インラインスケートとスキー   …………  その技術的関連

八方尾根スキースクール スキー教師
佐々木 徳雄


★ 12/20 長谷川さんからの第2信が届きました。 ありがとう!(^I^)
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こんにちは、長谷川です。
いつも TOKさんのホームページ拝見させていただいております。

さて、前回に引き続きスキーとインラインについてですが、続編です。

前回、スキーとインラインでは「ターン後半から切換え部分は類似性
があるが、ターン前半(谷回りからフォールラインあたりまで)は少し
違うようだ」とMAILいたしましたが、滑走日数が増え、スキーに乗れて
くると、ロングターンについてはターン前半部分もほとんど同じ
ボディコントロールで滑れるように、徐々になってくるのでないかと
思えてきました。

特に斜面が硬いところで滑った場合に良く似ているような感じです。
斜面が硬い分、板のレスポンスが良くなるからかもしれません。

小回りについては、スキーの方がまだまだ感覚を感じとれる状況
ではないので、もう少し滑走日数が増えてからかなという感じです。


 12/9 日 長谷川さんから次のようなE-mail頂きました。
 皆さんの参考になる貴重なご意見ですので、ご本人の了解の上転載させて頂きます。


こんにちは、インライン白馬に出場しました、「のり」こと 長谷川です。

TOKさんの「スキー教師日記」を見て「おおー」と思いました。
実は、12/4-5 に所属クラブの雪上練習で同じことを思ったからです。

私は今年から昨年使っていたものより、よりサイドカーブが深く張りも強い
レースカーブの板に変えたのですが、TOKさんの思われた感覚....
「ターン抜け出し→切り換え」の感じがロングもショートもインラインに似た
ものを感じたのでした。
昨年も同じように夏インラインをして、冬カービングスキーを履いていたのですが、
どうしてか今年の方がより類似性を感じます。

さすがに、スキーはインラインと違って角付けからターンインまでにタイムラグ
があるので....つまり...自分から板に働きかける度合いが=タイムラグ が
インラインよりもあるので、前半の感じは少し違うような気がしますが、その他
は大変よく似てると思いました。

この辺の感覚を整理してみるとおもしろいかも...
私の個人的な感覚でしかありませんが、またMAILします。

/はせがわ




第2稿 (99/12/9)
12月8日、ゲレンデ視察を兼ねて八方尾根を滑ってきました。
 インラインスケートの技術とカービングスキーの技術が非常に共通性が多いことを痛感しました。
 特に、ターン後半からニュートラル、そしてターン前半への移行の場面はそのフィーリングが全く一緒だということを再確認。ターン後半からニュートラルへは一旦直滑降に戻す意識が必要だということ、ターン前半は横方向へスキーを移動させてスキッドさせるのではなく、直滑降のまま次のターンのインサイドエッジを立て(つまりヒザや体の軸を内側に倒し)カービングのラインに乗ってスキーのトップ方向へ移動する、ということです。
 想像以上に両者の共通点が多いことに気付きました。心なしか夏のインラインスケートのトレーニングが雪の上で開花したような気がしました。

第1稿 (99/10/15)
 9月初め、インラインスケートの大会を開催しました。
 約150名の方々が全国各地から参加してくれました。インラインスケートがスキーの上達にどの様に役に立つのだろうか?ということがひとつのテーマでした。
 この大会や、これまでの練習で感じたことをレポートしたいと思います。

1.バランス感覚の練習に有効
 スキーと同様、前後左右のバランス感覚のトレーニングに有効である。ただ前後のバランスはインラインスケートの長さが短い分、スキーとはちょっと異なった感覚で、スキーよりシビアなバランス維持が要求される。

2.雪面コンタクトの練習に有効
 スキーの場合は「雪面コンタクト」だがインラインスケートでは「地面とのコンタクト」である。いずれにしてもそのコンタクト無しに方向を変えて行くことは不可能で、雪面とのコンタクトを大事にする滑り、という視点ではかなりの効果がある。

3.ターン後半からニュートラルにかけての運動に有効
 スキーではターン後半からニュートラル(角付けの切り替え部分)に移行する時のフィーリングが大事だが、この感覚はインラインスケートでも同じで、この点についてのトレーニングに役立つと思う。ターン後半⇒ニュートラルでの局面で一旦斜面にフラット状態に置く感覚が、その後のターン前半のスムーズな運動につながると思う。ストレッチでもベンディングでもその感覚の習得に効果的である。

4.ズレの少ないカービングターンの練習に有効
 インラインスケートはズレをまったく伴わないので、ターンの質はカービング感覚である。雪面コンタクトをしっかり意識し、スキーがたわんでいる感覚を大事にするのと似ている部分がかなり有る。その意味でカービングの練習には最適である。

インラインスケートとスキーの相乗効果は?
 「スキーのうまい人がインラインスケートを乗りこなすことは容易である」ということはこれまでの実践で判明した。逆にインラインスケートがうまければスキーを容易に乗りこなせるだろうか?これは興味のあるテーマである。もし「インラインスケートがうまければうまいほどスキーも容易に乗りこなせる」ということであれば、スキー上達にインラインスケートのトレーニングは効果がある、ということになり、オフシーズンのトレーニングに有効になるわけだ。
 しかし、これまでのところ、このことに関して具体的データは得られていない。今後いろいろなデータを集めたり、インラインスケーターの意見を聞きながら、インラインスケートがどのようにスキー上達に貢献できるか、調べて行きたいと思う。