“T.N”さんから,御礼の
e-mail
05/Dec/2009 |
T.Nです。
今回,Online lesson で取り上げていただくという,素晴らしい機会を与えてくださったTOK先生を初め,貴重なコメントを送って下さった方々にお礼を申し上げます。
正直なところ,今回のBefore とAfterの映像を見比べたとき,本人の滑走感覚は大きく違っているものの,映像で観ると,本当に微妙な違いにしか観えず,コメントしてくれる人,いなかったらどうしよう?という思いがよぎりました。でも,こんなにコメントが届いて・・・しかも,皆さんの方が,よっぽどフィーリングスキーに精通していて・・・
そのお陰で,自分では予想もしていなかったような”気づき”に沢山出逢えて,思いがけないビッグプレゼントをいただいたような気持ちです!ありがとうございました。
TOK先生の解説にあるように,私は日本のスキースクールでお世話になっていた頃から,NZに住んでいる今に至るまで,TOK先生から教えていただいたオレンジターンを取り入れたスキー指導をしてきました。ただし,日本にいた当時教えていただいたのが,DOのオレンジターン(落ちていくことによりオレンジがつぶされるLETのオレンジターンではなく,自分でオレンジをつぶしていくもの)だったせいもあり,ごく最近まで,私のオレンジレッスンは,LETではなく,DOのオレンジターンでした。
4年前に,TOK先生がNZでスキーキャンプをされることを聞きつけ,一日だけ,そのキャンプに飛び入り参加させていただいたのがきっかけで,フィーリングスキーを学んでみたい,という気持ちになりました。それまでは,TOK先生のHPも知りませんでした。
でも,長年DO SKI をしてきたことが邪魔して,自分でも気づかないうちに,LETをやっているつもりが,DOになっていて・・・ということの連続でした。TOK先生から,「貴方には無理。Do Ski でもいいじゃないですか」 と言われたこともありました(笑)。それくらいフィーリングスキーとは程遠いところにいましたが,どうしてもできるようになりたい,という願望は消えませんでした。
今度こそLETになっているはず,と思って撮った映像を観るたびに,DOの領域を抜け出していなくて・・・。 でも,スキーブーツの真ん中に乗っていたのを,踵支点にし,スキーブーツをハードシェルにしたり,LETに少しでも近づこうと,できないなりにもイメージしようとしてきたことが,DOの領域は抜け出せなくても,「エッジの使い方が柔らかい感じになってきた」(11/23「教師日記」)理由だったと思っています。そうそう,大きな違いといえば,DOをしてた頃,私はスキーブーツの上二つのバックルをいつもゆるめに締めていました。脚を動かしやすいように,だったと思います。堅いシェルのブーツは怖くてはけませんでした。今は反対に,これ以上は締まらない,というほどバックルを締めるようになり,堅いブーツが好きになりました。これは最も大きな違いのひとつかもしれません。
ここ数年,TOK先生から,NZのシーズンに2〜3回は雪上でフィーリングスキーを伝授していただく機会がありました。今年もこの映像に写っているAfter1 のときと,After2&3 の時,の2回ほどその機会がありました。
Before1〜3ですが,なんとこの時,私の中では,完全LET意識で滑っているつもりだったのです(笑)。これでも自分では,Sound of Music 的に斜面を落ちて行った後,雪と喧嘩せずに圧をLET的に吸収しているつもりでした。滑走感覚は覚えていますが,どんなイメージで滑っていたか,ハッキリ覚えていません。Sound of Musicだったかもしれません・・・
この映像は,6月23日,まだシーズン初めに,仕事(レッスン)前にちょっと時間があったので,TOK先生にお願いして数本撮影していただいたものです。あとで,「DOになっていたよ」と言われ,ひどくショックでした。私としては,去年のシーズンが終わる頃,教えていただいたSound of Musicターンで,生まれて初めてトップが回り込んでくる感覚を体験し,かなりLETになってきたかな,と勝手に思い込んでいたのでした。
ただ,今年のシーズン初め,別の時に,どうも圧の吸収が上手くいかないな〜ひたすら圧を吸収しようとしているのに,雪からの抵抗に合わせて吸収することができない・・・という感覚があり,今シーズンのテーマは「圧の吸収だ」と思ったことを記憶しています。
TOK先生の「教師日記」にもあったように,今年のシーズンは異常な忙しさで,このBeforeの映像の後,毎日毎日,20分のランチ休憩以外はずーっとレッスンで,自分で滑る暇は皆無に等しかったのです。やっと滑れる時間がとれた,それが,After2〜3のカードローナスキー場で滑った8月の映像です。
After2〜3 を撮影した日は,花火ターンのイメージをテーマに,最初は花火がボーンボーンと咲く,というイメージを練習し,このAfterの映像の少し前に,「溜め」のイメージをふくらませるために,TOK先生が 「花火のたまが,棒(筒)の中に徐々に溜まってくるんだよ」と言ったイメージが,私にとってはビンゴでした! それまで,花火を咲かせていた感じだったのが,棒(筒)のなかに溜まる意識をしたら,その途端に,咲かせなくても,もっと自然に,いとも簡単に花火が咲く感覚が得られました。その少し後の映像がAfter2 の大回りだったのですが,これは生涯忘れることのできない感動の瞬間でした!!
細心の注意を払って,花火のたまを棒(筒)の中に溜めて・・・その次の瞬間,何もしていないのに,脚が勝手にターン弧へ向かって伸びていって・・・あたかも,ターン外足がカタツムリの触覚で,その触覚が,何かを察知して,雪面と平行にニューッと伸びていくような・・・それも,スキーそのものはたぶん浮いていないのに,あたかも足元が浮いているかのように,足裏(カタツムリの触覚)は雪面から数センチ上のところをスーッと雪面に沿って移動している,そんな不思議なフィーリングでした!しかも,一連の動きがまるでスローモーションのように感じ,滑りながら,「あ,これがTOK先生が以前言っていたカタツムリの触覚の感じなんだ」と思いながら,どこか俯瞰している自分がいました。
たぶん,これがTOK先生の云う 「S字ターンでのフレックスパターンイメージ」のトップとテールは雪面をホールドしているが,センター部分は雪面から浮いている感覚...だったのかな〜?,と思います。
いつもは,自分が主役で,花火のイメージ等をやっている,という感じなのですが,この時は,脚が勝手に雪とやりとりをしながらターン弧を描いていく・・・そんな,自分でありながら自分でない,みたいな・・・エゴ(自我)が完全に陰をひそめて・・・と先日の「教師日記」にありましたが,そんな感じだったのかもしれません。
実は,このAfter2 で味わった,”全てを超越した感覚”,この時以来,まだ味わっていないのです。それくらい特別の感覚でした!大回りだったので,余計に動作がスローモーション的に感じられて感動的でした。ただ,映像を観ると,解放が自分の体験した感覚よりもずっと短時間に行なわれていて,もっとゆっくりできたら更にいいな〜,なんて思います。これも溜め方によって変わるのかな〜・・・と来年への課題です。
これに続くAfter3 の映像は,After2 よりは,花火を咲かせている,という意識が働いていたのですが,花火の溜めと解放が,無意識化され始めていて,まるで板に生命を吹き込まれたかのようで,極端な話,勝手に板の行きたい方へ,なされるがまま,という感じでもありました。カタツムリの触覚感覚はなかったものの,「花火の溜めを意識するだけなのに,なんでこんなに楽なのだろう。なんて楽しいんだろう・・・」という,解放での,はじけるような感覚を味わって楽しんでいたことは確かです。トップとテールは雪面をホールドしているが,センター部分は雪面から浮いている感覚...これも,短時間ですが,今思い出してみると,確かにありました。
そして,今改めて思います。
全ては,山回りでの圧の溜め方(これがfeel in なのでしょう)につきる,といっても過言ではないくらい,これがうまくいけば,解放(谷回り)は,ほとんど何もしなくてもいい(身体が勝手に動いてやってくれる,という感じ),と実感しています。なんだか,今までやってきたスキーとは,完全に逆転の発想です。
ところで,BeforeとAfterの映像をじっくり見比べていて,気づいたことがあります。一体何が違っていたのだろう?何でフリーで滑る暇もなかったのに,いきなり花火ターンをやっただけで,あんな感覚が得られたのだろう?何故,シーズン初めにいくらやってもできなかった圧の吸収が,突然できるようになったのだろう?と・・・。確かに,花火ターンのイメージは最高だった,とはいえ・・・
そしたら,BeforeとAfterでの,根本的な違いは,「オレンジとのやりとり」かもしれない,ということに気づきました。Afterでは,足裏にオレンジが吸い付いているかのように観えたのです。オレンジなんて全く意識していないのに・・・。これがBeforeの映像には感じられないのです。むしろ,Beforeでは,オレンジが再生不可能な状態につぶされている感じにも観えました。
そして,もうひとつ,思い出したことがあります。今年は,レッスンで初めて,「LETのオレンジターン」を使ったことでした。去年までは 「DOのオレンジターン」(オレンジを自分からつぶしていく感覚)を使っての指導でした。今年は,「LETのオレンジターン」をやってみようと思い,特に,初中級者のレッスンで,オレンジの切り替えが急激に行なわれるのを避けるために,次のオレンジを探っていく意識ー次のターンの外足のオレンジを急に意識するのではなく,次のオレンジはどこかな〜,と探りながら谷回りに導くーという感覚を結構使いました。これに集中すると,スキーをフォールラインに早く向けられなくなるし,ひたすらリラックスしないと探れない・・・結果的に足裏感覚のトレーニングにもなり,効果があったのでした。今思うと,それが自分の格好のオレンジ感覚(足裏感覚)磨きになっていたのです!来る日も来る日も,一日中レッスンで,ほとんどオレンジターン関連をやっていたわけですから・・・それも,低速で・・・
Beforeの映像を撮ってから,数週間後,7月のある日だったと思いますが,レッスン中にふと 「あれ,なんだか,足裏のオレンジ感覚が違ってきたな〜」と思ったことを,今回の映像を観ながら思い出しました。たぶん,毎日のレッスンのお陰で,オレンジのやりとりを通して,足裏感覚が磨かれ,雪とのやりとりがBeforeのときよりわかるようになっていたところへ,久しぶりのフリースキーで花火ターンをやったことが,After映像へと結びついたのかな〜と,自己解釈しています。
今まで,DO SKI をやってきて,いかに足裏感覚が鈍かったか,ということでもあると思います。自分でも意識して練習していたつもりだったのですが・・・。いかに素晴らしいイメージがあろうとも,足裏という名ののセンサーそのものの性能が悪かったら,感じ入れることもできない・・・ということだったのかな〜・・・と・・・。でも,こんな形で,自分の気づかない所でトレーニングになっていて・・・しかも,今回このオンラインレッスンで取り上げていただくことがなかったら,間違いなく気づかずに来シーズンを迎えたかと思うと,本当に感謝の想いでいっぱいになります!
長くなって申し訳ありません。
Drill とAfter1 の新“知応ターン”ですが,これはかねてから,どうしてもやってみたかったもので,TOK先生を無理やり説得して教えていただきました。Drill では,”知応”と”心情”のタイミング(本来はこんな風に,二つに分けない方がいいのでしょうが,私はこのとき,分けた方がやりやすかったのでした)・・・ターンの,どこで”知”を開始し,どこで”心”を意識する・・・ということだけで必死で,文字一文字一文字の意味を意識したイメージに意識がいくどころではなかったのです。ひたすら「知〜応〜心〜情〜・・・」と唄う(唱える?)ようにして,ただただそれにだけにしか意識がいかず,それでもタイミングを間違えそうになるので,それがとまどいになって顕れているのだと思います。
After 1 でも,少しは慣れてきたものの,まだ気を抜くと,タイミングがずれてしまうので,ひたすら”知”と”心”のタイミングに集中して滑っていました。「知〜応〜心〜情」と唱えながら・・・ただ,After1 では,TOK先生から「”知”では,地球のコアからやってくる,という,こちらにやってくるものを知覚するんだよ。知覚はあちら向きではない。」ということが意識に加わっていたような気がします。タイミングだけでなく,それぞれの文字の時間を等分にとるのが,なかなか難しく,でも,そうすることで,丸い弧が自然に描けるようになり,何にもしてないのに,非常にスムーズで,圧変化の少ないターンになっているな〜,という感覚があったのを覚えています。
この映像を撮った日から,暇さえあれば,新“知応ターン”でひたすら滑る,というくらい私は,新“知応ターン”にはまってしまったのでした。タイミングに慣れてきたら,滑る度に発見があって・・・あ,今までの私のターンは,まだエッジが立ちすぎていたんだな〜,とか,”心情”の”心”の部分を長くしないと ”情”の部分がなくなってしまう・・・もっと落ちて行け,ってことだな〜とか・・・もろもろ・・・課題はつきません。
そして,知応心情を唱えながらひたすら滑っていたら,一度だけ,凹斜面を無心状態で滑っている自分を俯瞰している自分がいて,「瞑想,ってこんな感じなのだろうか?」と思いながら滑ったことがありました。これも,たった一度しか経験していないのですが・・・
新“知応ターン”はフィーリングスキーの全ての要素が凝縮されている素晴らしいイメージ,・・・そんな風に思います。Sound of Musicターンと並んで,私の中で,大きな存在となっています。
最後に・・・
最近,”Self Discovery”(自己発見)というワークショップを受ける機会があり,リラクゼーションの方法を学んでいたときに,講師が私に,「今のはどうでしたか?」と聞くので,「きのうの素晴らしい感覚を得ようとした(Try to do...)のですが,どうしても得られませんでした」 と応えたら,その講師はニヤッと笑ってこう言いました。「そのTry to do・・・をすればするほど,同じものは得られない。同じものを得ようとTRYするのではなく,新たに出てくるものを,そのまま体験しようとしなさい」 と・・・・・。私はハッとしました。これって,フィーリングスキーでTOK先生が,いつも言っていることと同じではないか・・・って・・・やろうとしてはいけないのだ・・・と・・・。だから,いくら最高の滑走感覚を得ても,それを再現しようとすればするほど得られないものなのでしょう。実際,私もAfter2 映像のあの感覚をもう一度,とトライしてみましたが,やはり得られませんでした(笑)。でも,二度と同じ状況はないし,オフピステは永遠に気づきをくれるし・・・その時々の経験(フィーリング)を大切にしていけばいいのかな〜と,そんな風に思えるようになりました。
私の次なる目標は,Shinoさんのように,雪との対話がさらに深いところ(意識)に思いを馳せながらできるようになること・・・なのですが,TOK先生のラストのコメント 「“T.N”さんの滑りも,私達を幸せな雰囲気に連れて行ってくれる“Healing Ski” 的“癒し”を感じさせてくれる要素があると思います」 は最高に嬉しかったです。
このような,自分の滑りに本当の意味で気づく機会を与えてくださった,Something Great,TOK先生に,そして,コメントを下さった皆様に,心から感謝致します。
本当にありがとうございました。
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“TOK”のコメント そのⅡ
04/Dec/2009 |
“T.N”さんの変遷に関して,今日は昨日の続きです。
先ず,AfterNo.2,No.3の解説から...。皆さんからのコメントに対する感想としてすでに述べましたが,このNo.2,No.3は,時間的には“Drill”,AfterNo.1よりも,前に撮影したものです。ですから“新・知応ターン”をやったから,その結果No.2,No.3の滑りができる様になった...というわけではありません。“T.N”さんはご経験豊富ですから,他のイメージでも,それなりの滑りを具現化する力を持って居られます。No.2,No.3の時のイメージは“Fire
Works”でした。この“Fire
Works”...山回りでの圧の“吸収・蓄積”と,それに続く“解放”をどの様なイメージで行なうか?...ということを学ぶためのイメージで,“T.N”さんはこの段階ですでに圧の開放のコツを掴まれていたのです。結果的に“Let
Ski”的要素として“新・知応ターン”も“Fire
Works”も,山回り後半から谷回り前半にかけて,似たような身体の使われ方が顕れます。なので“Drill”からAfterNo.3までを,一連の変遷...と見ても違和感は無いのです。
さて,ではこのNo.2,No.3...どこに特徴があるのか?...というと,「“Let
Ski”と“Do
Ski”が良い形で組み合わされている」...ということです。私達が“Let
Ski”に精通し,100%近い形でその滑りができるとしても,毎回まいかい“Let
Ski”で滑るわけにはいきません。理想的にはその様な滑りがあるにしても,“Let
Ski”だけ
!!!....という具合にはいかないのです。つまり,時々“Do
Ski”的要素が加味されるのが普通...ということです。そういう意味で,このAfterNo.2,No.3の滑りは私に言わせれば「理想的な滑り」なのです。
その一番のポイントは,斜面状況や,他のスキーヤーの滑走ラインの影響を受けたりして,山回り後半に圧の捉え方が幾分強くなってしまったにしても,その後の“解放”に迷いが無い...というか,乱れが無い...ということです。スロー映像...1分37秒から38秒にかけて,急にターン円弧が小さくなっていますが,これは前方にいきなりスキーヤーが現れた為,滑走ラインを変える必要に迫られた結果“T.N”さんが行なった滑りです。この時,急に円弧の大きさを変える必要があったにも関わらず,谷回りでの“解放”が非常にうまく行なわれています。
このポイントで,滑りが理想的に行なわれている証拠を示す運動は,次の三つです。
①:ストックを付くタイミングが“解放”が起こった後になっている。
これは圧の“解放”をできるだけゆっくり行なおうとする意識の顕れです。“Do
Ski”のBeforeでは,よくご覧になると解りますが,ストックを突いてから解放が起こっています。“Let
Ski”ではその順序が逆になるのです。そのため,“Drill”ではストックも短く持ってトレーニングしていただいたのでした。
②:谷回りで,外腰が外スキーに付いて行っている
これは,谷回りで一気に圧を解放せず,圧変化をいとおしむようにじっくりゆっくり解放しようとした結果顕れる特徴的なフォームです。このフォームを求めて“Let
Ski”をするのは順序が逆ですが,結果として,外腰...つまりターン外側の腰があたかもローテーション運動をしているかのような動きを見せます。言葉を換えて言えば,「外腰が開かない」...と この滑りを見てから,Before映像をご覧下さい。“Do
Ski”的に滑ると,谷回りの始めに外腰が開き,外向姿勢に近いフォームが顕れます。これでは“解放”の谷回りで圧が必要以上に軽くなってしまい,続く山回りへ良い影響を与えません。
一方外腰が開かない...ということは谷回りでも,雪面コンタクトを充分確保した解放が行なわれている...ということなのです。外腰が付いて行っている時のスキーのテールに注目すると,その違いがより鮮明に解ります。Before”ではテールがターン外側にズレ気味なのに対し,Afterではテールがしっかり確保されています。
③:“重心”がスキーと共に行く矢の様な“走り”が顕現している
...“DZ”さんのコメントでも“アーチェリーの矢”...という風に取り上げましたが,映像の時間で言えば,01:28-01:30
と 01:34-01:35 ,01:37-01:38
の時間の滑り...本当に気持ちイイ走りが実現しています。この理由は
Online Lesson
No.3のコメントが全部終わってから,お話しするとお約束しました。その約束の答え...大きく分けてその理由...二つあります。
③-1:山回りでスキーのエッジング量が減り,オーバーコンタクトが防げた
エッジング,角付けの量が減れば減るほど,スキー滑走面が雪面と接する面積が増えますから,スキーは走り始めるのです。この時,雪面とのコンタクト圧を減らしていしまうと走りませんが,ターンに必要な圧を残した状態で,余分な圧を身体に吸収すると,オーバーコンタクトにもならず,一層の走りが顕現します。
③-2:スキーの縦方向の“たわみ”がカタパルト現象をもたらした
20095/17の日記で解説したように,「S字ターンでのフレックスパターンイメージ」の“スキーのたわみ”が,戻る時にスキーヤーを前方へ押し出すように作用するのです。「戻る」...と言っても,スキー板全体が浮いてしまうわけではなく,トップとテールがホールドした形でスキー中央部だけが浮く感じなので,雪面コンタクトは確保できるのです。(*^^)v
“T.N”さんが,ここまで繊細にスキー板のフレックスパターンを認識されていたかどうか?...これは解りませんが,いずれにしても彼女のスキーは“走って”います。
このように観て来ると,一見したところアグレッシブさには欠けるものの,“T.N”さんの滑りの素晴らしさが一層よく解ります。
その理由は,Beforeで見られた,上への解放が無くなったこと,チェック動作がスピードと共に次第に顕著になり,山回り後半詰まり現象が見られたがそれが無くなったこと,解説した様に谷回りでの外向姿勢が姿を消したこと, “重心”中心にスキー板が左右へ動く動作が見られたが,それが無くなったこと......が挙げられます。
“Shino”さんの滑りもそうでしたが,“T.N”さんの滑りも,私達を幸せな雰囲気に連れて行ってくれる“Healing Ski”
的“癒し”を感じさせてくれる要素があると思います。“T.N”さん...ありがとうございました。
!(^^)!(*^^)v
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今年の Online Lesson では,“Healing Ski”...という,“スキー”の持つ側面を掘り下げて考えることができました。このことが“TOK”の次のレッスンステージ...「第三ステージ」に大きな肥料として役立つことと思います。
皆さん,本当にありがとうございました。
シーハイル !!! Schi Heil !!! |
“TOK”のコメント そのⅠ
03/Dec/2009 |
“T.N”さんの変遷に関して,今回は9名の方々から貴重なコメントをいただきました。その方々のコメントを通じ,いろいろなことを学ぶことができました。本当にありがとうございました
!!! (^I^)
今日は,今回のOLLで“TOK”が意図したこと,これを皆さんにお話ししたいと思います。断片的には,それぞれの皆さんのコメントの中でお話しましたが,これをまとめてみたいと思います。
“T.N”さんのようなベテランのスキー教師に,今更“TOK”が何をお伝えしようとしたか?...ということですが,結論から言えば,「自分の身体の“素晴らしさ”に気付き,“心の安らぎ”を感じるスキー」...ということです。
“T.N”さんは“TOK”が八○尾○スキースクールでお世話になっている時からのお付き合いで,そこで私が“オレンジ・ターン”を指導していたのを,傍から時々垣間見て居られたのだと思います。彼女に問われるまでもなくこの“オレンジ・ターン”の面白さに気付いていた“TOK”は,機会ある毎に彼女にこの指導法を伝授していたのを思い出します。彼女がレッスン活動を展開するに当たり,この“オレンジ・ターン”を使い始めたのは,ごく自然な流れだったと思います。
そして,この指導法が結構役に立つことを実感された“T.N”さんは,これ以外の“フィーリングスキー”のイメージを学びたい...そう思われたのだと思います。...ということで,彼女と滑る機会を捉えては断片的にその他の“フィーリングスキー”のお話をすることになりました。今年はその中でも,“epoch
making”的なことが起こった年...という気がします。
これまで,“T.N”さんはいろいろな経験を通し,その集大成として“Do
Ski”的な滑りをメインにして来ました。ご本人は“オレンジ・ターン”で大分“Let
Ski”に入っている...と思われていたようですが...。
そこで最初の映像...Beforeの撮影となりました。これは
New Zealand
の2009シーズン始まりの頃...6月の映像です。
先ずBeforeNo.1ですが,「身体が直立的に立っていて,角付けの切り替え時に,チョコッと圧を強め,その反動で次のターンに入る」...という運動になっています。山回りターン後半に圧を強め,その反動で次のターンに入って行く...という典型的な“Do
Ski”です。滑りがぎこちなく,見ている私達にどことなく緊張感を与える滑りです。
BeforeNo.2...これはNo.1に比べると,身体の縦の動きが出て来てはいますが,谷回りへ早く入って行こう...という気持ちがある様に見えます。その証拠に山回り後半で一瞬身体の動きが静止しています。そして,そこから新しいターンが新しく始まる...というターンでターンがプツン,プツンと切れている印象を与えます。
BeforeNo.3...スピードが増し,圧が強くなって来たので,縦の動きがさらに大きく出るようになりました。大分積極的なスキーイングで,アグレッシブに見えなくもありません。でも,身体の使われ方は依然「雪に働きかけ,その反動を利用する」...という“Do
Ski”的要素の多い滑りです。よく見ると,“雪”との融合というか調和に欠けていて,自分が自分が...という意識が強く,一つひとつのターンを焦っているようにも観えます。
何度も言う様に,この様な“Do
Ski”的滑り...これはこれでひとつの滑り方ですから,今更これを止める必要はありません。ただ言えること...それは,この様な“Do
Ski”をいくら続けて行っても,「“心の安らぎ”を感じるスキー」までは行けない...ということです。運動能力的なポテンシャルが高く「身体の“素晴らしさ”に気付く」...ということはあるにしても...。
そこで,“Let
Ski”のどこが“Do
Ski”と異なっているのか?...これを明らかにするために,いろいろなイメージの練習をしました。
先ず,“Drill”と,AfterNo.1。これはシーズン終わりに近づいた9月初旬のもので,“新・知応ターン”イメージでの滑りです。時期的にはその後の映像AfterNo.2,No.3より後で撮影したものですが,“Let
Ski”のイメージを皆さんにお伝えする映像としては解りやすい...と判断し,敢えて時系列的には逆にしました。
この二つの映像で学んでいただきたいのは,「圧感触に意識を集中する
!!!」ということです。ターンがどうだとか,身体の動きがどう,フォームがどう..ということはお構い無しです。すると今まで自分の滑走スタイルだ...と信じてきた滑り以外の滑走フィーリングが得られたり,運動やフォームがまるで身体の中から滲み出すように,自然に顕れてくるのです。これはあくまで,イメージに集中した結果顕れるものであって,作ろうとして作れるものではありません。心を“静”かに保ち,雪のメッセージを“感”じようとすることで得られるものです。まさに“雪”の“energy”がスキーヤーに刺激を与え,それにスキーヤーが反応した結果現れた“心穏やかなスキー”なのです。「“Something
Great”が“present”として与えてくださったもの
!!!」といった感じのスキーイングになります。どうですか?“Drill”と,AfterNo.1から,それが伺い知れますでしょうか?
“Do
Ski”を「自分の身体的能力を前面に出し,雪の上で披瀝するスキー」...とすれば,“Let
Ski”は「スキーヤーの個性が大自然の“present”に素直に反応し,新しい自分を発見するスキー」...ということができます。
さて,長くなってしまいました。この続きはまた明日
!!! シーハイル !!! Schi Heil !!! |
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02 Dec. 2009
☆★☆ Lesson 3-9
今日は “Online
Lesson... '10 の最後のコメントです。そのNo.3-9のコメンテーター...今日は...“Tori”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-9
“T.N”さんの変遷
について... |
No.3-9 “Tori”さんのコメント |
“Tori”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
TOK先生こんにちわ。冷え込んだ日も増えてきて、山々は真っ白くなり、そして日増しにワクワクしてきますね(^・^)
目を閉じると雪の匂いがしてきそうです(^・^)
さて、今回もなんとか間に合いました(笑) でも、僕自身が何を感じたかってことを書くにしても、インストラクターの方の滑りを見てとなると、かなり気が引けますね^_^; そんなことを言っても仕方ないので^_^;
まずBefore...
第一印象は、上手だなぁ^_^; 1と2は丁寧に滑っているなぁという印象。。。カメラを意識しているのかなぁ? 3は1,2と比較してちょっとだけ、斜面への働き掛けがあるかなぁ。。 これからTOK先生のレッスンだとすると、どんなレッスンかなぁ?FSってどんなかなぁ って考えているのかなぁ とも思ったのですが、画像からはそこまで感じ取ることは出来ませんでした。
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“Tori”さんこんにちは! 今回もコメントありがとう!!!
「目を閉じると雪の匂いが」...冬を感じさせる良い表現ですネ
!!! (*^^)v
Instructor...本来は「うまく差し上げられて...ナンボ」...あるいは,「いろいろな気付きのヒントを差し上げられていくら...」というのが仕事です。もちろん参考になる滑りを披瀝できる力があれば,それはそれで素晴らしいことですが,先ず第一に,「良き導き手」であることですから,Instructorといえども,それぞれ滑りの特質があって,一般の方々の評価の対象となるような滑りをすることも多いのですヨ
!!!
たしか,この時は“T.N”さんのこれまでの滑りの要素をじっくり撮ろう...という意図があった様に思います。6/23に撮影したもので,
Coronet Peak もシーズン始めでした。
“Do
Ski”的要素が強い場合,滑走スピードの違いが,この様に「斜面への働き掛け」の多い少ない...という印象の違いとして見えてくるのです。スピードが速いほど働き掛けが多いように見えます。
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Drill...
どんなイメージで滑ったか? Soundかなぁ イメージはともかく、雪への働きかけをなくし、雪からの情報を感じようとする雰囲気を受けました。自分からはアクションせず、最低限のリアクションで流れるように自然体でターンをしているように感じました。でも、なんとなく とまどいもあるのかなぁ・・・
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先回もお話しましたが,この“Drill”練習のイメージは“新・知応ターン”でした。AfterNo.1も同じ日に撮ったもので,その続きです。
この“Drill”のテーマというか目的は,雪面圧をより繊細に感じ取り,そこでのやり取りがどの様に行なわれているかを,“T.N”さんなりに感じていただくことでした。
“新・知応ターン”については,2009/3/11以降の「教師日記」に結構詳しく載っていますのでそれを参考にしてください。
ターンの局面々々で♪♪♪知・応・心・情...知・応・心・情...♪♪♪と歌いながら,この漢字の言葉一つひとつを頭に思い描いて行くだけなのに,不思議なターンが顕現するのです。このことの分析は2009/10/9の「教師日記」で行なっておりますが,人それぞれにこの「知」から「応」...そして「心」,「情」...とその“energy”の感じ方,反応の仕方が異なっています。ですから完成形...とか,求められる運動...という様なものはありません。スキーヤー各自がそれぞれ自分固有の反応の仕方として“気付く”だけです。
この“Drill”では“T.N”さんも,その“気付き”を求めて必死でした。(^ー^)
AfterNo.1ではスムーズさが出ているのがお分りいただけると思います。“気付き”があったということですネ??。(*^^)v
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After...
1から3に掛けて不安から確信に変わっていくような印象を受けました。
1では雪からの情報を感じて滑ることに意識が集中している印象が強く、2ではここで「貰おう」、「お返しだぁ」ってイメージを丁寧にやろうという意識が感じられ、3では自然体で川の流れのように、魚のように、斜面からの圧力、情報にに対するリアクションだけで自由にリラックスして滑っている印象を受けました。
インストラクターにもなれば自分のSKIに自信を持ち、また自分なりの一つの型みたいなものもあると思うのですが、それを変えることを厭わない姿勢と実際に変わってる姿に驚きを感じました。
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映像の案内で,“T.N”さんの変遷
と書いておきながら申し訳ないのですが,実はAfterは,時系列が前後しており,「変遷」ではありません。ただ,ここでは,昨日もお話ししたように,“T.N”さんの滑りを通して,滑りの“質”の違い...これを学んでいただくのが主眼なのです。
“新・知応ターン”イメージの練習をする以前に,“Fire
Works”のトレーニングで,完成形的な滑りをすでに“T.N”さんは身に付けられていた...ということです。“TOK”はそれを利用して,滑りの質の違いを皆さんに提示させてもらった...という訳です。
AfterNo.1〜No.3までの“TOK”の詳しい解説は,明日以降にさせていただきますが,大筋で“Tori”さんが仰るとおりだと思います。
一般的に“S字ターン”ができる様になって,その意味が分って来ると,「魚のように、斜面からの圧力、情報にに対するリアクションだけで自由にリラックスして」滑ることが可能になるものです。(*^^)v
そうなんです
!!! “T.N”さんの素晴らしいところは,「これは良い
!!!」...と思ったら,直ぐそれを自分に取り入れようとするところです。20年近くスキー教師をやってくると,「今更自分の滑りを変えなくても...」という思いがあるのですが,彼女はそれを換えようと努力しました。これまでの習慣や癖が付いていますから,これを変えるのは容易なことではなかった筈です。でも,この様な滑りができるまでになられました
!!! New Zealand に Feeling Ski の拠点ができたようで,“TOK”も嬉しいです。
!(^^)!(*^^)v
それにも増して,今回この様な Online Lesson
の「モデル」として登場するのを厭わなかった“T.N”さんのご協力に感謝です。
ありがとうございました !!!
シーハイル !!! Schi Heil !!!
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01 Dec. 2009
☆★☆ Lesson 3-8
“Online
Lesson... '10 No.3-8 のコメンテーター...今日は...“Okky”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-8
“T.N”さんの変遷
について... |
No.3-8 “Okky”さんのコメント |
“Okky”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
TOK先生、こんばんは! Okkyです。
1、2回目はコメントできなかったのですが、私もAfter No3 に コッソリ映っていることもあり今回は、コメントを送りたいと思います。
全体を通して、感じたことは、足元の圧変化の差です。
before は 切り替えのために反動を利用使用するために一時的に雪面と板との間に大きな圧力を作ろうとした運動が見えます。それは、ターン後半に足の伸縮運動が一瞬、止まってしまうところや雪煙の上がり方がターン後半に集中していることからも伺えます。また、ターンが高速になればなるほど、その動きが顕著に出ています。
|
ハッハハハ...(^ー^) そうですネ
!!! 皆さん...実は..AfterNo.3の後ろをこっそり滑っているのは撮影協力をしてくれた“Okky”なのです。
「圧変化」...これがある意味で“Key
word”ですネ
!!! ただ,気をつけなければならないこと...それは,「圧」ということに意識が行き過ぎて,それがメインになってしまわないようにする,ということです。あくまで「圧変化」,もしくは「圧のやりとり」は,“result”として出てくるもので,これを最初から作って行こう...という様な姿勢があると,「滑りを限定されたもの」...としてしまう懸念が起こります。
Before映像の特徴は,Okkyが云うように,「切り替えのために反動を利用」しようとする意思が観えることです。そのために,「一時的に雪面と板との間に大きな圧力を作ろう」とする動きが出ました。それほど顕著ではありませんが,確かに「伸縮運動が一瞬、止まってしまうところ」が無いわけではありません。
スピードが出れば出るほど,雪からの圧が強くなって来ますから,この「反発エネルギー」は大きくなって,強い圧との闘い...という様相を呈する様になるのです。
以上は全て,“Do
Ski”の持つ特徴とも言えます。
|
それに対して、Drill では、切り替え時に反動を利用するためのきっかけとして利用していたストックを短く持つことで、使いにくいように制限することで圧変動をなめらかにしようとしていたのだと思います。その効果で、映像からもスキーの圧の変化が少なくなっているのがbefore の時に感じた、伸縮運動が止まってしまう事や雪煙の上がり方からも分かります。
|
そのとおり
!!!。ノンストックトレーニングは「急激な圧変化」を少なくして,雪面コンタクトを柔らかくしてくれる効果があります。グッキーもよく使っていたトレーニングです。
実はこの“Drill”練習,及びAfterNo.1は,時期的には9月始め,“新・知応ターン”の導入をやった時のものです。それに対し,AfterのNo.2,及びNo.3は,それより約1カ月前の8月...「FS研修会
in NZ」と銘打って,“Cardrona”スキー場で研修を行った時のものです。この時のテーマは“Fire
Works”イメージでした。ですから時系列的には,逆になっています。でも,ここで皆さんにご覧いただきたいのは,どの様に“T.N”さんが変わって行ったか?...ということよりも,滑りの“質”の違いに気付いていただく...ということですので,敢えて,順序を逆にしました。
“Drill”練習を経て,AfterNo.1では少し動きが滑らかになっているのがお分りになると思います。これは同じ日のものですから...。そして注目すべきは,「脚の伸縮運動が止まらなくなった
!!!」...ということです。これは「止めない様にしたから止らない」...のではなく,自然に止らなくなっただけの話です。
この“Drill”段階で,“feel
in”の感覚をしっかり掴んでもらえば,その後はお一人で“フィーリングスキー”の道程を歩んで行くことも可能
!!!....だと,“TOK”は思っております。
|
after では、Drill の効果か ストックを通常の持ち方に変えても圧変化の少ない滑りになっています。特に After No3 の右ターン後半の板の走りは見ていてる私ですら気持ちよくなり、滑りに行きたいなぁ〜と思うほどで滑っているT.N. さん がどう感じていたのかが気になるところです。 この圧変化の差が少ない滑りは綺麗な丸い弧を描くという観点から見ても利にかなっており、無理のない合理的な滑りだと思います。また、Beforeのようにターンの後半のある場所で強く圧をもらい、その反動で切り替えるという滑りではその反動を利用するポイントが荒れていたりすると自分の思った反動がもらえず、思い通りのターン弧が描けないというリスクがあります。それに対して、Afterでは一時的に雪面状況の変化があったとしても瞬間的に操作していないので足の伸縮等で圧の調整がしやすくリスクの少ない滑りになります。
|
AfterNo.2及び」No.3の滑りは“Fire Works”イメージで,「圧の開放」にテーマを絞っての練習をした後の滑りです。AfterNo.1,No.2とは幾分その雰囲気が違いますが,結果としてこの様な滑りができる様になることが,私たち一般スキーヤーの最終目的...と思いましたので,敢えて順序を逆にさせてもらいました。
...というのは,“新・知応ターン”は“フィーリングスキー”の“Let
Ski”が100%近い滑りになります。ところが私も含めていくら“フィーリングスキー”に精通したとはいえ,いつもいつも“Let
Ski”で滑っているわけではありません。時には出さないように気を付けていたとしても,“Do
Ski”的要素が顔を出してしまうのが普通のことなのです。そういう意味で,このAfterNo.2およびNo.3は,“Let
Ski”を学んだ後,“Do
Ski”と融合することで顕現した,“理想的な滑り”...と言っていい滑りだと思います。
このOLLで何度か言っているように,特に山回りから谷回りに掛けての“スキーの走り”は最高です
!!!。まず第一段階...山回りでエッジが緩められながら,圧が身体に蓄えられるのでスキーの走りが強調されています。第二段階...それに続く解放で,まるでピストルの火薬に火が付いて弾丸が銃口を飛び出て行く様なイメージでスキーが谷回りに弾けています。もちろんどちらの段階でも,身体がしっかりスキーの真上に乗っかったままで,バランスを失う...などということもありません。素ッ晴らしい
!!!
この様に“Let Ski”と“Do
Ski”の癒合...という意味でも,この“T.N”さんのAfterNo.3の滑りは素晴らしい
!!!....そう思います。
|
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30 Nov, 2009
☆★☆ Lesson 3-7
“Online
Lesson... '10 No.3-7 のコメンテーター...今日は...“Saka”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-7
“T.N”さんの変遷
について... |
No.3-7 “Saka”さんのコメント |
“Saka”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
前回初めて投稿した「Saka」です。今回も懲りずに投稿しました。今回のT.Nさんは教師歴も長い上手な方なので欠点もなく、どうコメントしたら良いか判らず最終日になりましたが、自分に言い聞かせる為にもコメントさせてもらいます。
7パターンの画像ひとつひとつにコメントできませんが、全体として、もしくは最期の比較している「3」を見ながら、良く聞くフレーズである「自分の姿を投影してのコメント」になっていくのを感じました。
自分は45年のスキー歴からどうしてもDOスキーです。つまりbeforeの滑りです。内エッジをきかせ、トップから雪面に食い込ませてスキーが切れ上げって行く。谷足の母指球から土踏まず内かかとと移動してスキーが走って体が遅れる前に谷廻りの準備、圧がなくなったらエッジを切り替え次の谷足になるまだ山足といえるうちに圧をかけ、出来ればスキーを回しこんでいく。こんな気持ちで滑るとbeforeのT.Nさんの様に滑っていると自分では思っています(自分の滑りを見ることがないので想像と希望ですし、こんなに上手いはずもありません)。T.Nさんのbeforeはさすがに上手で綺麗な滑りだと思います。
|
“Saka”さん,今回もコメントありがとうございます
!!!
他人の滑りから学ぶ...ということがこの Online
Lesson
の目的ですので,これを有効活用していただけると本当に嬉しいです
!!!。
全部についてのコメントでなくても,「自分が何かを感じた滑り」について,それにご自分の滑りを重ね合わせてみることが大事だと思います。(*^^)v
何度もお話していますが,“Do
Ski”だからイケナイ...ということではありませんが,“Saka”さんが仰る様に,“Do
Ski”だと,多くのリスクが現れる...ということです。「体が遅れる」ということや,「山足といえるうちに圧をかけ、スキーを回しこんでいく」...という動作がバランス維持を難しくしてしまうのです。
このリスクをトレーニングで少なくしていくのが「上達」...という風に捉えている方も居られます。確かにそれも,ご自分の能力を高めて行く...という意味では,ひとつの方策だと言えます。ですがこれだと加齢や体力の低下などによる影響を受けやすく,生涯スポーツとして“スキー”を捉えるには適していません。
“T.N”さんは,教師というお仕事柄,“Do
Ski”でもリスクを感じさせない滑りをされていると,“TOK”も思います。
!(^^)!(*^^)v
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昨年初めてキャンプに参加してからのLetSkiは「なるほど、なるほど」というレッスンで、afterのT.Nさんの様に滑るのが目標になると思います(先生の目からはまだまだかも知れませんが)。
afterではbeforeと違い、体がスキーと一緒に落ちていってます。このスキーの上から体が離れずいつも足元にスキーがある滑りであることで安定感が増して、しかもスピードが落ちていることもないのではないでしょうか。
山廻りが終わってから圧を掛けてない時間が長くなっているのでは?谷廻りに入るまでの時間が長くスキーが廻ってきてから谷廻りに入ってエッジが効いてきている。ゆったり廻っているように見えてスピードも落ちずスキーは切れて走っていく。でもエッジはbeforeより立っていないように見えます。
Drillでやや振り込み気味で回転練習し、afterで正対しているのがこの動きの変化の原因?でもきっと正対をすることをを意識したのではなく別な何かを意識したことの結果として正対しているのでしょうが、その何かとは何でしょう?わかりません。
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これまで“Do
Ski”一辺倒だった方が,“Let
Ski”を体験されると,皆さんその違いにビックリされます。“質”がまるで違うことを体験されるからでしょう。(*^^)v
「体がスキーと一緒に落ちていってます」...これが“Let
Ski”の特徴のひとつです。ですから“Saka”さんが仰るとおり,「いつも足元にスキーがある滑りで、安定感が増し、スピードが落ちない...」のです。
「谷廻りに入るまでの時間が長い」...というのは,谷回りを急いで行なう必要が無いからです。“Do
Ski”では“C字ターン”になりやすく,できるだけ早く谷回りに入り,しかも雪面とのコンタクトを求めようとするのですが,それではせっかくの“圧の解放”を楽しむことができないのです。それだけでなく,「角が立ちやすく」,「せっかちなターンになり」,「スピードも落ちる」...のです。
“Let Ski”では逆に“S字ターン”になり,谷回りをじっくり余裕を持って楽しむことができます。それは山回りでの“energy”を有効に活用できるからです。
「Drillでやや振り込み気味で回転練習」...と書かれていますが,特別そのような運動を意図したわけではありません。たまたま“身体の特徴・スキー用具の特性・自然条件”がこの様な,幾分「振込み操作(ローテーション)」...と見える動きをもたらしていますが,スピードや雪質などの条件が異なれば,このローテーションは現れないのです。
「afterで正対」...というのも,同じことです。条件に依っては,「外向姿勢」が出ることもあるのですヨ
!!!。
上記「振り込み」も「正対」も,あくまで“result”ととしてその時の条件下でたまたま現れたに過ぎないのです。ですから“result”としての形やフォーム,運動にこだわってはいけません。それよりも“cause”は何だったか?...ということに思いを馳せるべきです。この“T.N”さんの“Drill”では,“新・知応ターン”がその“cause”となったイメージでした。
|
なぜこんな変化が起こるのだろうか?判っていればフィーリングスキーにきてませんが!!!
もしかすると今のスキーがしゃもじ型になってエッジをちょっと利かせただけで回転するからエッジを多用するスキーになってしまったからか!!足の裏で感じる圧変化、重心の位置変化、体重移動のタイミング、地球の引力を利用した先落としからの回転、など昔スキーを始めた時のまっすぐな板で曲がらなければいけなかった頃、雪を見ながら雪を感じながら滑った事を忘れているのかもしれません。ピステンのない時代は自然のまま降ったままのゲレンデで、特に新雪の下はどうなっているか探りながら滑っていた記憶もあります。ピステンできれいにグルーミングされたゲレンデとカービングスキーがスキーの原点を忘れさせているのでは?
昨年の受講とブログの映像から初心に帰らないとLetSkiは出来ないのではないかと最近特に感じてます。今の滑りと切り離さないとイカンのではと思っています。T.Nさんの様な上級者や感性の豊かなshinoさんはすぐにTOK先生の教えを体得しこんなに変化が起こるのでしょう。
今年も受講しますが感性を45年前に戻し講習前後の差がshinoさんやT.Nさんのの様に変化したいと願ってます。
|
「なぜこんな変化が起こるのだろうか?」...。
私に言わせれば,その結論は...「雪の力でターンしたから」...だと思います。スキーの性能が「まっすぐな板から、今のしゃもじ型」に変わって,格段に滑りやすくなりましたが,それでも基本的な乗り方は変わっておりません。
“Saka”さんも以前は,「雪を感じながら滑った」ご経験がおありなるとのことですが,これこそが大事なのです。スキー用具について言えば,どの様な板であろうと,それを“sensor”として使えるかどうか?...ということです。スキー用具を“sensor”として使おうとすれば,身体はリラックスせざるを得なくなりますから,“Do
Ski”はやってられないのです。「新雪の下はどうなっているか探りながら滑る」...といった様な滑りになるのです。これこそが“feel
in”...つまり“フィーリングスキー”なのです。
仰るとおり,「グルーミングされたゲレンデとカービングスキーがスキーの原点を忘れさせている」...というのは大正解
!!!....だと思います。
「初心に帰る」...というより,「自由で,伸びのび,ゆったりした,心が満足できるスキー」...をするには“feel
in”の心が本当に大切になるのです。(*^^)v
“Shino”さんや“T.N”さんさんのAfter映像からは,これらの風情が,如実に感じられると思います。イェーーイ
!!!
“Saka”さんは以前,“感じる”というご経験がおありになるのですから,直ぐに“Let
Ski”...会得できると思いますヨ !!!
シーハイル !!! Schi Heil !!!
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29 Nov, 2009
☆★☆ Lesson 3-6
“Online
Lesson... '10 No.3-6 のコメンテーター...今日は...“Y”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-6
“T.N”さんの変遷
について... |
No.3-6 “Y”さんのコメント |
“Y”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
TOK先生 “Y”です。ご無沙汰しております。お体の具合はいかがですか。今年もオンラインレッスン楽しく拝見させていただいております。今回のTNさんの滑りの感想を述べさせていただきます。
まず、ベテランインストラクターだけあってとてもお上手です。
beforeの滑りはターン山回りで、板の進行方向に対して横方向に雪煙が上がっています。落下を止めようと思い意識的に踏み込んでいるように思います。雪から来る圧に対しての反応がお上手なので、次のターンにはうまく入っておられます。
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“Y”さん,お久しぶりです。お元気でしたか? コメントありがとうございます
!!! (^I^) 体調は12/5からのキャンプに向けて,最終調整に入りました
!!! (*^^)v
教師は...特に指導経験が長い先生は,それが良い悪いという判断は抜きにして,それなりに“個”としてのレッスンスタイルや風情を持っています。“T.N”さんにもそれがありますネ
!!!。
「板の進行方向に対して横方向に雪煙が上がって」...これが“Do
Ski”の特徴のひとつです。“重心”から外向きの力が働いているのですから,雪煙が上がるのも当然のことと言えます。
族に言う「チェック動作」的運動になってしまいます。スキー板そのものを動かす...という運動スタイルにこだわる人には,これはこれでOK
!!!です。バランスを崩しやすい,疲れやすい...というリスクを負う覚悟さえできていれば...。(^ー^)
|
afterの滑りでは、ドリル練習はどのようなテーマだったのかわかりませんが、谷回りを大きくゆったりととるような練習でしょうか?知応ターンかな? ちなみに知応ターンは英語でどのような歌になるのでしょうか。
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“Drill”練習の具体的テーマ...それは“Y”さんが仰るとおり「“新・知応ターン”」でした
!!!。
この“新・知応ターン”は結果として“S字ターン”を目標とするものですが,山回りで余ったエネルギーを有効に蓄積し,それを角付けの切り替えから谷回りに掛けて,開放して行く...という,非常に効率的で経済的なな滑りを目指すものです。この“Drill”をして行くと,自然にゆったりとした,大きな回転半径の谷回りが顕現する様になります。
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・・・after映像では、思い切りフォールラインに飛び込んで心が解放されているように思います。落下を楽しんでおられるように思います。板はズレているにもかかわらず、板は叩かれずに、スムーズに回転を続けています。スキーの醍醐味ですよね。
私もTOK先生に出会って、雪がターンを導いてくれるということを知ってから本当にスキーが楽しくなりました。相変わらず競技志向ですが、うまい奴はみんな雪とけんかせずに滑っています。もっと私も早く気づけば良かった・・・
TOK先生のキャンプ、今年は乗鞍高原中心でしたね。12月は白馬に行きますが、予定が合わないようなのでとても残念です。又ご一緒に滑れる日を楽しみにしております。
|
「思い切りフォールラインに飛び込んで」...という風に見えるかもしれませんが,“T.N”さん自身は②のフォールライン,あるいは“Starting
Point”に飛び込む意識は,ほとんど無かったと思います。それよりも,③〜①にかけて,山回りで溜まった“energy”をただ素直に“解放”する...という心積もりがあっただけだと思います。
多くのスキーヤーは①〜(a)〜②の谷回りでも,自分で円弧を作っていくのだ
!!!....という意識があるようですが,この谷回り部分は,ほとんど何もしなくてイイ
!!!....そんな風に思います。「直前の山回りでしっかり“energy”を溜めれば...」という条件があってのことですが...。
②〜③の局面で蓄積された“energy”が①〜②にかけてゆっくり“解放”して行きますから,その“解放”に身を任せるようにするだけで充分なのです。
「雪がターンを導いてくれる」...これは“Let
Ski”の大きな特徴です。私に言わせれば,本当にレースで速い選手も,基本的に大切にしている滑り方はこの滑り方だと思っています。
一般スキーヤーはもちろんのことです。
正直に言わせてもらえば,白馬エリア...“TOK”も好きなのですが,あまりに技術志向のスキーヤーやボーダーが多く,レッスンをするには危険ですし,自然とのコミュニケーション...という視点からしてもそれほど恵まれているとは思いません。雰囲気がせわしなく,余裕のあるスキーイングが楽しめない気がしまです。
それに比べ,乗鞍高原の方が,精神的にゆったりできますし,自然との交流も落ち着いてできる気がするのです。
そういうわけで,レッスンのメイン会場は「乗鞍高原」にしたのでした。
シーハイル !!! Schi Heil !!!
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28 Nov, 2009
☆★☆ Lesson 3-5
“Online
Lesson... '10 No.3-5 のコメンテーター...今日は...“しろくま”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-5
“T.N”さんの変遷
について... |
No.3-5 “しろくま”さんのコメント |
“しろくま”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
TOK先生 しろくまです。
前回のShinoさんは、奈良でもお会いして、野麦でもお会いして、いろいろ存じ上げている方でしたから、どうも先入観やらで、新鮮な思いで書けそうもなかったので、書けませんでした。
今回は知らない方なんで自由に書かせて頂きます。
まずDOスキーとLETスキーの違いが、顕著であるなあ〜と思いました。
|
“しろくま”さん,コメントありがとうございます
!!! (^I^)
「前回のShinoさんは、存じ上げている方で...」 ハッハハハ...(^ー^) 本当は,だからこそ,文にしてみると
オ・モ・シ・ロ・イ ...のですヨ
!!! いつも見慣れているかもしれないけれど,何か書こうとすると,新しいものが観えてくる...ということが良くあります。「見慣れているものの中に新鮮さを見出す感動
!!!」...みたいなものが...。
私も,BeforeとAfterの違いは“Do Ski”と“Let
Ski”の違い...という風に思います。(^ー^)
|
Beforeでは、DO的操作の特徴であるエッジングの強さが顕れています。特に3のような急斜面では、山回りで長く深く引っ張るエッジングによって、切換で「エイッ!」とスキーの方向を変えることになっています。まさしくCの字の軌跡が描かれています。
これはこれで、ギューンとなってパッと切り換えて、ダイナミックでググッと来ると思いますが、音楽でいえば、スタッカートで短い休符が入るような滑りで、リズムが途切れるので、滑らかに継続する感じにはならないよなあ〜という印象です。
野麦峠スキー場もアイスバーンが多いので、こういう滑り方ってとてもよく見かけます。そういう歯切れ良さも良いんですが、もっと清流のせせらぎの如く滑る。アイスバーンと仲良しになりましょう!なんて言ってオレンジターンから導入する一連の流れを再確認したなんて感じです。(^^
|
“Do
Ski”の特徴的滑り...「エッジングの強さ」,「Cの字の軌跡」が見られます。何度もいう様に,これがイケナイ...ということではなく,破綻が来やすく,バランス維持が難しい...というリスクを持っている...ということです。(^I^)
「スタッカートで短い休符が入るような滑りで、リズムが途切れる」...。さすがお仕事柄,音楽のリズムの調子で解説されましたが,まさに「その通り
!!!」だと思います。
アイスバーンでは,この様な「スタッカート」滑りは非常に危険なことが多いですネ
!!!。急激なエッジングの時,足元がすくわれて転倒してしまう...というシーンを良く見かけます。(-_-;)
「清流のせせらぎの如く滑る」...アイスバーンでこのイメージで滑れる様になれば,かなりその楽しみ方の質は高い...といえますネ
!!! (^ ^)(^I^)
|
Afterの3ですが、板がフォールラインを向く辺りから山回りの始まり辺りまででエッジングがピークとなって、そこからの圧飲み込みから切換はオートマティックのようであり、板の走りとバランスは気持ち良さそうです。ホント、エッジングの質が違いますよね。LETスキーの特徴は最大エッジングのポイントが違うなあ〜と改めて思いました。エッジングを長く引っ張らないこと。オレンジを感じることで、滑りが丸く流れが良くなる変遷を改めて勉強させて頂きました。
...と言いながら、中間のドリルは「オレンジターン」で良かったのでしょうか?(^^;
|
「板がフォールラインを向く辺りから山回りの始まり辺りまででエッジングがピーク...」...図で言えば,(a)〜②〜(b)の局面です。ここの局面が“重心”とスキー板が最も離れる場所ですから,エッジが最も強くなって当然なのですが,それが自然に行なわれる様になりました。
これを意識的に“Do Ski”で行なおうとすると,(b)でスキーが身体の下に入って来ようとしなくなってしまいます。その理由は外向きにスキーを押し出しているからで,当前のことなのです。
ところが“Let Ski”で,②〜③にかけて,「圧を“重心”方向に入れ込もう」とすると,状況は一変します。もちろんこの局面で,ターンに必要な圧はキープし続けなければなりませんが,それ以上に圧が増え始めますので,この余分な“圧エネルギー”を身体に溜め込むのです。するとその蓄積されたエネルギーが,その後の③〜①〜(a)で,「エネルギーの解放」...という想像以上の働きをしてくれることになるのです。(*^^)v
このことは,今流行の「エコカー」...特に「ハイブリッドカー」のシステムに似ています。負荷の掛かる時((a)〜②〜(b))の局面)では,ガソリンエンジンで駆動し,その際作った電気エネルギーをバッテリーに充電(②〜③),そして負荷のかからない場所(③〜①〜(a))...例えば高速一定走行の際...にはそのバッテリーのエネルギーを使って走行する...というものです。
“Do Ski”はそういう視点で見ると,②〜③でバッテリーの充電がされていない...ということができます。...というより,バッテリーに充電するシステムの無い車...ということができます。ですからその後の③〜①〜(a)で,「エネルギーの解放」...ということができないのです...。(-_-;)
「圧飲み込みから切換はオートマティックのようであり、板の走りとバランスは気持ち良さそう」...②〜(b)〜③の「圧飲み込み」,③〜①の「オートマティック切換」,①〜(a)〜②の「圧の開放」...と続く一連の動作に,よどみがありません。
特に皆さんにご覧いただきたいのは,③〜①の「スキーの走り」です。この“走り”...“DZ”さんのコメントでも“アーチェリーの矢”...という風に取り上げましたが,本当に気持ちイイ走りを実現させてくれています。これがどうして実現できたか? これを皆さんに少しだけ考えて欲しいのです。なぜ走った
??? “TOK”が思うその理由,それは Online Lesson
No.3のコメントが全部終わってから,お話したいと思います。
「中間のドリルはオレンジターン?」...残念ですが,この時の“Drill”練習のテーマは,“新・知応ターン”でした。(^ー^) でも,落ち込む必要はありません,“オレンジ・ターン”での練習でも,同じ様な動きを見せてくれる生徒さんは居られますから...。まさに人それぞれです。(*^^)v
シーハイル !!! Schi Heil !!!
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27 Nov, 2009
☆★☆ Lesson 3-4
“Online
Lesson... '10 No.3-4 のコメンテーター...今日は...“Mika”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-4
“T.N”さんの変遷
について... |
No.3-4 “Mika”さんのコメント |
“Mika”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
TOK先生、こんばんわ!
Lesson3、私よりも百倍位上手くポテンシャルも高い方ですが、偉そうに感じたことを述べさせていただきます。
まず、BEFORE
①“滑る”より“回す”意識が強い気がする。
②落下エネルギーよりも体力を使っているような感じ。
③そのせいか、ストックを強く付いているため抜重が見られる。
④上記の結果、角付けがやや過多になり、特にBefore №3では、ターン後半雪面からの反動が強くなっている。
でも、技術や体力でそれを抑え込んでいる様子。
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“Mika”さん,今回もコメントありがとうございます
!!! (^I^)
ハッハハハ...(^ー^) “Mika”さん,ポテンシャルの高い人の滑りに何を感じるか?そしてそこから何が学べるか?...ということが大事なのです。滑りを評価しようとすると,こうは行きませんが...。(^ー^)
①:「“回す”意識が強い」...確かにその通り
!!!....です。これまで“T.N”さんがズーッとやられてきた,“Do
Ski”的要素が顔を出していますネ !!!。
②:“Do
Ski”は圧を“重心”から外向きの力を利用するので,体力が使われるのです。一方...“Let
Ski”は“重心”方向に力を入れ込むので,体力はほとんど使われないのです。
③:よく気が付かれましたネ
!!! 素ッ晴らしい
!!! ストックの突き方がBeforeとAfterでは全く異なっています。Beforeは,ターンマキシマムで突いて,それをキッカケとして抜重動作が入ります。
一方Afterでは山回りで“energy”の蓄積が起こり,それを解放する仕草があって,その後に,あたかも解放がうまく行われたかどうか?...これを確認するような感じでチョン突きがされています。
④:結果として,雪面コンタクトが急激に行なわれ,角付けの程度も「過多」になってしまうのです。(-_-;)
滑走スピードがあればあるほど,この力は強くなってしまいますから,反発力も強くなって“反動”が急激に行なわれ,雪煙も上がることになります。
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そして、ドリル練習
①ストックを短く持っているのは足裏からの情報に意識を集中するための練習をしているためか?
②何となく不安気な気がするが、(もしかして)本人の気持ちとは逆にスキー板は優しく雪面をなでている。
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①:「ストックを短く持っているのは足裏からの情報に意識を集中するため」...その通りです。ストックを突いてしまうと,どうしてもチェック動作が出やすくなるのです。つまり“Do
Ski”になりやすい...ということです。
ノンストックでターンを行なうと,これが影を潜め,足裏の圧感覚に集中できるようになります。
②:“Drill”の最中なので,滑りにやや不安定感はありますが,“雪”とのコミュニケーションは格段に優しくなり,圧のやりとりが見えるようになりました。
これまで“Do
Ski”をやって来た人の多くは,この段階で,「
???エッ?!?!...雪面との圧のやり取りって...こんなに弱くて頼りないものでイイの
???」...と仰います。強い圧しか使ったことが無かった人は,繊細な圧変化でもターンは起こる
!!!....ということを知らないで居た...のです。(-_-;)
ですから,“Mika”さんが仰るように,「本人の気持ちとは逆にスキー板は優しく雪面をなでている」...様に見えるのです。
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最後、After
①雪と喧嘩していない。
②ターン孤が非常に丸くなっている。
③横への移動から縦への移動が大きくなっている。
④非常に楽そうな滑り。
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①:「圧のコミュニケーション」がうまく行われていますから,「雪と喧嘩」しなくなるのです。
②:「急激な圧変化」が無くなりましたので,一層「ターン孤が丸く」なり始めました。
③:急激な圧変化を行なおうとすると,エッジを使わざるを得ません。すると,結果的に上半身を中心として下半身が左右に振れるターンになります。これが「横への移動」と言われるものです。
ところが,“圧”のやり取りに意識が行くようになると,比較的“重心”に近い所にスキーが居る様になります。ですから“重心”の軌跡がスキーの軌跡に近い所を通る様になり,上半身を中心とした下半身の左右への移動に比べると,圧倒的に横移動が少なくなり,縦の変化が出たように見えるのです。
④:「エイヤッ
!!!」...という風にスキー板が左右に動いておらず,また上半身と下半身が一体となって雪面上を移動する様になるので,「非常に楽そうな滑り」が顕現するのです。
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あまりにも上手なので、「何も言うことない」と思いましたが、じっくり映像を拝見すると、結構色々発見があるものですね(*_*
長くスキー教師をされているということなので、「スキーを滑る」意識よりも「しっかりと滑りを見せる」という意識の方が強いのかなと今回の映像の変遷を拝見して感じました。個人的には、Beforeも素晴らしい滑りだと思いますが、Afterの方が楽で自由な気がします。
また、教えられる側からすると…Beforeは「うわーすげー!でも自分があんな風に滑るのは難しいな」...Afterは「おおー、自分もあんな風に滑れたら楽そうだな。何とか出来るかも...」ということでした。(失礼な記述お許しください)
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“T.N”さんご自身は,まだまだ納得いかない滑り...と思われているようですが,これだけでも大きな「変容」だと思います。
教師ですから,生徒さんにある程度模範となる滑りをお見せすることは要求されます。つまりデモ演技をする...ということです。ですが教師の滑りそのものが生徒さんにはいくら頑張ってもおできにはなりません。身体の特徴やスキー用具が違うからです。
この映像の中で,“T.N”さんは,「見せるための滑り」は一切していない筈です。ただ自分の滑走イメージと,実際外側に現れる運動やフォームがどの様にリンクしているか?...ということを探ろうとしていたのだと思います。
その結果,イメージと意識の変化がこの様な形...6種類の違いで現れた...ということです。6種類...映像で見るとそれほど極端な意識の変化は無いのでは...という様に見えますが,ご本人の滑走感覚はまるで別もの...という感覚だと思います。これはぜひ“T.N”さんに聞いてみたいところですが...。
Beforeの“Do Ski”は元々“重心”から外向きの力を働かせる...という運動ですから,反作用の影響をものすごく受けることになり,バランス維持という点では非常にリスクが大きいのです。ですから,よほど運動能力に秀でていたり,バランス能力が高い人にはOK
!!!でも,一般の人がこれをやろうとすると大変な努力が求められる訳です。
一方,“Let
Ski”メインの方は,“重心”に向かってやってくる“圧”をコントロールするのがメインですから,“重心”そのものの動きを極力静かにして置こう...という気持ちさえあれば,バランス維持が楽にできるのです。
どちらが,多くの方々に福音をもたらすか?...という視点で“Do
Ski”と“Let
Ski”を捉えれば,その選択に迷いは無くなります。
そういう意味で,“Let
Ski”の滑りの方が多くのスキーヤーに適している滑り方だ...ということができるのです。
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26 Nov, 2009
☆★☆ Lesson 3-3
“Online
Lesson... '10 No.3-3 のコメンテーター...今日は...“DZ”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-2 “T.N”さんの変遷
について... |
No.3-3 “DZ”さんのコメント |
“DZ”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
TOK先生こんばんわ!
DZです。
T.Nさんの滑りを見て感じる事・・・。今年のテーマである...「T.Nさんが滑りながら考えていたこと、感じていたことを見ている側が考えていく方法」というのは、私にとってはすごくありがたいです。とかく、人の滑りを評価する時は、動きを細かく分析し、S○Jお抱え雑誌の表現の如くコメントする必要があり、滑りに対する評価が、スキーの走りや切れといった結果にばかり集中し、滑り手のスキー感、人生観など全て無視されており、どうも私にはしっくりいかなかったのです。
...ということでコメントですが、その前にスキー雑誌的視点において、T.Nさんは私より遥かに上手なスキーヤーであるという事を先に記述しておきます。
さて、Beforeですが...硬い、重い、苦しい、詰った・・・という表現が適当かと思います。なぜそう見えるのか?ですが、我々もありがちなレッスンスタート直後の撮影で、極力失敗しないよう押さえ込んで滑っている・・・そんな映像と同じように見えます。
言い方を変えると、コロネットスキー場のスキーウェアを背負って滑られているような・・・・。転ばないように、外さないように、ミスしないように、理想形の形にはめて滑っている?Do意識は無かったとしても、スキーが余計な動きをしないよう押さえ込んでいる・・・そんな感じがするのです。実際はどうだったのでしょう???
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“DZ”さん今回もコメントありがとうございます
!!! (^I^)
「T.Nさんが滑りながら考えていたこと、感じていたことを見ている側が考えていく方法」が,“DZ”さんにとってありがたい...と仰っていただけるのは,“TOK”にとっても嬉しいことです。
仰るとおり,雑誌の解説とは違って,良い悪いではなく,「滑りり手のスキー感、人生観など」に思いを馳せる良い機会になるからです。技術がどうこう,形や運動がアアだコウだ...というのは,ある意味で枝葉末節的なことだと私も思っております。イェーーイ
!!! !(^^)!(*^^)v
映像をよく見ると,“T.N”さんのBeforeは確かに“DZ”さんが仰るとり,「硬い、重い、苦しい、詰った」...といった特徴があるように見えます。その様な滑りになってしまった要因として,「失敗しないよう」...という意識が働いていたこともあるかもしれません。教師ですから確かに,周囲の方にぶざまな滑りは見せられない...といった気が働くのは当然のことかもしれませんが,
New Zealand
の教師はほとんどそんなことは考えていません。そこが日本人と違うところで面白いところでもあります。多分“T.N”さんも,向こうでのレッスン経験が長いので,いくらユニフォームを着ていても,それによるプレッシャーみたいなものは感じておられなかった...と思います。
でも,それにも関わらず彼女の滑りにある種の「堅苦しさ」があるのはどうして?...ということです。
これは“TOK”流に言わせてもらえば,「こう滑ろう,ああいう風に滑ろう」...という様に,「あるべき姿」を予め想定しているから...だと思います。本当は“身体の特徴・スキー用具の特性・自然条件”から自然に生まれ出てくる,その時々の姿こそ求めるべきものなのに,それを無視して,滑る前から,「私はこう滑る」...ということを決め付けているから...ということです。顕現するものをワクワク期待しながら「待つ」ということをせず,雪面をこうやって滑って見せる
!!!....といった意識が心の中にあるからだと思います。滑る前から,滑りを自ら限定しているわけです。
不思議なもので,スキーヤーが予め,こういう風に滑ろう...と思ったときは,どこと無く身体の動きに「ぎこちなさ」が現れるものですネ
!!!
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ドリルのシーンで既に心の開放がなされているように思えます。雪と喧嘩している感じがない、リラックス、開放、癒しのスキー、瞑想、α波・・・という表現が適当かと思います。
ではなぜそう見えるのか?なぜ伸び伸びと滑っていらっしゃるように見えるのでしょう。改めてShinoさんの映像と見比べると、ご両名の滑りには共通の要素が滲み出ているように思います。
では、その要素とは何かと聞かれると・・・結局、滑りの結果を比較する事でしか、文章表現できないのがもどかしいのですが、うっすらとした雪煙が絶えず後ろから舞い上がっている・・。それがまるで天女が羽織った羽衣を連想させ、やはり天空を舞っているような・・・そんな感じの滑りだからでしょう。
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“Drill”のシーンでも「ぎこちなさ」はありますが,その“質”が,Beforeとはまるで違いますネ
!!!。“DZ”さんが仰るように,「リラックス、開放、癒しのスキー、瞑想、α波・・・」といった要素が現れ始めています。
大事なことはこの変化が,「徐々に変化して行ってこうなった...」ということでなく,「意識やイメージを変えたら,いきなりこの様な雰囲気が出始めた
!!!」...ということです。つまり,「変化」ではなく「変容」した...ということなのです。
そうです...前回の“Shino”さんの滑りと,今回の“T.N”さんの滑り...身体の運動やフォームは同じではないけれど,「共通の要素」があるのが分ります。口で説明するのは難しいですが,“atmosphere”が同じなのです。
「その要素とは何か?」...これは,結論を先に言わせてもらえば,“communication”だと思います。二人に共通していること...それは二人とも「雪の“energy”と自分の“energy”を反応・融合させ合い,そこから産まれ出る新しい“energy”を味わおう」...という気持ちがある...ということだと思います。“tasting”=“味わうこと”をしようとすると,身体は自然に“Drill”のような反応...「天女が天空を舞っているような」反応を見せ始めるのです。
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Afterの滑りも同様です。スキーヤーを避ける際の小回りも全てが予定されていた行動のように、全く隙が無いというか違和感がないというか・・・切替の際も、力を蓄えた矢が放たれたような自然な加速感というか・・アーチェリーの飛んでいる矢を見た事がある方ならわかると思うんですけど...そんな感じに見えます。
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「スキーヤーを避ける際の小回りも全てが予定されていた行動のように」...凄い
!!! “DZ”さん,よく気が付かれましたネ
!!! 実は,After No.3
は大きい右ターン...左ターン...に続き,ターン半径がいきなり小回りになっています。これは,進行方向に他のスキーヤーが居て,それを避けるために取った手段だったのです。
この時の小回り....それはBefore No.3
の滑りとはまたひと味違ったものになっています。このことについてはまた後日解説することもあると思いますが,皆さんは気付かれましたか? (^ー^)
「切替の際も、力を蓄えた矢が放たれたような自然な加速感が...」...これこそが,私が今回ぜひ皆さんにご覧いただきたかった注目点のひとつです。映像フィルムの時間で言えば,01:28-01:30
と 01:34-01:35 ,01:37-01:38
の時間の滑りです。つまり角付けの切り替え時にスキー板が,“DZ”さんが仰る様に,「アーチェリーの矢」の様に,前方に弾き出されているのです。上半身がその板に遅れているか?...といえばそうではなく,一緒に付いて行っています。身体とスキー板が一体なので,本人はスキーが走っている...という感覚はありませんが,傍で見ていると,シュルッと身体とスキー板が一体となって走っているのが分かります。
単に「抜重動作」をやっただけでは,この様な運動は起きません。ターン山回りでのエネルギーの蓄積があったからこそできた滑りです。
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そして、自分の滑りと比較すると、自分の滑りは全く異色に見えます。意識は外力をLetしていたはずなのになぜこうも違うのか?と考えた時、リラックスさを欠いていたという点に気が付きました。全てが限界ギリギリで緊張し、ゆとりが無かったのです。そこがT.NさんやShinoさんと自分の滑りとの違いなんだと思います。Letしているつもりが結局Doになっていた・・・。つまり自分はDidなスキーヤーなんだなとつくづく思いました。
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「リラックス」が無く,「限界ギリギリで緊張」していたのでは,ゴムでさえ,柔軟な動きはできません。アーチェリーの矢の様にスキー板が反応してくれるには,身体がリラックスし,ムチの様な「しなやかさ」が必要になります。
「緊張」は外向きの力を作用させようとする時,そして,「リラックス」は“feel
in”しようとした時に多く現れる身体の特徴でもあります。
“DZ”さんは素晴らしい“眼力”をお持ちなのですから,その“感性”を生かし,“feel
in”のトレーニングをされることをお勧めいたします。そのひとつのイメージが“Sound
of Music Turn”です。
ぜひ雪上でお試しください。
シーハイル !!! Schi Heil !!!
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24 Nov, 2009
☆★☆ Lesson 3-2
“Online
Lesson... '10 No.3-2 のコメンテーター...今日は...“KEI”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-2 “T.N”さんの変遷
について... |
No.3-2 “KEI”さんのコメント |
“KEI”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
TOK先生 こんばんは。では、早速ですが。
今回は、映像から感じ得たことを、TOK先生からのメッセージとして受け止め、コメントさせていただきます。
スキー教師歴が長い方でも、意識を変えることによって、これほど滑りが変わることに驚いています。
雪(地球)と喧嘩せず、雪(地球)との圧のやり取りを楽しみ、老若男女を問わずスキーを楽しむためには、Befor映像に観られることとは真逆の発想が必要だということを改めて感じています。
つまり、自ら雪面に働きかけず、角付けに頼らず、板を回そうとしないことこそが大切なんだよと言わんとされているように感じます。
そのための手段として、ターン中の②〜③で、雪面から伝わってくる圧(地球からのenergy)をどのように受け入れ、③〜①でどう返すかが大切になりますよね。
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“KEI”さん,コメントありがとう!!!
マ,“TOK”が編集しましたから,私からのメッセージ...ということにはなりますネ
!!!。ハッハハハ...(^ー^)
「教師歴が長い方でも、意識を変えることによって、これほど滑りが変わる」...これは至極当然のことのように思います。教師暦が長い人ほど,自分のこれまでの手法に関し,自信を持って居られますから,ひと度それと違った視点での指導法に目覚めたり,気付いたりすると,その滑りはガラッと変わります。「目覚め」や「気付き」が無い人...「自分のやり方に固執してしまっている人」には意味がありませんが...。(-_-;)
「真逆の発想」...これこそが“Do
Ski”と“Let Ski”の違いだと言えます。Beforeは“Do
Ski”的ですし,Afterは“Let Ski”的です。
“Let Ski”では仰る様に,「自ら雪面に働きかけず、角付けに頼り過ぎず、板を回そうとしないこと」...が大切です。角付けはに頼らず...と言ってしまうと語弊があるかもしれません。
「③〜①でどう返すか」...では無く「③〜②」の間違いですネ
!!!。「③〜①」だと,角付けの切り替え時の操作になってしまいます。②の“Starting
Point”までの解放が大切になります。
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自分なりに考える具体策として、まずは、切り替えの局面で進行方向へ進む意識(斜めの直滑降意識)を持ち、伸身抜重を行わず圧のやり取りを楽しみ、どんな斜面に対しても地球の上に立っていることを意識し、重力に引かれることを忘れず、ズレに乗りながら“なされるがまま”に滑ること。
そうすることによって、力に頼らない、ゆったりとした大らかな滑りになるんだ、というメッセージが映像の中にあるように感じています。
この結果として、雪(地球)に対して“愛”を感じることにつながるのではないかと。
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「切り替えの局面で斜めの直滑降意識」は大切ですが,その前に,前の山回りで「雪面からの“energy”を“feel
in”し,身体に溜め込むこと」...これが無いといけません。これが無いと,「斜めの直滑降」もうまくできませんし,「谷回りでの解放」もスムーズに行なうことができません。角付けの切り替えの「斜めの直滑降」の“energy”も,それに続く谷回りでの解放も,どちらもあくまで,その前の山回りでの“energy”の溜まり方で決まってきますから...。「伸身抜重を行わない」ことが重要なのではなく,山回りで溜め込んだ“energy”が,その“energy”なりに解放してくれることが大事なのです。時には「伸身抜重」的に「圧のやり取り」が起きることだってあるわけですヨ
!!!。それはひとえに,山回りでどの様な“energy”が蓄積されたか?...に依るのです。
「斜めの直滑降」も「圧のやり取り」も,その他諸々の現れる動作も,全て山回りでの“energy”の溜まり方,つまり,蓄積の部位,その強さ,その方向...といった“energy”の特徴という“cause”にかかっているのです。これを無視して,斜めの直滑降をやろうとしたり,谷回りで解放しようとしてもうまく行かないのは当然のことです。そのための“cause”はいつもいつも同じではなく,雪質が変わったり,斜度が変わったり,道具が変わったりすることで,毎回々々違います。ですから谷回りでの解放も,いつも同じである筈が無いのです。つまり,顕現するものは毎回微妙に異なる...ということになる訳です。同じ運動は二度と起こらない...というのはそういう意味です。
そういう意味では「されるがまま」...といった心境は大事だと思います。
この様に,山回りでの“energy”の蓄積が,次の角付けの切り替えや,谷回りの解放に深く関係していることから,この山回りでの“energy”を如何に身体に“feel
in”するかが大きな課題になります。この時,雪面を“愛”する気持ちで対処すれば,より素直に“feel
in”することができるようになるでしょう。
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私事ですが、今回の映像を観て、今シーズンの自分自身の課題を決めました。それは、FSの根幹中の根幹である“オレンジ・ターン”を、もう一度見直すことです。^^
本当に勉強になりました。ありがとうございます。
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そうですネ
!!! どちらかと言うと,“Let Ski”より“Do
Ski”的要素が強い“KEI”さんですから,もし“フィーリングスキー”をより深く学びたい...ということであれば,徹底的に“オレンジ・ターン”をやってみることも有意義だと思います。
最善を尽くしてみてください !!!
シーハイル !!! Schi Heil !!!
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23 Nov, 2009
☆★☆ Lesson 3-1
“Online
Lesson... '10 No.3-1 のコメンテーター...トップバッターは...“MASA”さんです。
“Online
Lesson... '10 No.3-1 “T.N”さんの変遷
について... |
No.3-1 “MASA”さんのコメント |
“MASA”さんのコメントに対する“TOK”の感想 |
TOKさん こんばんは MASAです。
ご病気の雰囲気を全く感じさせず、淡々と生活を送られてる感じのTOKさんには脱帽です。いずれ病気の方が退散して行きそうですね。
いつもは素人がプロの真似をして他人の滑りに対して何だかんだとコメントするのは愚挙だと思ってます。でも今回は対象がプロ(しかもカレー作りがお上手なTNさん)、その凄い滑りに対して、どう感じたか素人の観点からの感想でOKとの事で、安心して自由コメントを投稿する気になりました。
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“MASA”さん,お久しぶりです
!!! お元気でしたか?
ハイ
!!!....食道癌という大きな“present”をいただき,“フィーリングスキー”に一層の磨きが掛かったように思っています。心から感謝です。(*^^)v
巷には「プロ」と言われる人が大勢居られます。何をもって「プロ」と言うのか?...少々分りづらいところもありますが,いくばくかでも,その行為に対して金銭的所得があれば“プロ”...であると“TOK”は思っております。
で,そのプロの滑りに対して云々...ということの良し悪しですが,一般の人がイロイロな意見を云うのは別に構わないと思います。“T.N”さんもそのことを望んでおられると思います。(^ー^)
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ビフォー・アフターの違い探しは未熟な為に苦手なもんで、全体的な印象中心です。
① 言われなければ、そのお上手な滑り、格好から向こうの男性スキー教師だと思い込んだままだった可能性大。 (最近鈍感力が付いた自分は尚更)
② いつもコンクリートピークで滑られてるだけあって、エッジの使い方が柔らかい感じ。
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“MASA”さん,Before,Afterにこだわる必要は何もありません。ただ漠然と他人の滑りを見流すよりは,違いがどこに?...という気持ちで味わえば,ご自分の“感性”が磨かれる...ということだけです。(^ー^)
①:ハッハハハ...(^ー^) 男性教師...ですか? 彼女がこれまで...数年前まで,メインでやって来た“Do
Ski”的スキー操作をしている時の滑り方は,まさに“MASA”さんが仰るとおり,かなり男性っぽいものでしたが...。
②:ここ数年...5年位かな?“Let
Ski”の“オレンジ・ターン”を始められて,かなり“Let
Ski”的要素が彼女の滑りに加わりました。それまでの滑りは「Before
No.3」のチェック的動作をさらに極端にしたものでした。
それでも,彼女なりに滑れていましたし,レッスンに支障も無かったのですが,なぜか“オレンジ・ターン”を始めとする“フィーリングスキー”に興味を持たれ始めました。それから「エッジの使い方が柔らかい感じ」になってきました。この理由はぜひうかがいたいところですネ
!!! (^ー^)
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③ 急斜面小回りではビフォー・アフターの滑りに私でもハッキリと分かる違い有り。ビフォーではターン後半に圧を求めて行って、その反動を使ってターン、アフターでは斜面を落ちて行きつつ、圧を貰いながらターン。(まさにLETスキーの真髄部分か) 自分的にはダイレクトな圧のやりとりを行うビフォーの滑りも好きです。
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③:BeforeもAfterも,「No.3」の滑りを言っておられるのだと思いますが,小回りと言うよりは中回り位でしょうか?
「ビフォーではターン後半に圧を求めて行って、その反動を使ってターン」,「アフターでは斜面を落ちて行きつつ、圧を貰いながらターン」...と仰るとおり,Beforeはターン後半の山回りで圧を作りに行っています。ですから圧が急激に強くなり,その反動で谷回りを誘導する...という方法を取っています。チェック的動作...と言いますが,この操作の欠点は,斜面下方に押し付ける力が作用しますので,スキーのズレが起こってしまうことがある,ということです。
それに対し,Afterは山回りで,「圧の吸収」が起こっています。ターンに必要な圧はキープするけれど,余分な圧は,次の谷回りに備え,解放エネルギーとして身体に蓄積する...というもので,競技でも使われる重要な技術です。ただ単純に圧を軽くしているだけ...ではありません。
“MASA”さんは,「ビフォーの滑りも好きです」...と仰っておられますが,それはそれで結構だと思います。好き嫌いは,個人でそれぞれ異なるものですから...。(*^^)v
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④ 元々オフピステもお得意のTNさん、これで以前より更にスムーズに湿雪深雪も滑られるのかなと勝手な推測。
⑤ ビデオカメラを意識したのか、ちょっと体が固い感じ。 いつもはもっとリラックスして滑られてるんだと思いますが。
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④:“T.N”さんは大の「オフピステ党」で,ゲレンデから飛び出していろいろな斜面を滑るのが大好きなスキーヤーでもあります。これまでメインの“Do
Ski”的な操作でも,オフピステで転倒した
!!!....などというニュースは聞きませんので,それなりに楽しんで居られたと思います。
でも,“TOK”がそうだった様に,“Let
Ski”を知ってからは,さらにオフピステの味わいの深さに気付かれたと思います。圧を貰える...ということは圧の違いに敏感になる,ということにつながるからです。まさに“feel
in”の“in”が生きた !!!....ということです。
!(^^)!(*^^)v
⑤:今回はかなり長い時間,ビデオ撮影をしました。なので,その度に「カメラを意識」...ということは無かったと思います。それよりもその都度テーマを意識しての滑りをされていた筈です。ご自分の“意識”が実際外目に見える運動とどう関わって来るか?...ということを意識されていたと思います。
映像6パターンの中には確かに「体が固い」...と感じられる映像もありますが,それは練習過程...“Drill”が顕著ではないでしょうか?
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⑥ 視線が遠くじゃなく、ちょっと手前の感じ。 やはり何か課題等を考えて滑ると自然に目線が下がるんですね。おそらく普段はもっと視線は遠くで滑ってるんではないでしょうか。 (自分はいつも頭を空っぽにして滑ってるので視線は遠くです)
⑦ こんなお上手なプロの方でも新しい滑りを身に付けようとする、その向上心には頭が下がります。我々素人スキーヤーはハンディが有るのだから、その分何倍も鍛錬が必要ですね。
以上 勝手な感想でした。 MASA
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⑥:「視線が遠くじゃなく、ちょっと手前」...これは特にBefore映像で顕著だと思います。“Do
Ski”の時には,力が外向きに働きますから,その力が作用する場所の状況を,予め「目」で確認した方がベターなのです。そのため,目線は近くになります。
“Let
Ski”では,圧を足裏から感じ容れるという,“feel
in”がメインになりますので,目で見る必要は無く,むしろ「目はうつろ」にして,焦点を定めません。全体の様子に満遍なく注意を払う...という「“全体把握”的集中」を行なうので「目線」は遠くなるわけです。
⑦:T.N”さんは本当に「新しい滑りを身に付けようとする、その向上心」が凄いです
!!!。こちらが圧倒されるくらいです。でも,その甲斐あって,
Coronet Peak
の中でも,「リクエストが多い教師のベスト3」に入る位の位置に居られるのではないでしょうか?
生徒さんは,教師のそういう姿勢を肌で感じるんでしょうネ??。 素ッ晴らしい
!!!
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