の位置が上がり、頭が前に突っ込んだ非常にバランスの悪い構えになっていたわけです。デモの方は、さすがに目線がしっかり前を見たすばらしい構えでした。この目線、頭の位置が重要だと思います。
「中間ポジション」を意識するあまり、どうしても頭の位置が前になりすぎて、スキーセンターよりも前に圧がかかりすぎてしまい、スキーのテール部分のズレが出てしまっている方が多く見られると思います。
それではこの「中間ポジション」の優位性についてですが、やはり切り替え時の、エッジの切り替えを速く行うことができると思います。重心の上下の動きが多いストレッチング系の動きでは、スキーがフラット(ニュートラル)の時間がどうしても長くなり、ターン前半にスキッドが出やすくなりますが、「中間ポジション」では、角付けの切り替えを早くすることができ、非常に早い段階からカービング要素に入っていくことができると思います。ですから、ハイスピードの中では、当然ポジションは低くなります。スタンスも、「中間ポジション」であれば、当然肩幅以上の広いスタンスになると思います。
このようなことから、カービングスキー出現以来、「中間ポジション」の重要性が言われていると思います。 しかし、デメリットもあります。とにかく疲れます。やはりある程度のトレーニングをされていないと、長い距離はもちません。腹筋・背筋のトレーニングも重要だと思います。
前回のテーマとはまったく逆の発想が必要かもしれませんね。 (苦笑)
皆様の中間ポジションの意識、また、どのような時に使うか?など、お聞かせいただければ、幸いです。よろしくお願いいたします。
2001/10/15
0003-01■中間姿勢 投稿者:にしだ 10月17日
他のスポーツを考えてみると、中間姿勢というのは待機状態、あるいは、静止状態での姿勢の事ですよね。待機(静止)状態から、どの方向へでも動けるようにするための姿勢。運動している最中、走ったり、跳んだりしている時に、中間姿勢を意識する事はありません。
スキーでも、ターン中(運動中)は、中間姿勢は意識しないと考えた方が良いのではないかと思います。ターン中に中間姿勢のように見えたとしても、それは、伸ばして行く(あるいは、縮めて行く)過程でそう見えるだけではないでしょうか。
スキーにおいて待機状態(静止状態)と考えられるのは、直滑降(もしかしたら、斜滑降も)で、その時には楽な中間姿勢をとる方が、その後ターンに入る時にうまく動けるとは思います。
0003-02■【TOK】掲示板の中間姿勢について 投稿者:Dr.K 10月17日
にしださん初めまして。「K」と申します。中間姿勢の件ですが・・
>他のスポーツを考えてみると、中間姿勢というのは待機状態、あるいは、静止状態での姿勢の事ですよね。・・略・・(にしだ 0003-01)
確かに待機中はどの方向にでも素早く動けるようにする為、姿勢を少し低く構える事が多いと思いますが、一概に総てがそうだとは断定できない様に思います。Prof.YMさんが、例に挙げられている「野球の内野手の構えであるとか、反復横トビの構え」についても同様です。両者とも当然待機中は中間姿勢をとっていますが、動きの最中もその重心位置が変わらないように動きます。野球の野手は、構えた姿勢から捕球まで、そして捕球から投げるまでの間は極力腰の位置が変わらない様に、かつ目線を一定にして動きますし、反復横跳びだって素早く動く為に腰の位置を一定に保ちつつ重心を少し内側に残しながら運動をしています。
運動の中には腰の位置を高く保ちながら動く事が有利なものもあれば、その逆もありますが、腰の位置(重心)が上下するするという事は目線も変わってきますし、余分な動きをしているとは考えられないですか!?つまり・・「運動の効率」が悪くなっていると・・。
チョット論点がずれてるかな?・・。スキーの滑走時でも、伸ばして行くまたは縮めて行く過程でそう見えるだけではないと思うのですが・・。滑る目的によって「高い姿勢」「中間姿勢」「低い姿勢」と、腰の高さを一定にキープした滑り方もあるんじゃないかと思うのですが・・どうでしょう。
0003-03■Re:中間姿勢 投稿者:Prof.YM 10月17日(水)14時46分
>他のスポーツを考えてみると、中間姿勢というのは待機状態、あるいは、静止状態での姿勢の事ですよね。待機(静止)状態から、どの方向へでも動けるようにするための姿勢。運動している最中、走ったり、跳んだりしている時に、中間姿勢を意識する事はありません(にしだ10/17 0003-01)。
私的には、運動している最中も、上体を起こさないようにとか、重心の位置を低いポジションでキープしようとか、考えていますが・・・いかがですか?
>スキーでも、ターン中(運動中)は、中間姿勢は意識しないと考えた方が良いのではないかと思います。(にしだ10/17 0003-01)
良いのか悪いかはわかりませんが、私は意識して滑るときもあります。レッスンなどでも、意識して滑ってください!と言って滑ってもらったりもしますが、それで、生徒さんのすべりも変わる事がありますし・・・
>ターン中に中間姿勢のように見えたとしても、それは、伸ばして行く(あるいは、縮めて行く)過程でそう見えるだけではないでしょうか。(にしだ10/17 0003-01)
前にもどこかで書きましたが、みた目で見える姿勢を、真似てみるのもいいトレーニングになると私は思っています。
0003-04■中間姿勢 投稿者:にしだ 10月17日
>私的には、運動している最中も、上体を起こさないようにとか、重心の位置を低いポジションでキープしようとか、考えていますが・・・いかがですか?(”Prof.YM”0003-03)
それは、走ってる最中に、身体の前傾をどうしようとか、腕の振りをどうしようとか、運動のフォームを考えているのと同じでしょう。テニスなら、サービスリターンのウェイトポジションのことは、リターンの時には考えません。リターンを打つフォーム、そこまでの足運び等は考えるし、そこにつなぐためのウェイティングポジションの作り方は考えますが、リターンという一続きの運動の中でウェイティングポジションの事は考えたり意識したりはしません。
>良いのか悪いかはわかりませんが、私は意識して滑るときもあります。レッスンなどでも、意識して滑ってください!と言って滑っても>らったりもしますが、それで、生徒さんのすべりも変わる事があり>ますし・・・(”Prof.YM”0003-03)
中間姿勢(ポジション)として変わったと言うより、運動のフォームとして変わったのではないでしょうか?
>前にもどこかで書きましたが、みた目で見える姿勢を、真似てみる>のもいいトレーニングになると私は思っています。(”Prof.YM”0003-03)
一続きの運動のフォームとしてまねるのは効果があると思います。でも、一つのターンごとに中間姿勢が入ると考えるのは、複数のターンが連続しないものと考えてしまう事になるように思います。歩きや走りに喩えるなら、一歩出しては停まり、それからまた次の一歩を出して行くという感じ。
複数のターン(大袈裟に言うなら、滑り出しから停まるまで)が、一続きの連続した運動ととらえる方が、好ましく思えます。
0003-05■Re:中間姿勢 投稿者:Prof.YM 10月17日(水)19時06分
読んでいて思ったのですが、にしださんの書かれている中間姿勢と、私の意図した中間姿勢が違うのではないかと・・・
にしださんの書かれている中間姿勢は、運動と運動の間、待機状態の姿勢ということだと思うのですが、私の意図したところは、止まっている時も、動いている(運動している)ときも両方(いつも)です。
スキーにおいては、当然連続した動きになると思いますので、途中で区切るような 中間姿勢ではなく、ターンしているときも、切り替えも含んだすべての場面だと思います。
Dr.Kさんの書かれていることと同じです。
>滑る目的によって「高い姿勢」「中間姿勢」「低い姿勢」と、腰の高さを一定にキープした滑り方もあるんじゃないかと思うのですが・・どうでしょう。(”Dr.K”0003-02)
私もそう思います。
>一つのターンごとに中間姿勢が入ると考えるのは、複数のターンが連続しないものと考えてしまう事になるように思います。(にしだ0003-04)
私の言葉が足りず、このような誤解になってしまって申し訳ございません。
>複数のターン(大袈裟に言うなら、滑り出しから停まるまで)が、一続きの連続した運動ととらえる方が、好ましく思えます。(にしだ0003-04)
まったくそのとうりだと思います。
0003-06■中間姿勢 投稿者:にしだ 10月17日(水)22時17分
>スキーにおいては、当然連続した動きになると思いますので、途中で区切るような 中間姿勢 ではなく、ターンしているときも、>切り替えも含んだすべての場面だと思います。(”Prof.YM”0003-05)
そのようにお考えだとすると、ことさらに「中間姿勢(中間ポジション)」を重要視される理由が、イマイチ分かりません。
反復横跳びで言えば、横線の間隔(跳び幅)を変えた時、あるいは、跳ぶ速さ(リズム)を変えると、それに応じて真ん中での姿勢は変わってきます。構えている時の姿勢に近い場合もあるでしょうが、多くは跳び幅とリズムに応じて異なる姿勢になるはずです。だからと言って、「この跳び幅とリズムでは、真ん中を通過する時の中間姿勢が大事」とは言わないと思うのですが。
切り換え時にあらわれる「中間姿勢」が変化してきたのは、運動の幅と速さが変化したために、それに応じて現れてきたと考えるべきものではないでしょうか?
ターン弧と速さが定まれば、それに応じた切り換え時の「中間姿勢」は定まるでしょうが、カービングスキーだから(カービングターンだから)こういう中間姿勢が大事というのは定められないように思います。
0003-07■確認ですプラスα 投稿者:Dr.K 10月17日(水)23時37分
Prof.YM さん初めまして。そして・・どうぞよろしくお願いします。
些細な事かも知れませんが・・一つだけ確認させていただきたいのですが・・。(_ _)
>Dr.Kさんの書かれていることと同じです。(”Prof.YM”0003-05)
は・・私の書き込みの・・「両者とも当然待機中は中間姿勢をとっていますが、動きの最中もその重心位置が変わらないように動きます。野球の野手は、構えた姿勢から捕球まで、そして捕球から投げるまでの間は極力腰の位置が変わらない様に、かつ目線を一定にして動きますし、反復横跳びだって素早く動く為に腰の位置を一定に保ちつつ重心を少し内側に残しながら運動をしています。」という部分と、理解してよろしいですか?
仕事の合間にあわてて書いたものですから、イマイチ全体の文章表現が・・(=_=)でも・・最も言いたかったのがここの部分なものですから・・。(^^;;ゞ
滑る目的によって「高い姿勢」「中間姿勢」「低い姿勢」と・・・・・の部分ではないです・・よね??
私的には・・スキーだけに関わらず「中間姿勢」・・場合によっては「低い姿勢」は素速く効率よく動く(動き続ける)為に必要なポジションだという思いがあります。ただし・・・姿勢が低ければ低い程・・その姿勢を保ちながら動き続けることは・・非常に辛いですけれど・・。
「運動の動作」については得意ではありませんが・・走る様な場合は、スタート時から加速し始める所までは全体的に低い姿勢をキープしますが、走りが安定するにつれて重心位置は高めになりますね。テニスの場合は、ボールを追いかけている時〜テイクバック〜インパクトまでの重心位置は少し低めで、ほぼ安定しているように思います。でも、インパクト〜フォロースルーにかけては・・前に壁を作りながら踏み込んで打った後、軸足を引きつけるという・・前方向への勢いと、下から前上振るラケットの軌道によって・・重心は上に移行していくと思いますので、今回の「中間ポジションをキープする」事とは少々意味合いが違うように思うのですが・・。
0003-08■Re:中間姿勢2 投稿者:Prof.YM 10月18日(木)00時19分
>ことさらに「中間姿勢(中間ポジション)」を重要視される理由が、イマイチ分かりません(にしだ0003-06)
感覚的になり申し訳ありませんが、できるだけずれの少ないターン(カービング要素のターン)を連続させようとした時に、当然スピードが上がってきて、だんだん低い姿勢になりませんか(しませんか)?
反復横跳びもそうだと思いますが、できるだけはやく回数を稼ごうとした時に、突っ立った姿勢よりは、当然低く構えますよね。
>真ん中を通過する時の中間姿勢(にしだ0003-06)
どうもまだお互いの画くものが違うかと思いますが、真ん中云々よりも、ヨコトビするときも含め全体の動きで考えているのですが・・・
>切り換え時にあらわれる「中間姿勢」が変化してきたのは・・・(にしだ0003-06)
同じような説明になって申し訳ないのですが、切り替え時だけでなく、舵取りも含めすべての場面です。
私の最初の意見で、 カービングスキーになったから、中間ポジションが有効 のような書き方をしてしまいましたが、これについては、にしださんご指摘の意見のように、カービングスキー出現以前より中間姿勢はありましたので、誤解を招いてしまい申し訳なく思います。しかし、カービングスキーになり、ノーマルスキー時代よりより中間姿勢を意識することが多くなったように私的には思います。
0003-09■Re:確認ですプラスα 投稿者:Prof.YM 10月18日(木)00時48分
>〜という部分と、理解してよろしいですか?(”Dr.K”0003-07)
もちろんです。
>私的には・・スキーだけに関わらず「中間姿勢」・・場合によっては「低い姿勢」は素速く効率よく動く(動き続ける)為に必要なポジションだという思いがあります。(”Dr.K”0003-07)
私が言いたかったのはまさにこのことです。
>「運動の動作」については得意ではありませんが〜今回の「中間ポジションをキープする」事とは少々意味合いが違うように思うのですが・・。(”Dr.K”0003-07)
そうですね。今回のテーマでは、やはり連続していくターンの中での動きを想定してますので。また繰り返しになってしまいますが、切り替えも舵取りも含めすべても場面で、またそれが連続するという考え方です。
0003-10■ありがとうございました・・そして
投稿者:Dr.K 10月18日(木)10時07分
Prof.YMさん、ありがとうございました。
私はスキーは大好きなんですが、技術云々にはチョットうとい所がありまして・・(^^;;;
私ごときが口を挟むのもなんなんですが・・。「運動」という観点から書き込みさせて頂いてますのでご了承の程を・・。
「中間姿勢(重心位置)」をキープしようとする意識と「実際の重心の動き」との間には若干違いがあるように思います。つまり・・意識を持っていても実際には「全く重心位置が変わらないという事はありません。」少なからず上下します。その辺の感覚の違いではないでしょうか??
もし、私の理解の仕方が間違っていれば申し訳ありません。m(_ _)m
0003-11■舵取りでは伸ばすでしょ?
投稿者:にしだ 10月18日(木)13時30分
>切り替え時だけでなく、舵取りも含めすべての場面です。(”Prof.YM”0003-08)
舵取りまで中間ポジションというのは賛同できません。カービングスキーになって、切り換え時の姿勢は低くなりましたが、舵取り時には(エッジング角を深くとるために)以前よりも脚を
伸ばす事を意識しています。
深いエッジング角(内倒角)で重心と雪面の距離が近い舵取りから、反対側の舵取りをつなぐ中間部分(切り換え時)の姿勢が低くなったというのなら分かります。
常に中間ポジションを維持して滑る事ができるのは、それこそシチュエーションが限られるのではないでしょうか?
0003-12■Re:舵取りでは伸ばすでしょ?
投稿者:Prof.YM 10月18日(木)15時03分
>舵取り時には(エッジング角を深くとるために)以前よりも脚を伸ばす事を意識しています。(にしだ 0003-11)
私も同じです。伸ばしますが、重心の位置は低い(中間)のままなので、舵取りも中間ポジションと書きました。しかしこれでは私が最初に書いた、「足首・ひざ・股関節が当然曲げられたものです。」とは矛盾すると言うことですね。
確かにそうかもしれませんね。しかし私がいいたかった事は、簡単な例でいえば、90年のワールドカップスラロームと、01年のワールドカップスラロームでは、明らかに全体をみた印象としては、姿勢(ポジション)が低くなっていると思うのですが・・・
0003-13■ポジション 投稿者:のぼ 10月18日(木)16時26分
高いポジションの中で周期的に重心が上下動する中で通過する中間ポジション。
比較的低いポジションで滑る中での重心の周期的な動きの中で通過する中間ポジション。
そして、高いポジションと低いポジションの中間的な「中間ポジション」ということですね(笑)
そしてその中にも周期的な運動の中に通過する中間ポジションがあると・・・
0003-14■的外れかもしれませんが・・・
投稿者:雪サブ 10月18日(木)22時42分
以前私のHPの掲示板で話題になったことなんですが、「ポジション」を語るとき2つのことを分けて考えないといけないということを思いました。
1つは”重心と雪面”までの高低。
もう1つは”重心とスキー”の距離。
これがしっかり定義されていないと、話が通じなくなります。
にしださんが言われているのは、このことがごっちゃになっているような気がしますが。
重心と雪面との距離は確実に縮まっていると感じます。これは舵取り、切換えを通してターンの全ての局面でいえると思います。Prof.YM さんの言われていることはこのことだと感じますが・・。
舵取り期において伸ばす動作とは、重心とスキーの位置関係の話しではないでしょうか?
的外れかもしれませんが・・・。
0003-15■SLの滑り 投稿者:にしだ 10月19日(金)09時18分
私の「姿勢(ポジション)」は、重心とスキーの距離で一貫していたはずですが?
これは、Prof.YMさんの「足首・ひざ・股関節が当然曲げられたもの」という定義にも合致していました。
さて、90年のワールドカップスラロームと、01年のワールドカップスラロームでは、明らかに全体をみた印象としては、姿勢(ポジション)が低くなっていると思うのですが・・・(”Prof.YM”0003-12)
という問題に関しては、全体に雪面と重心の距離は小さくなっている可能性は高いとは思います(ちゃんと比較できないので、はっきりとは分かりませんが)。でも、重心とスキーとの距離は、必ずしも小さくなっていないし、重心と雪面の距離も一定に保たれているわけではないと思います。
手元にSG誌11月号があるのですが、これの81ページにベンジャミン・ライヒの連続写真があります。A5とA9が、切り換え(中間姿勢?)ですが、腰(重心)の高さはかなり違います。また、A8(A7?)とA16は共に右ターンのマキシマムですが、この場合は、重心とスキーの距離は大差ない(どちらも脚が伸びている)のですが、重心と雪面の距離はまるで違います。
切り換え時の重心と雪面の距離は、その前後のターンの振り幅、ターン弧によって変化してくるものだと考えるべきものでしょう。もちろん、脚の伸び縮みも、ターン弧によって変化するもので、一定であるとは言えないと思います。
0003-16■ところで・・・ 投稿者:のぼ 10月19日(金)11時54分
私の場合、左右のターンで同じ感覚で滑れません。特に左はギャンと回ってしまいます。そのつもりはなくてもそうなるのです・・・。自分でもよくわかりません。どなたでもそのような傾向があると思うのですが、Prof.YMさま&皆さんはどのように対処されていますか?
ちなみに切り替えで左足の荷重が増えていく段階でものすごく板が不安定です。ふらふらして方向が定まらないと言うのでしょうか・・?ノーマルスキーの頃は、その当時、ポジションが後傾ぎみだったので、そのまま板がすっぽ抜けたりしてました。
0003-17■流れの中での中間ポジション
投稿者:にしだ 10月19日(金)12時22分
もちろん、流れの中で、そのターン弧等に応じた中間ポジションを意識するのは大事だと思います。ただ、その中間ポジションは、静止状態で考えるような固定したものではなくて、あくまでもその前後のターンによって変化するものだという事を意識する必要があると思います。
「ポジションをキープ」と言った時に、脚の運動を使わなくなってしまい、結果的に重心が上下する事になってしまう人が結構います。ショートターン等で重心と雪面の距離を一定にして滑るためには、むしろ脚の運動は大きくしなくてはなりませんよね。
0003-18■サスペンション 投稿者:NOVO 10月19日(金)13時09分
Prof.YM様はじめまして。
議論白熱する中「中間姿勢」について書き込みます。
TOKさんのH.P.を拝見していて、スキーにおける足の役目は車のサスペンションと同じだなと思いました。性能の良いサスペンションは障害物を乗り越える際、車本体(重心)の移動が少なく、タイヤだけが上下に移動し乗り越えます。
こぶ斜面の滑りを見ると似ていることは一目瞭然ですが、ワンターンにおいてもスキー板に加えられる力が遠心力と体重(mg)の合力とした時、バーンの傾斜がある為にその合力は谷回り(弱く)と山回り(強く)では変化しますから、ワンターン自体がひとつのなだらかな障害と言える気がします。
サスペンションがその役目を果たす為に重要なことは、路面からの情報に対して即座に対応出来るかが重要になると思います。
スキーにおいては脳で考え足を曲げるように指示するのなら、棒立ちでも良いと思いますが、対応は遅いものになるしょう。足からの情報で足が曲げられるようにしようとすれば、中間姿勢が必要になるのではないでしょうか。ホイール(?)トラベル約40cm、ダンパー強度調整可能な足は最高のアクティブサスペンション(古いかな?)にも思えます。
0003-19■皆様、ありがとうございます!
投稿者:Prof.YM 10月19日(金)17時55分
こんにちは!たくさんのご意見ありがとうございます!
→雪サブ様(0003-14)
的外れではないと思います。私が最初に、”重心と雪面”までの高低 ”重心とスキー”の距離について明快に説明しなかったのがいけなかったと反省しております。
>重心と雪面との距離は確実に縮まっていると感じます。これは舵取り、切換えを通してターンの全ての局面でいえると思います。Prof.YM さんの言われていることはこのことだと感じますが・・。(0003-14)
そうです。そうだったのですが、以前にも書きましたが、「足首・ひざ・股関節が当然曲げられたもの」と「舵取りでは伸ばす」のような誤解を生んでしまったわけです。雪サブさんのように理解していただければ私の意図したところです。ありがとうございます。
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→にしだ様
>全体に雪面と重心の距離は小さくなっている可能性は高いとは思います(0003-15)
私が言いたかったのはこのことです。(色々誤解を招いて申し訳なく思っています)
>重心と雪面の距離も一定に保たれているわけではないと思います。(0003-15)
私もそう思います。レースなどの特にハードで様々なシチュエーションでは、一定に保つことは不可能と思います。(一定に保とうとも私は思いません)。状況により当然変化すると思いますが、全体を見れば、低いポジションが有利ではないかと思い書きました。あいにくSG誌を私は持っていませんが、ライヒ選手のすべりは、ビデオ等でも良く見ます。
>切り換え時の重心と雪面の距離は、その前後のターンの振り幅、ターン弧によって変化してくるものだと考えるべきものでしょう。もちろん、脚の伸び縮みも、ターン弧によって変化するもので、一定であるとは言えないと思います。(0003-15)
私もそう思います。また同じようなことになりますが、私が今まで言って来たことは、重心と雪面の位置のことです。そうすれば、カービングスキー出現以前の姿勢より、カービングスキー出現以降のほうが、滑り全体をみれば低い姿勢(ポジション)になっていると思います。
>「ポジションをキープ」と言った時に、脚の運動を使わなくなってしまい、結果的に重心が上下する事になってしまう人が結構います。(0003-17)
私の今までのレッスンや、経験ではあまりありませんでした。むしろ低くして、苦しい姿勢の中で、脚の動きがよくなることのほうが過去の経験では多かったように思います。
>ショートターン等で重心と雪面の距離を一定にして滑るためには、むしろ脚の運動は大きくしなくてはなりませんよね。(0003-17)
そのとうりだと思います。
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→NOVO様はじめまして!よろしくお願いいたします。
>ワンターンにおいてもスキー板に加えられる力が遠心力と体重(mg)のとの合力とした時、バーンの傾斜がある為にその合力は谷回り(弱く)と山回り(強く)では変化しますから、ワンターン自体がひとつのなだらかな障害と言える気がします。(NOVO0003-18)
なかなか面白いですね。私は頭が固いので、なかなかこういう発想が思い浮かびません。
>サスペンションがその役目を果たす為に重要なことは、路面からの情報に対して即座に対応出来るかが重要になると思います。スキーにおいては脳で考え足を曲げるように指示するのなら、棒立ちでも良いと思いますが、対応は遅いものになるしょう。足からの情報で足が曲げられるようにしようとすれば、中間姿勢が必要になるのではないでしょうか。(NOVO0003-18)
非常に分かりやすくいご説明、ご意見ありがとうございます。私もまったくそのとうりだと思います。
>最高のアクティブサスペンション(NOVO0003-18)
そうですね。アクティブサスになれるようオフトレもしなくては・・・Dr.K先生(笑)!
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→のぼ様(0003-16)
お返事が最後になり、申し訳ございません。
さて、左右不均等ということですが、誰でもそうだともいます。左右をできるだけ均等にしていくのに重要なのは、やはりリズム(呼吸)だと思います。
私は大回りが苦手で、テク受験のころは左右均等に見せるのに非常に苦労しました。私が受験していたころは、回転数が決められていたので、決められた距離にターン弧をあわせる練習をとことんやりました。そのような練習をしているうちに、自然ターン弧にあわせ、呼吸(リズム)が合ってきました。ターン始動から舵取りにかけゆっくり息を吐きながらターン弧を仕上る。この呼吸のリズムを左右のターンで同じにしていくことで、左右の不均等なターンがかなり変わってくると思います。ぜひお試しください。
あと、歌を歌いながら滑るとか、スキーNOWの曲を聴きながらすべるとか(古いですね)、イヤホンをつけ下からTOK先生にリズムどりをしてもらうとか。いろいろ試してみるのもいいと思います。もちろんポールトレーニングとか、セパレートの幅いっぱいに滑るとかといった規制された練習はかなりいいトレーニングになると思います。
>ちなみに切り替えで左足の荷重が増えていく段階でものすごく板が不安定です。ふらふらして方向が定まらないと言うのでしょうか・・?(のぼ0003-16)
これについてはいろいろ考えられますが・・・例えばブーツが合わないとか、骨格が極端に違うとか、意識しすぎて圧をかけ過ぎているとか、肩を下げすぎてしまうとか・・・もう少し、症状、シチュエーションなどがわからないと、原因が特定できないですね。
0003-20■低いポジション 投稿者:にしだ 10月20日(土)01時21分
>カービングスキー出現以降のほうが、滑り全体をみれば低い姿勢(ポジション)になっていると思います。(”Prof.YM”0003-19)
それは確かにそうですが、ターンマキシマムでの内傾角(エッジング角)が深くなり重心と雪面が近くなったため、つなぎ(切り換え)の部分での姿勢がそれに対応して低くなったという事だと思います。あくまで結果としてそうなったという事ではないでしょうか。
レースで言うなら、ストレートフラッシュを抜ける時のポジションは、それほど低くはなっていないはずです。
ところで、姿勢とかポジションを、重心と雪面の距離で定義するのは、あまり意味がない(有効でない)と考えています。重心の雪面からの距離は、体軸の長さ(脚の曲り方)と内傾角の両者が決まらなければ定義できません。このうち内傾角は、滑っている最中に直接制御できるものではありません。
脚が伸びていれば(体軸が長くなっていれば)「高い」姿勢(ポジション)、脚が曲っていれば「低い」姿勢(ポジション)という、滑っている側の主観的な定義の方が有効だと思うのです。
0003-21■サスペンション?(0003-18)
投稿者:にしだ 10月20日(土)01時31分
スキーにおいて、脚はサスペンションだけでなくステアリング(ハンドル)の役目を持っている事もお忘れなく。
脚を伸ばしながらエッジを立てていく事がステアリングを切り込む事に相当し、脚を曲げながらエッジを緩めていくのはステアリングを戻す事に相当します。
0003-22■考え方 投稿者:Prof.YM 10月20日(土)14時42分
>ところで、姿勢とかポジションを、重心と雪面の距離で定義するのは、あまり意味がない(有効でない)と考えています。脚が伸びていれば(体軸が長くなっていれば)「高い」姿勢(ポジション)、脚が曲っていれば「低い」姿勢(ポジション)という、滑っている側の主観的な定義の方が有効だと思うのです。(にしだ0003-20)
スキーの考え方(理論)については、様々だと思いますので、にしださんが有効だと思われればそれでいいと思います。私的には、今まで書いてきたようなことになります。
>脚が伸びていれば(体軸が長くなっていれば)「高い」姿勢(ポジション)、(にしだ0003-20)
私にはこの定義は??でありあまり有効ではない気がします。しかし、読まれた方が、なるほどにしださんのほうが、わかりやすい!というのであればそれでいいと思います。私もデモの方々や様々な方のレッスンを受けましたが、自分にとって合う合わないはありましたし・・・
>スキーにおいて、脚はサスペンションだけでなくステアリング(ハンドル)の役目を持っている事もお忘れなく。(にしだ0003-21)
ご指摘ありがとうございます。しかし、皆さん忘れてはいないと思いますよ。
0003-23■ “中間ポジション”について…
投稿者:【TOK】 10月21日(日)11時55分
“中間ポジション”とは文字通り,「最も伸びた姿勢と,最も縮まった姿勢の中間の姿勢,構え方」という意味だと思います。この「中間」という意味も,両極端の丁度真中…という意味ではなく,伸びた姿勢に近い中間もあれば,縮まった姿勢に近い中間もある…という風に考えるべきだと思います。ヒザや腰が○度の角度に曲げられている姿勢…という規定された姿勢ではなく,比較的伸びた姿勢から縮まった姿勢までを含めた,動きを規制されてない,幅のある姿勢です。
SAJスキー教程の中では,「ターンしていく上で理想的な適正ポジション」として“中間ポジション”がある…と解説されています。(日本スキー教程・指導実技編・P27・P41)。SAJ教程が意味のあるものかどうか?の議論は別として,はっきりと“ポジション”を「運動スペースに対してのスキー(板)と身体の位置関係」と規定しています。(指導理論編・P197)。
では,なぜ理想的なのか?というと,大きな要素は二つあります。
ひとつは,このポジションから身体を伸ばすことも,縮めることも出来ることです。要するに「運動の可動範囲が広い」ということです。これはいろいろな斜面を滑るとき,それぞれに対して対応幅を広げ,リカバリーを容易にしてくれます。縦方向の対応を楽にしてくれる…と言えます。
ふたつ目は,横方向への対応です。特にカービングスキーが主流となってから,この用具の性能を引き出すために,「角付けの調節」が大事な要素となりました。角付けを左右必要な量だけ作り出すには,ヒザが左右に移動させなくてはなりません。もし足首やヒザの関節,そして腰関節が伸びた状態だと,このヒザの左右への調節は大変難しいものになります。各関節が適度に曲げられているからスキーの角を立てることが楽に行えるのです。
このような理由から,伸び過ぎたポジションでも,また縮こまり過ぎたポジションでもスキーは難しくなります。その「間」のポジションということでの“中間ポジション”と考えた方がいいと思います。先にも言ったように,「1/2」という意味,「丁度半分」という意味での「中間」ではなく,”Dr.N”さんがおっしゃるところの「中道」的「中間」だと思います。ですから,「比較的伸びた中間ポジション」もあり,「比較的縮まった中間ポジション」もある…ということです。
にしださんは(0003-01)で待機(静止)状態では“中間ポジション”は考えられるが,運動している最中は意識しない…と述べておられますが,滑りに余裕が出来たときなどは心の中で「ちょっと立ち過ぎているからもう少し曲げてみようかな?」という風な調節,つまり“ポジション”を意識することは可能だと思います。その意識が結果として「フォーム」を変えることになると思います。(注:0003-04)
また(0003-06)でカービングスキーだから(カービングターンだから)こういう中間姿勢が大事というのは定められない…とも言われていますが,“中間ポジション”がカービング以外でも必要な時がある…という意味で賛成です。確かに“中間ポジション”はカービングスキーを使ってカービングターンをする時には有効ですが,これまで使われてきたノーマルスキーでも,いろんな意味で“中間ポジション”は大事です。このことは”Dr.K”さんが(0003-07)で,スキーだけに関わらず「中間姿勢」・・場合によっては「低い姿勢」は素速く効率よく動く(動き続ける)為に必要なポジションだ…と述べておられることと符合すると思います。ただし,この“中間ポジション”をある量で固定してしまうことは逆に“中間ポジション”の優位性を失うことになってしまいます。
”Prof.YM”さんが(0003-08)で述べておられるように,滑走スピードがあがってくれば,それに対応するため姿勢が低くなるのは当然のことです。状況に合った“中間ポジション”が生まれる…ということです。
「舵取り」でのポジションについて,にしださんが(0003-11)で,舵取り時には(エッジング角を深くとるために)以前よりも脚を伸ばす事を意識しています…と言われていますが,「舵取り」とは「弧を描いて進行方向をきめていく局面」(指導理論編・P197)ということですので,必ずしも脚が伸びるとは限らないと思います。実際ターン中盤から後半にかけて,クロスオーバーに入る意識の前に,進行方向を調整しながら脚をたたんでいくこともあります。比率的には脚が伸びることの方が多いのですが,必ずしも伸びるとは限りません。
のぼさんが(0003-13)で述べておられるように,いろいろな“中間ポジション”がある…と,私も思います。
雪サブさんの(0003-14)“中間ポジション”が「重心と雪面までの高低」か,それとも「重心とスキーの距離」か?ということについては,「重心とスキーの距離」がそれだと思います。“ポジション”が「運動スペースに対してのスキー板と身体の位置関係」と定義されていますから,にしださんが(0003-15)でおっしゃっておられるように,これが前提です。結果的にほとんどの場合,この両者は比例的関係にありますが,まれに独立的になる場合があります。
「ポジションをキープ」という言葉は,運動を規制しかねない…同じ姿勢を維持し続ける…という意味で,にしださんのおっしゃるように(0003-17),あんまり好ましいとは思いません。
NOVOさんが(0003-18)で述べておられますが,“中間ポジション”は自分から意識して作るだけではなく,雪の抵抗を受けて自然に生まれる場合もあります。NOVOさんがおっしゃるように,性能の良いサスペンションのように…です。結果的に“中間ポジション”になってしまうのです。ですから“中間ポジション”は,必ずしも胸とスネの前傾角が同じでなければならない…ということでもありません。スネが胸の構えより深くなることも,また逆にスネより胸が前かがみになる場合もあるでしょう。
“中間ポジション”について,これまでに無い多くのご意見をいただきました。ありがとうございます。
深いご議論のおかげで,“中間ポジション”に対するみなさんの認識も深まったことと思います。でも注意しなければならないこともあります。それはひとつのご意見だけが正しい…ということではない…ということです。特に感覚的なものは,百人スキーヤーが居れば百通りの感覚があって当然です。いつも言うように,スキーヤーの身体の特徴も,使用用具も全く同じではないのですから…。
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