Chapter 15    “愛のターン” “愛”とは...

Chapter15

Contents


0060
 “愛”とは何か?

0061 “愛”のチョコと波動

0062  チョコからのサイン

☆★☆

to
Chapter16
“愛のターン”Contents


“フィーリングスキー”

Contents




☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆   0060      “愛のターン” No,1 愛とはなにか?

  さて,はじめに“愛”という言葉の意味について考えてみたいと思います。何度かお話ししているように,たまたまこのイメージを思い付いたのが,2/15のレッスンでした。そこにも書きましたが,“Sound of Music Turn”と“愛のターン”...同じような効果はあるのですが,その違いがどこにあるかというと,「音を聞こうとする時」と,「愛を感じようとする時」とでは,“身体の優しさの反応”が明らかに違う...ということでした。“愛のターン”の“愛”を感じようとする方が,“サウンド”を聞こうとするよりも,雪に対して,あるいは斜面に対してアゲインスト的な運動が少なくなり,雪の圧と素直に同調するような運動が自然に起こるのです。“サウンド”を聞こうとする時は,「そこに音があって当然...」というような,確約的に期待する気持ちが働くのに対して,“愛”を感じようとする時は,「あるかもしれないし,無いかもしれない...。もしあるとしたらどんな“愛”だろうか?...」という,一種の約束されていない,不確実的な期待感があります。実はこの「約束されている...」という気持ちと,「そうとは限らない...」という気持ちの差は結構大きく,滑り方の質の差となって顕れてくるのです。
  実は“愛”と言う言葉...これをよく考えてみると,その対象は人間だけにとどまりません。この世の中に存在するいろいろなモノ,万物に対して思う感情です。例えば自分の使っているスキーブーツ...これも「愛用する」という言葉があるように,“愛”しながら使っているのです。スキー板もそうですし,ユニフォームもそうです。あるいは,スキー場の斜面や雪,そしてリフトやゴンドラ...これらに対しても,「良く協力していただきました,おかげさまで楽しく滑ることができました。ありがとう!!!...」という感謝の気持と共に,「いとおしさ」という“愛惜の念”が起こります。これも言ってみればある意味で“愛”なのだと思います。このように“愛”は,もちろん人間に対しても他の動植物に対しても,あるいは無機質なものに対しても湧き上がる感情です。
  「愛の論理」(飯田史彦著:PHP文庫)という本の中,334ページに,“愛”の定義...ということで次の様に書かれています。『愛とは,自分という存在の価値認識と成長意欲から生まれるものであり,相手がただ存在してくれていることへの感謝ゆえに決断し,永続的な意思と洗練された能力によって実行しようと努力する,相手の幸福を願い成長を支援する行為である』 この著者の定義が正しい,正しくない...の議論は人それぞれいろいろあると思いますが,私は全くその通り !!!...だと思います。この中で語られているように,「“愛”によって自分自身の存在価値を認識でき,自分が成長しようとする意欲をかき立てられ,そこに存在していてくれることに感謝できる」...ということ。これこそ私達スキーヤーが“雪のフィールド”に立った時に思う感慨そのもの !!!だと思います。このように,わたし達スキーヤーは雪の大自然と深い絆...“愛”で結ばれているのです。また,もし“相手”という言葉を「母なる地球」という風に考えれば,「相手の幸福を願い云々...」というのは,「地球上に存在する豊かな大自然にとって,地球そのものが持っているエネルギーが良い形で作用し,素晴らしい姿のまま未来永劫続いて行って欲しいと願う気持」...という風にも考えることができます。
  地球とスキーヤーとの“愛”の関係,これを,雪の大自然とスキーヤーとの関係...という様に考えると,自然は必ずしもスキーヤーにとって好ましい良い条件だけで存在しているわけではありません。そこには期待したものが必ずあるとはかぎらないけれど,自分を成長させてくれる確かな“愛”はある...という風に観ることができます。「いつも良いことが約束されている...」わけではなく,「そうとは限らない...もしかすると,自分の真の成長を願う“愛”のムチが待っているかも...」とでもいうべき,“誠の愛”に気付くチャンスがそこには在るのです。スキーヤーが真に自然とのコミュニケーションを図るために学ぶべき宿題が,“愛”という形で雪の大自然の中に潜んでいる...ということです。“愛のターン”をイメージし,大自然の“誠の愛”を感じようとすると,「わたしは約束されていない条件の場所を滑るけれど,大自然の大きな“愛”に包まれている...」という気持が働きます。そして,だからこそ,「雪の圧と素直に同調するような運動が自然に起こる...」ということなのだと思います。
  
今回は“愛のターン”の第一回目で,先ず「“愛”とは何か?」ということについて考えてみました。(^ー^)



    
☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆   0061     “愛のターン” No,2 愛のチョコと波動 

  今回は,“愛のターン”...実際の雪上でのイメージをどう湧かせて行くのか?ということについてお話ししたいと思います。先ず,「母なる地球や大地の“愛”」あるいは,「雪の大自然の“愛”」をどこで感じ取るのか?...ということから。
  その“愛”を感じ取るセンサーとも言うべき「“愛”のチョコレート」の位置は,右上の写真の「黄色いハート」のようにスキー板の“あるポイント”にイメージします。ターンしようとする外スキーのインサイドエッジ上で,「かかと」と「トップ」の間です。言葉を変えて言えば“センサーポイントSP”にチョコレートをイメージするわけです。そして,その黄色いチョコレートで雪からのメッセージを探るようにします。ご存知のようにチョコレートはすぐ壊れますから,優しく取り扱わないといけません。(^ー^) “愛のチョコ”をしっかり意識して滑る...これが“愛のターン”で,まず大切なことです。
  次に,チョコレートを意識しながら斜面を移動して行くと,そのチョコレートは雪と接触し,「柔らかい雪ですネ !!!...」とか,「少しすべすべしていますヨ !!!...」,あるいは「ザラザラしている様です...」といった“感触の違い”を感じます。この様な違いのシグナルを“チョコからの情報としてスキーヤーの感性に訴えることが必要になります。この時に重要になるのが“愛の波動ライン”とでもいうべきラインです。それが右のアニメーションのような,スキーヤーのハート(心臓=重心近く)にシグナルが伝わって来る...というイメージです。つまり,チョコレートからの
硬いとか柔らかいといったシグナル...“メッセージ”が,自分の身体のハート...つまり「みぞおち」の辺りに届いて来る...というイメージを持つ,ということです。
  アニメーションでは,雪からの「“愛”のシグナル」がスキーヤーのハートに響き,思わず“愛”が芽生えた...というようなイメージを描写していますが,実際に雪上を滑る時も,この様な“愛”を優しくしっかり受け容れ,受容して同化する...というイメージが大事です。この“愛”を感じ,優しく受け容れる...ということこそが,雪と喧嘩せず,共にマッチングしてハーモニーを奏でて行く...という滑りを生み出すのです。“フィーリングスキー”の中の“Let Ski”の極意...とでもいうべき滑りでもあります。(^ー^)
  今回は,“愛”のセンサー...「愛のチョコ」と,チョコから“愛”の伝わるイメージ...「“愛”の波動」についてお話ししました。




☆★【TOK】の Feelin' Ski ★☆   0062     “愛のターン” No,3 チョコからのサイン

  今回は“愛のターン”の「雪から来るシグナル」...についての話しです。
  前回は,チョコからあるシグナルがスキーヤーに届いている...という話しをしました。雪からのサイン...と言っても良いと思いますが,このサインに対するスキーヤーの身体の反応の仕方...これは実に様々な様相をみせてくれます。(^ー^)
  ターン前半は,あたかもサーチライトが雪面を照らして,そこの状況を把握するがごとくに,チョコで雪面を探って行くのですが,この探り方と雪の状況が微妙にマッチした形で反応しあい,雪からのメッセージとしてのサインを送り返してくれるのです。スキーヤーがチョコを通じて,雪に“愛のサーチメッセージ”を送ろうとすると,あたかもカタツムリが触覚を伸ばしでもするように,脚が自然に伸びて行きます。脚が伸びるからといって雪面を押しているわけではなく,脚が触覚のように探りをいれるかの様に伸びるだけです。そして,雪の状況を探って行こう,というイメージが働き,斜面移動が無理なく行なわれるようになります。強すぎず,弱すぎず...雪面の状況にマッチした形の運動が自然に出てくるようになるのです。この時のつぶやきが♪♪♪...Love...♪♪♪になります。
  ターン中盤は,身体からスキーが離れて行く分だけエッジが自然に立ってきて,雪からの抵抗が次第に強くなり始めます。チョコが雪の圧を少しづつ強く受け,そのシグナルが次第に大きくなります。この時が♪♪♪...and...♪♪♪というつぶやきです。
  そしていよいよターン後半になり,一層強い圧をチョコが受けるようになります。これをこのまま放置していると,チョコがつぶれて壊れるようになりますので,壊さないようにチョコからの圧を身体の方向に受け容れるようにイメージします。これが前回のアニメのように...チョコの“愛”を受け容れる...というイメージです。つぶやきは♪♪♪...Receive...♪♪♪になります。
画像“Love and Receive(184KB)で局面ごとの「つぶやきの言葉」を確認してください。
  このように,ターンの局面々々で,イメージが少しづつ変化しますが,そのポイントは,チョコレートに意識を集中することです。自分の身体からのサイン...それに反応する雪からのシグナル...そしてその結果起こる自然な身体の反応......これらがうまく行なわれるようになります。チョコは力を入れてしまったらすぐ壊れてしまう状況にある...というイメージは雪面をギュッと押し付けるような動作を無くしてくれます。あくまでも雪から人間の方向に向かって来るエネルギーを感じ,それを身体の中に受け容れる...ということなのです。特に,ターン中盤から後半は,オーバーコンタクトにならないようにすることを心掛けています。そのためには,チョコからのシグナルを優しく身体に受け容れる...ということが大切で,“愛のターン”という“愛”の優しさをイメージすることで,これを容易にしようとしているわけです。
  今回は,ターン舵取り中の,チョコをメインにしたイメージについてお話ししました。



to
Chapter16


“愛のターン”Contents


“フィーリングスキー”Contents


 To OLSS Top  “フィーリングスキー”Contents  To jpSKI.com 会員ページ Top